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:ヘタレ葬儀屋 ◆fcEtU5f4EA2013/11/26(火) 21:49:17.22 ID:8LkTDXj2i後は好きにしてくれwww
オバちゃんが使い物にならない時点でもう無理www
新人「あのオッさん何言ってるんですか」
お前居たのか…(´・ω・`)
俺「もう知らん、歌うんだろwww」
会葬客、親族もポカーン…
~��~♩
(歌の内容は割愛)
エエェ声なのは分かるが…www
それはないわwww
内容を要約すると、戦中の特攻に向かう青年が内地に残る家族と恋人に宛てた内容だ。
いやいやwwwいい歌だし気持ちは分かるがケツこっち向けるなwww
やたらロマンスグレーがシャウトしまくるwww
知るかwww
完全に棒立ちの俺を尻目に桃色吐息のオバちゃん…(´;ω;`)
あんた、今日のギャラ払いませんから。
多分終わったであろう歌の後、しれっと神妙な顔をして塔頭が此方を向いた。
(出来たらそのまま帰ってくれ…(´;ω;`) )
しかしそこからの話が長い長いwww
要約すると。(要約多くてすまん)
自分の父親(先代住職)と故人は戦中に同じ部隊に配属され、数少ない生き残りだったそうだ…。
その話だけで良くね?
歌の意味、あるの?
って歌い出しの曲かな?
近いが違うなwww
俺の前々職は介護だから理解出来るマニアックな軍歌だwww
てめぇ、今すぐアイアンクローだ…!
などとは口が裂けても言えない…(´;ω;`)
式を終えてヘタレの俺は控え室をチラッと覗いてみた。
なに満足そうなツラして茶菓子食ってやがる!
通夜が終わっては完全に俺の負けだ…。
なんだかんだでいい式だったんではなかろうか…(´・ω・`)
二度と草刈○雄似のジジイは信用しないと心に誓ったのは草刈民代には内緒だ。
終
生臭に比べたら式自体は成立したからね。まだ許せる範囲だわwww
一番すごかったのは元関取の故人だねw
特大棺で全長175までだった希ガス。
最近は中々サイズに合わない御遺体が多いのではなかろうか(´・ω・`)
余談だが、タヒ後硬直が解けると関節が弛緩して生前の身長よりも15cmは高く(長く)なるからね。
ワイ若いころ海水浴場で救助員やっとったんやけど
やっぱり関取には苦労した
ジェットに乗せると傾くし浮き付けて引っ張っても進まないし
結局漁船呼んで回収したンゴw
そうなのかー。そりゃ大変だ
少し前までアメリカの肥満研究してたんだけど、向こうの棺桶はもはや正方形だとか、肥満用の特大棺桶の業者が儲けてるとかいろいろあってさw
父が亡くなった時は、180cm以上もある人だったから自宅通夜の翌朝に棺に入れるのが大変だった。
膝を曲げようとしても体がカチカチになってるもんだから
葬儀屋さん2人がかりで温タオルで関節をマッサージしつつ力ずくでゴキッゴキッとするんだ。
その度に父の頭頂が棺に押し付けられて反りかえったりして
高校生だった私はいたたまれなくなって「やめてぇ、もうやめてぇ!お願い!」と号泣しながら叫んでしまってた。
そんな中で黙々とマッサージと膝曲げを続けた葬儀屋さんたち…
ある程度大人になってから、あの時は葬儀屋さんに申し訳ないことをしたと思いました。
>>1さんに謝っても仕方がないけど
ごめんなさい。
そして、一生懸命に棺に納めてくれてありがとう。
出来るだけスマートに納棺したいけど故人の身長や体格はしょうがないからね。
なるべく御遺体を傷つけないやり方で皆さん頑張ってるよ!
ご遺族の気持ちは察して余りある。
謝る必要なんてないさ。
新卒で葬儀屋になるのはあまりオススメしないな(´・ω・`)
業界が業界なんで潰しが効かないからね。
人生経験を積んだ結果の選択肢としての葬儀屋ならオススメするが。
ウチも新卒を何人か取ったけど、職歴を重ねた新人とはどうしても差が出てしまって苦労の連続だったよ。
それでもやる意思が強いなら影ながら応援するよ‼︎
夜に華咲く坊主
※僧侶の全てがこうではないからなw注意!
引き前の昼間、昼食を賭けた仁義なき大富豪を先輩、古株、俺、新人、何故かドスコイの五人で繰り広げていた。
引き前(前スレ参照)だけでも暇なのに、式の一切がない凪の様な一日だ。
俺「給料日前に奢る金など無いわ!大人しく高給取り二人がタヒねやっ!」
先輩「お前の本心はよ~く分かった!お前は上がらせん!必杀殳の8切り!」
古株「ワシ勝ったら○○亭のとんかつ弁当特盛なw縛りwww」
新人「いい中年が血眼でなにやってんですか…上がりですwww」
しねー‼︎
ドス「ごち。上がり。私も○○亭のとんかつ弁当特盛と唐揚げで☆」
貴様っ!ちゃんこ作れや‼︎
コンコン…
誰だ⁈今忙しいんだが‼︎
(人はそれを暇と言うwww)
俺「おい新人お前上がりなんだから出ろ」イライラ
新人「負け犬の癖に」
俺「まだ負けて無いわ!」
結局暇になった新人が来客を出迎えに行った。
全員「⁈」
何故あんたがそこにいる…!
坊主「俺も混ざろうか?負けたら昼飯なんだろw俺も昼飯まだなんだw」
私服姿の坊主を見る機会がほぼない上、用もないのに葬儀会館に現れる坊主なんてまずいない。この人を除けば…。
見た目は禿頭ではなく、短髪の白髪混じりの中年、見た目は中の上。
念仏の腕は近隣随一との呼び声高い名倉(ネプの名倉似なので以下名倉)さん。
先輩「なにしに来たんすか」
名倉「今日はひやかしだwww」
古株「今日は暇やねん、茶でも飲んでけやw」
俺「ドスコイさん、椅子と茶」
ドス「とんかつ弁当は?」
黙れ!動け!とんかつは忘れろ!
新人「どうぞ、汚いですが」
お前、まともに事務所掃除したの見たことないぞ…(´・ω・`)
名倉「お、悪いねw」ガタリ
古株「で、何やねん、飯タカリに来たようには思えんが?」
名倉「古株、今日の晩暇か?」
古株「暇やな」
名倉「じゃあこいつら連れていつもの店に来いよ」
古株「ええんか?」
名倉「こいつら面白いしなw奢りだwww」
え?
