地元でバイト中に過呼吸を起こしたことは何度かあったが、今の会社では初だった。
心療内科を受診した結果、なんか長ったらしいありがたい病名を頂戴した。
会社からは、休職を申し渡された。
空腹状態で酒を飲んではOD、意識が残っていればパチ〇コと、本当に腐ったような毎日を送っていた。
引きこもってるか電車に乗って遠い場所へ。
syrup16gってバンドのデイパスって曲に
『働かないくせに偉そうね』
ってフレーズがあるんだけど、まさにその通りだった。
ちなみに俺の大好きなこのバンドはとにかく鬱で、聴いてるだけで心が蝕まれていく。
小倉さんと中西さんの影響で好きになったというのが、また皮肉な話だ。
閑話休題。
そんな腐りきった生活も3ヶ月目を迎え、もういくつ寝るとお正月って時に、俺はとある夢を見た。
閑話休題。
そう、夢を見たんだ。
小倉さんが何か酷い目にあって、泣いている夢。
悲しそうに、しゃくりあげて泣いている夢を。
見た夢なんかはいつもなら起きたらすぐに忘れるんだけど、その時は違った。
妙なリアリティと共に、頭に鮮明に残っていたんだ。
嫌な予感がした俺は、あの夏の日以来全く連絡を取っていなかった小倉さんに、電話をかけた。
その夜、小倉さんから折り返し電話が掛かってきた。
夢で見た内容をそのまま伝えると、小倉さんは俄に電話口で泣き始めた。
聞いてみると、俺が夢を見る数日前のちょうどクリスマスの日、さっきちょっとだけ出てきた彼氏に、とてもここでは書けないような酷い仕打ちを受けて、別れたばかりだそうだ。
俺は心臓が止まるかと思った。
予知夢っていうのかな。
俺は元来そういうのは一切信じないタイプだったんだけど、この一件で考えを改めた。
そんなことって実際にあるんだ
案外当たってそうだ
そんなある日、俺がふいに小倉さんにメールを送ろうとした瞬間に、あっちからもメールが来た。
運命かもねーwww
なんて話をした直後に
『うん、運命だ。おまえの事が好きだ付き合ってくれ、断っても良いよ勝手に好きでいる』
ってな感じのメールがきた。
とりあえずOKしといた。
そして、思いもかけぬ形で小倉さんと付き合い、年が明けた。
ちなみに小倉さんは美容系の専門学校に通うパチンカスになっていた。
ここら辺がリアルだななんか
だから去年の話か。
俺は相変わらず半ニート生活で、小倉さんもパチンカスだった。
で、近付いてきたのは成人式。
小倉さんに会いたいのとリフレッシュ()とを兼ねて、俺は帰省することを決心した。
とはいっても住民票は地元に起きっぱなしだったので成人式の招待状は実家に届く。
でも実家とは色々あって絶縁状態だったので、成人式には出られないんだけど。
職場の人間と顔を合わせないよう細心の注意を払い、自宅を出る。
そのまま新幹線に乗り、一路地元へ。
帰省直前に小倉さんとプチ喧嘩をしてしまい、ほんのちょっとだけ気まずい空気が流れてたんだよね。
んで帰省することは伝えてなかったから、急に帰って驚かそうと思ってた。
小倉さんの住んでるマンション前につき、電話をかける。
俺『ただいま』
へ?
みたいな感じですっとんきょうな声をあげる小倉さん。
萌えた。
んで帰ってきたよーって伝えると、今度は声にならない声をあげてた。
しつこいがまた萌えた。
ちょっと待ってて!
