オレ「ほほほ、本当にS子?」
S子「そうだよ!オレさん!」
オレ「どどど、どうやって思い出したの!」
S子「分からない、けど思い出したの!私は●●S子だーって!」
オレ「ほほほほ、本当に、S子!?」
S子「本当だよ!私の名前は●●S子だよ!」
オレ「●●S子!よかったなー!」
S子「うん!オレさんはやっぱり凄いよ!!」
その笑顔はとても眩しかったし、本当に嬉しくてかわいくて、仕方がない顔してた。
オレは、今すぐ踊り喜びたかったけど、
終始「ザブトンから出るな」と周りで北祖母と祖父は煩かった。
ま、かなり笑ってたけど!wwww
さて……。
色々混乱はあったけど、ようやくS子の供養が始まった。
先ほどと同じように北祖母がお経を読み上げ、だんだんと周りも読み始めた。
先ほどのような感覚に襲われなかったし、S子も不安そうな顔でオレを見ていた。
かなり長いお経だったけど、語尾をとても長く伸ばした下と思うと、もう一度始めから読み返す。
そして再び長い時間が過ぎる。
焦りの表情になって行くオレとS子。
北祖母もちょっと眉をしかめながら、何度もS子を見ていた。
そんな長時間の朗読を4周した頃だろうか、S子に異変が訪れた。
それを見て、北祖母がスッとお経を読みながら手を伸ばし、S子の姿勢をたて直させる。
そこからは、怪奇な数々だった。
ロウソクの炎が右からポポポ、と消えていき。
また右から火がついて行ったり。
ギシギシと軋む音が鳴りだしたり。
それで不安そうにするS子に、俺は目で「頑張れ」とエールを送る。
何故か、鐘の音がひとりでに鳴り(あのお経の合間に叩く金具の奴)、
周囲の親戚の人たちが苦しそうになり。
ただ、苦しそうにしている人には、北祖母が直に歩いて向かい、背中を撫でて起き上がらせた。
その間もお経を読んでいて、とにかく感謝できた。
S子に異変が起きた。
S子「う、ウハハハハ……フハハハハ……」
そう笑ったのだ。
ただ、その途端、北祖父の声が大きくなった。
それもオレの右耳の傍で言うのだ。
S子「オレさん……オレさん……」
フッと、S子の声がして振り向こうとしたとき。
怒男「オレ、こっちを向け」
怒男のもの凄くリアルある、口の息が聞こえるような声がして、北祖父の方を見た。
S子「オーレさんっ。オレさん?オレさーん?」
可愛らしい声でS子は何度も俺を呼ぶ。
けど、けどけど、けど!!!!!!!
マジで見ちゃいけない、ふり向いちゃいけない、そう言う戦慄する何か別の声に聞こえてきた!
流石に気が付いた。
そう言うS子はおかしい。
S子「見てください、オレさん。空綺麗ですよ」
馬鹿野郎、此処は室内だ。
S子「オレさん、見てみてー、これなんですかー?」
何を見ろって言うんだ。
その間、北祖父の声と、「おい!」となんかスゲー怒鳴ってる怒男の声ばかり聞こえてた。
ポンっと、オレの方をS子が叩いた。
鳥肌が凄まじく、久しぶりにS子に初めて掴まれた時のあの腕の痺れを感じた。
S子「オレさん、スカートの中見ます?足みせちゃいますよー?」
S子はオレが顔を背けていた方向へ、ゆっくりと歩いてくる。
怒男「コッチだ」
怒男の声がする方向を素早く見る。
S子「足ですよー、ほらほらー、あははははは」
オレは全て分っていた。
――ザブトンから降りた時点で、ソイツはS子じゃない。
それにS子は、そんな俺の欲望を満たすような行動を取る子じゃない!
俺が、何度も何度も首を振る。
そのたびに、その方向にS子が来る。
ただたちもしないし、それ所からどんどん痺れと、恐怖と、戦慄が強まって行く。
早く元のS子へ戻れ、戻れと、俺は強く念じた。
S子「ね ? オ レ さ ん 」
その時、顔を向けたザブトンの方から声がした。
そして、見てしまった。
酷く醜く笑うS子がそこに居た。
同じ言葉しか繰り返さないし、ニタニタ笑ってる。
コイツは誰だ、なんなんだ!
