小学5年生の頃、母と近所のスーパーで買い物してた時。
私は商品を眺めぼーっとしてたら、突然母が大きな声で
「…あっ!!あの人を捕まえてーっ!」
と叫ぶと同時に私の前をもの凄い速さで男が走って行った。
母を見るとバックがない。私は瞬時にその男が母のバックを盗んだのだと知り、
ざわだつ客の隙間をくぐって店の出口へ逃げ去る男の後を追いかけた。
普通にバックと財布だけならまだしも、じつはその日、外国からの帰国当日で
バックの中には大金も二人分のパスポートも入っており、
小さいながらこれはいかんと思い必死になり追いかけた。
車で逃走されたらおしまいかも…と思ったが、
男は車も自転車にも乗らず、ただ走って逃げていった。
私はしめたと思いその男を追いかけた。
すんごい声で怒鳴りちらしながら全力で追いかけた。
なにせバックの中には当日私にとって(パスポート=命くらいすごいもの)だと思っていたからだった。(母からよく言われてたせいでもある)
時間的には10分はお互い全力で走り続けたんだと思う。
田舎だったのでほとんど道は一本道しかなく、
私のすごい怒鳴り声をきいたのか、道を通ってた見かけた配達トラックがことの事態に気づき、
車から「そこの奴止まらんかい!」的なことを叫ぶと
男は観念したのか走るのをやめ、「すみません、すみません」とあやまってきた。
よく見ると男はおじいちゃん程の年齢だった。
私はトラックの人に詳しい事情を話し、男と一緒に警察署まで行った。
めでたしかと思いきや、男は何も盗んでいなかった。
私は当日?だったのだが、
じつはスーパーで男がしたのは私への痴漢行為だったらしい。
男が手鏡で当日の私のパンツを見ていたところ、
母が発見→驚いた母が叫ぶ→男逃げる
だったらしく、
私がバックをとられた!と思ったのも勘違いだった。
今思えば痴漢した小さい女の子にすごい勢いで怒鳴られ追われ、
10分ほど全力で逃げ続けたおじいちゃんを考えると…なんか逆に申し訳なくなる。
当日のパンツ
毎日変化してるんですよ