前記事⇨女の子「いつも一緒にいるのに、どうして私をみないの?」俺「へ?」→急激な展開にwww【3/7】
とりあえずそに子の受験は一段落した。
あとは神に祈るだけだった。
俺はといえば、
3月に迫った展示会の絵に向かい合った。
途中経過を板尾に見てもらった。
板尾「まだ細かいとこはあれだけど、
なんつーかすげえ気持ち篭ってるな」
俺「今回の展示会は賭けてるからね」
板尾「なんかいつもそう言ってないか…」
俺「うんうん」
板尾「二人で合同本にしよーぜ。なんか一つテーマを決めて。」
俺「あーいいねそれ。すげえ楽しそうじゃん」
板尾「金髪ツインテとかどうかなw」
俺「なんだそれwなら俺は
ショートヘアの女の子を推すw」
前回個人本だった俺たちは、
次のコミケは合同本を出すことにした。
そに子の受験の合否が出た。
そに子は見事
俺と同じ大学に合格した。
そに子から電話があって
そに子「わたしやりました、やりました…うう…」
俺「あれだけ頑張ってたもんねえ」
もちろんどれだけ頑張っていたかは知っていた。
だから自分のことのように
嬉しかった。本当に嬉しかった。
それどころか晴れて同じ大学に通えるんだ。
もうるんるんだった。
展示会の絵も筆が乗って、
いい感じに進んだ。
展示会が楽しみで仕方なかった。
俺は去年の6月の展示会のような
ヘマをすることは最早なかった。
力仕事もするし、部員たちとも
男女問わずわりと打ち解けていた。
新部長「華丸よく働くねーw」
新部長は一個上の先輩で
これまた女性だった。
俺「まあ当然ですよねww」
俺にとって展示会は
そに子会えた貴重な場だった。
だから展示会はすごくいい気分になれた。
しかし俺はこの展示会について
ある一つのヘマをしたことを忘れていた。
美保に自分の現在の大学と、
部活を教えていた。
そして美保も今東京の大学にいるらしかった。
そして、ウチの部は割と前から
この日の展示をサイトで告知していた。
当然、この時の俺がそんなことまで
頭が回っているはずがない。
俺はシフトと関係なく
フラフラ街へ出たり、
ギャラリーに戻ったりしていた。
俺のシフトは午後だった。
そに子は午前中のうちに来るというので、
俺もそれに合わせることにした。
そに子が来て、俺とそに子は
ギャラリーの近所の喫茶店でぼーっとしていた。
二人でお絵かきしたりして、
なんというか、嵐の前の静けさだったんだろう。
本当にあるんだね、静けさ。
突然、俺の電話が鳴った。
俺「なんだ、遠藤じゃないか…
アイツまた女子に怒られたのか?w」
遠藤「あー、華丸?なんかさっきから
お前はいないかって聞いてくる
女の子がいるんだけどさー
お前またなんか捕まえたのー?w」
俺「あ…マジか…ちょっとわかんないって言っといて…」
(いや…まさか…そんなはずは…)
俺「いや、わかんない…でもそろそろシフトだし
とりあえず戻らないと、だね」
いや、だってまだ誰か分からない。
嫌な予感はしたけど、
女性の知り合いが皆無というわけじゃない。
でも心当たりは一切なかった。
大丈夫…俺はそう思って
そに子とギャラリーに戻ることにした。
怖すぎだろ
俺は頭が真っ白になった。
そこにいたのは紛れも無く美保だった。
少し大人びてはいたが。
さらにタイミングが本当に最悪だった。
俺はそに子と二人でギャラリーに行った。
誰がどう見ても
「一緒に来た」状態なのである。
まあその通りなんだが。
膝が震えて、
動悸が止まらないんだ。
いや、美保自体には
最早恐れとかのたぐいは無かったんだが
「ここまで来ている」
という状況が本当に怖かった。
なぜここにいるんだ?
にわかには信じがたかった。
今だから冷静に分析して
正月のメールとか、サイトの告知が…
とか原因は分かるが、
その瞬間はもう、何も分からなかった。
美保「久しぶりだね、華丸…、
そっちの子は誰?」
そに子「あ、そに子って言いますハジメマシテ…」
まさに修羅。と思った。。
一体どうなってしまうのか…
でもそうでもなかった。
美保「そっか、可愛い子だね…華丸と仲良くね」
そに子「あ、はい…」
普通である。
俺はほっとひと安心した。
そう思うと急に馬鹿らしくなって、
なんか楽になった。
俺がシフトで受付をしてるあいだ、
そに子と美保はずっと一緒に展示を見たり、
近所の店にフラつきに行っているようだった。
美保「じゃあね華丸、頑張ってね。」
とだけ言ってあっさり去って行った。
一体何だったのか。
俺もシフトが終わったので帰ろうと思って、
そに子に電話した。
俺「そろそろ帰るんだけど、一緒にマックでも寄ってこうよ」
そに子「うん…」
やけに暗い声だった。
わわわわわわわわわわわわわわわっ!!!!!!!!