そう思いながらS子を睨むと「S子だよー」とS子の声で言う。
ただヤケに腹正しく思えた。
S子「オレさん怖いコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ……」
壊れたS子の顔はオレを見ながら言う。
あんなS子は二度と見たくない。
怒男「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!」
オレ「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!」
まさかのオレと怒男、声言葉被る。
ただ、そんなの気にしなかった。
オレ「お前がS子?お前みたいな女しるかボケ。
お前がS子なら、もっと可愛く見える。愛せる。
お前誰だよ、ボケ、カス、アホ、シネ。
なんなん?お前S子を利用して何がしたいんだよ。
答えろやボケェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
かなりオレはブチギレた。
それは恐怖と追い詰められたのと、何よりS子を貶されたのが許せなかった。
S子の顔の者は一瞬「( ゚д゚ )」って顔になる。
S子「そう言う事言わないで!言わないで!」
オレ「うっせー、出てけ!お前S子から出てけ!」
S子の顔の物を掴む。
――生々しく血の匂いがする、ドロッとした、妙な黒いモヤが取れた。
てか、この液体の様な物、覚えがある。
――門の前の水だ、あの黒い液体だ。
そして、このモヤは、あの時。S子が凄く暴走していた時のモヤだ。
なんか、ずーっと交差点に誰か立ってるのよ。
それで道行く人を、やけにクローズアップしながら見て、それで離れてを繰り返しながら。
そこに一人の女の子が来るの。
それもかなり光輝いていると言うか、光に包まれて、見ているだけで温かくなるの。
ちなみに、学生服を着て背中に竹刀を入れるようなバックを持ってる可愛い女の子。
もうオレのドストレートの可愛い女の子。
そしたら、俺の気持ちに反応したかのように、その視線が女の子に伸びていく。
――そこで女の子がスゲー驚いた顔をしたところで場面が変わるの。
で、同じように人を見ては離れての繰り返し。
其処に一人のオッサンが来るんだわ。
オレだわ。
そのオッサンも同じようになんか、妙な輝きまとってるの。
ただ、なんかに邪魔されて近づこうにも近づけない。
近寄りたくても近寄れない。
――そう思っていたら、そのオッサン急にオレの方に来るの。
スマホを見せてくるの、キメーの。
オレだった。
怒男の像がスゲー怒っている様な顔してた。
オレは手に確りとモヤを握り占めてた。
北母「オレ、それをこっちに!」
そう言われ、言われるがままモヤを手渡す。
それを北祖母は札を取り出して。それに押し付けるの。
するとみるみる札が黒く墨汁零した様に染み込んでいくの。
で、モヤが最終的には札を滴るぐらい黒くして、消えてった。
S子はザブトンに座りグダッとしていた。
目に生気がない。ボーっとなってた。
オレはS子の名前を恐る恐る呼ぶ……流石にあれを見て直にS子だと思えない。
S子「……オレさん??」
オレの名前を呼ぶ、いつものS子だと感じた。
S子「……?」
オレ「良かったー!S子だ!」
オレは安心したらドッと疲れて、同時に涙がボロボロ出た。
S子「……あ、行かなきゃ」
ただ、S子が凄く……すごく自然に呟くように言った。
ここぞとばかりに北祖母と祖父の読み上げる声が大きくなる。
頂きますみたいな、とにかく日常的な言葉の様に言うんだ。
S子「オレさん」
オレ「……?」
S子「本当にありがとう」
その瞬間、すごーーーーーーーーく、最高の顔で。
何故かちょっと立ち上がって、スカートをたくし上げるかの様な、
劇団でしか見ない様な古い西洋風の挨拶をして。
S 子 の 姿 が 消 え て い た 。
普通、なんか良くない物が取れた―、やったー。
そうやってS子と喜びあって、、オレがS子と喜んで、
さー、S子とお別れだ、S子と悲しい言葉を交わして、涙ながらにサヨナラ。
そんな感じのことになると思うじゃん?
そんな事はなかった。
電車に乗って行くかのように、信号が青になったのでわたるかのように。
本当にスッと、短く感謝の言葉を述べて、行っちゃったの。
ただ、本当にそう言う結末だったの……。
ここまで糞長い連続投稿して、そう言うオチは納得できない、って人大勢いると思うけど、
本当にそうだったの。
俺だって納得していない……って気持ちはあるよ。
北祖母に「全部終わったよ。S子ちゃんは天国に向かったよ」って笑顔で言われたけど、
オレが最初にした顔は、悲しくて寂しいだけの泣き顔です。
何か言って送り出したかった。
なんとか気の利いた言葉を言って送り出したかった。
もっと違う感じでお別れしたかった。
そうだれよりも、望ん”でた”。
馬鹿だよね。
S子を信じるとか、愛しているとか、S幸せがオレとか思いながら。
結局オレの都合通りにならなくて、大暴れよ。
従兄Bは「S子ちゃんはもう居ない!!」って叫ぶのよ、でオレは殴って、殴られて。
北祖母は涙ながらに「オレがそんなんでどうするんだァアアアアア!」とか一喝するの。
その間、俺はS子の名前を呼んで、フルネームで呼んで。
散々S子に感謝の言葉ぶつけたよ。
かなり口悪くて、怒男に八つ当たり気味に言ってやった。
もっと言いたい、俺の方が感謝したい言葉たーーーーーくさんあったんだ!