今何と?
お ご り ?
キキ━(((゚∀゚)))━タタ!!
古株「あ、ワシもwww」
え?
会話しながら隙見てあがりやがって!
俺「…」
仕方ない、負けは負けだ…(´・ω・`)
今晩の酒を考えたら安いもんだwww
俺「みんな決まりました?」
俺以外「おー。ゴチになります!」
え?何これ…
昼飯で8800円…⁈
俺「ふざけんな!人の足元みやがって!」
先輩「勝負の世界は非情だ…w諦めろw」
新人「中年のクセに往生際の悪い…」ハァ…
俺「ぐぬぬっ」
名倉さんの分も何故か支払い、諭吉さん一人と悲しい別れをする羽目になってしまった。
名倉「じゃあ何もなければ5人であの店来いよ~w俺くん、ゴチwww」
結局飯をタカリに来ただけだったんではなかろうか…(´・ω・`)
そして狂乱の夜を迎える事になる。
新人「やっぱりあれですか、いいお店とかですか!」
古株「お前、酒飲まれへんねんからどうでもええやろ」
新人「酒の美味い店は総じて飯も美味いんですよ?」
古株「知るか…」
古株さんの機嫌を損ねては元も子もない…!
先輩「お前は黙れ」
俺「古株さん、酒の種類はどんな感じっすかwww」
疲れるわ…(;´д`)
古株「焼酎がメインでな、おでん屋さんや」
え…。
先輩以外ポカーン…
先輩「お前達が食った事のないおでんだ、期待していい。つうか顔に出過ぎだろw」
先輩の舌はそこそこ信用できるから大丈夫だろう。
(俺が1番舌はいいので。)
ドス「ごめん、私今日は仕事入ったからかえるね…、一緒に飲めなくてゴメンね☆?」
早く帰れwww
それ以降電話も無く、深夜番もない四人が名倉さん御用達のおでん屋さんに向かう事になった。
(いい匂いだwww間違いないなwww)
私事だが、学生時代は永らく割烹でバイトをしていたので、そこいらのエセ美食屋には引けを取らない。
先輩「お、わかるかwww」
俺「間違いないないっすねwww」
新人「早く行きましょう!」
これだから最近のゆとりは…(´・ω・`)
ガラガラ…
そこには京都にでも出向かなければまずお目に掛かれない空気と、澄んだ出汁に抱かれたタネ達が爺さんの箸につつかれながら出迎えてくれた。
名倉さんとその両脇にいる小娘達はこの際無視だ(´・ω・`)
すまん明日だ!
続き期待してるよー。
あるあるネタでも。
司会「住職御入堂です」
入口から厳かに入ってくる住職…
皆が合掌してお迎えして静まり返った式場…
「(住職を指さして)…ままぁ、はげぇ~!」
と2歳くらいの子が…!!((( ゚д゚ ;)))
みんな笑うに笑えないし、お母さん真っ赤だわで、可哀想だったw
子供に悪気はないだらうけど、何回か見る光景だw
怒らない住職で良かった(;´Д`)
ハゲ… 声出してワロタwwwww
普段から人に向かって指差ししても平気な顔で叱ることもしない親なんだろう。その程度の親と躾られてないクソガキだったってだけ。
親に同情する必要なんざないわ。
それ、うちの姉が言ったらしく30年たった今でもネタにされてるwww
そりゃ、この先も延々言われ続けるぞw
でも、ほんと葬儀場って親の躾がよーくわかるよ。
3、4歳くらいでもちゃんとおはようごさまいます、とか挨拶できて、式中もおとなしく座ってる子もいりゃあ、座ってられずロビーで走り回り流血事件起こす子もいるw
まぁもっとヒドいのは会食の席で親族とも会話せず、端っこでスマホいじってるようなヤツだがw
コミュ能力ない奴は親の葬儀のとき大変だぞ!?
やっと上司とのマンツーマンから解放されました…。
休日返上で働くなんて何という社畜の鑑w
事後処理を済ませたら帰れるので続きを再開したいと思います。
永らくお待たせして申し訳ありません。
既にほろ酔いか…。
つうか横のギャル(タヒ語)は何なんだ…
名倉さんの両脇には、明らかに水商売ではない普通のJK位の小娘達が名倉さんの腕に絡みついていた…。
(キ○バクラでもこんな待遇ないぞ…!)
娘A「パパ~こいつらなにーw」
娘B「うわ、古さんちーっすwおひさー」
古株「おひさーwww」
誰?このおっさんw
あのふてぶてしい古株の面構えは何処へ行ったのか、ベタ甘ジジイが孫か娘をイヤラシイ目で見ているかの様な面構えw
(この人を尊敬するの辞めよう…(´・ω・`))
しかし!飯は必ず美味い筈!
何せここの売りはおでん。しかも生湯葉を使った希少な食べ方をさせてくれる。
※これ以上は店に迷惑かかるから内緒だwww
また、小鉢のシジミの粒胡椒焼の美味なる事(((゚∀゚)))ウマ!
酒飲みには堪らないシチュエーションがそこにはあった。
下戸の新人とキ○バクラ名倉を除けば…。
新人「最近のコンビニおでんもこんな感じですよね」モグモグ
先輩「だからお前はバカ舌だと俺君に言われるんだ…」
新人「俺さん、皆が言う程凄くないでしょwタヒ体の危険度と腐乱周期はバッチリ嗅ぎ分けますけど。」
それは舌と一切関係ございません。
後で殴るから舌噛んで待っとけ‼︎
先輩「お前は知らんだろうが…今までお前を連れてった店は基本は古株か俺君が紹介してくれた店だ」
新人「嘘でしょw」
ガンッ
俺「殴るぞ」
新人「殴ってから言うとかホントに…!」
俺「うっさい。この店は俺も知らん。つうか値段とタネがいい意味で釣り合ってない。めっけもんだ。ね?先輩」
先輩「名倉は気に入らんが店は気に入った!食えるだけ食って、飲むだけ飲んだらトンズラだw」
俺・新人「合点www」
先輩も俺も飲み出すとあまり食べ物は口にしなくなるクチだが、ここのおでんは別格だ(・∀・)
俺「美味いっすねwww」グビッ
先輩「絶品だな」チビッ
新人「うひゃいっす!」バクバク
………。
おでんでよく白飯をガッつけるな…(´・ω・`)
(さてさて、あまり今回の財布を放置していても失礼だし…挨拶はしっかりしないとな…)
何してんの…?
