たった一度だけ菜穂が寝ちゃった事があった。疲れてたんだろう。
菜穂は僕が帰ってからも勉強してたみたいだし。机で寝てる(笑)。。
というか、あれ?か、可愛い。。菜穂の寝顔見た事なかったっけ。とんでもなく可愛かった。
……よし、そうだキスをしてやろう(笑)(笑)…起きるかな、バレるかな。
そうか、バレるとか関係ない、この場合、起きたら起きたで
「寝てるからキスをして起こしたまでです。起こしたまでです!!」と言えばいいから僕は悪くないです。寝てる菜穂が悪いです。決まりです。
そして少し顔を菜穂に近づけた、うわっ!!やっぱりダメだ。可愛い、可愛いすぎる。
ついに、どうしていいかわからず、とにかくここにいたら気がおかしくなるので菜穂にそっとタオルケットをかけてそっと部屋から逃亡して家で高校野球を見ていた
しばらく後に菜穂から電話が掛かってきた。
菜穂「どうしていなくなってるの!!!!」
いやあのね、菜穂の寝顔が可愛くてキスしようと思ったけど可愛いからビビって逃げて
とは言えやしない
僕「勉強飽きたから甲子園だよ」
菜穂「ダメ!!すぐ帰ってきて!!」僕「はい」
それから菜穂は寝るとまた僕が逃亡するからと寝なくなった
こんな猛勉強のかいもあって菜穂は公立大、僕は普通の大学に無事合格できた
寝たチャンスは一回だけなんて菜穂はロクでもない
母ちゃんに「大学に合格できたのは菜穂ちゃんのおかげだからご飯ご馳走しておいで」ってお金を渡され「それもそうだね」とすぐに菜穂にメールした
「大学合格の感謝とお祝いを込めまして菜穂と今からご飯に行く予定だけどあなたは来ますか?」
とどこかトボけたメールだったけどすぐに菜穂から「うん、行く」って返事が返って来ました。
家から歩いて3分の普通のスパゲティ屋さんに二人で出掛けると
菜穂がヤケにニコニコしてるから
僕「ねぇ、なんでそんなニコニコしてんの?こっちにまでうつるんだけど?」と言うと
菜穂「こうやって男の子と二人でご飯屋さん来るの初めてで嬉しくて」
僕「男の子って幼なじみじゃん」
菜穂「うん、男の子じゃん」
僕「あれ?菜穂は高校の時は彼氏いなかったの?」
菜穂「いません」
僕「あれ?高校でも中学の時みたいに告白されなかった」
菜穂「された事もあるけどお断りしました」
僕「え~っ。なんで?」
菜穂「他に好きな人がいるから。」
僕「あ~好きな人はいるんだ。どんな人?」
菜穂「え、言えないよ」
僕「言えない人かよ(笑)不倫とかしちゃダメだよ?」
菜穂「そんなんじゃないし………バカ」
僕「じゃぁヒントヒント」
菜穂「あなたがよく知ってる人」
僕「?????」…まあいっか
僕「それでは、勉強教えてくれてありがとうございました!!」
菜穂「はい、合格おめでとうございます」
ブドウジュースでカンパーイ!!
