遅くなってすんません。
続きを書いてくわ。
山田母がドアを叩いて、声をかけてたんだけど、しばらく経っても出てこない。
やっぱり仕事中かなーとか思った。
引き返そうとしたんだけど、山田母が合鍵を取り出して、鍵を開けた。
山田母はそのまま中に入っていった。
俺は部屋の外で待機。
でも、ちょっと気になったんで、ドア越しに中の様子を見てみた。
玄関近くにキッチンがあって、その奥に2部屋あるみたいだった。
俺はそんなにじろじろ見るのもあれだと思ったから、外の景色を眺めてた。
しばらく経って、山田母が玄関の方に戻ってきた。
なんか、無表情というか、なんというか、表現しづらい顔をしてた。
「やっぱりいませんでした?」って聞いたら、「え、ええ・・・」とは言ってたんだけど、なんか様子がおかしい。
で、「どうかしたんですか?」って聞いたら、また無言。
山田母は何も言わなかったけど、そのまま入った。
よくそんなことが出来たなと、今になって思うわ。
いや、どうにも山田母の様子が普通じゃなかったし、冷静になれなかったんだと思う。
女の子らしい可愛い感じの部屋で、机の上やベッドの上にぬいぐるみがたくさんあった。
机の上に、事務の仕事の書類と思われるものと、ノートパソコンがあった。
元彼の写真とか、恵美子の写真でもあるのかなーとか思いきや、そういったものは何も無かった。
でもまあ、できるだけ詳しく書いていこうと思う。
申し訳ない。
パンドラを思い出す
パンドラは怖かった。
ドアに「恵美子の部屋」って書かれてて、嫌な気しかしなかった。
ドアを開けてみると、窓が無いらしく真っ暗だった。
で、手探りで電気をつけた。
えっと、何から説明したらいいかわからないわ。
まず、ベッドが3つあった。
部屋の奥から、等間隔に並べられてた。
全部暗い色で統一されてた。
入り口側の左億の壁に、机があって、その上に、なんかの書類とノートパソコンがあった。
百枚はあったんじゃないかな。
小さい子どもの写真とかもあった。
恵美子と思われる写真もあった。
で、その写真のほとんどに、修正ペン?か、白いマジックで×印がかかれてた。
写真全体にというよりかは、写真に写ってる人の少し上に。
ぞわっとした。
おばさんが外の通路にいたんで、とりあえずそっちに向かおうとしたら、風呂場だと思われるところから、ガタって音がしたんだ。
お化け屋敷でもないのにひぃって声が出たわ。
で、パニくってしまって、小声で
「おばさん!おばさん!」と言って小走りで向かった。
山田母が振り向いたんで、一度冷静になってから、「お風呂場で音がしたんで、様子を見に行ってもらえませんか?」と伝えた。
で、俺はそのまま外の廊下に待機。
ドアだけ開けてた。
気になって調べたけど、まだやってるんだね。
興味沸いたわ。
あらすじからして面白そう。
「桃子、いるの?」とか聞いてたけど、返事が無かった。
山田母がこっちを見たんで、開けてみてくださいって小声で伝えた。
で、山田母がドアを開ける。
山田母が「あんた、こんなところで何してんの?」って言った。
刃物とか持ってないやろなー
「なんだ、お母さんか。よかったー」
と、なんか普通の声が聞こえた。
なんか、想像してたパターンと大分違って、え?ってなったわ。
「なんか男の声が聞こえたけど、誰? ○○?(知らない人の名前)」とか言ってた。
固まってる母親を前に、風呂場から山田桃子が私服ででしれっと出てきた。
それでこっちをみるなり、「あ、こんにちはー」って俺に挨拶してきた。
「ど、どうも・・・」って返したわ。
正直、そんなに似てないなと思った。
化粧もあるのかもしれないし、少し山田桃子に俺フィルタがかかってたからかも。
多分、母の友達だと思ったんだと思う。
とか言いながら、そのまま部屋に向かう。
向かった先は、最初に入ったいかにも女の子って感じの部屋だった。
「お茶でも飲みますか? とりあえず上がってください」と言われた。
なんか今まで思ってた感じじゃなくて、肩透かしを食らったような感じだった。
唖然とするというか、毒気を抜かれるというか、まあ、呆然とした。
友人はそんなに目は悪くないと思う。
そういう話は聞いたことが無いわ。
ベッドが3つって事は、人格も3人分???
