仕事が長引き今、帰宅中です。
書き溜め自体は終わりあとは
投下のみです。
なんとか9時45分くらいから
投下できると思います。
保守頼む!!!!
飯は食いながら投下開始します。
俺達3人は別々の部屋に連れられバラバラに調書を受けることになった。
警察というのはグループで捕まえた時は
必ず別々に調書を取る。
口裏を合わせて逃げられないようにするためらしいが
実際はもっと違う所にあると思う・・・
警察「なんでこんなことをしたんだ?」
俺「・・・・・・」
警察「たしかに黙秘権はある。ただな?
黙ってるだけじゃ帰れないぞ!これは事件なんだ!」」
俺「・・・・・・・・・・・」
警察「・・・おまえらのやった事は暴行だ。
子供とはいえ3人がかりで襲いかかっていくなんて
俺は今まで聞いたことがない。」
俺「・・・・・・・・・・」
真実を話せばもしかしたら坂倉を救ってくれるかもしれない。
ただ坂倉は引っ越す前に児童相談所から連絡が入り
警察が来たことがあったらしいが
「躾だ」の一点張りの父親に対し
「やりすぎないでください」の一言で済ませて
何もしてくれなかったと聞いた。
俺は警察を信用してなかった。
その上これ以上あいつの事を
誰かにしゃべりたくなかった。
おまえらが坂倉をそそのかして
家から金を取ろうとしたらしいな?」
俺「・・はぁ?何言ってんですか?」
警察「だってそうだろう。親に殴りかかって行くなんて普通じゃない。
おまえらがあの家に金を取り行って襲いかかった。違うか?」
俺「・・・・馬鹿じゃないっすか?んなわけないでしょう。」
警察「本田はそれを認めたって言ってたぞ。」
俺「・・・・・・・・・・・・・・」
警察「認めたらどうだ?」
俺「・・・・・・・・・・・・」
警察「・・・・・黙ってないで何かしゃべらんか!!!!」
警察はこうやって必ず誘導尋問を仕掛けてくる。
「他の仲間の奴は事実を全部話した。
だからお前も白状しろ!」と、詰め寄ってくる。
人間の心理的にいくら頑なに隠していても
他の仲間がしゃべった・・・と、なったら
諦めて口を割ってしまう。
俺の場合は誘導してる方向を完全に
警察が間違えていたから不安にはならなかったが
隠していたことをズバリ言い当てられて
他の奴が白状したと誘導されたら
きっとみんなしゃべってしまうだろう。
また黙秘権があるなんて警察は建前上言うが
ずっと黙っていようものなら胸倉を掴んで
怒鳴り散らすくらいは平気でやってくる。
殴られたりということはなかったが
胸倉つかまれ振り回されるくらいは当たり前。
意外と警察ってとこは汚いところだと俺は知った。
警察「なんだ?しゃべる気になったのか!?」
俺「いえ。すいませんけどウソばっかやめてもらえますか?」
警察「・・・・・・・・・」
俺「だって強盗目的なんて絶対ないですもん。
金なんて取る気もなかった。
そんな計画なんか一切なかった。
なのになんでウソをつくんですか?
本田が言った?バカ言わないでください。
そんな計画自体がないのに言うわけないでしょう?」
警察「・・・・・おまえらを試しただけだ・・・」
俺「俺らには真実を吐けって騒ぐのに
自分達はウソはいいんですか?
素直にしゃべってくれない人に
こっちがしゃべると思いますか?
ふざけん・・「黙れクソガキが!!てめえらは犯罪者なんだよ!
大人舐めてんじゃねえ!いいから全部吐けコラァ!」
また胸倉をつかまれ振り回された・・・
部屋に時計はない。長いのか短いのか・・・
何もしゃべらない俺をほおっておき
何度か部屋を行ったり来たりしはじめた警察。
何度か行ったり来たりした後に
警察はずっと黙って俺の前に座っていた。
俺も黙って座っていた。
空気が重い・・・・向こうも長期戦の構えなのか・・?
本当にこのまま帰してもらえなかったらどうしよう?
何か聞かれてる方がよっぽど・・楽だ・・・
沈黙というのはより一層心に不安を植え付ける。
出たり入ったりされると、このままどこかに移動させられるのか?
刑務所に入れられてしまうんじゃないか?