まぁあれですね、ブドウジュースで乾杯するタイプの人にロクなヤツはいません
大学生活初めは、あれこれと環境の変化に追われ大変忙しい物でした
服屋でバイトをする事になりました。
父ちゃんがタヒんで一番苦労したのは母ちゃん
そんな母ちゃんをできるだけ助けようと。
服屋で働けば服に困らずちょうどよかった
ただ悠々自適に親のお金で遊べる人達が少しだけうらやましかったです。
クリスマスが近付く頃。
バイト先にとてもキレイなマフラーが入ってきた。
フランス製でアルパカの毛を使用したサラサラで暖かい紺色のマフラー
「これ菜穂に似合うだろうなぁ」色白でキメが細かい菜穂の肌にはピッタリのマフラーだ
定価21000円也。高い。
バイトの給料が5万ぽっちの僕にはバイトの社割効かせても16000円というのは血が出るほど高い。
でもどうしても菜穂に巻いて欲しいという衝動は抑えられなかったので買いました
菜穂の家に行ったが急に恥ずかしくなり。
僕「はい、これ拾ったからあげる」って渡した
菜穂「ん?何これ?」
僕「拾ったからしらない、開けて見れば?」
菜穂は袋を開け「うわぁマフラーだ素敵」といい、プレゼントカードを見て僕に「ありがとう」って言った
僕「え、俺に言われてもしらないよ」
菜穂「じゃぁこのカードに[Merry X’mas菜穂]って書いた人にありがとうとお伝え下さい」とニコニコしてた
マフラーを可愛い巻き方で巻いてあげた。
高校2年生の時にはマフラーの巻き方が悪いと指摘されてた僕は人にマフラーを巻いてあげれようになってた
すごく似合ってて可愛かった。
あんなマフラーが似合う女にロクなヤツはいない
とは言えども菜穂とは恋愛関係になる事もありませんでした。
まぁ幼なじみだしね、あちらはよくおモテになる方、僕には縁遠い人なのでしょう
彼女ができました。
彼女は誰に似ていたかと聞かれれば、ダンゴ虫に似てました。
ダンゴ虫はライバルと取り合いにならなくていいですね。僕は満足でした。
自転車の後ろにダンゴ虫さんを乗せてると菜穂に遭遇してまた「プイッ」ってされました。
一年くらいでフラれました。
新しい彼氏ができたらしいです。
今度は柔道部の彼氏らしいです
以前ボクシングの彼氏にボディブローをくらったように、柔道部の彼氏には一本背負いをくらわなかっただけでも僕は幸せだったと言えるでしょう。
マジ「プイッ」ってする菜穂なんてロクなもんじゃない
ダンゴ虫さんにフラれ僕はダンゴ虫が転がり落ちたみたいな顔してると菜穂に会った
菜穂「あれれー?最近、あの可愛い彼女さん見ませんね」(←ダンゴ虫が可愛い訳がない)
僕「フラれちゃいました(笑)また彼氏ができたらしいです(笑)(笑)」
菜穂「あららー、ヘコんでるの?」
僕「ヘコんでないですよ。ただ半年くらい部屋に引き込もってやろうかと考えてるくらいです」
菜穂「ヘコんでんじゃん。ご飯作ってあげようか?」
僕「いらない」
菜穂「あーそうですか」
僕「あの…よかったら明日のお弁当だけ作ってくれれば嬉しいです」
菜穂「うん、わかった。じゃぁ用意するね」
次の日の朝受け取った弁当はそぼろでピカチュウが書いていた
すごく恥ずかしかったけどおいしくて嬉しかった
こうやって女にフラれる度に菜穂の弁当が笑顔にしてくれた
まぁでもそぼろでピカチュウ書く女にはロクな人はいない
その日は嫌な物を見てしまった。
学校から帰ると菜穂の家の前に車が停まっていた
運転席には男、助手席には菜穂が乗っていた。なにやら話しているらしい。
僕と思いっきり目が合った菜穂は「アッ」って顔してたので思いっきり「プイッ」ってやってやった。
異性と一緒の時に幼なじみと会った時の焦りようを菜穂も思い知るがよい
もう一度チラッと見るとまた目が合ったので「プイッ」ってしてやった。
菜穂には2回「プイッ」をされてるのでこれで引き分けだ
はぁ…菜穂も彼氏ができたかぁ。
そだな、これも遅すぎたくらいか
車か、大学生になると車で遊ぶんだ。
ただ車があるだけそれだけだったけど
車なんて買えない僕は相手がとてもレベルが高く輝いた人に見え少し悔しかった
家に帰り洗面台の鏡に映ってる人に向かって「ほらお前は身長が181だし!!いいぞ!!顔もカッコいいお前の勝ちだ」と励ましてやると
妹に「なに自分に話しかけてんの?気持ちわるーい」と言われた
あの車の中の人が彼氏じゃなく「ただのサークルの人」って知ったのは何年も後になります