なのに全然言えてない、伝えてない、話してない!!!!
怒男!何とか言えよ!!!!!!!」
怒男の像も悲しそうな顔してた。
そうだよね、なんだろうね、なんだろうね、この終り方。
ただ、周りの人達は必死に「S子ちゃんへ思いは通じてる」とか、散々言うのよ。
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
もう頭おかしくなるかもしれないけど、最期まで聞いて!!!!!!
その間にアルバイトもクビになった(職場復帰できず
その間、北祖父母の家にお世話になって農作業手伝いながら、毎晩従兄Bと酒を飲んでいた。
ただ、気持ちも持ち直しきたかと思っても、絶対S子を思い出して泣いちゃうの。
それを最初は北祖母は怒ってたけど、次第に「大丈夫だから」って励ますようになった。
そんな感じで、S子に顔向けできない、S子に申し訳ない、S子が悲しむだろう
クソッタレで、アホで、バカな二か月を過ごした。
やっぱ書きなぐる様に打ち込んだけど、気持ちが落ち着いてないww
とりあえず、S子とオレの奇妙な生活は、ここで終りです。
恐らく多くの人が「なんだそりゃ!?」ってマジで思ってると思う。
ただ、そう思ってるのはオレも同じです。
ここからは、ほぼオレの後日談になります。
ただ、俺は「なんじゃそりゃ」と思わなくなった話になります。
良かったら聞いてほしい。
オレの妄想ではない、本当にあった、奇妙な結末を。
話す為にも落ち着いてきます。
しなねーよ、バーカwwwwww
うし、後日談を話して行きます。
……の前に、書くの忘れちゃってた『 ”モヤ” 』について説明しなければなりません。
北祖母が札に染み込ませた”モノ”が何だったのかお話します。
結論から言えば、『怨念怨霊の集合体』です。
ちなみに、強さ的にはS子やオレよりも弱く、故にオレに握り捕まえられるような悪霊でした。
もちろん、それはあの場での話。
普通やあの場に居た人でさえ、体調不良や良くない事に巻き込むチカラは持つ、最悪な塊でした。
地縛霊の塊。呪いの塊。神が化けたモノ。
この世の厄災を全て引き起こすかと言わんばかりのモノだったそうです。
あの集合体のどれの仕業か分りませんが、”生あること”を恨んでいました。
そして、人に憑りつき祟り殺してきた……そう言う怖い話でありがちなモノでした。
中でもアイツは貪欲で傲慢で、自分の糧になる人間を探していました。
――それがオレやS子だったのです。
オレは、なんども話しましたが中二病設定があるように、かなりのチカラを持ってます。
今も時々その片鱗を感じる事がある()な事があります。
この時は、祖母は推測で話してくれました。
S子ちゃんの生前も、そのような強い霊能力を持って居たんだろうと。
だから、それを喰らおうと祟り殺された。
しかし、S子は本当に凄い子なんです。
殺された後、あの塊に抵抗し、なんと勝利しました。
そして、二度と誰かを殺さないように何処かへ連れて行くことを決めた。
もちろん、霊能関係について学んだことが無い子だっただろうし、そう判断できたのは凄い事です。
ただ、怨霊との衝突で”傷ついた魂”は悲惨でした。
記憶の混乱、時間の認知が出来ない、自分のチカラを制御できない。
その傷から常に、S子に乗り移っていた”モヤ”は操って居ました。
俺に会う前にS子の被害になってる人が居るかもしれません。分からないけど。
オレはS子との記憶を蝕まれたら、辛いです。
あのモヤは、そういう事をしてやがったんです。そして、ドンドン魂を傷ついて行ったと。
お経には、そう言う霊の魂をある程度の形まで戻す行程があるそうです。
ただ、S子は中々戻らなく、あのように何度もお経が繰り返された……と。
それによりモヤは衝撃から飛び出され、あのモヤはS子を捨て、オレへ憑りつこうとした。
ところが、怒男や俺自身が予想以上に強い。
そうこうしているに俺に握られたと言う訳です。
お話しできない範囲もありましたが、オレと北祖母で話し合った結論はこんなのでした。
ちなみにモヤは、物理的にも霊的にも、そもそも世界的に『無』になりました。
死ぬよりも悲しい、無かった存在になりました。
『無』が怖いってのは、よくある怖い話を見れば察する事が出来ると思います。
うし……ここから、後日談です。
時間は2014/07/24日から始まります。
このスレを建てる5日も前です。
最後まで聞いてくれると嬉しいです。
働き出したのも6月です。まだペーペーです。
流石にもうコンビニ店員になる気はなく、
何気なく専門(現在ニート2号)に言われ個人経営の小さな飲食店で働いてます。
上司とは酒を飲み、アキバに行き、オンラインゲームも一緒にやっている仲です。
ちなみに無職の時期が長く最初受けた本屋で聞かれ、何も答えられませんでした。
ただ、この上司さんは違った。
答えたくないのに、グイグイくるのだ。
それに困った末にオレは「失恋して引き籠ってました」と言いました。
……間違ってないよね?
