若干札伐としてるけど大丈夫?
こっちは過去案件なんだけど。
おっ毛
登場人物
父、(元)母、じいちゃん(父方)、ばあちゃん(父方)
兄弟:①(1番目/自分)、②(2番目)、③(3番目)、④(末っ子)
我が家はじいちゃんの建てた家に8人で住んでいた。
父は根っからの仕事人間、母は専業主婦。
兄弟は自分含めて4人で、自分はてっぺん。
それなりに平和に暮らしていたと当時の自分は思ってた。
家族仲はいいと思ってたし、嫁姑の激しいバトルなんてものはなかった、と感じていた。
あれは自分が中学生だったとき。
ある夏休みの日の朝、末っ子の④が「おきて、おかあさんがいない」と言いながら自分を起こしてきた。
言っている意味が分からなかった。でも、起きてみると母以外の大人が憔悴しきっていた。
家中どこを探しても母がいない。自分もようやく状況を悟った。
家の周りをみんなで探した。母は見つからなかった。
母親の荷物は、必要最低限のものがなくなっていた。
玄関に一番近い部屋に寝ていた祖母が、物音を聞いていた。
未明に玄関を開けて出て行く音がしたそうだ。
夜逃げ、というか蒸発だ。自分で進んで出て行ったのだ、ということが分かった。
いなくなる前日、色々とあったらしい。自分は兄弟のてっぺんだからということで、父から詳しいことを聞いた。
前日、子どもたちが眠ってからそのことを大人たちの間で話し合った。
温厚な祖母が怒り、家のことにほとんど関心のなかった父が怒り、母は泣いたそうだ。
祖父は障害があり、早く休んでいた。
母は何度も金銭を抜き取っており、祖母もその度目を瞑っていたが、とうとう我慢できないところに達したということらしい。
そして、その翌朝母はいなくなった。
警察に届け出て、母の写真を渡した。
母がいなくなってから、いろいろなことが分かった。
母はサラ金に借金をしていた。
当時は専業主婦でも夫にきちんとした収入があれば金を借りる事はできた。
そして、父は社会的に安定した仕事に就いていた。
書類を偽造して複数のサラ金から借金をしていたようだ。
金は生活に困窮して借りたのではなく、全て贅沢の為に使われていた。
押入の奥にブランド物の革製品がいくつも押し込められて隠されていた。
自分たちが着ていた子供服も、よく見るとブランド物だった。
続けもしない通信教育にも申し込んでいた。
何かにストレスを感じていたのだろう。それを金を使うことで発散していたということらしい。
確かに、いなくなる前の母はキッチンドランカーだった。
流しの片付けの手伝いをするよう自分や②に言い、母は台所に続くドアを締め切りにしていた。
母は家事をしながら日本酒を飲み、いろいろな愚痴を子どもたちに吐き続けた。
内容は忘れた。ただ、子どもなりに母が辛い思いをしていたのだろうな、と感じていたことは覚えている。
何が母を追い詰めたのかは、今となっては分からない。父の家庭に対する無理解、は少なからずあったとは思う。
知らない人からの連絡や訪問は無視をすること、電話に出る際は自分からは名乗らず、相手が不審な場合は電話を切ることを徹底された。
当時は電話が鳴ることが怖かった。でも自分はてっぺんだから出なきゃならなかった。
幸いなことに、自分は不審な人物からの電話を取ったことはない。
借金は親族が立て替えて清算してくれた。何しろ貯金がなかったのだから、我が家で返済などできる訳がなかった。
その親族には今でも頭が上がらない。
④は幼稚園に通っていたが、送り迎えができる人間がいなくなった為保育園に編入になった。
基本的に父が送迎していたが、父の帰りが遅くなる時は自分が部活を早退して迎えに行った。
④の具合が悪くなれば、父は仕事を休むことができなかったので自分が学校を休んで病院に連れて行ったこともある。
②と③は当時小学生とかだったので、てっぺんの自分がやるしかなかった。
料理は、祖父が要介護認定を受けていたのでヘルパーさんに作ってもらっていた。
