「本籍はうちにしてちょうだい。おじいさんがうるさいのよ。」
「そろそろお米なくなるんじゃない?送るよ。え?まだそんなにあるの?ちゃんと作ってるのに?」
「販売業って立ちっぱなしで帰りも遅くて大変でしょ?そりゃ家事も手抜きになるわよ」
結婚して初めて迎えるトメの誕生日は、母の日に祝ったのでスルーした。
すると、「兄嫁ちゃん、誕生日プレゼントありがとう」という、
義姉宛のまちがいメールを装ったメールを私に送ってきた。
この事で、トメには悪意があると確信した。
しかし、遠距離別居だし実害もないので気にしないように努めた。
それでも義実家へ行くと、
「孫ができたらそこの幼稚園に通う事になるのね。」
「散歩いかない?いい土地があるの」
と、近距離別居を匂わす発言が満載で、さすがに怖くなってきた。
夫は最初から実家大好き、親とは諍いを起こしたくないというスタンス。
仮に同居を迫られたとしたら、私より親の意見を聞くだろうと想像できる。
子供ができる前に何とかトメの近距離別居ドリームを打ち砕きたかった。
トメの性格からして、「こちらへの引越しは考えてません」なんて言っても
さらに勧誘魂が燃え上がるだけ、夫を丸め込むに決まってる、と思った。
そこで思いついたのが心霊作戦。
トメは幽霊とかオカルトとか祟りとかが大の苦手らしい。
「おはようございます。今日はいい天気ですね〜。ゆうべの雨止んでよかったですね。」
「・・・・・・え?雨?降ってないわよ?」
「天井からぴちゃっぴちゃって聞こえたから雨音だと思ったんですけど?」
「・・・・・・・!」
一人で散歩から返ってきたトメに
「おかえりなさい。(ちょっと視線を横にずらし)こんにちわー」
「・・・・・・・!」
ウトメ必見のテレビ番組、クイズヘキサゴンの途中でテレビが消えるようにセット。
「・・・え?何?今なんで消えたの?・・・・なんでぇ!!?」
電話にて
「もしもしトメさん、ちょっとノイズすごいんですけど?自宅からじゃないんですか?」
「・・・・家からだけど・・・・・」
食事中など、たまにトメの向こう側に視線をやって話す。
ある日トメが神妙な面持ちで私に聞いてきた。
「あなた、霊感があるの?みえるの?」
「ああ、ていうか私、連れてきたり引き寄せちゃうタイプらしいです。
ほらなんか今も・・」
ここまで言うと
「ふふふふふふふぁああああああああああ!!!!」と叫びウトの元へ逃げ、
「かえれええ!!去れええええ!!死ねええええ!!」
などの罵声をとばした。
あれから電話の一本もきません。
三つに区切ってすみませんでした。
トメの反応にちょっと笑ってしまったw
GJw
いやすっごいスカッとしたwお見事!