つうか、店の雰囲気台無し…。
俺「⁈」
名倉さん…(´;ω;`)
その両手…直撃じゃないですか…。
小娘達の腰に手を回しつつスカートの中に明らかに手を突っ込みながらイチャついてやがる…。
俺「古株さん古株さん!」
古株「んあ?どうやw美味いやろw」
俺「いや、飯は最高なんですけどね…これは…」
古株「ん?お前もやりたいんか?好きやなwww」
俺「違いますよ!(うらやましいけど。)」
古株「ええねんええねん、いっつもこんなんやからwww」
古株さん曰く、今日はまだ居酒屋だからこの程度だが、個室の店に行った日にはこんなもんではないらしい…。
裏山タヒ刑とはこのことか…。
人に道を説き、導く聖職と言われる坊主がただのスケコマシジジイだとは…。
(予想はしてたが…)
確かにイケメンでええ声してるけど…。
やはり女はあんなええ声で耳元で囁かれたらイチコロなんだろうか…。
俺「適当なところでお暇しますんで」
古株「なんや、今からクラブ行くのにw」
そんなの聞いて同席出来るかwww
夜は更けて行く。
かくがくしかじか…えろえろ。
先輩「wwwわかった!」
何を笑うことが…(´・ω・`)
先輩「ジジイのコマしが健在なら次はないなw」
俺「へ?」
先輩「間違いなくお持ち帰りだwww」
いやいや、あの人もう60過ぎてますよ⁈
ブラザーももうブラザーソウル出せないでしょwww
新人「飯が不味くなります…」
俺「流石に同感だ…酒が不味くなる…」
先輩「そうか?絶倫なのは健康の証だろ、いい事じゃないかw」
俺・新人「職種によるでしょ(´・ω・`)」
先輩「この業界、坊主に倫理や道理を普通に求めるだけ損するからな」
※坊主の全てじゃないですよ‼︎
俺「はぁ…なんとなくは…」
新人「所詮坊主も人の子って事じゃないですか」バクバク
まだ食うか…痩せの大食いめ…
娘A「あん、もう…wだめよw」
名倉「そんな事、下の口は…(自粛)」
飯が不味くなるとあれ程。(´・ω・`)
一人は小柄で清純そうな感じ?
今で言う能年玲奈みたいな顔だったような…。
もう一人は若かった時の内田有紀似の少し肌黒い感じのだった。
二人ともかなりの美人ちゃんだったのは間違いない。
先輩「だなw古株の嬉しそうな顔見ろよwww」
古株さんは他人がするのを見るのが好きなマニアなのは知っていたが…(´・ω・`)
目の前のイチャイチャをニヤニヤしながら見るジジイも中々エグい。
俺「そろそろ帰りません?」
先輩「まだ飲み足りんだろ?もう少し待てよw」
新人「おでんおかわりしてください」キリッ
俺「マジで帰りたい…」
先輩「タダ酒飲めてんだから我慢しろやwww」
俺「(´・ω・`)」
ええい、ままよ!皆残るのなら飲み倒してボトルもキープしてやる!
もうチーム名倉は見なかった事にして飲み倒す決心を固めた。
かなり酔ってしまったのは覚えている。
名倉「おー、そろそろお開きにしようかw楽しんだか~?」
一同「はーい、ありがとうございます!」
名倉さんがマスターにお勘定をしていると、小娘達が名倉さんに擦りよっていく。
娘A「もう帰るの~?」
娘B「私もパパともっと居たい~ぃ」
(最近の娘どもは…親が泣くぞ…)
名倉「わかってるわかってるwこれからゆっくりできるところに行こうなwww」
娘達「やだ~wパパwww」キャハハ
古株さんは酔い潰れた様でタクシーで先に帰ることになり、クラブは無しになりそうだ。
名倉さんと娘達は黄色い声を上げながら夜の街に消えていった…。
新人「あのジジイ、2人同時に相手出来るとか鉄人ですね。」
先輩「あのオヤジ、アナコンダの二つ名持ちらしいぞwww」
新人「アナコンダwww」
俺「あんなジジイにはなりたくないですね~w」
先輩・新人「あれはないなwww」
先輩「さて、次どこいく?」
新人「僕女の子いる店に行ったことないんですよね」
俺「未経験か?www」
新人「…」
(なんかすまん…(´・ω・`))
先輩「わかったわかった、じゃあ新人w風呂行こう風呂www」
新人「おふろ?」
俺「たまにはイイっすねwww」
(財布保つかな…)
先輩「筆下ろしじゃーい!」ガシッ
新人「‼︎」←気付いたらしいwww
俺「行くぞ~!イェーイ!」
新人「嫌だ!嫌だー!そんなので喪失なんて嫌だー‼︎」ズルズル
終
先輩と俺で新人の分を折半したお。
多分24000円位だった気がする。
あれは暑い梅雨の時期だった。
新人が現場を仕切るだけの力を持ち出し、式のアナウンスも次第に出来るようになり出した頃、一件の仕事が入った。
prrrr…ガチャリ
俺「○○会館で御座います…はい…はい…(中略)…分かりました。よろしくお願い致します」
新人「入ったんですか?」
俺「ああ、シフト的にお前だな」
先輩は休み、古株さんは自宅葬で二日は帰って来ない。俺も雑務が溜まっていた上、二日後には休みに入る。
俺「少し変わった仏さんだ。着いてってやろうか?」
新人「大丈夫ですよw」
俺「そうか…自宅の風呂で溺タヒしてても行けるとは…成長したな…よよ落涙www」
新人「助けて下さい…」
俺「え?大丈夫なんだろ?www」
新人「もう今度から電話も僕が出ます‼︎俺さんに取らせたら変タヒ体ばっかり当たりますし!」
俺「そりゃ助かるわw」
新人「…チッ」
俺「一人で行くか?」
新人「…お願いします…。」
俺「そうだろうそうだろうwww」
新人「チッ」
てめえ。( ゚Д゚)
と言う事で、またまたコンビで引取りです
日蓮系の宗派のテリトリーである事。
これがなかなかややこしい。仏壇を一目見て新人が理解できるとは思えない。
(結局学会だったので取り越し苦労だったんだが)
なんだかんだで後輩想いだな…俺w
車を走らせて数十分、隣市のとある市住へと辿り着く。
いつかの話にも出したが、エレベーターが有るか無いかはタヒ活問題なので即確認w
(よかった…古いけどあった…。)
新人「なに焦ってるんですか?いざとなったら階段でも問題ないじゃないですか」
馬鹿め…いくらタヒ後2日でも溺タヒは何があるかわからんのだ。これだから新人は…!
