食材やら調理法の薀蓄が凄かった。
鍋パーティでは鍋奉行だし、わたしの包丁の使い方に駄目だしされたり。
台所にはプロみたいな台所用品がばっちり揃ってて、びっくり。
でも見学してると、手際が悪いのに能書きばっかり達者で、あれ?みたいな感じ。
メインは炒め物だったんだけど、中華鍋をものすごい熱して、熱しまくってた。
材料投入と同時に、半端ない量の煙が発生。
「煙凄いけど、大丈夫なの?」とわたしが言っても、
「本格的なのはこういうものだ」とか言って、火を消さない彼。
とりあえずわたしが窓を開けたんだけど、そのあたりで、鳴り響く火災報知機。
で、鳴り響くインターフォン。「大丈夫ですか!?」って、がんがんドアも叩かれてて、
彼が出たら、マンションの管理人さんだったっぽい。
彼は「料理をしてて…」とかもごもご謝ってたけど、
「普通の料理で出る煙の量じゃないですよ!?ほんとに火災になりますよ!?」って
めちゃめちゃ叱られてた。
更に消防車のサイレンの音がこっちに向かって近づいてくるのが聞こえる。
消防車呼ばれちゃったよ…
管理人さんは「あー 誰か消防呼んだみたいですね、こっちで謝って帰って貰うから」って帰っていったけど、
廊下には他の住人もいっぱい居たっぽかった。
(ファミリータイプのマンションをルームシェアしてたから、住人の数も多かったと思う。)
「管理人さんと一緒に出て行って、謝りに行った方がいいよ」って言ったのに、
なんだかんだ誤魔化す彼に、この時点でかなり冷めた。帰りたかった。
でも正直、この大騒ぎの中にわたしが出て行ったら、
自分が犯人みたいかなーとか思っちゃって、帰れなかった。ヘタレだ。
まずかった。ごはんがべっちょりしてるとか、スープが凄く薄くてぬるいとか、ブロッコリの大きさ揃ってないとか、
なんていうか、「中学生が家庭科で初めて作った料理」レベル。
これが「普段料理しない人が一所懸命作った」料理だったら努力を認めただろうけど、
あれだけ「料理ができる俺」アピールされた後だと、ほんと、がっかりした。
まあ、作って貰ったものに文句言ったらいけないと思うから一応食べたけど。
本人も失敗しつつあるのは認めてたみたいで、場の空気が悪いのを払拭しようとして、
「デザートに桃食べようね、俺、剥いてくるよ」とか頑張ってた。
白桃はわたしの好物で、一緒に買い物したときに買って貰ったやつ。
桃だいすきなもんで、「とりあえず桃たべてから帰ろ」と意地汚く思ってたらさ、
皮を剥いた大きな桃がひとり1個ずつ、まるごと、皿に乗って出てきた。
…まるごと?これをどうしろと?
いやいや果物の食べ方はご家庭によって違うのかもしれないしとか考えつつ
「あの…どうしてまるごとなの?」って訊いたら、
「切ろうと思ったら種が硬くて切れなかったから。かぶりつけばいいかと思って」だってよ。
「大根のかつら剥きができない」と言った私に「あんなの簡単だよ」と言った男の言うことか。
桃くわずに帰った。帰りに桃買って、自分で剥いて、切って、食べた。美味しかった。
後日、元彼とルームシェアしてた男性(この人とも友達だった)に聞いたら、
台所にあった素晴らしい台所用品はすべて、こちらの男性(元料理人だったことが判明)のものだった。
あと、最悪なことに火事騒ぎをわたしのせいにされていたことがわかった。
死ねばいーのに
元彼になってよかったねとしか言いようがない
乙
その凄いという食材や料理法の蘊蓄はどっから仕入れてたんだろうな
そこだけは感心するわ
まあ蘊蓄レベルの料理法とかはレストランとかでバイトとかして
何度も何度もやらないと頭だけじゃ絶対出来ないけどね
同意ありがとう
当時この話を周囲にしても、
相当彼のことを知ってる人(彼が外面だけだってことを理解してる人)しか
わたしのことをなかなか信じてくれなかったんだよね。
浅い知り合いの人は「えー?だって元彼さんでしょ?ありえない」みたいなね。
彼のことをまったく知らない人の場合は、
逆に「鳴り響く火災報知機&まるごと桃」で爆笑されるし。
>>659
それが最近になって漫画喫茶で「美味しんぼ」とか料理漫画を読んでたら、
元彼の元ネタがちょこちょこ判明したんだ…
ほぼ海原先生たちの受け売りだった様子
それで思い出して書いちゃったんだけどね。
「美味しんぼ」が元ネタねえ
つくづく面白いよ
料理人のルームメイトに憧れた、映画「ルームメイト」パターン、とかと思ったら
雄山かよ!!