俺と嫁の出会いは俺18歳、嫁8歳。
兄貴の結婚相手を紹介してもらったとき、義理の姉さんになる人の隣に小学生くらいの女の子がいた。
嫁 「は、はじめまして、嫁です。なかよくしてください。」
俺 「はじめまして。嫁ちゃんのお父さんになる人の弟です。僕のことは“おじちゃん”じゃなくて“お兄ちゃん”て呼んでな。」
このときは、まさかこの子が12年後の俺の嫁になるとは思いもしなかった。
実家の1階に俺両親、2階に俺と兄家族という部屋割りで住んでた。
当時俺は受験生。志望校は東京の大学だったので合格後は家を出て、嫁に部屋を譲る予定だった。
同じ屋根の下で暮らしていたので勉強の合い間に嫁とよく遊んであげてた。
俺は志望大学に合格し、実家を出て一人暮らしを始めた。
2年後、兄家族が転勤で九州に引越し。
俺は大学卒業後、そのまま東京の会社に就職して、実家に戻らず1人暮らし継続。
俺が26歳のとき、再び兄貴が転勤で、勤務先は俺と同じく東京だった。兄貴一家は俺の住んでるアパートから電車で10分くらいの場所に引っ越してきた。
兄家族とは、俺が大学進学後は年に3~4回会う程度だったけど、近くに引っ越してきてからは月に1回のペースで兄貴のマンションで晩御飯を呼ばれてた。
俺のアパートの近くの駅にいるんだけど、アパートまでの道が分からないと。
急いで駅まで迎えに行き、こんな夜遅くにどうしたんだと訊ねてみると、
「お母さん(義姉さん)が浮気してて、昨日、家を出て行った。」
「今、お父さん(兄貴)は家で酒飲んでて、一緒に居たくないので家を出てきた。」
「行くところが無いので一晩泊めてほしい。」
と。
普段、家であまり酒を飲んでる姿を見せない兄貴が大酒飲んで酔っ払ってて、
話しかけても「うるさい、部屋に戻ってなさい。」としか答えてくれない。
不安になり、マンションを飛び出してきらしい。
とりあえず兄貴に電話するが全く電話に出ない。
話しを聞いてる間に終電も終わってたので、留守電に嫁を一晩預かるとメッセージをいれて、その夜は俺の部屋に泊めた。
俺も兄貴の携帯に電話してみたが電話に出ないので心配になり、会社を休んで一緒にマンションへ行ってみた
部屋に入ると兄貴寝てたよ。泥酔して俺達が行くまで意識吹っ飛んでたわ。
起きた兄貴はすぐに会社に連絡して休みを取ってた。
「私も学校を休む」と言い出す嫁を学校に送り出し、昨夜のことを兄貴に話して、嫁を一晩泊めたことをまず侘びた。
兄貴は両親と義両親に電話して義姉が出て行ったことを告げた後、俺に今までの経緯を話してくれた。
当時35歳の兄貴が途中で泣き出してたよ。
兄貴のその頃の仕事は1週間毎に5日間の出張があるらしい(月~金まで会社に出たら、翌週の月~金は遠方に出張)。
で、その出張の間に義姉さんはパート先の社員と浮気してたと。
嫁が浮気に気付いて兄貴に密告
↓
兄貴が義姉を問い詰める
↓
義姉さん逃亡してパート先から間男も失踪
らしい。
事情や愚痴を聞きながら昼飯食べてたりしてたら、両親と義両親がやってきたので6人で話し合い。(っても、俺は空気になってお茶酌み役になってた。)
兄貴は離婚を主張。お互いの両親もそれには同意。だが、「嫁は自分(兄貴)が育てる。」と言い出した。
義両親が、「離婚するつもりなら、一旦、自分達が引き取って連れて帰るほうがいい。」
と言うのだが、兄貴は
「あの子は血は繋がってなくても俺の娘なんです。」
と渡したくない構え。
話し合いの結果、義両親が折れて、とりあえず、義姉さんが見つかってから今後の話を進めることに決定した。
ここで嫁が帰宅したので、肝心の嫁の意思を確認することになった。
嫁にこれまでの話し合いの事を話すと、
「転校したくないし(義実家は新幹線で1時間の距離)、お母さんが戻ってくるかもしれないから、お父さん(兄貴)と一緒にこのままここで暮らしたい。」
