定食屋さんで朝食をとっていた時の事。
朝からビールをガブガブ飲んでいるおじさんがいて、
酔っ払っているのか周りの人に何やら怒鳴り散らしていた。
「何見とんじゃコルルァ!」と言ったり、
注文したであろうししゃもが届いた時には
店員さんに「遅いんじゃコルルァ!」という具合。
ここで朝食をとるのはやめようと踵を返した時、
入店してくる小柄な男の子。ぱっと見高校生くらい。
人見知りの私だったけど勇気を出して
「今入らないほうがいいですよ」って言ったんだけど、
その子は「何かあったんですか?」とそのまま入店。
あーあ…と思ってると案の定酔っ払いに絡まれた。
「なぁに見てんだガキぁ!学校はどうしたぁ!
てめえ見たいなガキが来るとこじゃねえぞぉ!」
男の子を見やると、怯えるでもなく、困るでもなく、
ただ普通にカウンター席へ座ってにこやかに
「おうどんの定食ください、
あと梅のおにぎり2つお願いします」と注文してる。
定食屋一同ポカン顔。
私も入り口付近に突っ立ったままポカン。
でも和やか過ぎる男の子の空気に触発されて
私もカウンター席へ。
無視されたのが気に入らなかったのか、
酔っぱらいが立ち上がって男の子に近付き、
思いっ切り背後から肩を掴んだ。
372:おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2015/12/04(金) 13:55:06.71 ID:yxDQ9fL7.net
「じゃぁっしわい!
おんどれめしどころ(?)で何騒ぎ立てとんねん!
朝っぱらから酒かっ喰らってえぇ身分やのぉ!?
周り見てみぃ!みぃんな飯食いにきてはんねん!
おんどれだけやぞ騒いどんのは!!」
「ぉ、ぉぉ…!?」
突然のこと過ぎてまたも一同ポカン。
大人しそうな小柄な男の子から
出たとは思えない程の覇気の籠った声に、
窓とかコップが震えてたんじゃないかってくらい。
すぐ近くで聞いてた私もびっくりして泣きそうだった。
小柄な男の子に対して
恰幅の良い大柄のおじさんは戦意喪失したのか、
黙り込んでそのまま会計して出ていった。
それを見送った男の子は立ち上がって
店員さんやお客さんに頭を下げて、
申し訳なさそうな顔で
「すみませんでした、大声出して…
でもご飯は食べさせてください…」と。
可愛いこと言うものだから、周りのお客さんや店員さんは
「若いのに偉いねぇ、いいんだよ!」
「ゆっくり食べていってくださいね、
おにぎりサービスしときますから」と
一気に和やかムード。
食事しながら聞いてみると、
高校生だと思っていた彼は実は20代で、
実家に帰る直前だったそうで、実家は京都だとか。
地元じゃテレビでしか聞かない
関西弁の迫力はすごかったです。
幸せそうな顔でおにぎりを食べる彼の顔は可愛かったです。
スッとした
ここだけは負けないでおこうと思ってるのかも