身長だけは高くても心も頭脳も小学6年生。
少年法すらもよくわかっていなかった少年には
不安だけが胸をよぎり頭の中でこの先訪れるであろう
最悪の事態を妄想し、震えていた・・・
ガチャっと部屋の扉が開いた。
警察「こちらが1の母親です。」
え・・・?母ちゃん・・・・?
顔を上げると、パジャマ姿で髪の毛はボサボサ。
すっぴん姿の母ちゃんが息を切らして立っていた・・・
俺はよく覚えてなかったが病院で
どうも自分の住所と電話番号を教えていたようだ。
そこから母ちゃんに連絡が入り
迎えにきたらしい。
しかしそんな事情を聞かされていなかった俺には
母ちゃんが目の前に立ってた事が信じられなかった・・
と、同時に母ちゃんを見て、ずっと重力に負けず
瞳の中に閉じ込めていた涙が
緩みと共に地面に向かってスルっと落ちていく・・・
俺「か・・かあち・・「このバカ息子が〜!!!」
イスから後ろに転げ落ちた・・・・
母ちゃん「このバカが!バカが!バカが!
何を警察に迷惑かけてんだ!このガキャ〜!
今、この場でお前を刹す!そして私もタヒんでやる!」
もう何がなんだかわからない・・
母ちゃんは俺を助けに来てくれたんじゃないのか?
俺の救世主は倒れている俺の腹に座って馬乗りになり
顔を右に左に張り飛ばしている・・・・
な・・なぜ?救世主は助けてくれる人じゃないのか?
なぜこの人は俺への追撃を加え
どなり散らして顔にツバを飛ばすんだ・・・?
とにかく俺は有無を言わさずビンタされ続けた・・・
頬が腫れていた・・・
そこへの追撃のビンタは痛みを越えて
火であぶったスプーンをくっつけられるような
火傷にも似た熱さを感じた・・・
警察「お・・お母さん!落ち着いて!落ち着いてください!」
母ちゃん「本当にすみません!このバカがご迷惑を・・・
オラァ!立てぇ!立って頭を下げろってんだよ!」
俺「・・・ず・・ずびばせんでふた・・」
母ちゃん「バカにしてんのか!
はっきりしゃべれ!」
いや、あんたが腫れてた頬をさらに張って
また口の中が切れたから
うまくしゃべれなくなったんじゃん・・・・
言い訳する隙はなくまた俺は一発頬を張られた・・・
とりあえずお引き取りください、もう遅いですし
明日の昼の三時にまた来てください・・と、告げられ
俺はそのまま母ちゃんに渡され帰ることになった。
外に出ると警察署に一本の時計が立っており
時刻は深夜2時をさしていた。
思ったより早く帰れるもんだなと思ったが
本田と坂倉はまだ帰れていなかったらしい。
本田は首謀者として実際に襲い掛かったのもあり
俺よりさらに根掘り葉掘り聞かれ続け
坂倉は実の親の襲撃という事実と
体の傷から虐待の可能性があるということ。
ただ警察に暴力親父は
「こんな事件を起こすガキだろ?
躾が厳しくなって当然!
こんな悪さするガキに口だけで伝わらねえだろ!
親として更生しようとしてただけだ!」と言い張り
実際警察はどう扱うべきか困っていたそうだ。
いかんせん俺らは3人がかりで襲撃にいってる
とんでもない悪ガキだ。
そんな悪ガキ達だからこそ躾が厳しくなった・・というのも
筋が通るとかなんとかで下手に動けない状態になってたとか。
本田は3時半まで残って調書を取られ
坂倉に至っては朝5時まで
どうするか警察に検討され
結局坂倉の母ちゃんが引き取りに来たらしい。
またあとで聞いた話だが
計画的犯行だが武器を持っていなかったので
刹人になるような事態は考えにくく
ただの暴行事件になったこと。
そして襲撃先に実行犯の息子がいたことにより
見ず知らずの他人を襲ったわけではなく
無理矢理引きとめてまで調査するほどの事件ではないと
判断されたらしい。
このときバットを持っていってたら
きっとこうすんなりとは出てこなかっただろう。
そんな事になってるとは知らず
俺は母ちゃんの車に乗った。
しかしこの日ばかりは助手席に乗る気がしなかった。
というか乗れなかった。
あそこまで怒り狂われ、馬乗りになられて
張り倒された恐怖と、こんな夜中に迎えにこさせた事を
申し訳なく思い、後部座席でずっと外の景色を眺めていた。
見たこともない風景が徐々に見たことのある風景に
変わっていく・・・
坂倉とよく一緒に菓子を買いに行ったセブンイレブンを曲がり
車は道路をまたぐように横を向ける。
ピーピーとバックを知らせる音が鳴り
音が鳴りやみ家に着いたことを知らせる。
俺は警察からここまでの間、一切口を開かなかった。
母ちゃんも俺に一切口を開かなかった。
玄関を開けて部屋に入り
部屋に戻りたいが戻ってはいけない気がするし
とりあえずリビングに行きソファーに腰をかけた。
母ちゃんはそのまま台所へと消えていった・・・
もうどうするべきかわからなかった。
謝って許されるようなものじゃないってわかってた。
家出するか・・・
そんな事をうつむいて考えていたら
目の前で「カチャン!」と音が鳴った。
顔を上げるとテーブルに特大のおにぎりが二個。
きっちりのりも巻いてある。
母ちゃん・・・・?