キチの考えることはわからんー
山田桃子はえ?って顔をしてた。
「あんた、恵美子って人のことス㋣ーカーしてたんでしょ!」
いきなり言うか、と思った。
なんか声のボリュームが大きくて少し周りが気になったんで、とりあえず玄関の中に入って扉を閉めた。
山田母は、そのまま怒った口調でなんでそんなことしたの!とか、あたしがあれだけ言ったじゃない!どうして繰り返すの!?とか怒声を放ち続けた。
山田桃子は下を向いて、無言だった。
って言った瞬間に、山田桃子が顔を上げて、
「隣の部屋入ったの? あれ?」と言いながら、首をかしげた。
山田母が、「なに。それがどうしたっていうの?」って言ったら
「あれ? 誰もいなかった?」って。
「恵美子が住んでる」って言った。
山田母が、え?って顔になって、引きつりながら俺のほうを見た。
多分俺のほうが引きつってたと思う。
怖え~~~~~よwwww
ページ更新してびびった。
それを言うのはまずいんじゃないか、と思ったが、ヘタレなんで何も言えずにいた。
山田桃子が、「え、だってさっきまで恵美子いたよ」って言った。
山田桃子が「でも、いたよ」という。
山田母は、気が動転したのか、泣きながら山田桃子に掴みかかった。
で、これはまずいと思って、止めに入る。
人格②:1の事を知らない「桃子」→母にとっては、これが本来の「桃子」
人格③:まさかの「恵美子」か?
で、山田桃子に「ちょっとすみません」と、話しかけた。
山田桃子は、なんだかびっくりして泣き出しそうな顔をしてた。
で、すこしだけ山田桃子の方に近づいて恐る恐る聞いてみたんだ。
「えっと、びっくりさせてごめんね。俺はお母さんの知り合いなんだけど、名前を教えてもらって良いかな」
「あたしの名前ですか?」
と聞いてきた。
「そう」って言ったんだけど、その後しばらく無言が続いた。
多分30秒くらいだったと思うけど、もっとかかったような気もした。
山田桃子がそのまま横にぶっ倒れた。
山田母が、駆け寄って、どうしたの!?桃子!?って聞く。
反応が無かった。
で、「救急車!!救急車!」って叫んだ。
俺もびっくりして、そのまま救急車を呼んだ。
桃子を治療するならカーチャンにもカウンセリングが必要だな。
カーチャンの対応一番あかんやつやー、気持ちはわかるけどもー
しばらく車で待っててと。
美樹は出勤の時間が近づいてたが、状況がアレなんで、残るといった。
恵美子も、現場には近づかないけど、すぐに報告して欲しいから残るっていってた。
救急隊員が山田桃子を運んでったんだけど、山田桃子は動かないままだった。
救急隊員が、事情を聞いてきたんで、説明したところ、山田母が山田桃子に掴みかかった時に、怪我をした可能性があるから、警察に連絡しなければならない、と言われた。
どう考えてもそれは無いと思うと言ったんだけど、義務ですのでと言われた。
残った1人の救急隊員と、警察が端の方で二人で何か話してた。
外傷は今のところ見当たらなかった、とか聞こえた。
で、今度はこっちにやってきて、詳しく話が聞きたいから、パトカーの中まで来て欲しい、と言われた。
で付いていく。
パトカーは2台あって、俺と山田母は別々のパトカーに乗った。
「口論になった理由とか、掴みかかった理由とか、教えてもらって良いかな」と。
でも、どこから話せばこいつは納得するんだろうと考えた。
部分だけ説明だけしても、逆に面倒になると思った。
美樹に事情を説明して、恵美子に大まかなことを警察に説明してもいいか聞いた。
状況が状況なんで仕方ない、と承諾を得た。
で、警察に今までの一連の出来事を説明した。
といっても、大まかにしか説明しなかった。
「山田桃子にス㋣ーカーまがいなことをされてた友人がいて、山田母に連絡して、アパートに来た」くらい。
「したと思いますよ」と白を切った。
で、いろいろと事細かに説明をした後、署で書類だけ書いてもらっていい?と言われた。最初から署に連れてけよ、と思った。
で、警察署に付いて、少し待たされる。
書類にサインしてるときに、おっさんが喋り始めた。
「あー、ス㋣ーカーされたとか言ってたよね」
「ええ。友人がですけど」
「それ、訴えたりする?」
「わかりません」
要約すると、
「多分、山田さんは、精神の病だとおもう」
「鑑定でそれが確定するなら、多分ス㋣ーカーじゃ罪状はつかない」
みたいなことをそれとなく伝えたかったんだと思う。
まあそんなことを言われてもって感じだけど。
で、全部終わって、そのまま部屋を出た。
山田母は、このまま病院に向かい、そのあと署に戻るといっていた。
俺は、正直とてもじゃないくらい精神的に疲れてたので、病院には行かなかった。
山田母と電話番号を交換して、そこで別れた。
で、居た堪れないような思いの中、無言で二人を駅まで送り届けた。
今日は、こんな感じでした。
夜、少し時間が空いたのは、教授にあって報告してたから。
これからちょっとその話をします。
って事は…………怖っ!!