何か俺の変タヒ体センサーがピコピコいってるが、この際新人には内緒にしておこう。
その方が毎回面白いリアクションしてくれるしなwww
とりあえず雨も降り出した事だし、ご遺体の確認にいきましょうか。
俺「行くか」
新人「今回は僕がメインですからね、僕が行きます」
俺「そのつもりだから大丈夫w」
新人「では、いきましょうか俺さん」
エレベーターで目的の階へ到着する。
廊下を歩いて行くと、人集りができていた。
(臭うな…)
恐らく身内の者であろう女性たちが開け放たれたドアの前でハンカチを口や目に当てながら佇んでいた。
(新人当たりだなw)
新人「あそこですかね?」
俺「そうらしいな…」
新人「失礼致します、○○会館で御座います。この度は誠に御愁傷様で御座います」
俺 ペコリ
親類「あら葬儀屋さん来られたわよ!ちょっと早く見てもらってよ!」
小太りの親類のオバハンががなる。
(こりゃやべーなwww)
新人「…くさ…」小声
俺「今のは聞かなかった事にしてやる…」
新人「俺さん、気づいてたんですか?」
俺「フロアに上がった瞬間にな。どうする?先頭は俺が行こうか?」
新人「バカにしないで下さい!今回は僕が行きます!」
無理すんなwww
よく飲みにいくよ!
ホントに稀に変タヒ体引取りをバイトで手伝いするしねwww
勿論社長公認だがwww
新人「⁈」
俺「失礼致します」
そこにはタヒ後二日とは思えない程壊タヒした肉と水分を含んで黒々とした皮膚。
小さな浴槽で座っていたであろう体育座りで固まった老婆の姿が四角い箱寿司の様な形で固まったままブルーシートの上に乗った状態で居間に置かれていた。
一体なにがあったの?
喪主の長女らしき女性に話を聞く。
俺「失礼ですが、どのような状況で…」
長女「はい、電話ではお伝えしたのですが…伝わりにくい内容でして…」
そりゃそうだろう…(´・ω・`)
要約すると…
故人は高血圧を患っており足も悪い為、ヘルパーサービスを使いながら一人で生活していた。
いつもはヘルパーさんのいる時間帯に入浴していたがその日は何故か一人で入浴し、心筋梗塞を発症そのまま溺タヒした…と。
ただ、追い焚きをしたままの状態だった為火傷と壊タヒ、腐乱のトリプルコンボが成立したとの事だった。
なるほど…そりゃ豆腐餻みたいになるわ。
俺「この状況はこちらでも想定の範囲外でして、一般的な納柩準備しか御用意出来ておりません」
長女「では母は…」
俺「一旦会館に必要な物を取りに戻りますので、暫くお待ちください。」
長女「分かりました…」
さて、どちらが取りに戻るかな。
俺「バカ言え…担当が残るのが当然だろう」
新人「」
正直どっちが戻っても問題はなかったのだが、気に入らないので残す事にした。
俺「しっかり喪主と話をしとくように」
新人「はい…」
俺「そんな不安そうな顔してたら当家も不安になるだろうが…嘘でもいいから澄まし顔しとけ」
俺にはスカしたツラするだろう…(´・ω・`)
新人「何かあったらTELしますんで」
俺「わかったわかったw」
新人「出て下さいよ?絶対ですよ⁈」
お前は小学生かwww
寝台霊柩車に乗り込み、会館まで資材を取りに戻る事にした。
往復と用意で最低一時間半は掛かる。
運転しながら考えてみると…あいつ…
ある程度腐乱現場には立ち会っているから無茶だけはしないと思うが、今回は親類も見ている事を念頭に仕事をしないといけない事…わかってるのかな。
俺「大丈夫だろw」
prrrr…
鳴らすのはえーよwwwまだ10分経ってねーよwww
新人「問題発生です!」ヒソヒソ
俺「は?問題も何もないだろう」
新人「かくかくしかじか…」
俺「wwwマジかwww」
新人の話によると、近隣住民から異臭の苦情が来た。
出来るだけ臭いを抑えるようにして欲しいし、親類一同も参ってしまっている。
との事だ。
俺たちが行った時点で全ての窓は全開にされていたから相当遠方まで臭いは拡散しているとは予想はついていたが…www
新人はできる範囲で窓や換気口を締めて回り、臭いの拡散を防ぐ対策を取った様だ。しかし次は親族が臭いで吐き気を催して早々に退散してしまい現在御遺体と密室デート中らしいwww
男あげてるなwww
あちゃー、混んでるwwwマジかwww
すまんな新人www到着は二時間後だわwww
~二時間後~
再び完全装備の俺は、故人と新人がいる密室へとやってきた。
但し空は曇天、湿度も上がり出した…。
(新人大丈夫かな…)
流石に心配になってきたwww
扉の前には親類が待っていた。
俺「お待たせしました。うちの館員は…」
長女「中で待っていると思います…多分」
可哀想にwww放置プレイも追加かよwww
わお、フレッシュな腐敗臭だなオイwww
俺「おーい新人、待たせたなw」
あれ、新人がいない…どこだ?
まさか逃げたか…?
周りを見渡してみると、ベランダに人影が…。
てめえ…逃げてベランダに隠れやがって…!やることやってんだろうな!
ガラガラ…
俺「おい…」
新人「ゔぁい…」
俺「www」
哀れ新人…www
新人の真っ白だったシャツは黒茶色い水玉模様に染め上げられ、黒のネクタイの結び目辺りには吐瀉物の白い筋が…www
新人「俺さんが来るまでに関節を伸ばそうとしたんですが…」
俺「そうか…wよく頑張ったなwww」
新人「笑い事じゃないですよ…」
とにかく仕事を再開しよう。
まずは新人のシャツと俺のジャンバーを交換だなwww
無事納棺も終わり、梅雨の小雨降る中、ネ果にジャンバーという変人青年の顔色は蒼白だったのは言うまでもない。
終
新人は関節を伸ばそうとした時に、腕が腹部に癒着していることに気付かずに関節を持ったところに身体の中から汚汁が吹き出し、全身に喰らったらしい。
その後吐瀉物をぶちまけた様だwww
新人さんはどうなったんですか?
やっぱりトラウマスイッチON!になったんですか?
