違う小学校に通ってた本田に電話して
今まで坂倉から聞いた話をそのまま伝えた。
誰かに聞いて欲しかった。
俺だけじゃ抱えきれないし誰かに力になって欲しかった。
本田は幼稚園からの幼馴染で仲もよく
泊まりにいったりきてたりしてたほど。
小学校4年生の時に家出を画策し
夜中に抜け出して警察に補導されたり
祭りの最中に爆竹をぶっぱなして大騒ぎにさせたりと
一緒にバカをやってきた仲間。
同時に柔道を小学校4年から始め
喧嘩もなかなか強く
性格も豪快だったこいつに相談した。
話を聞いた本田は俺にこう伝えた。
「んじゃさ、俺とその坂倉と1と・・・
ん〜、もう一人は俺が見つけるわ。
相手は大人だし4人掛かりでさ。
その親父をボコボコにしよう !」
本田「だってそれしかねえじゃん。
助けてやりたいんだろ?
そのおやじが俺たちにボコボコにされてびびったら
もうその坂倉ってやつに手を出せないだろう?
大丈夫。俺もお前も喧嘩強いし、坂倉ってのも強いんだろ?
もう一人連れて行きゃ絶対勝てるって!
なんかかっこよくね?」
俺には出ない発想だった。
普通は誰か大人に相談するべき!って思い
その大人に誰を選ぶのか四苦八苦する所だ。
だけどこいつは子供たちの力だけでなんとかしようと言ってきた。
俺は何も坂倉に声をかけてやれなかった悔しさがあった。
大人ぶってたけど何もできない子供だって思い知らされた。
でも・・ここで・・大人を打ち負かすことができたら・・・
頭の中でぐるぐると駆け巡るが答えはすぐに出た。
俺は明確な目標が出て俄然やる気になった。
その後、子供の考えはしょせん子どもの考え。
現実は厳しく警察も出てくる大騒動になり
ひどい目にあうとも知らずに意気揚々とはしゃいでいた。
こっから書き始める。
遅いが暇な奴は付き合ってくれ。
まずは坂倉を説得しなきゃならない。
ただ坂倉がこの話に乗ってくるか?
正直微妙だと思っていた。
まず坂倉にとっては暴力をふるわれようとも家族だということ。
既に虐待にあっていて
親父に対して恐怖心を抱いてしまってること。
いじめられっこは仕返ししようと思っても
今まで傷つけられた経験が頭をよぎり
絶対に反抗できない精神状態になると聞いたことがある。
ただのいじめじゃない。虐待レベルのダメージを
体異常に精神に傷つけられてるあいつが
この話に乗ってくるか?
しかし悩んでも答えはでない。
その電話をした次の日に学校に向かい
もう何も考えず坂倉に話しかけてみることにした。
俺は支援する
坂倉「・・・・おう・・・」
俺達は修学旅行以来口を聞いていない。
俺はこいつの力になりたいと思っていたが
抱えきれずに逃げ出したしまっていた。
坂倉からしたら自分の弱みを晒したのに
びびって逃げた奴にうつってるはずだ。
ゆっくり書きためてきていいか?
読んでくれてる人がいるみたいだし
1時半には再開するから。
ネタ臭いと思ってるやつもいるだろうし
実際こんな大人びた会話をしていなかったと思うが
内容自体はネタじゃないぜ。
どっちも二の足が出ず膠着してた所に
一人のブスが現れ空気を壊してくれた。
ブス「あ〜!おまえら元サヤに戻ったな〜!
マジでゲいなんじゃないおまえら〜!」
俺「バカか!俺らはゲいじゃねえよ!」
坂倉「お・・おう・・でも俺はこいつのこと好きだけどな。」
・・・・・言葉が出なかった。
俺はこいつを裏切った形を取ったのに
こいつは俺の事をまだ信じてくれてた事が本当に嬉しくて
ビスがいなかったら泣いてたかもしれない。
坂倉「ゲいじゃねえけどこいつは好きなの!それでいいだろ?」
俺「俺は・・・愛してるぜww」
ブス「あ〜!きもいきもい!仲良くどうぞ!お邪魔しました!」
坂倉「ぷっ・・おまえ愛してるって・・・気持ちわりい〜!