そしたら見事に合格、さらに精神的にも何か期待できるとか。
なんなの(´・ω・`)
ただ、ようやく雇われた身、更にもうこの歳、必死に働いてます。
そんな必死に働いている仲で、従兄Bから電話が来ました。
オレ「久しぶりです。してないですよw」
従兄Bには「少し明るくなったな!」と言われ、嬉しく笑いました。
そんな感じで始まりました。
従B「実は、お前に大切な話があるんだ……」
妙に真剣で思い声を出す従兄B。
従B「S子さんのことは踏ん切りついたか?」
オレ「……まだ」
従B「そうか……」
直に分りました、S子の絡みでの話だと。
だから、内心嫌で電話を切りました。
そしたら、今度は親父から聞いたらしく、お店に電話掛かって来た。
従B「良いから聞け」
オレ「はい……」
何を言われるのか分からず、S子を思い出して泣きそうになりながら黙ります。
従B「S 子 の 家 が 見 つ か っ た 。」
オレ「は…………?」
おどろいてもう一度聞くオレ。
従B「だから、S子の家が分かったんだよ。生前の家が!」
――オレは上司に事情を説明、家へ帰りました。
ちなみに上司はオレが失恋ではなく、彼女を事故か何かで失ったと思ってると思う。
それと今現在長期休暇の理由が「心身回復」名目です、マシ上司さん仏。
だからその名前で、探偵とか、北祖母の縁を利用して調べてたんだ。
それにお前が見た情景もあるし、かなり調べられた。
ただ、流石に量が多くて、ウチに届く顔写真もどれもS子さんじゃなくて、時間かかった。
だけど、一枚あったんだよ。
S 子 に そ っ く り の 写 真 が !」
スマホで確認。
スーパーから出てくる女性の写真だった。
ただ、その女性、とてもS子に似ていた。
S子が少し老けた、そんな顔をしていた女性だった。
●●さん。さらに、無くなった娘さんはS子さん」
オレの鳥肌は止まらなかった。
従B「で、実際にあってみないか?」
……オレは最初は躊躇った。
あった所でS子に会えるわけじゃない。
ただ……会いたいと言うのも会った。
でも俺を動かすには、俺自身の気持ちの問題もあり、動かなかった。
オレはS子が居なくなったのを、さっきの発狂見れば分かると思うけど、
まだどこかで引きずっている。当時はどこかじゃなくて、確実に引き摺っていた。
一人で考えるのは耐え切れず、真理にたどり着けず、ネトゲの三人に相談した。
社長「さすがに私が決めるには重すぎる」と。
専門「オレが決めていい問題じゃないでしょ」と。
ニト「お前の心中は察するけど、お前できめろ」と。 見事に全滅。
次の日、バイト先を休み(と言うより上司に気遣われた)。
家でズーッとスマホを見ている。
S子にの女性の写真だ。こんなの見られたら逮捕だろう。
そうしていると、昼過ぎ電話が鳴った。
??「オレさんの自宅ですか?」
オレ「――S子?」
思わず呟いた。
びっくりするほどS子の声に似ていた。
S子の声を少し高くしたような、落ち着かせたかのような声だった。
S母「私●●S母と言います。オレさんですね」
そのなんか笑う声とか本当にS子そっくりだった。
居ても経っても居られなくなりお電話しました。
お時間ありますか?」
オレ「は、はい……!」
S母「そう……。
従兄Bさんから、私の娘”S子”を想っているとよく聞きました。
そして、未だに心に引き摺っていると。」
オレは何も言えず、S母の言葉を聞いた。
S母「お願い。一度会いませんか?