と言うので、まだ離婚が成立した訳でもないし、そのまま兄貴と暮らすことになった。
「一緒に晩ご飯を食べよう。」
と嫁にメールしたら
「私がご飯作ってあげる。」
と食材買ってやってきて、そのままウチに泊まってった。
その後も、嫁はよく俺のアパートに泊まりに来るようになった。
兄貴も、嫁を1人で家に置いておくより俺と居たほうが安心なんだそうで「面倒だろうが頼む」と言ってきた。
そうは言うものの、たまに会うならともかく、
連日となると俺も現役女子高生とどう接したらよいのか分からなかった。
ボーリングやビリヤードに連れて行ってたり、学校の勉強を見てやったりしていた。
最初は、近親者に対する、あくまでLike的な意味合いでの“好き”だと捉え
「ありがと、俺も嫁ちゃんのこと好きだよ。」
「でも、そういうのは気軽に口に出さずに、今度は本当に好きな人が現れたら、その人に対して言うんだよ。」
と答えてた。
そしたら、「違うの、そうじゃないの。」と。
「親戚のお兄さんとしてではなく、恋人として好きなの。私の彼氏になって。」と。
俺は
「そういう冗談は面白くないぞ、おっさんをからかうなよ。」
と答えてたら、嫁は泣き出して、
「冗談でもからかってるつもりでもないの、本気なの。」
と言われた。
「なんでこんなおっさんに?。」
と聞いたら、なんでも、子供の頃、一緒に遊んであげてた俺が初恋だったこと。
義姉さんに置いてかれ、月の半分近く家に帰ってこない兄貴と暮らしてて寂しかった自分に優しくしてくれたこと。
一緒にいてくれたことが嬉しかったんだと。
そうして親戚のお兄さんとしてではなく、異性として好きな人になったんだと。
俺は嫁がウチに通い出してからも、最初は姪っこ的な子としか意識してなかったんだが、
「よくよく考えたら俺と嫁って血は繋がってないんだよなー。」
「17歳の女子高生と同じ部屋で寝泊りしてるんだよなー。」
なんて考え出したら、だんだん女として意識しはじめてた。
無防備な嫁を見てムラムラしそうになる自分を、理性で必死に押さえ込んでいたよ。
自慰のおかずにすることも自重してた。
だが、嫁の告白で理性決壊してしまった。
「10歳も年上の男だけどいいのか?。」と聞いたら
「関係ない、私と付き合ってください。」と。
で、
俺達は恋人同士なった。
兄貴や両親には内緒で俺達は付き合いだし、兄貴の出張中は嫁は俺の部屋から学校に通うようになった。
間男が間男の地元で再就職して生活が安定してきたので、娘(嫁)を引き取って正式に離婚したいと言ってきた。
慰謝料やらの協議の詳細については俺は知らないけど、親父の伝手で弁護士は入っていた。
問題は嫁のことだ。
嫁の籍(養女)を抜いて連れて帰って一緒に暮らし、間男の養女にすると義姉さんが言うんだが、
兄貴はそんなことするなら離婚はしないと真っ向から対立。
嫁自身も志望校を決めており、
「いまさら義姉さんと一緒に暮らすために志望校を変えて他県に行きたくはない。」
とは言ってた。
俺と嫁は周りには内緒のまま付き合いは続いており、俺も本気で愛してた。
嫁が大学卒業後も気持ちが変わらないなら結婚しようと約束もしていた。
そこで俺と嫁は相談して、兄貴と両親に自分達が付き合ってることを打ち明けることにした。
両親同席じゃなかったらたぶん、俺、兄貴に殺されてた。
そりゃー安心して預けていた娘が弟とデキてたなんてねえ。
義姉さんの浮気と併せて考えたら気が狂ってもおかしくないだろうと今なら思う。
兄貴は兄貴なりに、血は繋がってなくとも自分の娘として嫁を溺愛してたんです。
母はなんとなく俺達のことを気付いていたらしく俺の味方をしてくれたが、親父は渋い顔。
嫁が
