めんどいから居留守したら部屋の窓開けてたの忘れてて帰り際のスーツ男と目が合って
「んもーぅ、いるじゃないですかー」
とか言われて話聞くはめになったwww
スーツ男「こんにちは!最近この辺をまわらせていただいてるんですが、ちょっとだけお話よろしいですか?」
することもお金もなくて暇だったからとりあえず話を聞くことにした。
スーツ男「ありがとうございます!よかったー…あのまま僕が帰ってたらお兄さん損するところでしたよ‼よかったー!」
俺「あ、うん。で、なんですか?」
スーツ男「いやね、お兄さん今会社員でいらっしゃいますでしょ?弊社が独自に行った調査で、お兄さんが選ばれたんですよ!おめでとうございます!ちなみにこの調査は日本全国の20代男性を対象に行っているんですが、選ばれるのはその中の5人、たった5人なんですよ!」
俺は笑いそうだった。
とツッコミたかったが少し様子を見ることにした。
俺「ホンマすかぁ〜ッ‼⁇うわ、ドキドキしてきた…で、一体なんの調査で、選ばれるとなにがあるんですか‼⁇」
スーツ男「やっぱり気になりますよね。絶対誰にも言わないで下さいね?秘密厳守ですよ? 」
俺「も、もちろん‼絶対誰にも言いませんよ‼早く教えて下さい。」
俺は営業マンで今日は有給だ
俺「いやー、仕事から帰ってきて風呂入ってメシ食ってたりしたらもう11時とかになるんで、そっからDVD見たり趣味の夜釣りしたりするんでいつも遅くなりますね〜。睡眠時間は平均3〜4時間くらいですね」
スーツ男「夜釣りされるんですか⁉」
スーツ男も釣りが趣味のようでそこから15分くらい釣りトーク。
スーツ男「とまぁ、やはり最近の20代の方は昔に比べて睡眠時間が格段に減ってきてるんですよ‼そこで、朗報です。」
俺「朗報?なんですか?」
スーツ男「ここじゃなんなんで、少しお邪魔してもよろしいですか?」
少し抵抗はあったが、自分も営業マンだから勉強のつもりでスーツ男を家にあげることにした。
俺「いやいや、僕も最近やっと稼ぎが増えたので引っ越してきたばかりなんですよ。前の家は強い風で揺れましたからねw」
スーツ男「ハハハっ!でも、今は今ですから!これはいい!弊社の商品にぴったりのお家ですよ!」
俺「あ、なにか商品を扱ってるんですね。一体なんですか?まあ、座って下さい。コーヒー入れますんで。」
スーツ男「いやいや、おかまいなく!ありがとうございます〜」
家にあがってからスーツ男はずっとニヤニヤしてたwww
これはいける!感がひしひしと伝わってきてたwww
スーツ男「あ、どうもすいません。で、本題なんですがね。今お使いのお布団はあれですか?」
スーツ男はコーヒーをすすりながら俺の布団を指さした。
俺「あ、はい。そうですよ。ずーっとあの布団なんでなかなか変えれないんですよね」
スーツ男「ちょっと触ってもよろしいですか?…あー、なるほど…なるほど…これはマズイな…」
俺「まあ安い布団ですしねーwww」
スーツ男「お兄さん‼これではダメですよ!」
スーツ男は自分のカバンをゴソゴソとあさりだした。
スーツ男はなんか正方形のコースターくらいの大きさの掛け布団の切れ端みたいなのを取り出した。
俺「んん〜、うん。まあ、フカフカですね。このフカフカで寝たら気持ちいいでしょうね」
スーツ男「でしょ‼そうなんですよ‼‼ここ近辺の方はみなさんこの布団、持ってますよ!」
俺「ぇえーッ‼‼そうなんですか?お隣の高橋さんとかもですか?」
スーツ男「…内緒ですよ?お隣の高橋さん…2セット買いました!」
俺「ホンマすか‼⁇すごいなぁ…スーツ男さんが売ったんですか?」
スーツ男「いえ、実は先日まで僕の先輩がここ近辺はまわってたんですが、最近僕に譲ってくれたんですよ。あの地域の方はみなさん困ってる、勉強だと思って救ってくるんだ!と」