ヘルパーさんは育ち盛りの子どもたちの為に毎日すごい量の食事を作ってくれた。
でも、みんなストレスのせいで食欲が無い。残すのは忍びなく、自分が残りを全部食べた。
自分は太った。他の家族は痩せていった。
そのうち、祖父は体調を崩して入院した。祖父が入院してしまうとヘルパーさんは来れない。
食事は出来合いのものになっていった。自分が中3になった頃には兄弟で食事を作るようになった。
今度は祖母の様子がおかしくなった。
言動が不安定になり、ある日行商の売り子に言われるまま、大きな木箱いっぱいのリンゴを何の疑いもなく買ってしまった。
孫達が喜ぶと思ったらしい。祖母は痴呆が始まっていた。
孫達は泣きながらリンゴを食べ続けた。それでもリンゴは腐っていった。祖母も入院した。
食費を毎日渡して、家族全員分作ってもらっていたんだ。
限られた金額の中でよくやりくりしてくれていたと思う。
たしかに今考えるとできないことだよね。
有難いことだが、ヘルパーさんがサービスしてくれていたんだと思う。
それぞれ病院で治療しながら、特養の空きを待った。
空きが出る前に、祖父は帰らぬ人となった。
祖母はまだ祖父が亡くなったことを知らない。誰も本当のことなんて言えるわけがなかった。
母はいなくなってから数年後、ひょんなことから発見された。
運転免許証の更新をした為、隣県にいるということが分かったのだ。
まだ失踪扱いだった為父と母は離婚していなかった。
そしてその際、母は父以外の男性との間に子どもをもうけていたことも分かった。
離れていた時間から考えてありえないことではあったが、法律上その子は父と母の間の子ということになっていた。
その子を父の戸籍から外す為、裁判となった。
最終的にはなんとか離婚は成立し、自分~④の子どもたちの親権は父が取った。
その際、元母は二度と自分たちの住む県の土を踏まない、という約束をしたと聞いた。
一瞬ではあるが、自分は5人兄弟のてっぺんになっていたらしい。当時は怒り狂ったが、今になって考えると笑える話。
自分は4人兄弟だ。遺伝子的な繋がりで言うところの兄弟はもう1人いるが、そいつは遺伝子上の繋がりがあるだけ。
4人の兄弟を育て上げた父親を、今は尊敬している。
これが我が家の修羅場の顛末。
乱文すんませんでした。
お父さんと4兄弟に幸多からんことを
アップルパイにリンゴジャム、生で食べたりすり下ろしたり、あらゆる手を尽くしたけど、最終的にはゴメンナサイだったな。
ありがとう。今はそれぞれの道を歩んでいるよ。
少なからず、お父さんにも原因があると思うよ。
そうなんだよね。家庭より仕事の人間だった。
遅れてきた思春期には、そのことに気がついてしまった為に実は自分は結構荒れた。
兄弟にも迷惑かけた。
父は、今は心を入れ替えて家庭と仕事のバランスを上手く取っている。
このトラブルのせいで出世はできなくなったけど、かえって良かったのかもしれない。
義理父母同居だしねえ
誰が悪いとか言っても詮無いけど、お父さんにも原因がある、っていう話やだなあ
自分の妻がそこまで追い詰められていることに気づきもしなかったお父さんは、
8人家族を養うためならそれも仕方ない、とは言い切れないような気がする
確かに同居だったけど、祖父の介護は祖母しかやってなかったし、母実家も近かったので1周間に1度は顔を出していたんだ。
実家にも金の無心をしていたらしいが。
祖母が母をいびっているのは見たことがなかった。でも何か感じるところはあったんだろうな。
>>140
家族を支える為に働いてくれていた、というのは兄弟全員で理解してる。
自分としては、お互いに原因があったんだろうなと思ってる。
まぁ、母は完全に甘ったれのダメ主婦だったが。
>>144
家出をした時期と、子どもの年齢が合わないんだ。
確実に、家出をした後でできた子どもだっていうことは確定してる。
その子の父は県外の人間だしね。
子供を作ったのは失踪後だよね
ただ、離婚の手続きをせずに出奔したままだったのはダメだよね