場所は――です。どうですか?」
オレは何かに導かれる様に、微かに怒男に「行け」と言われた気がした。
オレ「はい」
そして、7/26日、S子の母親と対面する事になった。
従兄Bから電話が来たのだけど、大したことないから省略。
そこは俺の県からかなり下の県の町だった。
グーグルで調べると、結構田舎なのが分かる。
そして、その町にある唯一の高校の数年前の制服がS子の来ていた服と同じだった。
本当にS子の母親だと、俺は確信を強めた。
上司は何故か「……男になって帰ってこい」と。
そして、今年の7/26日、S子が生まれ育った町へ訪れていた。
途中、来たこともないのに、見覚えがある場所を通った。
モヤを握った時に見えた、少女……S子が居た、S子をモヤが襲った現場。
――あのモヤが居た交差点だ。
交差点は最近整備されたのか、見た映像よりも大分綺麗だった。
そして、電信柱の下に花が手向けられていた。まだ新しい花束だ。
もの凄くドキドキした。
もちろん、何も起こらなかったし、何か起きたら怒男さん頼みますよと心の中で念じてた。
そうして、少し歩き、古めのマンションに到着した。
そこが何を隠そう『S子の家』があるマンションだった。
だから、ポンポン、書けたら投稿しちゃってる。許して…
>>655
オレはマンションの前に5分ぐらいも立ち尽くしてたと思う。
なおスーツ姿で、ちょっと周りがヒソヒソしてた……
そんなんで、俺が慌ててS子の家へ行こうとした時だ。
S?「お、オレさん……っ!」
かなり驚いた声で聞こえた。
振り返すと、そこにはワンピース姿でサンダルを履く、髪の毛がかなり伸びたS子が居た。
声はS子その物かと思った。
ただ、見た目も髪の毛短くすればS子だ。
ただ、雰囲気が違う。
なんていうか、写真なら間違えるかもしれないけど、人から出ているオーラが違うと言うか……
とにかく違う人だと分かった。
オレ「は、はい……」
S子にの女性は結構グイグイとオレへ来る。
そして何度も、まるでオバケでも見たかのように「うわー、オレさんだ」と言った。
S妹「私、S子お姉ちゃんの妹のS妹です」
S子の記憶では、弟と言っていたが……
S妹「私、何度もお姉ちゃんの夢見たから知ってるんです!
お姉ちゃんを助けたオレさんですよね!」
そう言うと結構強引に、俺の腕を掴みながら、S子の家へ覚悟を決める暇なく上がらせられた。
S子の母親がニッコリと俺を見て笑って、頭を深く下げた。
S母「娘が……何度も、オレさんの話をしていましたよ」
S妹「だよだよ!オレさんって本当にいたんだー!すげー!」
S子似の美女が二人、俺の前に立つ。
そして、口々にS子の名前を言う。
オレは心の中で思った。
オレ(ああ……来たよ……S子!お邪魔します!!)
なんか変だけど、そう思うとかなり涙がでて、折角持ってきた東京のお見上げを落とした。
そこには若い男性とS子の遺影が並んでいた。
本当にS子過ぎるの。
あの笑顔、あの思い出すと耳に蘇るS子の声、仕草。
遺影の中で笑うS子は、まさにS子だった。
また泣き出して、S妹に「本当に泣き虫ですねww」って笑われた。
S妹「家まで連れて来たんだから、オレさんの方からお姉ちゃんの話をしてー!」
やけにS子と対照的な性格だった。
かなり長い時間をかけて、S子との出会いと、S子との別れまで話したと思う。
今現状、650スレ超えてるぐらいだし、かなり長話でした。
ただ、S母もS妹も「それで!」とか「あら、S子が」とか。
真剣に親身になって聞いてくれていた。
S妹「ふーん……じゃあモヤはもうないんだ」
オレは、S子に憑りついていたモヤについて話し終えた所だった。
ちなみにS子が祟り殺されたとは言いたくなかったけど、
S妹は「知ってるから話して。全部」と怖い顔で言うので話した。
S母「……ほ、本当にウチの娘と居たんですね」
何度目だろうか、S母はそう言う言っていた。
S妹「ところでさ、オレさんは、お姉ちゃんとの後どうしたの?」
そこは……とごまかすが、かなりグイグイ来る妹さん。
とうとう根負けし、自分の堕落した生活を話した。
S母「本当にS子の事が好きだったのですね……」
S妹「だからオレさんは(ry」
これも結構繰り返して言われた。