さらに顔を上へと恐る恐る上げていく・・・
母ちゃんは俺と目線を合わせた・・・・
坂倉と同じく、つり目の母ちゃんの目が
ぐぐっと横に長く伸びた。
口角がくっとあがり、俺がよく知ってる
いつもの母ちゃんの笑顔がそこにあった。
俺「え・・・?俺・・腹へってないんだけど・・」
母ちゃん「男だろ!まずは食べな!」
俺「いや・・・口の中切ってて痛いし・・」
母ちゃん「あらあら、1ちゃん。食べさせて欲しいんでちゅか〜?」
俺「ば・・バカ野郎!一人で食えるよ。」
俺はいろいろと不安だったが
母ちゃんの笑顔を見て、ほっとした。
胸で暴れていた雷雲ののようなうなりがが
一気に消え去り、胸の中が解放され晴れ渡っていく・・・
嬉しくてちょっと泣きながらおにぎりを食べた。
母ちゃんは笑顔のまま俺に対峙し話しかけてきた。
母ちゃん「んで。何があってバカなまねしたんだ?
母ちゃんはおまえらが坂倉君の家に行って
お父さんに襲い掛かったとしか聞いてない。
理由を聞いてもおまえら全員しゃべらなくて
わからないと警察に言われた。」
俺「・・・・・・・・・・・・・」
母ちゃん「いつも言ってただろ?悪さするなら私の前でやれって。
約束守らないからこういうことになるんだ。」
俺「・・・・母ちゃん・・・・」
母ちゃん「・・・なんだ?」
俺「さすがに母ちゃんを「一緒にオヤジを殴りに行こうか?」って
誘えねえよ・・・」
母ちゃん「ぷっ!そりゃそうだ。
まあいい。理由を教えてみ?」
俺「・・・・・・・・・・・」
俺「・・・・・・・・・・・・・」
俺は母ちゃんに言うべきか悩んでいた・・・
母ちゃん「お前には責任がある。私を巻き込んだのはお前だ。
私はお前を迎えに行った。
すぐに解放させたくて殴りつけたけど
私はお前を信じてる。信じてるからこそ
巻き込んだ責任として理由を教えてほしい。」
俺「・・・・・・・・・・・・・」
母ちゃん「心配すんな。お前がもし間違った理由で
今回事件を起こしてたら根性叩き直してやる。
私はお前を見捨てない。信用しなさい。
どんな理由があったってお前は私の子供だ。
最後まで私はお前の味方してやる。
だから理由を話してみろ。」
坂倉の虐待という荷物を抱え
本田に相談したという荷物を抱え
子供だけで大人を襲撃しに行くという犯罪行為を抱え
逆襲にあい、深く体と心に大人の恐ろしさを抱え
まだまだ子供だった俺には両手いっぱいしか持てない
荷物を肩に背負わされ、足にくくりつけられ
俺は身動きできなくなっていた。
どれもこれも俺にとっては大事な大事な荷物。
気安く誰かに預けられない。
重い重い荷物を背負ってきたけど
一番身近な人が一緒に背負ってくれると言ってくれた。
俺はこの身近な母に荷物を預けてみることにした。
嬉しいとこんなに涙が出てくるんだって
初めて知った。涙を流した重さの分だけ
体と心が軽くなっていくのがわかった。
俺は母ちゃんにすべてを話した。
坂倉がオヤジに虐待されてたこと。
実の母親に見刹し状態にされてること。
それをどうにかしたくて本田を誘い
坂倉の親父を襲撃したこと。
ビビって本田を見刹しにしたこと。
正座させられ蹴られ続けられたこと。
重い荷物を全部母ちゃんに預けた。
母ちゃんは何も言わずに全部聞いてくれた。
俺「・・・・ってわけで昨日捕まったんだ・・」
母ちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・」
俺「・・・・・・母ちゃん?」
母ちゃん「・・・・お前は間違ってない!」
いつでも味方になってくれる
母ちゃん「いや〜!母ちゃん安心しちゃったよ!