金に困った専業主婦が、逃亡先で出会った男に頼って縋って、その結果として子供が…てのはよくある話
置いて行かれた子供にとっては修羅場もいいとこだけど
台所で顔を真赤にして愚痴る母の姿は怖くて、父にも話す勇気は出なかったな。
その点は今でも後悔してる。話していれば違ったのかなって。
>>143
おっしゃるとおり。今ではいい反面教師と思ってる。
>>146
会いたいのかもしれないけど、兄弟全員で謹んでお断りするぜ。
母が失踪した時、④はまだ年少組だったんだ。自分に母親がいたってことすら覚えてない。
②はうまく忘れられたようだ。③はバカだったから殆ど覚えてない。
幸いなことに、辛かったのをしっかりと覚えてるのは自分だけ。
下の子達に重荷が行かなくて本当に良かったと思う。
家族を持ってはじめて親の気持ちがわかるようになる
子供だった122に非はないよ
普通、配偶者のことをちゃんと気に掛けてたら、酔って愚痴る様子を見ていなくても
「何か様子がおかしい」と気付くものだよ
あのときああしていれば…と言うならば、お母さんに金を抜き取られていたお祖母様が、
まだ傷の浅い内に毅然と対処していれば…という気もするし
妻が高級ブランド品を買いあさり、子供にもブランド服を着させて、
それに気付かず、自分の給料でそんな買い物が可能なのか、家計に一切無関心だったお父さんも
いくら仕事人間でも、自分の給料の使い方や将来計画ぐらい、関心を持とうよ…と思う
年少組に重荷が行かなくて良かった、というのは早合点かもよ
はっきりした記憶はなくても、ショックだったとかいうことだけは残っていて存外トラウマになったりするもんだ
辛い記憶だったからこそ、防衛本能でいつの間にか忘れた、という可能性だってあるしな
子供の父親と暮らしてんの?
確かに、トイレを汲み取りから下水に変えるときに、便器が希望していた型よりランクが下がったものを据え付けられた、っていうことはあった。
母は「業者さんが間違ったのかな」とか言っていたけど、絶対お金が足りなくて希望が通らなかったんだよな…。
異変に気付くチャンスはいくらでもあったね。
そこは父が愚かだったから気付くことができなかったんだよね。
今は懲りてまっとうに父親してますよ。授業料としては高くついたけど、無駄ではなかったと思う。
ですよね
お父さんが家庭をかえりみなかったからってよく聞くけど、
それってちょっと一方的で可哀想だと思う
そこは父と自分とで注意していて、きちんと確認してる。
どうやら②と③は完全に割り切っているようだ。
自分の人生の半分以上母親がいないから、もう母親がいないのも普通だし、なんかドライな感じ。
トラウマやらショックやらの視点で見るなら、父や自分のほうがよっぽど危ないみたい。
実際父はうつ病を患い、自分も精神を病んで大学を中退しているからね。
ま、自分も今は立ち直り、一人暮らしで生活できる程度に社会人しているわけですが。
>>154
自分は失踪後の母と一切連絡を取っていないから、現状は全く分からないんだ。
子どもの父親と暮らしているのかもしれないし、シングルマザーなのかもしれないし、もしかしたら死んでるのかも。
興味が無いから知りたいとも思わないけど。
そうだね。
自分の子ども達にはこんな気持ちは味わわせないようにしなきゃだね。
>>156
父が全て悪い、というわけではないんだよね。
父も母も、被害者であり加害者なんだと思う。
聞いてくれてありがとう。
お疲れ様でした
長子はただでさえ大変なのに責任感があって辛かったね
寝ようと思ったけど寝る前に気がついてよかったw
原因かぁ…。父が家庭を顧みず、母がストレスを相談しなかったこと、かな。
自分が幼稚園に入る頃から借金していたみたいだったから、問題はかなり根深かったんだと思うんだけど、トリガーになったことが何だったのかは母自身も分かってないんじゃないだろうか。
顔はきれいだったけど、頭が弱い人だったから。
ありがとう。
では今度こそ本当におやすみなさい。