と言って電話を切る。
待つこと30分ほど。
そろそろ凍タヒしようかとした頃、とてとてとマンションから小倉さんが出てきた。
『おかえり!』
って言って抱き付いてきた。
だから何でそんなにいちいち良い匂いがするんだよ。
そのまましばらく抱き合ってたのかな、どちらからともなく離れた。
成人式を翌朝に控えていたのだがそんなのお構い無し、そのまま二人で繁華街へと向かった。
着いた先はカラオケボックス。
やっぱり小倉さんの歌はうまかった。
でっかい宇宙に愛がある
を二人で歌い終わったあと、わけのわからんテンションでまた抱き合った。
そして朝マック()をして日が昇りかけたころ、小倉さんは着物の着付けのために一旦帰宅した。
一人で、冬の地元をひたすら歩いた。
懐かしい道があった。
そしてそのまま、歩いて成人式の会場を目指した。
一時間かけて到着したら、まだちょっと早い時間だったのでひたすらタバコを吸っていた。
途中、小中と一緒だった懐かしい面子と顔を合わせる。
田舎なのでなにぶん知り合いと出くわしやすい。
そんな中俺は、タバコをふかしながら下位のティガレックスにフルボッコにされてました。
巷では3rdが流行っていたのに一人だけ2ndGやってた。
式場への入場が始まり、一人だけ取り残される俺。
成人式に出る予定は無かったので、そのまま時間を潰す。
終わって皆が出てくる頃、俺は新成人祝福のジョジョ立ちをしていた。
顔も知らないいろんなDQNと写真を撮りまくった。
そして、小倉さんも会場から出てきた。
晴れ着姿の小倉さんは、本当に眩しかった。
きれいだった。かわいかった。
あとちょっとで終わります。
待ってるぜ
俺の初恋の人が小倉って苗字だったから、何だか懐かしい気分になったよ。
そしてうまい面子には俺と同学年が多い。
その二つが符合するところはつまり……
速攻見つかった。
捕縛される俺、気付けば優男たちも来ている。
同窓会後に会う約束を強引に取り付けられ、その場は解散。
俺は小倉さんと二人で回転寿司を食べにいった。
俺は中学校の同窓会に出る予定だったので、そのままネットカフェで仮眠を取った。
そして同窓会の会場へ。
懐かしい面々が居た。
当時はまだ自分は『普通』と呼べる人間だったので、友達もそれなりにいた。
乾杯の合図で始まる同窓会。
俺は、テンションを上げるためにビールを何杯も一気した。
千鳥足になりながら、皆に挨拶していく。
当時好きだった森木さんとも話せた。
飲み過ぎて途中で記憶が飛んでしまい、終了。
ちょっと酔いが醒めた頃には、同窓会は終わっていた。
深夜に、部屋を間違えたデりヘル嬢が入ってきたのにはびびった。
んで早朝、小倉さんからいまどこにいるのー?と電話が。
ホテルの場所を伝えると、あそこねー、わかったーって言って電話を切った。
一発で場所がわかる小倉さんを見てちょっとへこんだ。
ほどなくして小倉さん到着。
お風呂入ってくるねーって言うなり、浴室の方へ向かっていった。
これはもしや…
とか思ってたらひょっこり顔を出して
『のぞくなよ』
だって。
んでお風呂から上がり、髪を乾かしながら今度はテーブルにかけた。
ついに脱チェリーかと胸が高鳴る俺。
…が、テーブルには美容系の専門学校のテキストが。
その後は何事もなかったかのように小倉さんが勉強を始めたので、俺も已む無く横の布団で眠りに落ちるのでした。
んで夜に再会して飯を食って解散、ってのが数日続いた。
そしていよいよ最後の日。
特に感傷に浸ることもなく、淡々とお別れを済ませた。
これが一月の半ばのこと。
あ、で、この頃くらいに、小倉さんの勧めもあって俺はまた件のSNSサイトに再登録していた。
一体何回目の登録なのかは忘れた。
だが、そんな日常も終わりを告げる。
仕事に復帰する日程が決まったのだ。
Xデーは3月の15日。
それが決まったのが2月の頭だから、猶予は1ヶ月ちょっとあるわけだ。
俺も復帰に向けてジョジョに体を馴らしていった。
…だが、そんなちょっとだけ充実した生活に何か違和感を感じるようになる。
そうだ。
小倉さんと連絡を取りづらくなっていたのだ。