いくらお前がバカ息子って知ってたとはいえ
人様の家を襲撃したなんて聞いた日には
いよいよダムに車ごと沈んで心中しなきゃならないかなと
本気で思ったじゃない!いや〜!命拾いしたわ〜!」
どうも母ちゃんは信用してるといいつつも
俺がふざけた理由でやってたら
ダムに一緒に沈む気だったらしい・・・・
母ちゃん「しっかしまあ、ガキがいっちょ前に
かっこいいことしてんじゃない!
いい男に育った!母ちゃんの育て方、間違って無かったね!
まったく、母ちゃんに感謝しなさいよ〜!
お前は間違ってないから大丈夫!
やったことは法律的にはダメかもしれないけど
人間として正解!大正解!賞金出しちゃう!
母ちゃんは認めるぞ〜!!!」
なんだ・・・そのはしゃぎっぷり・・・
キャアキャア騒いで・・・・
こっちは理由はどうあれ、今も必タヒなのに・・・
母ちゃん「よ〜し!んじゃ少し寝たら一緒に行くよ!」
俺「え?どこに?」
母ちゃん「サ・カ・ク・ラ・君の家よ♪」
俺「は・・・はぁ〜〜!!!??」
昨日からイタクラだと思って読んでたwwwwwww
お前もか・・・WWWWWWW
おれもだわ
本田「うっせえな〜!もういいだろ!
俺、ボコボコにされたんだぜ〜!」
母「ロクなことしないガキだよあんたは!
ワケを説明しなさい!」
本田「うるせえうるせえ!男にはいえない理由があんだよ!」
母「なんだとこのガキャ!何が男だ!」
プルプルプルプル・・・・プルプルプルプル・・・・
本田「おい!母ちゃん!電話だぞ!」
母「わかってるわよ!そこにいなさい!逃げるんじゃないわよ!
ガチャ・・・もしもし・・・はい。あらあら〜!
大変だったでしょ〜?
・・そう・・そう・・そうなのよ〜!
え・・・?うん・・・・うん・・・あら・・そうなの・・・
うん・・・うん!いいわよ!付き合うわ!
いくいく!」
本田は母の楽しそうな声を聞いて
余計にイライラしていた。
自分だけ襲い掛かり首謀犯にされ
こっぴどく怒られたことに不満を感じていた。
ただ、父と母が必要以上に怒らず
いつものノリで少し明るく怒ってきたおかげで
なんとか精神的にキレずにいられた。
そこに母なりの気遣いを感じたが
自分が悩んでる事をつゆ知らず
どこかに遊びに行くと楽しそうにしゃべってる母が
本田の脳内を余計に沸騰させていた。
「今日はどっかで家を抜け出そう。
そして1の家に行こう。
謝ってもらわないと気が済まねえ」
ささいな母の電話が彼の機嫌を余計に捻じ曲げる・・
彼はそんな事を企みながら時間を過ごしていた。
俺「は・・・はぁ〜?」
母ちゃん「だって聞いちゃった以上しょうがないでしょ〜。
あんた坂倉君を助けてあげたいんでしょ?」
俺「当たり前だろ!」
母ちゃん「・・・・お前はよくやったよ。ホント。」
母の顔はさらに優しくなった。
さっきまでも優しかった。にこやかで見ている人を
幸せにさせるような明るい笑顔だった母。
しかしその微笑みは明るさをやや薄くし
代わりに目と頬にさらなる柔らかさと温かさを与え
子供を愛しむ母親の表情になった。
本田「大丈夫じゃねえよ!お前、ビビりやがったから
俺が主犯だ!とか言われてものすげえ警察に
怒られたんだぞ!」
俺「・・・・ホント悪かった・・・・
お前は作戦通りに行ったのに・・・・
俺、ビビっちまって・・・・ごめん・・・・」
本田「・・・んだよ。んなマジに謝られるとさ。
許すしかねえじゃん。それに俺もビビったし
・・怖かったな・・・あのオヤジ・・・」
俺「ああ・・・・怖かった・・・」
目をつぶればすぐに思い出せる・・
大人の腕力。どうあがいても離せない握力。
圧倒的な威圧感。
あがくことさえできずひたすら蹴られてたあの時間・・