シャツとネクタイは買ってあげましたよwww
ネタ的には吐いたのは多分記憶にあるだけでこれまでかな…。
ぽちぽち書くよ
仕事であるお寺に打ち合わせをする為に出向く事になった。
正直余り乗り気ではない。
依頼してきたのがシャクレだったのも大きいが、葬儀屋が寺に出向く時は大体変な頼まれごとや厄介事を押し付けられる事が多かった。
(めんどくさいな…しかも知らない寺だしな…正直帰りたい…)
ただ、これも仕事の内。面通しが出来るだけでもラッキーだと自分に言い聞かせながら車を走らせた。
到着した寺は、坂道が緩やかに続く旧市街地の中程にひっそりと佇んでいた。
(なかなか年季の入ったお堂だな…補修もされた形跡もないのにしっかりしてる)
広さは余りないが手入れされた砂利道と裏手に続く松林が奥行きを出していた。
ウロウロ…キョロキョロ…
俺「すいませーん。○○会館ですが、どなたかいらっしゃいますか?」
……。いない。
(シャクレの野郎…‼︎アポ取りしとけよ!)
完全に肩透かしを喰らってしまい、時間もぽっかり穴が空いてしまった。
(折角だから中を散策させてもらおうかな…もしかしたら境内の中にいるかも知れないし…)
今考えても毎回センサーが発動する時は変にポジティブ思考でウロチョロしてるんだよな(´・ω・`)
(松林の先はお墓かな…?しかし綺麗な廻廊だ…見た目よりかなり広いな…)
軒や甍を眺めながら涼しげな中庭を抜けて松林の入り口迄やってきた。
(成る程、傾斜の分下が広くなってるのか…)
かなり急な石段を足元を見ながら降りて行く。
(歩きにくいな…)
階段は真ん中辺りで一度折れ曲がる形で連なり、踊場の様な場所に桶や柄杓等といった用具と水場があった。
水場を横目に階段を降りて墓が居並ぶ墓地まで来てしまった…。
誰もいない…。
春の彼岸も近いためか墓には色とりどりの墓花と手入れされた墓石が良く見えた。
(ついでだしな。拝んで行こう)
墓地の左奥手に積み上げられた無縁仏の墓石が見えたので、これも何かの縁だろうと手を合わせた。
(線香も持たずで申し訳ない。)
……よし。
戻るか。
シャクレに連絡したが、どうも行き違いで急な用事が入ってしまったらしい。
(仕方ない。出直そう。)
住職の都合に合わせて数日後に再度こちらから伺う形になった。
(時間もぽっかり空いたままだな…帰っても今日は暇だし)
ガサゴソ…。
(お、あったあったw)
それは枕飾りなどの仕事で使う線香では無く、完全な趣味で購入したお高い線香だった。
(後、確かこの辺に…)
ガサゴソ…
(これこれw)
ミニサイズのお鈴、鈴棒、ふとん付w
折角なのでもう一度無縁仏に線香を上げて帰ろうと考えた。
人探しのついでに手合わせしただけの不精は居心地も悪い。
(水場の下に六地蔵さんも居たな…)
少し線香も多めに用意し、また中庭を抜けて松林の階段まで来た。
折角水場があるので桶と柄杓もお借りして階段を降りた。
まずは六地蔵さん。
ち~ん…
ひとしきり線香を上げ、目的の無縁仏さんへ。
いんきんかな?
引磬ではなく、ホントのお鈴だよw
手のひらサイズで可愛かったから仏具屋に安値で売って貰ったんだ。
今は新人が使ってくれてる筈…。多分。
ちーん…
(ふぅ…)
俺「よっこらしょ…と」
あれ?
あれ?
あれ?…目、おかしくなったのかな…ゴシゴシ
うーん、見間違いかな。
何か無縁仏の山が一回り大きくなったような…。
見間違いだろうな。
あれ?
やはりおかしい。最初に拝んだ時には正面には古い字掘りされてない墓石が並んでたはず…地蔵さんなんかいたか?
でもセンサーがピコッてないんだよな…。
ヤバさが無いのに違和感だけが半端ない。
見間違いと思って帰ろうと振り向いた。
……ピコピコ来た…!
背筋に異様な緊張感が…!これはダメなタイプの緊張感だ…。どうするべ(;´д`)
(いい事したんじゃねーのかよ…‼︎)
ここは敢えて走る事はせず、緊張感が無くなる距離を取ろうと早足(ほぼ走ったが)で桶と柄杓を持ち、お鈴を片手に歩き出した…。
(oh…お高い線香全部忘れた…!)
仕方ない…センサーと線香ならセンサーだ…(`;ω;´)
多分振り向いたらヤバい系ですよね~…。
必タヒに階段まで早歩きでたどり着き、踊場で柄杓と桶を返した。
緊張感は去ったがお高い線香への後髪はあったので振り返って無縁仏の山を見た。
チラッ
あれ?何にもない。お高いんですが、あの線香…(´;ω;`)
さっきまであったはずの線香の束が見えない。怖くなってきてお高い線香は諦めて早々に退散することにした…。
だって怖いんだもん…(´;ω;`)
墓の何かさんがいるなら使ってくれよ。
お高いんですが。ホントに…。
メーカー言うとバレちゃうけどそんな感じの高級ブランドさwww伽羅配合のいいやつでした…(´;ω;`)
(なんだったんだ…あれ)
背中にはビッショリの汗と寒気…。
スーツを着てるから尚の事だが、少し蒸すので上着を脱いだ。
⁈
なんじゃこれ…!
多分線香の灰だろうが…。
手形がついてました。無人なのに。クリーニングしたばかりのスーツなのに。触られた感覚は皆無なのに…。
その手形は、引っ張るように指と指で摘まんだような形に見えた。
手形かどうかは分からないし風もあった。
何かの拍子に付いたのかも知れない…。
そう思わないと色々怖いからそう思って寺を後にした…。
結局後日に住職に会いに行ったのは先輩。
俺は縁が無く、現場に入っていた。
縁が無くて良かったのかも知れない。
そんな気がする。
終
追記 お高い線香のお値段は一束諭吉さん二人はするよwww
もう一度、そのお寺へ行っていたらどうにかなってたのかな?
行ってみようとは思わなかった?
その後に行った先輩は何ともなかったの?
