私とA男は大学からの付き合い。
A男は弁護士を目指していて、院を卒業後も就職せずに勉強を続けていた。
A男は一人暮らしでバイトもしてなかったから、いつもカツカツ。デートもろくにできなかったし、生活費をカンパすることもあった。私は学部卒で一般企業に就職してたし、実家住まいだったから金銭的にも余裕があったので、試験合格までだと納得してた。
就職も決まり、弁護士として仕事を始めて半年後。
「ずっと支えてくれてありがとう、ここからは俺が支えていきたい」とプロポーズをしてくれた。それぞれの挨拶や親同士の顔合わせもスムーズにいって、本当に幸せだと思っていた。
ここまでは。
A男の様子がおかしいと思い始めたのは挙式の準備を進めている最中だった。
それまではちゃんと一緒に相談していたのに、「お前が決めて」「好きなようにしていいから」としか言わない。
部屋の様子もおかしい。もともとそんなに酒好きじゃなかったはずなのに、ワインが常備されるようになった。
「なんかハマっちゃって」とか言ってたけど、ワインが減るスピードがあまりに早い。
もうこの時点で嫌な予感はしてたけど、親の手前もあって「気のせいだ」と見ないふりをしてた。
リビングに行くと顔を真っ赤にして鬼みたいな形相をした母が座ってる。
「私なんかしたっけ…」とビクビクしながら着席すると、父が1枚の写真を取り出した。
それは、見知らぬ女と腕を組みながらホテルへ入るA男の写真だった。
目の前が真っ暗になるっていうけど、本当なんだね。泣いて泣いて泣きまくった。
でも泣いてるうちにものすごく腹が立ってきて、「結婚なんかやめる」と宣言。
両親も「そうしなさい、わかっていて不幸になることはない」と慰めてくれた。
その後、婚約破棄までスピーディーに進んだ。
式場や指輪のキャンセル料+慰謝料で話はまとまった。慰謝料は婚約破棄としては破格の額だったんだけど、向こうのご両親が「これぐらいはさせてもらわないと気が収まらない」ってことだったのでそのままいただいておいた。
A男は「一時の気の迷いなんだ、結婚式の話ばかりで疲れていた、愛してるのはお前だけ」とかほざいてたけど、A男父に殴り飛ばされてた。
もう愛情はかけらも残ってなかったのでざまぁとしか思えなかった。
A男、実は父が経営する法律事務所で仕事してたんだ。
試験には合格したものの、極度のあがり症で面接落ちまくった末に私に泣きついてきて、一緒に父に頭下げてどうにか雇ってもらった。
A男の浮気相手は事務員で、別の事務員から父に報告があったらしい。
それで父も興信所を使って調べた結果真っ黒だった、と。
もちろん事務所も解雇。婚約中でも父が「A男君、この仕事あまり向いてないぞ」と漏らす程度には駄目な仕事ぶりだったよう。
その後もロミオメールとか復縁要求が山のように来たけど、父が電話口で一括したら平和なった。
来月同僚と結婚するので、厄落としカキコ。
どうぞロミオメールスレへ
>>840
数年前の話なんで、とうの昔にロミオメールは削除してしまった。
覚えてるのは「僕は君のシンデレラボーイ、君か迎えに来てくれるのを待っている、優しいキスで目覚めさせて」みたいなメールがきたことくらい。
シンデレラボーイっていう単語が衝撃的だったのと、シンデレラか眠り姫かどっちかにせーよと思ったのをなんとなく覚えてる。
他はテンプレ通りの「愛してる」とかだったような…
覚えてないくらいだし、あんまり面白くなかったんじゃないかな。
熱々のアイロンとキスさせたくなるな。