なお、たくし上げの件は話していない。
S妹「さて……オレさんに話すとしますか……」
そうして、ようやく二人からお話を聞けた。
S子は交通事故で亡くなったそうだ。
ただ、交通事故にしては”何でそこで”と言う所だったらしく、
S子の方から飛び出して……の事だったらしい。
S子の家庭は父親を山の事故で早くから亡くし、
お姉ちゃんだったS子、S子の母親で家庭を支え暮らしていたそうだ。
だから「S子は疲れて自殺した」と噂をする人も居たらしい。
俺も幾ら疲れていても死のうとはしない。
それにS子は「生きている」と思っていた、それをモヤを煽る結果ではあったが、
それを考えればS子はそう言う事をしない強い子だと思えた。
S母「実は、ちょうど貴方が言うS子の成仏した時期に、
S子が我が家に帰って来たんです。」
S妹「本当にお姉ちゃんだった、変わらないあの日、
お弁当を作って出てってくれたお姉ちゃんだった」
言うに、S妹がバイトが終わり帰宅した所。
S子「おかえりなさい、S妹」と、名前を呼んできたらしい。
夢かと思い目をこすると、もう姿は無かったそうだ。
次にS母にそれは訪れた。
仕事が終わり、S妹がお風呂に入っている時に起こった。
S子「お母さん、ただいま。ご飯なに?」
S母は驚き振り返すと、そこには笑顔でニコニコとしているS子が居たらしい。
なるほど……S子ならそう言う事をしそうだ。
やがてオレとの話を夢の中で語るようになったそうだ。
S母「とにかく、オレさんは凄いとか、オレさんは優しくて、とか言っていましたよ」
S妹「それに命がけでお姉ちゃんを助けたとか、お姉ちゃんを抱きしめてくれたとか」
S母「そうそう、すごく幸せそうに言っていましたよ。」
S妹「ちょっと、お姉ちゃんに来てたよりオジさんでビックリしたけど……w」
いまだ四捨五入すると30、オジサン言われるorz
そう言った時、S母がちょっと黒い笑顔をしていたのが見えた。
それで悟った、きっと足の件を話したのだと。
S妹「それでね、お姉ちゃんがオレさんに伝えてほしいって、何度も言っていたことあがるの」
S母「そうなのですよ……、毎年思い出したら「伝えてくれた?」て尋ねられて困ってたんです」
そう言いながら、S母は紙を取り出した。
S母と、S妹から聞いた伝言を全て記入したと言う紙だった。
オレは(S子に心配かけちゃったな……)と思いながら髪を受け取った。
S子「心配かけてしまっているなーっと、落ち込まないでください。
私は全然オレさんの事を心配してないよ、寧ろ安心して信じているよ。』
勝手に俺だけが泣いている。
>>663
S子「オレさんに沢山感謝しています。
だってオレさんのおかげで、家にかえれたようなものなんですから。
オレさんのおかげで幽霊になって、最期、寂しくない時間が過ごせたんですから。
オレさんは本当に泣き虫ですよね。
でもそれって誰かを想って泣けることが多いと思います。
それってすごい事なんですよ?誇りに思ってください。
オレさん、お願い。元気出して。足を思い出して。」
クスッとS子は笑わせて来た。
それで元気になるとでも思ったのか。
ちょっと笑えたんだ。
なのに。
S子「オ レ さ ん 大 好 き で す。
私 の 幸 せ は オ レ さ ん が 生 き て く れ る こ と で す 。
私の分まで生きて、幸せになって、天国で会いましょう。」
ずるいよS子。
なんで、本当に最後の最後で俺を泣かせるんだよ。
オレはどれだけS子に泣かされればいいんだよ。
俺だって大好きだよ、うあああああああああああああああああああああああああああああああああああ
もうさ、なんかさ。
アレダよね、これ夢かな?
なんなんだろう、もう、
オレはS子と言われて幸せだった。
その幸せはもう手に入らないし、もう遠い過去になりつつある。
今のままじゃ、S子に顔向けできないのは分かる。
でも、S子以外に素敵な女性に出会える気もしないんだよ……。
別に出会わないで幸せになってもいいよね?
とにかく、S子が好きだったんだよおおおおおおおおおおおおおおおおお。
それを一杯伝えたよ。
まだ伝えたい。無理だけど、流石にキモイけど、DT拗らせたけど!