…何か質問ばっかでゴメンとか思ったけど、そう言えばここ質問スレじゃんw
住職がかくれんぼして隙見てお香パクった可能性もあるぞ
あれから何度か行こうとしたんだが…。
どうも折り合いが付かずに行けず仕舞いだったんだ。縁がなかったのか縁を絶ったのかはよくわからないや。
話は長くなってしまうかもしれないが、宜しく気長に頼みます。
ポチポチ書くよ(´・ω・`)
俺が一人前に仕事をこなせる様になり、先輩のフォローも要らない位にはなった頃の話だ。
世の皆様はGWなる散財連休を楽しんでいる時。5月の頭なのにまだまだ寒かった様に覚えている。
俺「また渋滞っすよ…嫌になりますよね」
オバ「世の中は華のGWだしね~…」
前の葬儀の事務処理をしながらオバちゃんと息抜きをしていた時だった。
prrrr…ガチャリ
俺「○○会館でございます…はい…はい…はい…宜しくお願い致します…」ガチャ
オバ「入ったの?」
俺「ヤバいっすね…どこもかしこも今詰まってるんですけど、ウチの会員みたいで…」
※ウチも互助会的なシステムがあります。
オバ「最悪返金して他社に振る?」
俺「ありなんですけど、ウチでやりたいらしいんです…しかもココ指定で…」
オバ「⁇珍しいわね…詳細見ていい?なんならこのまま入るけど?」
(このまま入れる気マンマンですけど?)
喪主は女性、どうも嫁さんの様で旦那(故人の息子)は他界している様子。
親類は多地域に渡っているらしく、掌握は難しい。しかも故人(女性)の子供は8人おり、親類は膨大な数になりそうだ。
あと、この会館で故人の旦那を送った経緯がある模様。
正直返金は上がうるさいので避けたい所だが…このまま行くと通夜が2日後になってしまう…。(友引を挟むからね…(´・ω・`))
とりあえずウチの会館でやる方向で見積りしに行くとしよう…。
車で30分程の所に当家はあった。
古い土壁造りの日本家屋。古い看板が掛かっており、昔は薬の問屋的な商売をされていたようだ。
ガラガラ…
俺「失礼します…。○○会館でございます。」
「はーい」
若い娘さんの声がして、清楚な感じの娘さんとすらっと背の高い青年が出迎えてくれた。
青年「こんなところで申し訳ないですが…祖母の為にわざわざありがとうございます」
俺「いえいえ、ご丁寧にありがとうございます。この度は誠にご愁傷様でございます…」
(見た目の割りにはしっかりして好感の持てる青年だな…。今時珍しい)
古い旧家だけあって、土間と上がり框の落差も大きく、何だか薄暗い感じがするが、其処彼処に生活感、経年を思わせる古傷や擦り切れがあり、安心感がある家に思えた。
親族が多いので親族だけでやりたい。
(喪主は付き合いが下手の様で、旦那がタヒんでからは尚更の様だ)
故人の意向でウチの会館でやりたい。日程は任せる。
(故人の)長女と次男が帰って来るまで出来たら待ちたい。
(これは孫である娘さんや青年の意向)
出来るだけ安く抑えたい。
(正直、金が有る様には見えなかった)
問題は…日程のみに絞られた。
ウチの地域では荼毘に伏してからする骨葬はあまり歓迎されない。親族だけの式なら可能だろうが、問題は長女と次男の連絡が未だにつかない点だ。
しかし、会館と斎場を押さえなければ話にならない。会館は既に最速の日程で確保は出来たが、斎場が取れない…。
近場の斎場を虱潰しに当たるが、どうにも上手くない。
日程調整をしていると、青年の携帯電話が鳴った。
との内容だそうだ。
その後には長女から連絡があり、東欧から最速で帰っても二日後だとの事。
仕方ない…
俺「正直申し上げまして、二日後には炉が空いておりません。会館も法事が入っておりご用意が出来ません…ご親類の到着をお待ちになられるのであれば、全ての条件を満たすのは5日後になります…。」
嫁「それじゃあ義母は…」
俺「ドライアイスで防腐に努めますが、正直申し上げて経験上お体が保つとは思えません…」
(正直な話だ…無理なら他所に頼もう…)
青年「構いません!先程伺った骨葬という形でも…!お願いします‼︎」
正直な感想を言うと、こいつバカなの?
というのが感想なんだろうが…。
あんなに真っ直ぐな目で頼まれたのは記憶にない程久々だった…。
何故だろう、即答で「わかりました」と
答えてしまった。
やるからにはかなりの障壁があるのは覚悟しなければいけない。
これから青年との二人三脚とも言える長い長い準備と式が始まる。
(割愛するけどね。)
会館は一番小さい会場になってしまうのは前以て伝えたが、喪主の奥さんの歯切れの悪さにはあまり感心できなかった。
何を言っても「はぁ」とバツの悪そうな返事しか帰って来ない。
自然と窓口は青年に変わっていった。
見積りや会館の設営など、段取りを進めて行く中で、彼や彼の姉、親戚は皆一様に故人を敬愛している様子が伺えた。
先に亡くなられた祖父が大層厳しい人物だったらしく、孫や子がしかられて泣いていると抱きかかえ、「いいよ、大丈夫」と笑って慰めてくれる優しい方だったと口を揃えて言っていた。
晩年は足が悪くなり、車椅子生活だったそうだが、料理や食べ歩きが好きでよく一緒に出掛けたそうだ。
何故か自分の祖母に面影を移してしまう事が多々あり、自分は祖母にそれだけの触れ合いや楽しみを返して上げられたのだろうか…と考えさせられた。
流れ的にはまず斎場に行き、故人を荼毘に付す。骨上げを終えてからのそのまま会館へ来て頂く流れになった。
勿論霊柩車は俺が運転し、斎場まで送り届ける。
自宅前からの出棺は何か、えも言えない雰囲気で執り行われた。
俺もあまり経験はないが、荼毘に付してからまた通夜を行う。
これは葬儀を体験した方なら容易に想像が付くと思うが、炉で焼かれて骨になった故人と再開した後、電照写真を見せられても冷めてしまう。実際の故人は既に骨壷に収まって小さくなってしまっているからだ。
(なんだかな…。自宅を出る時に既にピークだったんだし…)
そんな事を考えていると、青年が話し掛けて来た。
青年「すいません、俺さん…」
俺「何がですか?」
青年「俺さんが骨葬を躊躇った理由がようやくわかりました…」
俺「まぁ、仕方ないですよ。故人の意思は何物にも代え難い…だから君も押し通したんでしょ?自信を持ってw」
青年「人間、生きて焼かれて骨になって…それで人の繋がりは焼けて無くなるのですかね…」
俺「…」
青年「すいません、何か偉そうにw」
俺「いえ、素晴らしい感性を持たれた方だと感心してしまいました…こちらこそ申し訳ない…」
飾った祭壇の前で2人きりでそんな話されたらグッとくるじゃねーか…(´;ω;`)
祭壇前にあるのが故人の棺ではなく、骨壷だという以外は…。
(実際は右側の上座に鎮座してもらうんだが。)
喪主の挨拶も程々に、通夜振る舞いが始まる。
(さて、そろそろ明日の話でもしに行こうかな…)
事務所から時間を見計らって控え室に向かおうとしたその時だった。
中年男「どういう事だ!なぜ母さんがもう骨になってるんだっ‼︎」
中年女「そうよ‼︎聞いてないわ‼︎せめて私達が来るのを待てなかったの!」
喪主「あの…その…」アセアセ
(予想はしてたけどな…(´・ω・`))
次男と長女。
恐らく喪主ではこんな事になるだろうと思い、何度も釘を刺していたんだが…。
(仕方ない…泥被るか…)テクテク
俺「あの…」
ガチャリ!