近寄んなよ!」
俺「お・・お前の方こそ好きだとかいうなよ。
おまえはモテるけど俺はモテねえんだぞ!」
小さなキッカケをくれたブス。俺は今でも感謝してる。
俺はいつ作戦を言いだすか伺っていた。
実際、親を一緒に殴ろうっていうんだから
普通じゃ考えられない相談だ。
しかしなかなか切り出せずにいた俺の空気を察してか
坂倉から声をかけてきた。
坂倉「なぁ?何か言いたいことあんの?」
俺「ああ・・・実はさ・・・・」
坂倉「ああ・・・」
俺「あの・・・・さ・・・」
坂倉「なんだよ!お前気持ちわりいな〜!
言いたいことあんなら早く言えよ!」
俺「・・・・・・あのさ、お前のオヤジ・・・
俺達でぶっ飛ばさねえ?」
切れ長の二重のキツネ目がまるでタヌキのように
まん丸になった。俺が言ったことをまるで理解してないことが
一目でわかるリアクション。
俺「・・・落ち付いて聞けよ」
俺はそこから本田というやつに相談したこと。
勝手に人に相談したことを謝りつつ
本田ってやつが二度とお前に手を出さないように
徹底的にぶちのめそうって作戦を立ててること。
本田はどういうつもりか知らないが
俺はお前をなんとか助けてやりたいと必タヒに伝えた。
真ん丸な目をして驚いた表情を浮かべていたが
話が進むにつれて目は鋭く上向きに戻ってくる。
しかしその目線は徐々に下に降り
話終える時は俺と視線を合わせず教室の地面を見ていた・・・
俺「ああ。マジだ。やらなきゃやられる。」
坂倉「・・・お前後先考えてくれたのか・・?」
俺「え・・・・?」
坂倉「もし作戦が成功しても俺は親父と母ちゃんと住み続けるんだぞ!
どんなひどい目にあわされるかわかんねえ!
俺は一回抵抗してオヤジをツネったことがある!
そんとき何されたかわかるか!?
俺はな・・俺は・・・・傘の先で・・
手の平を・・・刺されたんだぞ・・・」
俺「・・・・・・・・・・」
坂倉「そんな目にあってるのに一緒にやれって?
無茶言うなよ!それに・・・成功して・・親父がおとなしくなって・・
いじめられることがなくなっても・・・母ちゃんは・・・
きっと・・あいつの味方を・・する・・・」
徐々に声が小さくなっていく・・・
人間、言葉に力がないときは
前向きな発言は出ない・・・
こいつは虐待そのものも辛いが
自分と血がつながってる実の母が
自分を傷つけるオヤジの味方をするのを見るのが
何よりもきつかったんだ・・・
俺「・・・母ちゃん・・やっぱ好きか?」
坂倉「・・・・ああ・・・あんな母ちゃんだけど・・・
親父がいなくなってから・・ずっと二人だったし・・・
また・・一緒にさ・・どっか出かけてえよ・・」
この一瞬で様々な事が頭をよぎる。
そして出てきた答えは「やめておいたほうがいい」と出た。
男と女の事はよくわからない。
けど仮に成功した後に母親に今まで以上に
辛く当られたらこいつは・・・・
坂倉「・・・・・・・」
俺「失敗するかもしれない。母ちゃんにつらく当たられるかもしれない。
でも今のまんまでいいのか?」
坂倉「・・・・・・・・・・・」
俺「俺は今のまんまじゃいけないと思う。
絶対お前はきついはずだ。
しかも逃げるに逃げられない。
だったら誰か大人に相談するか何か行動しようぜ。
俺らの作戦じゃなくてもいいから」
坂倉「・・・大人は・・信用できねえ・・・」
俺は修学旅行の夜に聞いていた。
児童相談所っていうのは早々簡単に引き取ってはくれないこと。
度を越し、生命の危機に達するような場合じゃない限り
1週間に1度訪問してくるぐらいで役に立たないこと。
先生は話を聞くだけで問題を持ってこられるのが迷惑というのを
露骨に表情にだし、何かにつけては「話し合え」しか言ってくれなかったこと。
だから俺は本田に相談したのもあった。
やらなきゃかわんねえよ!