もうなんなの。
ぼやくのは最後だ。
その後、オレはバカみたいに泣いた。
それをS妹が凄く慌てた様子で背中さすってくれた。
馬鹿みたいに大声で叫んじゃって、ご近所さんが来ちゃってた。
迷惑かけれない……そう思って、声を殺して。
それを母親として凄く悔やんでいたんです。
ただ、娘は好きな人が出来ていたんですね。
その相手がオレさんでよかった」
あああああああああああああ、ああああああああ
S妹「お姉ちゃんに伝えて。オレさんの話し過ぎないでって。
大変なんだよ、話し始めると。今以上に長いかも……」
ああああああ、どんだけS子はオレを想ってくれてるんだよ。
S母「今更ですけど」
S妹「そうだね、今更だけど」
そう言うと登場するケーキ。
S子の名前が書かれたプレート。
本来なら7/24日に俺が訪れる予定だったそうだ。
それを従兄Bはミスしていたのである。
従兄Bを毛嫌いするように書いた理由である。
ともかく。
オレ「ほ、本当に7/24日なんですか?」
オレは驚いてそう言うと声が出せなかった。
オレは今頃になってS子の誕生日を知った。
7/24日。
オレは、二度目の奇跡を感じた。
お前ら植物園での話覚えてるか?
オレがどんなに調べたと思う、あの花を。
栽培しようかと思って失敗しちまったけど。
それぐらい本気で調べて、何を得ていたと思う?
気になる奴はググれ。そして、俺の気持ち分ってくれ。
ちょっと落ち着いてきたら答えかくよ!!!!!!!!!!!!!!!
今は泣かせて、電話掛けてくるクソ友人は黙れええええええええええええええええええええええええ
うああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
いち…
クソ友人ではないのは確認済みだ……
とりあえず、ここで締めくくろうと思う。
花の名は『スイレン』
花言葉は「清純な心」「甘美」「優しさ」「信頼」「純情」「信仰」「純粋」「潔白」
誕生花は『07/24日』
オレはあの子の笑顔を永遠に忘れない。
あの子が綺麗だと言った純粋な心を持った、一人の幽霊をオレは忘れない。
『俺のしょうもない思い出を話そうと思う。誰か聞いて』
以上で、話したい話は話し切りました。
ココまで聞いてくれた方々に、感謝します。
投稿する事を許可くれた多くの親戚、北祖母様、あと……S子の妹さん、ありがとうございました。
親父にチクったクソ友人。またの名を戦友、俺の家から書き込みするな。
度重なりまして、ほぼ一週間も聞き続けてくれたオープンVIPの皆様、ありがとうございました。
書かないとまずいよね……。
S子母には、この日は家に泊めてもらいワンワン泣いて、散々励まされました。
そして、尋ねられました。
S母「S子に変なことしていないでしょうね?」
オレ「え……そ、それは……」
S母「……^^知ってますよー」
オレ「(´∀`;)あ、あわわ……」
追い詰められたDTは、頭を下げてマジ土下座しました。
皆さんも未成年者にそんな事しないでください。
S母は「両想いだから」で許してくれたけど、「両想いでも」と言っていました。
それじゃ、おやすみ!オレは寝る!
まとめている方々には、本当に……ヤバイ長文ですみません。
(´∀`;)こんなに長く話すとは思わなかった。
ありがとうございます。
乙です
すごく感動した
S子といいいっちといい色々強すぎるwww
自分霊感ないけどS子みたいな優しい子に会ってみたいわ
いい話でした
北のばーちゃんカッコイイね
素敵な恋羨ましい
鳥肌と涙が止まらないいい話だった。
マジ長すぎるけど、それだけ沢山1さんはS子と思い出作れてたってことだよな。
お前もS子を沢山想えてる
だから突然の別れは気にするような物じゃないと、思うけど
この話がフィクションであれノンフィクションであれ、
俺のこの感動は本物です。お疲れ様でした
質問が良いなら聞いて欲しいのだが。
S子は、生前霊感強かったのかな?
あとオレはS子以外でその後、幽霊とコンタクト取ろうと思ってる?
あと怒男の正しい読み方ってあるの?
これは事実だとすると、心霊学の貴重なサンプルになる事例だな。
オラ、ワクワクしてきたぞ…
書きなぐってよかったな……って思ったり。
先ほどS妹さんから「お姉ちゃんが夢にでちゃいますよー」って言われた。
それと、S母じゃなくても、S妹も俺の変態性知ってた(´∀`;)
ただ「S子お姉ちゃんが望んで体を許したんだか堂々としてなさいw」と笑われたり。
ほぼ初対面なのに仲良く接してくるのは、本当にS子似だ……。
>>672-680
オレの話を聞いてくれてありがとうございました。
>>676
オレは色々と弱すぎると思ってることの方が多いよ……w
オレも、もう一度S子みたいな子と……とは思うけど、その時はまた違う感じになるんだろうね。
>>678
北のばーちゃんはイケメンだよ!