青年「叔父さん叔母さん!」
俺「⁈」
青年「これは俺たち孫がばあちゃんの遺し」
俺「‼︎」
青年「お願いします‼︎どうか…どうか…!」
青年は何の躊躇いもなくその場で土下座をした。
俺たち葬儀屋は人に頭を下げる仕事だと思っている。
だが、土下座をした試しはない。
(後々したけどね…(´・ω・`))
さしもの実子である2人も海外に住んで母の面倒を孫や嫁に任せっきりだったのもあったのだろうか…。青年の気迫に気圧されて静まり返った…。
中年男「青年がそこまで言うなら仕方ない…幸い近隣の方の目には止まらないようだしな…」
中年女「そ、そうね…」
(それでも噛み付いたら鬼だわw)
何故そこまで祖母にこだわるのか、若い身空で頭を下げるだけの理由は彼からはまだきいていない。
ただただ…此方の胸にはしっかりこの青年の為にもサポートしなければ…!
という気持ちで一杯になった。
全私が泣いた。
人の繋がりって何だろうって、人が亡くなる度に思います…。
孫にも嫁や旦那、ひ孫もいた。そんな難しい話や人間関係を見せたくなかったのだろうか…。彼は一身に受ける事で丸く収めようと若いなりに考えて考え抜いた行動だった様に今は思う。
喪主、長女、次男。青年を含めた4人と再度明日の葬儀の確認を行った。
あの土下座を見た後だw誰も何も言わないw
スムーズに確認も終わり、席を立とうとした。
青年「あの、すいません」
俺「なんでしょう?」
青年「まだ書けてないんですが、ばあちゃんに手紙を書いてるんです。」
俺「それはいい事ですね」
青年「出来たら明日の式の終わりに読ませてもらいたいんですが…」
俺「故人様も大層喜ばれますよ、お時間は作りますのでゆっくり思いを伝えて下さい。それでは失礼致します…」
(ホントは明日の朝にでも喪主挨拶の後に孫から送辞をしてもらおうと思ったんだが…w先手打たれたわwww)
坊主に孫代表からの手紙があるから少し席を立った後に時間を頂きたいと伝えた。
坊主「彼の事はよく知っているよ…いい青年になった。私も席を立たずに臨席させて頂こう。」
俺「承知致しました…。彼は我々には眩しいほどに真っ直ぐで、正直見てられないですねw」
坊主「正にw皆の優しさの結晶ですな…故人も喜ばれるでしょう」
俺「今日は宜しくお願い致します」
坊主「此方こそ」
多分本当の意味で坊主にお願いをして頭を下げたのはこれが初めてだった様に思う。
いよいよ青年にマイクを渡す。
※フェイクはいれるが、ほぼ原文に近い内容に拙いながら書く。
青年「ばあちゃん…まだ僕はばあちゃんがタヒんだなんて実感がないんだ…。
だからこの手紙も書くかどうか迷った…。
書いたら本当にばあちゃんが遠くに行く様に思えたんだ…。でも皆の代表で今日は頑張って書いたんだ。ばあちゃん…聞いてね…」
青年「俺や姉ちゃんがじいちゃんや父ちゃんに叱られたら、いつもばあちゃんが優しく慰めてくれて嬉しかった…。
俺たちが大きくなって家を出たり学校や仕事であまり話せなかったり疲れていた時には、必ず甘い物とお茶を持ってきてくれて話を聞いてくれたね…。
足が悪くなってからは食べることが唯一の趣味になって、よくご飯を食べに行った。僕が仕事を始めてお金が出来ても、必ず「これはばあちゃんが払うから、あんたはもっと大事な時の為にお金を使うんだよw」と笑顔でたしなめてくれた。」
身体がどんどん弱って老人ホームにお世話になりだした時、見舞いのお土産を僕たちに持たせて帰ろうとしたり、自分よりも僕たちを離れていても思ってくれていて本当に嬉しかった…。
でも、それからどんどん食べたいものも飲みたいものも喉を通らなくなって痩せていくばあちゃんを見るのは…本当に辛かった…。
顔を見るのも辛い日が続いてもばあちゃんはいつもニコニコしてたね…。
本当はタヒぬ程辛かったのはばあちゃんなのに…‼︎」
ここで流石の青年も嗚咽を抑えきれなくなり、一旦スピーチが止まる…。
青年「…ばあちゃん、話したいことはまだまだ沢山あるけど、それじゃあばあちゃんも眠れないよね…w
寂しくなるけど.悲しいけど…離れたくないけど…これでさよならです。
ありがとう、ばあちゃん。安らかにお眠りください…」
泣くわ!
