かなり前の話だけど、CMもたくさんやってた某外資系有名メーカーが
ある日突然日本からの完全撤退を発表した
私は当時別会社からそこの本社に常駐してたんだけど、
ある朝いつも通りに出勤したら会社の中庭で30人位の警備員が朝礼してた
ビル内に入ると各フロアのエレベーター脇に
畳まれた未使用の段ボールが天井まで積み上げられていた
ネットワークが外部に一切つながらないという騒ぎが起こってた
メールも送れず仕事にならないから各フロアからIT部門にクレームが殺到したんだけど
午前中かかっても全く復旧しない
意味がわからないまま、フロアに一本だけあったテスト用のアナログ回線から
ダイヤルアップで外部につないだら、ヤフートップに日本撤退のニュースが出てて
そこでやっと、このネットワーク障害はわざとだと気が付いた
昼過ぎになってようやく社員に撤退が伝えられ、
まず営業部門の人たちが真っ先に解雇を申し渡された
その場で私物を段ボールに詰めて、会社の物を持ち出してないか
警備員からチェックを受けたあと、目の前で封をして発送手続きするよう命じられ
それが済み次第全員有無を言わさず会社から追い出された
メーカーにとって営業は要だからつい昨日までは花形部門だったのに
それがまるっきり泥棒扱いで放り出されたのが衝撃だった
外資はクビの仕方がえげつないとよく言うけど本当だなと思い知った
私は残務処理のためにそこから数ヶ月常駐してたけど
警備員はその後も各フロアのエレベーター脇と階段脇に立っていて
社員の出入りを常に監視、別フロアにPC持って行くだけでも尋問されたりした
(そのうち顔覚えられたらいちいち訊かれなくはなったけど)
また怪しげな英語の電話がしょっちゅうかかってくるようになった
ぜひあなたを当社で雇用したいみたいな内容なんだけど、
代表番号から推測した枝番に片っ端からかけてるだけのようだったので
たぶん情報目的だと思う
あと仕事終わりに会社の敷地外へ出ると、ダークスーツにサングラスっていう
まるで漫画みたいな怪しげなスタイルの外国人に声をかけられることも続いた
あんな怪しさ満点な方法で情報集められるんだろうかと当時は思ったけど
結局ライバル会社に転職した人が多かったと聞いたから、
ある意味成果はあったのかもしれない
(もちろんそのライバル会社がやってたのかは定かではない)
外資って基本的に社員を信用していないし、やり方が極端にストレートだよね。
解雇を言い渡された瞬間から監視がついて、社内の机にもPCにも触れない状態で追い出される。机の中の私物は、会社側が箱に詰めて宅配便で返却ってのが普通らしいし。
仕事で関わった外資系企業の工場は、不良品置場の管理が凄かったな。
ライオンや虎を飼育できそうな大型の檻みたいになっていて、中に置かれた不良品を持ち出さないように常時施錠していた。
単なる機械部品だから、訳あり品とかいってリサイクル店に売れるものでもないのに。
自分の勤め先の工場にも不良品置場があるけど、リサイクル店に売れるとかの理由がない限り、こんな事はしない。
信用できる社員が殆んどいないんだと、自分の勤め先で話題になった。
みたいなレベルの国の産業スパイはそういうレベルの機械部品を欲しがる。
自国でコピーするなり国産製品の開発するときに
参考に出来るから。
帯電防止の作業服や靴ですらローテクな国では情報のお宝になる。
だったら普通に市販品を買えば良いんじゃないの?
外資はすごいな
そんなやり方でクビにしたら、そりゃライバル会社に流れるよね
あまりにも突然の発表で社員はもちろん顧客も放り出された形になり
その顧客もほぼライバル会社が取り込むことになったし、
相手がいなくなって低価格競争する必要もなくなり
今ではCMバンバン打てる企業に成長したから、
ライバル会社にとっては倒産さまさまだったと思うw
そうでもないのねえ
(大手の)外資は高給だし残業もしなくていいし有給もたくさん取れるしプライベートもプライバシーも優先してくれるしパワハラやセクハラにも厳しいけど
給料に見合う仕事ができてないなと判断されたら突然クビを切られるサドンデス社会だよ
何の予告もなくある日「君クビだから。◯◯日までに荷物まとめて出て行ってね。◯◯日まで警備員に監視させるから変なことしないようにね。それじゃさよなら!」で一切の言い訳をさせてもらえない
その代わりドライなので他の会社で活躍して実力があることを示せば「こないだクビにしてごめんね。今の君なら1.5倍の給料を出すけど戻ってこない?」と気軽にヘッドハンティング(?)のお誘いが来たりする
当然ストレスもキツイので何気に自殺者や鬱病発症率も低くなかったりする