電話に出ない事が多くなってきた。
そして、それを決定付ける出来事が。
2011年の3月11日。
東北を中心に東日本が未曾有の被害を受けた大地震。
俺の住んでいる場所では震度5強を観測した。
んで元来チキンな俺は、地震が怖くて仕方なくて小倉さんに連絡したんだ。
でも出ない。
もうダメなんだなと悟った。
でも微かな希望に賭けた俺は、諦めずに連絡を取ろうと試みたが、それでもやっぱりダメだった。
そうこうしている内に、職場に復帰してしまった。
『この電話番号へは現在、お客様のご都合によりお繋ぎできません』
という機械音声が流れてきた。
どうやら着信拒否されたみたいだ。
まずは、これまで連絡を取らなくてごめん、と謝られた。
そして、何かを言い淀む小倉さん。
内容は大方想像がついたので、続きを促す。
そしたら、端的に言うと、他に気になる人が出来たから別れてくれ、ってことだった。
つり橋効果って奴なんかね。
普段体験しないような出来事(今回なら予知夢)のなかで芽生えた恋ってのは、冷めるのが早いっていう。
気持ちの整理をつけるには十分過ぎるほどの時間があった俺は、特に食い下がることもなくOKした。
最後に小倉さんが発した言葉は、syrup16gの来週のヒーローって曲の一節だった。
『あなたも素晴らしい日々であるように』
ちょっと泣きそうになったがなんとか堪えた。
電話をきった。
泣いた。
また一つ何かが終わりを告げた。
地震で………とかはないよね?
すぐに愛想つかされてるな・・・・・・
もっと>>1の内面を好きになる子は現れないのか?
んで、メモリーに登録していない番号からの着信は、自動で留守電になるように設定した。
最後にメールアドレスを変更。
これでもう、連絡をとることができなくなった。
たったこれだけのちっぽけな電子データで繋がっていたのだと思うと、涙と笑いがこみあげてきた。
2011年の4月のことだった。
秒速5センチメートルを見てちょっとタヒにたくなったくらいかな。
もう好きではないんだけど、気付けば小倉さんのことや楽しかった日々のことを思い出す。
思い出を反芻しながら生きていく終わった日常。
皆は心配してるし、復活したらしたで普通に楽しい日々に戻れるぜ?、
そんな行動力あるんだから
おれにはできないよ
もしあの日あの時あの場所でうまい棒を配っていなかったら、今の僕はありませんでした。
多分彼らと出会うこともなく、地元で就職して本当にくだらない人生を歩んでいたのかもしれません。
そのせいで色々と悲しい思いもしましたが、これで良かったのかどうか、今の僕には何もわかりません。
これからも、地元のうまい面子と再び連絡を取る気はありません。
きっと孤独と虚無感とsyrup16gを友としながら、ただひたすら終わりを待つ生活が続くんだと思います。
何もオチがなくてすみません。
これで、僕の話は終わりです。
こんな糞スレに最後まで付き合ってくださった方、本当に、本当にありがとうございました。
人生はながいよ
人生がくだらないかどうかを決めるのは今じゃないだろ
うまい棒配ってるときから上京するまでおまえは青春時代をすごしてたんだ
昔の仲間と疎遠になるなんてよくあることだ
前向けや
なんかすごかったな。
大事なこと書き忘れてた
またいろいろやればいいだろw
んでちょっとだけ連絡とるようになって、結構重要な話を聞いた。
というかそれが目的でこのスレを立てたんだった。
小倉さんが、行方不明になったらしい…
関わっても危ない目にしか合わない気がするが
おれらのとこは5弱
うまい夫をとりあえずの寄港地にして元気になったら離れればいいよ
とかだったらいいけど、連絡取れないのか・・・・・・
肥後や織田も心配してます。
こんなことしかできなくてごめんなさい。
誰もおまいを恨んだりなんかしてないから、だからどうか連絡をください。
じゃないといじけるぞ。
最後の最後にスレ汚しすみませんでした。
さよなら。
ぷりずまさんと連絡とろうとしてるのか・・・・・・
なんとか連絡取れたらいーな
そして小田が小倉さんのことを幸せにするさ