そに子「………」
いやに静かだった。一体どうしたんだろう。
席につくと、そに子はカバンも下ろさなかった。
俺「へ…どしたの…?」
そに子「美保さんは…華丸さんの高校時代からの彼女さんなんですか?」
俺「は?」
そに子「今までわたし華丸さんと
すごい仲良しだと思ってて…
私には華丸さんしかいないし、
華丸さんもきっとそうだって勝手に」
いやいや、冷静に考えれば
俺と美保が付き合ってないなんて
すぐ分かるだろ。
どうしちまったんだこの子は。
俺「そんなの嘘に決まってるだろ…!?」
でもよく考えなくても俺はそに子に
「好きだ」って一度も言ったことがなかった。
それどころか一緒にいるくせに
付き合ってるって形でもなかった。
ただなんとなくいつも一緒にいただけなのだ。
気持ちをハッキリ伝えていなかったから、
そに子がこの時こんな風になってしまうのは
仕方のないことだった。
そに子は泣きながら笑顔を作って
店を出て行ってしまった。
俺「いや、ちょっと待てよ…!?」
ああ、一体どんなこんなことを言われたんだろう。
辛いのに我慢して
俺と一緒にマックまで歩いてきたのだろうか。
俺はこの時そに子に気持ちを伝えていないことを本当に後悔した。
電話に出ることは無かった。
ある種また異性不信になりかけた。
詰んだ。と思った。
と、同時に美保に対して
恐れではなく怒りが湧いた。
展示会は明日もある。
もしかしたら明日も来るかもしれない。
そこで、ガツンと言ってやる。
そう決心したが、内心はすごい怖かった。
トラウマになるほど嫌だったのに
なぜ運動部所属の男が逃げ出せなかったのか
↓美保が>>1を凌ぐ怪力メンヘラだった場合
その2
そんなえ? え? え? な状態でなぜ冷静にたたせられるのか
普通に萎むと思うんだが
俺はシフトもないのにギャラリーの隅っこで
体育座りしたりフラフラしたり
アイス食ったりして時間を潰していた。
やるせない気持ちでいっぱいだった。
きっといつかアイツが来る…。
すると、ギャラリーの奥で
ぼんやりしていた俺を呼ぶ声があった。
おまえ何が言いたいんだ?
ムリヤリされたらましてや高校生だったら
女だろうが男だろうが力があろうが無かろうが恐怖で何も抵抗できなくなるもなるだろうよ
は?
そこには美保が立っていた。
俺は流石に怒った。
普段からビビリだけど。
俺「お前がいつ俺の彼女になったんだ!?」
俺「そに子に何を言った!?正直に言え!!」
もう全力だった。
でも声は震えてたと思う。
美保「いや…別に華丸はわたしの彼氏だから、近寄るなってカンジに…」
美保「まあ、そりゃぁ嘘ついたけどね」
もう二度と俺の前に現れないでくれ…
お前も俺も、
関わったら良い事ないんだよ。分かるだろ?」
美保「でも、わたしはそれでも…」
俺「その気持ちだけでいいから…
俺たちはダメなんだ、ごめん」
どれくらいの時間、
何を話しただろう。
美保も案外悟ったのか、
俺が予想を逸して怒っていたからか、
静かになって帰っていった。
とてつもないエネルギーを使った気がした。
なにも抵抗できないって
抵抗したって書いてあるじゃないか
それでかなわないってどんな運動部だよ
信じられないんだが
お前が信じられなくても、
当人がトラウマになるぐらい
キツイ出来事だったんだ。
察しろよ。掘り返すなよ。
書くとあれかもしれないんだけど、
押し倒された時に
壁に背中を打ち付けて凄いむせたんだ。
んでその間に彼女はコンパス持ってきて
すげえ振り回し始めた。
あと、正直凄い怖かった。
叫びまくってたからね、
この世のものじゃない感じ。
1‥‥‥(´;ω;`)
ああ そういう凶器と狂気があったのなら納得できるわ
女に押し倒されたくらいで怯みきって動かなくなるような男が存在するのかと疑問に思っただけ
なぜだか泣きそうになった。
どうしたらいい?
そに子はもう2度と
戻ってこないんじゃないかとも思った。
そに子に戻ってきてもらうためには、
過去のことも、全部話さなければならないと思った。
話したところで信じてもらえるだろうか…?