大丈夫だ!徹底的にやりゃ絶対うまくいく!
母ちゃんは・・・目を覚ますって!」
坂倉「・・保障あんのかよ・・」
俺「保証なんてねえよ!でもやるしかねえよ!
お前がやんなきゃ意味がねえし!やろうぜ!」
俺はもう考えることをやめた。
とりあえず何かしなきゃ!それだけで自分を突き動かしてた。
子供は思慮が浅いから間違いを起こす。
今になってわかることだが当時は勢いが大事!というのもあった。
なせば成る!俺はそれだけを信じて必タヒに説得した。
地面に落としていた目線は徐々に上に登ってくる。
なんともいえない悲しいような悩んだような
そんあ目立った。目の奥では不安がみえみえで
誰かが横からやめとけ!って止めて欲しそうな目。
しかし俺はもう引き返す術を知らなかった・・・
坂倉「・・・・・・・・わかった・・・やるよ・・」
12歳の少年たちは一歩踏み出すことになった。
後退の一歩をたどるとは知らずに・・・
ガキ同士にちょっとした不良気取りの二人は
すぐに打ち解けた。
そして本田が細かく作戦を立てていく・・・
まず坂倉の母親は夜にスナックに勤めていて
帰ってくるのは夜中の2時頃だということ。
オヤジはたいがいパチンコに行っているが
夜11時にはほぼいることを把握。
そこから、土曜日に全員本田の家に泊まり
準備を整え深夜に抜けだし坂倉の家に出撃し
有無を言わさず襲い掛かるという流れでまとまった。
誰も引き受けてくれなかったんだよ。
3人だけだけど・・まあなんとかなるだろ!」
子供3人対大人1人
俺は自信はあった。喧嘩で負けたことがないし
本田も坂倉も同じくらい強い。
俺らが力を合わせれば大人の一人ぐらい楽勝でぶっ倒せると
信じて疑わなかった。が・・・・
俺「なぁ?一応さ・・・武器を持っていかね?」
坂倉「ぶ・・武器って!お前・・!それはやりすぎだろ!」
武器使った方が絶対いいって!
何も包丁なんて持っていこうって言ってるわけじゃねえ。
バットとかそんなんさ・・・持っていってさ。」
坂倉「それは絶対だめだ!何よりきたねえ!
ただでさえ3対1できたねえのに!
武器使うならこの話はなしだ!」
俺「・・わかった!んじゃ武器はやめよう。」
もしこのとき俺達が武器を使用していたら
新聞に載っていたかもしれないと今でも思う。
これは俺が提案したんだが
ろくでないブルースで四天王が敵同士一致団結の証に
タバコを回し吸いするシーンがあって
俺はそれに憧れていた。
俺「なんかさ・・・かっこよくね?俺達。」
本田「かっけえかも!ぜってえいける!やれるって!」
坂倉「・・・俺もやる気出てきた!やってやろうぜ!」
精神的にも頭脳的にもまだまだ子供な彼らは
無鉄砲なことに気付かない。
気付かないまま日々は過ぎていき
運命の土曜日を迎える。
夕方の5時に集まったが
みな、誰も口を開かなかった。
4日前にバカ騒ぎしていた勢いは
既に冷め、現実に行動を起こすことに
みな、恐怖感を覚えていた。
しかし、少年たちは引く術を知らなかった。
一度乗りかけた船。降りることは恥と思っていた。
重苦しい空気の中、予定時刻の11時を迎える・・・
本田「よし・・・行こうぜ!」
俺・坂倉「・・・・うし!いこう!」
本田の部屋は家とは離れたプレハブであり
夜中に抜け出すのは容易だった。
3人自転車にまたがり目的地へとこぎ進めていく・・・
しかし緊張感に包まれ、背中には冷たい汗が
まるで生き物のように滑り落ちていくのを感じる・・・
誰もが緊張感に包まれ、心のどこかで「着かないでくれ」と
思っていただろう。しかしこぎ進めている限り
目的地までの距離は縮まり、ついにアパート前に到着した・・・
本田「・・いいか・・手順通りいくぞ。
俺が最初に足に飛びかかって動きを抑える。
そこにお前ら二人が攻撃だ。いいな!」
俺「ああ・・大丈夫だ。」
坂倉「・・・おう。」
本田「1はいい。坂倉!手加減すんなよ!
