昔奈良の山奥に住んでたんだけど、天然ホタルが生息してるような場所で、たまに山の中を1人、出歩いてることがあった
でも山には野良犬が住んでいて、夕方になると遠吠えが聞こえだすから、それまでに家に帰らないとヤバかった
ある日山菜採りに山に入っていたんだけど、そろそろ時間かなと引き返す最中に野良犬と出くわした
いつもの遠吠えの時間より早く現れてパニック
気づいたら後は切り立った岩肌の崖で、周りに他の野良犬も集まって囲まれていた
姿を潜めてたみたいで、気づかぬうちに野良犬のテリトリーに入ってたみたいだった
パニックになって涙があふれてきて、思いっきり泣きそうになったところ、遠くからけたたましい犬の鳴き声が聞こえてきた
犬の声はどんどん近づいてきて、円陣を作る野良犬を飛び越え、私の目の前に着地
その犬は私の母が拾ってきた、病気の捨てトイプードルで、家族の誰にも懐かず、薬も飲まず、いつも家を脱走しては飯の時間だけ帰ってくる犬だった
そのトイプードルが私を庇うように立ちはだかって、大声で3度遠吠えした
そして間髪おかず、目の前の犬に飛びかかった
野良犬たちは私そっちのけでトイプードルと取っ組み合いを始めた
私が慌てて犬のテリトリーから抜け出すと、ガヤガヤと大人たちが手に木刀を持って駆けつけてきた
そのまま大人が野良犬を叩き、追い払い、私とトイプードルは無事助かった
トイプードルは大きな噛み傷が至るところにできていた
その日トイプードルは家の軒下で昼寝をしていたらしく、それが野良犬の遠吠えを聞いたとたん、外で働く大人たちに向かって怒ったように吠えまくり、山の中に駆け込んでいったらしい
今までそんなことは一度もなかったから、大人たちも異変に気づいて駆け付けられたそうだ
トイプードルはその後数ヶ月ともたずに病気でこの世を去ったけど、助けてくれた日から誰が撫でても怒らなくなったし、家から出歩くこともなくなった
最後はやはり、人目の付かない木の根の下に身を潜めて亡くなっていたけど、母の手袋を大事そうに抱えて眠るように亡くなっていた
トイプー、恩返ししたんだね
昨日から何度も読み返しては泣かされてる
母親の手袋を抱えて、ってとこで涙腺崩壊
抑制された淡々とした文章がまたいい
これ作り話? 涙が止まんないんですけど
403一家に出会うまでは辛い生活してたんだろうね。
なつくことはできなくても、心の底では信頼してたんだね。
仔犬の頃から人と慣れ親しんで来ないとなつく感じがつかめないんだろうな
うちの猫の話だが半野良的な生活で4歳までいて、それからうちの子(完全室内飼い)になった
それまでの「生活と娯楽」がほぼ田舎の住宅街にある空き地だったんだろうと思うが、
家の中での一人遊びができないんだよね
病気で捨てられたような以前の生活では楽しい暮らしができてなかったろうから、
>>403の家では自由と安定した暮らしとで幸せだったんだろうなあ
いくつかレス頂いていたようで、すみません見逃してました
>>431
残念ながら捨てトイプードルも野良犬も実際におりました
病気があるというだけで山に捨てるのはあまりに無責任な行為なのでやめてもらいたいです
狩猟犬の血を引くトイプードルでなければ恐らく死んでいたと思います
手放すにしてもきちんと里親を探していれば、倍は生きられたとも病院で言われました
私達も拾ってから病気に気づくまでかなり時間がたってしまいましたから…
>>433
捨てられてから保護されるまでは野良と同じ生活をしていたみたいなので、余計人間とは過ごそうとしませんでしたね
かといって野良犬と群れをつくるでもなく、本当に一日に狼みたいでした
尻尾は母の趣向でなんか綿菓子みたいにされてましたが、あとは首輪も含め捨てられていた当時のままです
毛づくろいもシャンプーも大嫌いだったので、年に数回無理矢理伸びた毛を刈る以外はずっと自然体でした
首輪にはマジックで名前が書かれていましたが、それを上から塗りつぶしていたので元の名前も解らず
すごく短足だったので、写真と一緒に短足アピールして飼い主を探したんですが見つかりませんでした
イラスト乙です この面構えだったとすると、性根の座った頭のいい豪傑トイプーだったんでしょう
うちも野良あがりのポメが居ましたが、頭は良かったです