思い出すだけで震えが出てきた。
本田母「ったく悪ガキ気取ってるくせに
弱っちいんだからバカタレ共は。
男なんだからしっかりしろまったく」
俺は不安だった。正直、今の俺でも
母ちゃんを組み伏せるくらいわけないと思っていた。
実際腕相撲しても握力を測っても
足の速さもすべて俺の方が上になっていた。
本当に勝てるんだろうか・・・
不安になりつつも心身ともに疲れ果てていて
すぐに眠りへと落ちて行った・・・・
目を開けると既に朝10時半をさしていた。
まだまだ寝足りない感じ。
しかし腹が減り俺は部屋を出て階段を降り
リビングへと降りて行った。
リビングに入ると異様な光景が目に飛び込んできた・・・。
そこには本田がソファーでくつろぎ
コーラを飲んで漫画を読んでいた。
だから後は母ちゃんに任せておきな。
こっからは大人の役目。
あんたらは守ってやるから安心しなさい。
お前は坂倉君が好きなんだろ?」
俺「ああ・・・」
母ちゃん「じゃあ母ちゃんも坂倉君が大好きだ。
だから力を貸してやる。任せてくれるな?」
俺「・・・・・うん・・・・
でも・・向こうの親父・・・危ないぜ?大丈夫なの?」
その言葉を聞いて母ちゃんがニヤっと笑った。
母ちゃん「馬鹿だねあんた。女は男に勝てないと思ってんだろ〜?」
俺「そりゃ男の方が力が強いし背も高いし強いだろ!」
母ちゃん「かぁ〜!バカだねあんたは。女の方がね。絶対強いんだよ!
なんで母ちゃん見てて女の方が強いって気づかないかな〜?
ま、見てなさい・・・ふふふ・・・」
母ちゃん「そうなのよ♪電話で誘っちゃった。
やっぱ一人でいくより二人がいいでしょ?
本田母が一緒の方が心強いし♪」
本田母「まったくめんどくさい事持ってきて。
ま、その坂倉君って子、かわいそうだ。
助けてあげなきゃいけないでしょ。」
前に書いたと思うが俺と本田は幼馴染。
と、いうのも本田の母ちゃんと俺の母ちゃんは
高校時代同級生のクソヤンキー仲間で
年がら年中うちにきたり本田の家にいって
酒を飲んでる間柄。
だからしょっちゅう泊まりにいったりきたりしてたのだ。
本田「びっくりしたぜ。俺、どっかで抜け出して
ここにきてお前に謝ってもらうつもりでいたら
いきなり「1の家に行くぞ」って言って
連れてこられたんだから。」
俺「いや、俺も驚いたって・・・・」
俺「うん。」
母ちゃん「じゃあ行こうか。今なら坂倉君のお父さんもお母さんもいるでしょ。
話しつけるにはちょうどいいわ!
じゃあ1。」
俺「なに?」
母ちゃん「フライパン持っておいで」
俺「は・・はぁ?なんで?」
母ちゃん「主婦がたまたまフライパン持って行くのは普通でしょ?」
本田「いや、おばさん・・・普通じゃないと思う・・・」
本田母「男のくせにこまごまとうるさいねあんたらは。
いいから持ってくりゃいいのよ!」
俺「もしかして・・・武器?」
母ちゃん「いいじゃない。こっちは女なのよ。
私も本田母もくたびれて、女の武器は使えないもの。
だったらフライパンぐらいいいじゃない♪」
で、いい?もし襲われた時はフライパンで・・・」
俺「殴れ・・・と?」
本田母「そう。だけど気をつけてね。フライパンの面で殴ったら
面積が大きすぎてあんまり効かないのよ。
だから・・・こう。
(フライパンを90度横に向けて縦にし脇の部分から垂直に落として見せる)」
俺「・・・・・マジで?」
本田母「旦那がへそくり握ってパチンコで負けてきた時に
かましたら、頭を押さえたままヘッドバンキングしてたわ♪
効くわよ〜。襲われたらためらわずいきなさい。」
本田「1・・・それマジだ・・・父ちゃん1時間ぐらい動けなかった・・」
できるなら・・・使わないで済んで欲しい・・・・