「私は俺さんを愛してます。お父さん(兄貴)とも離れたくありません。お爺ちゃん(親父)お婆ちゃん(俺母)も大好きです。」
「お願いですから、私をこの家族の娘でいさせてください。」
と、泣きながら手を付いて頭を下げた。
嫁の涙の訴えに、親父と兄貴の涙腺崩壊。
「ワシは嫁ちゃんを他人だと思ったことは一度もないよ。」
「10年前、小学生の嫁ちゃんがウチに来た日から、ずっと嫁ちゃんはワシらの家族なんだよ。」
と、ここで親父陥落。
最後は兄貴も、義姉さんに渡すくらいならと俺達の仲を許してくれた。
兄貴と嫁の養子は解消する。
但し今後、間男との養子縁組をするかどうか、また、嫁が義姉さんと暮らすかは全て嫁の意思に任せる。
この条件で義姉さんに承諾させ、正式な書類にする。
という目論見で今後は話しを進めることになり、弁護士にも協力してもらうことになった。
義姉さんは嫁と暮らすことを希望してたが、嫁自身にはその気は無し。
しかも間男との養子縁組の件でほとほと愛想が尽きたらしい。
嫁は近くの短大を受験し、合格した。
最後の話し合いのとき、
「お父さん(兄貴)とは籍を離れますが、間男さんとの養子縁組や、お母さん(義姉)と間男さんとの同居は出来ません。」
ときっぱり断った。
「高校卒業までは兄貴のマンションに住むが、卒業後はマンションを出て、短大に通える場所に引越しします。」
と言い、義姉さんも、それでも兄貴と嫁の縁が切れるならと了承した。
嫁の荷物を少しずつ運び込んで、嫁の高校卒業と同時に同居。
義姉さんは何故か、
嫁が兄貴のマンションを出るということは「短大の寮に入る」と思い込んでいたらしく、
嫁が俺と同居したと知って「どういうこと!」と大激怒だった。
気付くの遅ぇーよ。
短大の進学費用や新生活の費用は俺と兄貴と俺両親が全部出していたことと、嫁の
「約束どうりお父さん(兄貴)との戸籍の繋がりはなくなりましたし、マンションも出ました。」
「約束を守った以上、学校に通うためにどこで暮らすかは私の意志で決めます。」
「そもそも、お母さん(義姉)は私がマンションを出るまで、新居の心配もお金の心配も何もしてくれませんでしたよね。」
「それに、私を捨てて男と逃げた人のことなんて母親と思っていません。」
と、ずばっと言ったらおとなしくなり、その後、弁護士に何か説明を受けると、二度と口を挟まなくなった。
ちなみに義姉さん、
実は離婚協議中に妊娠してた(間男さんの子供)ことが分かり、
その件でもごたごたしてて、嫁の進学の事や引越しの事まで気が回らなかったらしい。
ということで、嫁には19歳年下の弟ができました。
兄貴とは子供できなかったのに何やってんだかねー。
「はい。私をあなたのお嫁さんにしてください。」
と、返事してくれたので結婚しました。
結婚式には元義姉両親と、兄貴は嫌な顔してたけど、元義姉さんにも出席してもらいました。
その後も元義姉さんとは、俺と嫁は年に1回会うくらいの交流はあります。
(元義姉さんは間男さんと再婚してますが、俺は一度も間男さんの顔見たことないです。)
今は1児の母になった嫁。
なお、兄貴のことは今でも「お父さん」と呼んでます。
「“お義兄さん”と呼ばないの?。」
と聞いたら
「あなたと結婚しても私にとっての父親は、いつまでもお父さん(兄貴)只一人なの。」
だそうだ。
そんな兄貴も、42歳になって再婚相手が見つかった。
嫁も兄貴の再婚には大賛成していますが・・・・、
どうやら再婚相手には、また連れ子がいるらしいんです。
・・・・やれやれ。
以上、終わり
義理姉と間男の子供は離婚前だから、書面上は兄貴の子供になるのか?
そんなもんは流石に嫡出否認してるのが当然だろ。
なんでそんな斜め向こうな発想ができるんだろ?
>どうやら再婚相手には、また連れ子がいるらしいんです。
兄貴ww