数年前に某国民的アイドル5人組のコンサートに行った時の話。
突然雨が降ってきたから早い段階で並んで会場に入り、着席してゆっくりしてた。
しばらくして隣に夫婦+娘の家族連れが着席。
思わず友人と「可愛いですね」と話かけ、聞けば娘ちゃんは1年生でこのアイドルの大ファンらしい。
ドレスを褒められて嬉しかったらしい娘ちゃんがフライドポテトをくれたので、お返しに飴をあげたりして盛り上がる。
話をしてるうちにその家族と私たちが同じ区に住んでることがわかり、「あの駅前の工事なんだろね?」「○○らしいですよ!」ってな感じで更に盛り上がる。
とその時、娘ちゃんが派手に頭を掻いてしまってせっかくのプリンセスヘアーが半壊。
泣きそうになってたところでちょうど戻ってきたご主人(美容師)が見事な手さばきでそれを修理。
そういえばと思って鏡で見てみたら雨に濡れて自然乾燥された髪は見るも無惨なものになっていた。
友人も同じで慌てて手ぐしで直すもダメ。
しょうがないから諦めたら隣席の奥さん、ご主人に
「こちらの二人ね、さっきから娘にも私にもすごく良くしてくれてるの。だから髪を直すの手伝ってあげてくれない?(こっちを見て)あ、もちろん嫌じゃなければの話なんですけど…」
いや、大丈夫です。あ、嫌じゃないです。いや、申し訳ないんで。嫌だなんてとんでもない
みたいな会話を繰り返したのち、ご主人に髪を直してもらった。
家を出る時よりも素敵な状態にしてくれた。
と、ここまでが前置き
5メートルくらい後ろから突然、カラフルな作業服を着た4人組の女子高生らしき子がこっちに向かって突進してきて
「次はうちらの髪お願いしまーす☆」
とニコニコ。
その4人組、友達同士で髪をセットしあったのか完成はしてる。
お世辞にも上手ではないものの、カラフルなリボンをつけて十分可愛かった。
今から4人分の髪をまとめてる時間はないこと(この時は既に開演20分前)なんかを理由に断るも引いてくれない。
ケチだのファン同士協力しないとダメだの、タイムラインでこんな非国民いるって拡散しようぜなどと言いたい放題。ご主人、ごめんなさいねーと客商売だけあってさすが大人の対応。
それでもまだ引かない4人組を前に奥さんが立ち上がる。
「わーそのバッグちょーだい!」
「はぁ?ダメに決まってんじゃん!」
「ケチがいるってTwitterに書いちゃお!」
「ふざけてんの?」
「…そうだよね?嫌だよね?」
「なぜ自分たちが同じことをしてるってわからないの?」
「」
と、ここで黒いスーツを着た男性2人が登場。
チケットと学生証の提示を求められてしどろもどろ。
どうやら4人組が着席した時から目をつけられてたらしい。
せっかくのアリーナ席なのに、開演5分前に退場させられてた。
泣き叫んでたし。
4人組の頭についてたリボンがみんな縦結びだったのは黙ってた。
クレクレは大人の世界だけの話だと思ってたから高校生が斜め上の理論でクレクレするんだってビックリした。
5人組アイドルが今年も全国ツアーを始めたので思い出して書いてみた。
ちなみにその家族とは今でも交流が続いてます。
もちろんカットもカラーもご主人のお店でお世話になっています。
高校生だから大人の真似をして斜め上の屁理屈を持ち出すのかなあ…
着席した時から目を付けられてたって、何したんだろう?
今でもお付き合いがあるっていいね
クレクレもネタ的な思い出話になってんのかなw