俺「あぁーなるほど。僕も営業マンなんでなんとなくわかりますよ」
スーツ男「ええ⁉お兄さん営業マンなんですか⁉」
御社は独自の調査したんじゃねえのかよ‼とツッコミたかったが、まだ様子を見ることにした。
そう言うとスーツ男はおもむろにスーツを脱ぎ、俺の眼前にいきり立ったぶつを近付けた。
俺「カチカチですね…こんなの入れられたら気持ちいいんだろうなぁ…」
こらww
ワロタwew
スーツ男「そうなんですねー。実際営業されてる方は車の運転、徒歩での営業などで知らないうちに体はボロボロなんですよね〜。」
俺「まあ、そうですねぇ。僕は高校の時の部活動の影響でヘルニア持ちですし」
スーツ男「ホントですか⁉いや〜、つくづくお兄さんはついてる‼今日で、疲労感、ヘルニア、短い睡眠ともお別れですよっ!」
俺「いやー、でもやっぱり布団は試してみないとなんとも言えないですよ」
スーツ男「ちょっとこれで試してみて下さいよ‼」
スーツ男はさっきのコースターみたいなちっさい切れ端みたいなのをまた渡してきたwwwこれで試すとかドリフかよwww
スーツ男「どうですか⁉実はもう眠たくなっちゃってたりするんじゃないですか⁉」
俺「そう言われてみれば、眠たくなってきたかも…(バカじゃねえかこいつ?www)」
スーツ男「でしょ⁉この布団の中には鉱石のパウダーが含まれてて、その鉱石から放たれる遠赤外線の効果で体が暖まり、眠たくなるんですよ!」
俺「その原理は一理ありますね〜。最近はお化粧品の中にもそういった効果のものもありますし。」
スーツ男「さすがですね‼いやー、お兄さん話がわかる方だ‼」
俺「なるほど〜…ちなみにこのお布団はいくらなんですか?」
俺は疲れたのでそろそろ終わらせることにした。
俺「あ、はい。」
スーツ男「通常、このお布団みなさんには40万円でお売りしてます。ただ!お兄さんのように選ばれた方には、掛け布団、敷布団に低反発枕までつけて!18万円で!ご案内させていただいてるんです‼」
俺「ぇえーッ‼‼いいんですかー‼⁇」
スーツ男「正直赤字です。弊社に利益なんてありません。損して得とれ精神で!お兄さんのように選ばれた方には格安でご提供させていただき、その使用感をみなさんに伝えていただければ弊社はそれで満足です、はい。」
俺「お隣の高橋さんも40万円で買われたんですか…?」
スーツ男「シーッ‼だめです‼お隣にこれが聞こえたら怒られちゃいますよ‼」
俺「あ、すいませんwwwでも僕、いくら下がっても布団なんかいりませんよ?」
スーツ男「え?」
俺「いや、布団には別にこだわりないですし。睡眠時間のばしたけりゃ早く布団に入れば済む話ですし。」
スーツ男「え?ハハハッ!またまたぁ!」
俺「いや。お布団はいりません。」
スーツ男「あ?」
スーツ男「マジかぁ…困ったなぁ。これ、業務妨害ですよ?せっかくの僕の営業時間が無駄になったからさ。ね。」
俺「え?ホンマに言うてます?それ。」
スーツ男「うん。マジマジ。ちょっとマズイなぁこれは。上に連絡することになりそうだなぁ」
俺「上に連絡したらどうなるんですか?」
スーツ男「いや、あまりそれはしたくないんだけどね。それなりの処置をとることになるんですよ」
俺「どうしたらいいんですか?僕は。」
スーツ男「いや、お布団を購入して頂ければあなたも安眠でハッピー。私もハッピーでしょ?それだけですよ」
俺「話のわからない人だなぁー。だから布団はいらないんですよ」
スーツ男「話のわからないのはそっちでしょー‼‼」
このやりとりが5分程続く。
俺「何度も言いますが。布団は買いませんからね!あと、この部屋にレコーダー置いてますからここまでの会話は全部録音してますので。」