離れたそに子の心を戻すためには、
やっぱり板尾の協力は絶対必要だった。
幸い、板尾とそに子は面識もあったし、
普段からそに子に板尾の話をよくしていた。
こんな友達欲しいと思うマジで
俺はそに子に電話をした。
もうすぐ入学式とかも近い頃だったろうか。
なんとか入学式は
笑顔で一緒に過ごしたかった。
俺はそに子をファミレスに呼び出した。
会って話すのが一番だと思った。
そこには板尾と、もうひとり、
高校時代のクラスメイトである市原を呼び出した。
(彼は市原隼人に似ているので)
市原は板尾以外にトラウマのことや
俺が絵を描いている経緯など
唯一知っている友人だった。
なぜ今になって登場するのかと言うと、
特にストーリーに深い絡みはなかったからだ。
彼は絵を描かないし、
そに子や板尾との絡みもない。
この話のあいだにも
俺は彼の家に泊まったり鍋を食べたり
彼の自転車をパンクさせたりと
色々やらかしている。
でもそんな彼は
東大で研究者を目指しているという
ナイスガイなのである。
ってか寝れねええええ
板尾「いや、女の子一人に対して男3人もいたらビビるだろ…」
俺「あー…」
かくして市原は近所のゲーセンに
格ゲーをやりに行ったのであった。
真面目な話、
当日集まるまで気付かなかった。
市原本当にすまない。
誠心誠意そに子に伝えた。
全て話した。
正直、この話自体するのもキツイのだが、
女の子に伝えるというのも辛かった。
なんというか、板尾がいるおかげで
話に説得力が出たと思う。
板尾「俺も相談を受けて…」
板尾がそう言う度に
そに子は目に涙を浮かべた。
ひどいことした…ごめんね…」
そに子は案の定泣いてしまったのだけど、
何より誤解が解けて、本当に安心した。
全てを話すことが出来て、
新しく心強い味方ができたな、とも思えた。
俺にとってそに子は
ますますかけがえの無い存在になった。
市原「もう終わったの?キスした?キスした?」
東大生だけどまったく空気は読まない市原。
すると、
板尾「まあなんだ…お前もしっかり決めとけよw」
板尾がニヤニヤして言った。
市原もニヤニヤしだす。
そに子の誤解が解けて本当に良かった
するとそに子はハッとしたようにこちらを見る。
両者ともに顔面真っ赤だったろう。
そに子「はい…」
俺「好きです、付き合ってください…」
そに子「はい、よろしくお願いします。」
きたー!!!!
てか、やっと追い付いた!
長い話だといつもは軽く読み流すんだけと、
こんなに丁寧に読んだのは初めてかも。
すごく読みやすいし興味深いです。
見てるから頑張って!
名前のトリップが本人証明ってことで。
パソコンがスタートアップ修復とかになっちゃったからしばし待ってくれ。
この話はまだまだ続くよ、すまん。
だよなああぁぁぁ。あれで終わるわけないと思ったんだよ、ううぅ〜
こええよう
そして本当にみんなありがとう。嬉しいよ。
突然ブラックアウトしてホント焦った。
この話、まだもうちょっと先が長いけど、お付き合いいただければ。
付き合おう!
男だけど!
そに子ちゃんは俺が説得するから
二番目でもいいから
俺は心の中で連呼した。
俺はその場でそに子を抱きしめた。
そに子は小さい声で「ふふ」
って言った気がした。
この時、板尾たちはどんな顔をしてたのだろう。
ただ、市原の「マジかぁ〜…」
って声は聞こえた気がした。
一体どんな感情なんだ、その言葉はw
思えばあの時は有頂天だった。
板尾も市原も大笑いして
「おめでとう!」って言ってくれた。
(市原は舌打ち混じりだったが)
本当に、嬉しかった、本当に。
でも、この喜びは、すぐにどっかいってしまう。
市原はなんなんだよ東大生のくせにww
このままハッピーエンドだよな!…な?
どきどきするわ。
俺はまるで親父のように見に行った。
それからは幸せな毎日だったと思う。
そに子は新入生で色々忙しくなるけど、
俺が色々サポートして。
楽にとれる単位は?なんてよく聞かれた。
本当に板尾のおかげだったと思う。
俺は思っていた。
「ああそう言えば、
去年のコミケで約束した、そに子と一緒に
板尾の美大に遊び行くって計画、いつやろうかな…」
俺「いつがいいかなあ。」
板尾「4月のうちは忙しいでしょう。
まあそに子ちゃんも落ち着いたら
ゆっくり来なよw
美大の中を巡るツアーをしてやんよw」
俺「まあ言うて俺は何度も行ったことあるがww」
板尾「まあねっw」
書くのも正直辛いんだが、頑張るよ。
これを書くために立てたようなスレだったしね。
あれは5月のはじめだったろうか。GWだもんな。