俺は非モテ系だったし職場も違うので嫁は別世界の住人で会えば挨拶する程度だった。
そんな感じで時は流れ入社半年ほどすると同期のネットワークで嫁の悪い噂が流れだした。
・優しいのは外見だけで実は高飛車
・男を次々取り替えている
・コネ入社で仕事が出来ない
悪い事に全部事実だった。結果として嫁は会社内で嫌われ者になっていたのであった。
入社した暮れに同期だけの飲み会があったが俺は仕事が終わらなかったのでキャンセルした。
9時過ぎに嫁が俺のフロアにやってきてなにやら話しかける。
ちょうど仕事が終わった所だったので二次会に合流するのを止めて嫁と食事を取る事にした。
自分が浮いている事に気付いていた嫁は俺に色々言い訳めいた事を話した。
話を聞いている内に気付いた事は嫁は結婚相手を見つけるまでの腰掛のつもりで入社していて
男との付き合いは学生時代殆んどなくしかも重度のファザコンで、
父親が母親にしたような恋愛を望んでいるちょっと時代遅れの感覚の持ち主だった。
嫁は語る恋愛失敗談は男に対して経済的に完璧に頼れて嫁を優しくリードしくれて
我侭を聞いてくれて嫁をお姫様扱いしてくれるナイトになる事を要求したモノばかりだった。
「私、もう会社にいられない、どうしたらいいか分らない」という嫁にちょっとした助言をした。
高スペックの男を求める前に先ずは愛してくれる男を見つけろと。
収入が低くても、顔がブサ面でも、気が弱くて自分から告白できないよな奴でも許せと。
「そうかも知れないけれど、私の事愛してくれる人なんて居ないと思う」と言う嫁に、
グダグダ気味で早く帰りたくなってたので面倒になり、
君が気付いてないだけで必ずいる、案外身近にいると思う、と慰めた。
そうしたら何処をどう勘違いしたか
「え、そういう意味だったの?」って言った後、なにやら俺に向って急にニコニコし出す。
その日は直ぐに寝たかったので帰してもらえたが、
次の週から俺は嫁からロックオンされて猛追を受ける事になる。
仕事が忙しくて探してる暇が無かったので断らなかった。
実際嫁に誘われて付き合ってデートをすると荷物は持たされる、「あれが欲しい買って」とかいう。
ちょっとした事で直ぐ気持ちを分ってくれないと切れて人を批難する、と全く噂どおりだった。
でも元々こんな奴だと知ってたから頭には来なかった。
金銭的要求は見栄を張らずに財布を見せて「金が無い」の一言で却下できたし、
気持ちを分ってくれない系の憤りには俺は鈍い男だから解説してくれで回避できたし、
肉体労働系の要求は言われなくても極力自分からするようにした。
すると段々嫁が学習してきて
「欲しいけど俺君お金持ってないから後で自分で買いに来よう」
とプレゼントの要求はしなくなり、
「俺君!女の子はねこういう時はこう言って欲しいんだよ」
とムードを盛り上げる台詞も指示を出してくれる。
案外上手く付き合えるようになった。
付き合ってから半年ほどたったある日、
嫁が入りたいというレストランに行ってコースを頼んだ。
内容が良かったので安いと思ってたら、一桁0が多かったのであった。
テーブルに置かれた請求書をみて青い顔になった俺に
嫁は冷たく「カード使えるよ」という。自分で払う気はさらさら無いようだった。
現金主義の俺だが仕方なしにカードを使い払った。当然不機嫌になった。
「俺君何時までもそうしてないの、自分が見落として間違えたんじゃない」
と説教する嫁に腹が立ったのでその日は直ぐに別れた。
嫁は「まだ見落としがあるんじゃない?」と謎の言葉を発していた。
家に帰るってジャケットのポケットを探ると数枚の一万円札が出て来た。
嫁に電話すると「さぁ、知らなーい」というがクスクス笑ってた。
頭にきて「結婚しよう」というと「前からそのつもり」といってから
電話口で泣き出したようだった。
昨日嫁に貴方と結婚できて幸せですと言われたので書いてみた。
どうしてそうなったw
コレは分かる。が、そのあと
>頭にきて「結婚しよう」というと
コレは意味分からん
何で>>478のところに行ったかは知らんが。
同期の中で嫁と入社以来変わらない距離感でいた事で、自分の話を聞いてくれるかもと思ったのかも…
悪いけど。
その女と一生つきあおうという気にはならん。
そういうめんどくささがいいというのは良くわかる。良くわかるぞ。
うん。
時々後悔するけどな。