本当にオレのDT人生で初めての恋だったんだなぁ……って今は感傷してる。
そう考えるとそうかもしれないですねw
オレとS子で沢山思い出は作ってますし、ここに書いてない思い出だってあります。
そうだね、本当に沢山思い出作りで来てた。
>S子は生前
S子はやはり霊感は強い子だったそうです。
死んだ父親が見えていたり、友人の守護霊や、道端の幽霊が見えたり。
モヤが見えていた”光”は間違ってなかったのだと思います。
どこまで自覚しているか分からないけど、
S子は時代が時代なら”巫女”で、そのまま神として祀られたんじゃないか、ってほどらしい。
何だかんだで強さ的には、北祖母クラスだったのかもね。
>コンタクト取ろうと思ってる?
思ってないかな。
いや、北祖母にも言われましたが「やはり住む世界が違うモノ、覚悟を持って接しろ」との事なので。
今回はS子が好きだったからココまで来れたけど、そうでなけば結局肝試しのDQNと変わりないよ。
2か月北海道に居る間に、北祖母に蓋をしてもらったんだけど。
どういう訳だか、俺が蓋を自分でこじ開けちゃうみたい。だから、もうどうしようもできないね、って。
以来、結構見えてるかもしれない。気にはしていないけど
>怒男
「ドオ」ってオレは読んでる。
怒男の本名について聞いているなら、答えられない。
心霊学が、どのような物かオレは分からないし、
どういうサンプルとしての価値があるのか分からないけど
北祖母が言うには、ああ言うのは初めてだったけど、オレとS子の様な関係の人は他にも居たそうです。
それと、言わないだけで割とあるんじゃないかーっとも言ってましたw
そうだよね、人を好きになるのに壁なんか無いんだよ!
二次元にだって恋して良いんだよ!
読んでていちは周りの人たちに恵まれてるなーって思った
俺もそういうやつらに出会いたいわww
ちょっと長かったけど続きが気になって更新ボタン押しまくってた
こういうことって本当にあるんだな
感動をありがとう
感動しました!
S子に天国で会えたら良いですね!
いちさんがこの先幸せになれるよう願ってます。
楽しませて頂きました、
もっと霊の話が聞きたい!
>>685
ぜったーーーーーーいに、会ってやります!
会って、抱き着いて、足見て萌えて、そしてそして、どれだけ幸せに過ごせたか、お話したいと思います。
……もう、そりゃ1000レス分ほど。さすがに嫌われるかw
>>686-687
ここまで聞いてくれて、こちらこそお疲れ様です。
ありがとうございました。
>>688
他にする話か……、投稿できるような事があったらオカ板のスレにでも……。
もちろん、コテ等は外れてると思うけどね。
最後に。
何度も申しますが、ここまで長い話を聞いて頂きまして、ありがとうございました。
同時に皆様に楽しんでいただけたら幸いです。
心霊関係について「モヤは注意しろ」とか「皆様も幽霊には……」とか、えらそうなことは言いません。
強いているなら、『 事故に注意して 』ぐらいです。
一緒に悲しんでくれ、笑ってくれた、とにかく感情を抱いてくれた。
そんな皆様にも、オレ並み、いえいえ、それ以上の『 幸福 』が訪れることを願っています。
顔も可愛くて、声も可愛くて、元気で明るくて、黒ストッキングの足が魅力的……。
そんな笑顔素敵なS子と俺の『しょうもなく…… ”ないッ!” 』思い出話を終わりにします。
オレは幸せになって見せます!幸せになって生きて、天国でS子に会います!
聞いてくれた皆、ありがとうございました。どうか、お幸せにっ!(´∀`*)ノシ
1ページづつ捲りながら毎日、読んでいました。
>>1さんにデブでもモテる呪いを掛けて行きます。
最後迄書ききって、読ませて頂きありがとうございました。
お盆にs子さんに逢えると良いですね。
>>697
遅れながら、残念ながら会えていません(´д`;)
いや、実はお店が休みなので北海道の家の方に遊びに行きまして……w
なので家の方に現れていたら……
祖母曰く
「お盆だから会えるとは限らない。
お盆は先祖が様子を見に来る、見に来て安心させる日のようなもの。
話しかけてくることは少ないよ。」とのこと。
お店のまかない食べ過ぎて太ってしまったので、今の姿見せたくないww
胸がきゅーってなるくらいに、感動しました。泣きそう。
ありがとうございます。
本当にいちさんは周りの人たちにめぐまれているなーとか、
再会のためにダイエットされては?!
でも、S子さんならどんな体型のいちさんも大好きだよなあとか
いろいろ考えてみたり(笑)
お土産話いっぱいもっていってあげてくださいね