妹に気持ちわるーい扱いされる原因になる菜穂なんてロクなヤツじゃない
学祭に菜穂を呼びました。
見せたい事があったからです。
あちらこちらのサークルを広く薄く転々と回ってた僕にはバンドサークルの友達がいました。
そんなバンドサークルの友達がサプライズ演出をしようと言うのです。
学祭のステージで客席から僕が乱入して歌ってるヴォーカルを引きずりおろして歌う
今考えるとありがちな茶番演出でも当時の僕らはワクワクして仕方なかった
菜穂と見に行って用意してた席に座り、そして出番のタイミングが来た
僕「俺が歌ってくる!」
菜穂「え!!!!?????」
勢いよく飛び出し、予定通りヴォーカルからマイクを取ったがヴォーカルの演技が下手過ぎて会場にはバレてた感じもしないでもない。そして歌った。
うーん…半分には受けてような半分はドン引きだったような。
歌が終わればすぐに「これは逃げたほうがいい」と感じた
一目散に菜穂のところに向かい「逃げるぞ!!」って手をつないで走って逃げた
僕「ハァハァハァ…ゴメン…ビックリした?」
菜穂「うん、ビックリした!!でもすごくカッコよかったよ!!」
僕「え?」
そんな事言われて頭の中がお花畑になった
その後学祭を回り帰りの電車で「菜穂って彼氏いるの?」って聞いたら
菜穂「いないよ、いない。だから今日はすごく楽しかったありがとう」 ってなんか喜んでもらえたみたいだ、菜穂が喜べばいいか。
学祭くらいで喜んでくれるありがたい女にロクなヤツはいない
また彼女ができました。
いえ、菜穂ではないです。
あちらが貴族のような身分ならこちらは庶民です。
庶民は庶民らしくあちらこちらサークルを放浪していると一つの飲み会で彼女と知り合いました
同い年の彼女でこの子は明るくないけど可愛かった。
ただこの「明るくない」と言う事が負のオーラの固まりで、後に大変な事になって行くとはこの時は想像すらできなかった
菜穂には絶対に見せたくなかった、どうせまた「プイッ」ってされるから
こんな風にいつもどこかで存在を気にしてしまう菜穂なんてロクなもんではない
幼なじみとは不思議な関係で、事あるごとにあれこれ報告しなくてもお互いの近況を把握できていたりする。
何かあれば言わないとイケない義務も必要もないが、相手の近況は確実に知っているそんな関係。
来年から社会人の2人。
優秀な菜穂は国家公務員の試験をパスし公務員になる
それを菜穂からじゃなく母ちゃんから聞いた。
僕はもっぱら面接だけは得意だったのと大学名が考慮されない大企業狙いでまぐれで大企業に採用されてしまった。
このニュースに母ちゃんが一番喜んだ
だから菜穂も喜んでくれてたんだろうなぁ。
菜穂に連絡しなかったのは彼女がヤキモチヤキで菜穂に連絡するのはとても気が引けたからです。
でもこうやってどこか反応が気になってしまう菜穂なんてロクなもんじゃない
就職が決まって大学を卒業すれば家を出ると決めていた。
会社が遠い訳じゃなかったけど早く自立して苦労してる母ちゃんを安心させてやりたかった
だから、実家からたった4駅しか離れてない場所だけどマンションを借りた
彼女と一緒に暮らせばいい、だらしない自分でも彼女がいれば大丈夫だろう
そう、うまい計算をしたつもりの自分だったが少しだけ寂しさがありました
菜穂か…
引っ越しの全ての荷物を運び終え、あとは自転車に乗って新居に行く時の事
そんな時に菜穂に会った。
何も報告しなくていい、そんな関係。
ただ全部知っているくらいはわかってる
こんなタイミングで会う菜穂なんてロクなもんじゃない
菜穂「…あっ…」
僕「…うん…」
菜穂「今から出発するんだね…」
僕「あぁ」
…菜穂こんなタイミングに出ちゃダメだよ…
菜穂の顔を見たら色んな事を思い出してじんわり涙が出て来た
大好きだったこの街。
小さい頃菜穂とよくままごとした公園
菜穂と隠れんぼした汚い川のその川原。
そして事あるごとにそばにいてくれた菜穂
この大好きだった街のほとんどが菜穂との暖かい思い出だった
そして今、目の前にいる大好きだった全てと今日でお別れかと思うと急に寂しくなった。
僕「うん…行って…くるよ」
菜穂「どうしたの(笑)そんな元気ない声で」菜穂も泣いていた
僕「元気あるよ」
菜穂「うん、家も近いんだし寂しくなったらいつでも戻って来ればいいんだよ」
こんな優しくしてくれるからまたボロボロ泣いた