ひるんだらやられるからな!」
坂倉「・・・・ああ・・」
本田「よし!行くぜ!」
一瞬時間が止まるのを感じ、全ての物の存在が頭から消える・・
本田「おらああああああ!」
扉を開けて本田が飛びかかった!
オヤジ「な・・なんだてめえ!」
本田「うるせえええええええ!」
親父は布団で横になりテレビを見ていた。
そこに目がけて本田が飛びかかりタックルを決め
足を押えこむ!
しかし予定外の事がここで起こった!
扉は一人通るスペースしかない!
二人でどっちが行くかお互い見合ってしまった!
オヤジ「な・・なんだなんだてめえらあああ!」
本田「早く!次こいよ!」
俺「坂倉!いけ!」
坂倉「お・・おう!」
ここでまたミスを犯す・・・
俺「ば・・ばっか!んなことしてねえで早くいけ!
坂倉「あ・・・・」
本田「いってえええええええええ!」
足にしがみついていた本田の髪の毛を両手で掴み
思いきり引き上げてる鬼の表情の大人がいる・・・
オヤジ「ガキャアアアアア!ぶっ刹してやらああああ!」
アパート中に声が響きわたる・・・・
俺達はまたしてもミスを犯していた・・・
騒げば近所に叫び声が漏れることに・・・・
ちょこちょこ書いてく。なんとかここは書きあげたいんで。
本田「いってええええ!助けてくれえ!」
本田の叫び声がこだまするが
俺達は動けなかった・・・
親に怒られたことは何度もある。
大人が怖いということは知っていた・・つもりだった。
自分よりでかい人間が低い声で怒鳴ると
すくみあがるほどの恐怖を感じること。
いくら柔道をやっていたとはいえ
しょせん大人と子供では筋力の差が強すぎて
髪をつかまれひねりあげられただけで
強いと思い込んでた本田がいとも簡単に
動けなくされてたこと。
俺はもう足が震えて膝が笑い逃げることすらできなかった。
草食動物は肉食動物ににらまれたら動けなくなるらしいが
身をもって体感した。恐怖の中・・体は動かない・・・
>>1も自業自得
なんだこいつらはあああ!」
坂倉「・・・ご・・ごめん・・・ごめんなさい!
ごめんなさい!ごめんなさい!」
もう俺たちの戦意は喪失していた・・・
作戦は失敗に終わったのだ・・・
近所の人が声を聞いて様子を見に来て
警察に通報する・・・
ドアは開けっぱなし。
近所の人が覗いてる中、俺達3人は正座させられ
右に左に顔を蹴られ続けた・・・
痛い・・というより大人の本気の攻撃は重い・・・
一気に首から先を引きちぎられる感覚・・・
蹴られては「起き上がれええ!」と髪をつかまれ正座させられ
また右に左にと顔を蹴り倒され続けた・・・・
ただただおびえていた・・・・
そんな中、警察が到着する。
もうここらへんの記憶があまりない。
オヤジが気が狂ったように怒鳴り続け
鼻血を出していた俺達はとりあえず病院へと連れていかれた。
もう頭の中が恐怖でぐっちゃぐちゃになり
何が起こってるのかわからない状況。
病院で治療を受けながら、警察も隣につき
いろいろ聞かれたが何を答えたか覚えていない。
はっきりと思いだせるのはその先の警察署から。
俺達3人は別々の部屋に連れられバラバラに調書を受けることになった。
この後警察でいろいろあって
俺の母ちゃんが出張ってきて
いろいろ暴れるんだけど・・
ちょっと休ませてもらいます・・
ホントすいません。
スレは落としちゃってOKです。
数人は読んでくれてるみたいなんで
明日またスレ立てして続き書くんで。
生刹しだが明日楽しみにしとくぞ
何時ごろ現れる?
暇な人はお付き合いください。
女の怖さ、見れますw
ハリウッド映画のキャッチコピーかよw