スーツ男「え⁉ま、またまたぁ。冗談キツイですよお兄さぁ〜ん。」
驚いた。スーツ男は喋りながらレコーダーを止めろとジェスチャーしてきた。
俺「止めませんよ。絶対。レコーダーの場所も言いませんし。それに、今使ってる布団、近所の老舗の布団屋で特注で作ったやつで、使い始めてまだ5日しかたってないですし。あなた、布団見る目ないですよ。」
スーツ男「あー、そういう事?お兄さん?はめたの、私を。もう上に連絡しますし、お隣の高橋さんにもあなたの事言いますから。人をだまして楽しむような人だって。」
俺「あ、お隣は高橋さんじゃなくて山中さんですwww高橋さんって誰ですか?www」
スーツ男「あ?なめてるんですか?」
スーツ男の、レコーダーを気にしてあまりキツイ口調で言えない感がおもしろくなってきたwwwレコーダーなんかないのに。
スーツ男「ハハハッ!いやー、おもしろいお兄さんだ。ホントに。ちょっと電話するんで待って下さいね。」
スーツ男は携帯をとりだしてどこかに電話をし始めた。
スーツ男「あ、もしもし。お疲れ様です。今お客さんのところにいるんですけどー…はい、はい。そうです。あのお兄さんです。はい。そうです。いや、なんかレコーダー置いてたり、お隣さんの名前嘘つかれたり、はい。そうです。あ、分かりましたー。住所は、○○○の〜」
上司がくるのか?
調子にのって遊びすぎた。実は金ならあるし、もう布団買うか?いやいやそれはダメだろ…
思考回路が爆発しそうだったwww
スーツ男「お待たせしましたぁー。いやー、ちょっと上司がぜひお兄さんとお話したいようなので。少々お待ち下さいね。」
俺「いや、上司の方がこられても何も変わりませんよ。なにしにくるんですか?」
スーツ男「お話ですよ。」
俺「はぁ…。」
スーツ男「あ、すいません。お手洗いお借りしてもよろしいでしょうか?」
俺「どうぞ。部屋出て左行って右のドアです。」
スーツ男「ありがとうございます〜」
スーツ男「すいませーん。」
トイレの方から声がした。
俺「なんですかー?」
スーツ男「いや、ちょっと来て下さ〜い」
なんだよもう。
俺はトイレのほうへ行った。
スーツ男がトイレの前に立っていた。
俺「なんですか?」
スーツ男「おい。あんま、なめんなよ。レコーダーどこにあんだよ?あ?部屋戻ったら目の前で電源消せ。分かったか?いいな?てめぇ上のもん来たら知らねえからな。終わりだぞ。まあ待っとけや」
こ、怖ぇーwww
スーツ男がトイレから戻ってきた。
スーツ男「いやいや。すいまs…なんだ、聞き分けいいじゃん。消せよ。」
俺「もう消しましたよ。」
再生を押して何も録音されてない事を証明した。
スーツ男「お兄さん残念だわー。素直にしてればよかったのに。レコーダーとかなんか色々するから上のもん呼んじゃったじゃん。もう俺知らねえから。」
その時。
プルルルルル!
俺の仕事用の携帯が鳴った。
俺「ちょっと仕事の電話なんで。失礼しますね」
スーツ男「余計な事言うなよ」
俺「お客さんなんでなにも言えませんよ」
部屋を出て着信を見た。
お客さんじゃなくて会社の社長だった。
俺の会社は創立5年たった今でさえ従業員も増えたが、俺は、俺(20歳)社長(35歳)と事務員(32歳)の3人で会社やってた時代からいる古株だから社長とは仲がいい。
俺「はいもしもし。」
社長「このやろー。お前が有給なんかとるから忙しいじゃねーかよーwwwどうせパチ屋してんだろ?どこだ?俺も行くwww」
俺「いやそれがかくかくしかじかでwww…」
俺は社長に今までの経緯を話した。
社長「パチ屋よりおもしれえ事しやがってー!wwwよし、俺も行くwww待ってろ」