おばぁちゃんとおじぃちゃんに会いたくなって来た。
俺「誠に…心に響く…お手紙ありがとうございました…。これにて故○○様、葬儀告別、閉会でございます…本日は。誠にご臨席ありがとうございました…」
式が終わり、青年の元に話をしに行った。
勿論あの手紙の事に礼を言おうと思ったからだ。
あの手紙がなければ形式だけの葬儀になってしまったのは間違いないからだ。
俺「本日はお疲れ様でした…。手紙、感動しました。」
青年「はは…w実は昨日俺さんに啖呵切ってから寝ずに考えたんですけどね…書きたいことが多すぎて結局…」ガサゴソ
喪服の胸元から出した手紙の中身は白紙だった。
俺「………(泣)」
青年「俺さん、どうしたんですか?」
俺「ぃや、何もないっす…」
白紙であれだけ人の心を打つ言葉を発せる
表現力と心の叫び。全ては故人の生前の愛情の成せる技なのだろう。
終
伝わったんだろうか…
また、おねがいしますm(_ _)m
大丈夫です、ちゃんと伝わっています。
いつもありがとう、ヘタレさん。
あなたとこのスレに出会えたことに改めて感謝。
伝わってます。
涙、止まらないです。
青年が、おばぁちゃんにどれだけ愛され、
そしてまた青年がどれだけおばぁちゃんを愛していたか。
家族愛っていいですね。
そして、ヘタレさん。
今日、供養は気持ち云々とヘタレさんに何度か励まして貰った
レスを読んでいて気付いたのですが、
私のIDが夫と私の名前、ラッキーナンバー、出身地が詰め込まれているIDでした。
もうすぐ結婚記念日。その後すぐに一回忌。
なんだか夫に気持ちが伝わるよってヘタレさんに励まされた後に気付いたから、
なんだか、夫に気持ちが届いた様な気になりました。
何回もカキコすみません(-_-;)
珍妙なお話も待っています!
たまには俺のオカルトが役に立ったのかなwww
肌に触れる温もりは無くとも心に触れる温もりは必ずそこにある。それを彼は教えてくれたんです。
心に触れる温もり…。
ありがとうございます。
この1年、本当に愛してるなら置いて逝かなかっただの、
本当に愛してるなら何で逢いに逝かないだだの、
夫が成仏出来ないのは私の所為だの、
周囲から色々言われ過ぎていて、疲れていました。
オカルト現象よく視るのですが、夫だけは直にはまだ視てなくて。
ヘタレさんと関わってようやく不思議なパワーが動いたのかなwww
ありがとう。今夜は少しは眠れる様な気がします。
通りすがりのメンヘラだが
自タヒは誰にも止められない、あの状況は本人も常人ではないから
本当に病気なんだよ。
そして、そんな言葉を吐く奴はあなたの友人でも身内でもない
そういう人は切って、人を選んで付き合わないと
自分がやられてしまうよ
旦那さんはあなたを見守ってるさ
おめでとう!
おめでとー
しかし募集じゃなくて応募じゃないのかw
あせって間違えたw
ニートからの就職だから頑張るよ
がんばってー
とある首吊りの御遺体を引き取った時の話。
身元引受は故人の姉夫婦だった。
詳細は書けないが、生活に困窮しての自杀殳だった様だ。
姉夫婦からすれば青天の霹靂もいい処で、うんざりした様子で書類や手続きを進めていた。
(まぁ、毎度の事ながら…キツイな…)
やはり厄介事扱いされると此方もキツイ。
タヒ因からしてあまり込み入った内容も聞けない。
俺「では、明日御出棺で宜しいでしょうか」
姉夫婦「いいも何も出すだけ出して骨にするだけだろ…。」
俺「…それでは失礼致します」
姉夫婦「私たちも帰るから」
俺「分かりました。」
スタスタスタスタ…ガチャン…
俺「ふぅ」
新人「お疲れっす何か飲みます?」
俺「熱い茶」
オバ「はい、お茶」
俺「あざっすw」
オバ「私が言うのも何だけどせめて線香と蝋燭の守り位はして貰えたらね…」
新人「でも吊りでしょ?疎遠ぽいし」
俺「まぁ俺達がとやかく言える立場じゃないやなw人それぞれだしよw」
オバ「そうね、色んな当家があるものね…」
さて、そろそろ会館を閉めないとな…
ガチャリ…
「ごめんください…」
今日はさっきの御遺体だけで霊安室しか使ってないから看板も何も出して無いんだが…。
俺「どうされましたか?今日は通夜はございませんが…」
女性「ここに◯◯が居ると…」
俺「…?…あ、故人様のお知り合いですか?」
女性 コクリ
(こりゃまた訳ありっぽいな…)
うら若い女性で故人の年齢からすると元嫁とも考えにくいし、娘にしては大人すぎる。
ただの知り合いがワザワザ来るとも思えないし。 仕方ない、聞くか。
俺「故人様とはどういったご関係で?」
女性「娘です…見えないでしょうか…」
俺「正直見えませんでした」
女性「私は父が若い時に出来た子らしいので…」
(らしい……)
俺「ではお母様は…?」
娘「去年亡くなりました。」
俺「それは失礼な事をお聞きしました…」
娘「いいんです」
俺「では故人様のお部屋へご案内します」
娘「はい…」
あの姉夫婦…身内はもうイネーとか言ってたろうにしっかり連絡取ってるじゃねーか。(´・ω・`)
姉夫婦とは疎遠であまり連絡もなかったらしいが、今回は流石に連絡を入れてきたのだそうだ。
故人とは赤ん坊の時に別れて以来数回しか会った事はないらしい。正直父親と思った事は一度もなかった。どこで何をしようがどうでもいい存在。母が生きていた時はそうだったと。
何故姉夫婦が娘の事を俺に言わなかったのか、話を聞いている内に何と無く分かった気がした。
姉夫婦は娘は来ないと思ったんだろう。
だからわざわざ話を振って来なかった。
霊安室には仮眠設備もあるが、若い娘さん一人が泊まるには中々勇気がいる。
話をした分最初よりは幾分リラックスした様に見えた。
俺「積もる思いもおありでしょう、私はこれで失礼します」
娘「ありがとうございます」
親子水入らずの時間が最後の一夜になるとは互いに思わなかっただろう。
思い人ありて会おうとすれど既に無し
続きの文は忘れたが、ふとその一節が頭に浮かんだ。
朝までの時間、娘は何を亡き父に語るのだろうか。
終
まさか初スレがこんなに長くスレを続けられるとは夢にも思いませんでした(・∀・)
この書き込みを最後にまた名無しに戻ろうと思います。
皆さんの温もりティを胸に今年も精一杯生きて他者とつながり続けようと思います。
最後に皆さん。
人は孤独を感じながら生きる生き物です。
でも決して一人では生きていけません。
一人で生きているつもりでも何かしら必ず他者とつながり、関わりながら歩んでいるのです。
だからこのスレを読んで、命の重さ、残された遺族の気持ち、命は軽くないという事を少しでも少しでも感じてくれたら幸いです。
ではまたどこかで。
色んなお話が聞けて、命の尊さを改めて実感したよ。頑張って生きて、天寿を全うします。
ありがとうヘタレさん!