菜穂「(笑)ほんと泣き虫な所は治らないね」
僕「菜穂だって泣いてるじゃん」
僕「じゃぁ行ってきます」
菜穂「はい、いってらっしゃい」
自転車で出発した僕を菜穂はいつまでもいつまでも小さくなるまで見送ってくれた
菜穂が小さくなっても僕の中ではとても大きな存在だった
こんな優しいヤツはロクなもんじゃない
晴れて社会人になった僕は彼女と二人暮らしをはじめました。
順風満帆な社会人生活。
そんな事を夢見てたけど想像してたようにはうまくは行かなかった。
原因は彼女がすごくヤキモチヤキだった事。
会社に入るとあれこれと仲良くなったりする人も現れ、業務連絡も兼ね女の子と些細なメールくらいもした。何一つやましい事もないので「会社の女子社員とメールしてる」と言うと気に要らないらしくキレ出した。
「え?何考えてんの?そんなメールする必要あんの?すぐ辞めて」と言った
僕は言われるまま辞めた。
平和主義ですから。
それが「男とメールするのも浮気の原因になるからダメ」
会社帰りの付き合いもダメと生活がダメダメ尽くしになって自由がなくなってた
「うん、わかったよ」って僕は言う事を聞いた
彼女は気に要らなかったら暴れるようになった。
ガラスが割れ戸が壊れ時にはカッターナイフを持って暴れ殴られもした
生傷が絶えない毎日になり一緒に暮らしているのに
こんなに心が通ってなかったから寂しかった。
こんな大変な毎日を送ってる時に菜穂は華の公務員生活か
ほんとロクでもない
休みをもらっても退屈なだけだった。
メールする人もいない、じゃぁ友達もできない。
休みの日には一人ショピングモールや公園をプラプラして仕事の企画書ばかり書いていた
企画書はまず最初は自分が考える事を書いていいから仕事してる時だけが自由で楽しかった
職場の勤務時間だけは楽しくて終われば暗い顔して帰る。そんな毎日だった
彼女は相変わらず暴れた。
僕は殴られはしたが殴り返す事はなかった
「女には優しくしろ」これがタヒんだ父ちゃんの遺言だったから
彼女には「殴り返す根性もないんだね」と馬鹿にされたけどそれでよかった
その頃、菜穂はいい子だから友達いっぱいできてただろう
ほんとロクでもない
だんだん疲れてきた。
学生時代いつもヘラヘラするなと怒られて来た僕もこの頃になると家ではあまり笑わなくなってた。
仕事の時だけ目一杯明るかった
彼女に1番勘弁して欲しい事があった。
それは夜中に怒って大声で叫ぶ事
これをすれば近所からの苦情が不動産会社に行きそれが保証人の実家に行く
実際にそういう経路で実家に苦情が入り母ちゃんから
「女の人の叫び声がするって不動産屋さんから苦情の電話があったんだけど」って僕に電話があった。
でも「それ俺んちじゃないから心配いらないよ」と言った
母ちゃんに苦労掛けない為に出て来た俺が心配を掛けてどうする?
それを彼女に一生懸命説明したが聞いてはくれなかった
明日会社なのに彼女は深夜激怒してパジャマのまま出て行き
彼女になんかあってはイケないからと朝まで探してからヘトヘトで会社に行ったり
そんな相手の親には「彼女を大切にします」と約束したので、自分が我慢すればいいと思ったけど気付けば我慢ばかりで疲れてた
菜穂と暮らせればこうはならなかったのにね…会いたい。
何言ってんだかロクでもない
1年が経つ頃ついにこんな生活に疲れてしまい「別れよう」と切り出したが、「いや、別れるんだったらタヒぬから」そう言われて何も返せなかった
その頃わずかながらになってしまった友人に連絡して一人の女の子と知り合った
俺と同じように彼氏と同棲して悩んでる子だった
ただ傷を舐め合うような腐った関係だったけどそれでよかった
浮気した。彼女にバレれてしまえばいいんだよ、そうやって別れればいい
そしてまた違う人と浮気した。もう僕は腐ってたんだ
どうすればいいのか?そうやって考える力もなくなってた。
そんな時、菜穂から一通のメールが来た。
それが実家を離れてから初めてのメールでした
こんな時にメール送ってくるなんてロクでもないヤツだ
菜穂からのメールはとてもとても短い文章だった
「頑張ってね…このメールは消しておくんだよ」
こんな短いメールは僕と菜穂にしかわからない内容だけど全てがわかった僕は、どんな長文のメールより心を打たれて涙が止まらなかった
菜穂は母ちゃんに苦情の話聞いて全て理解したんだろう
大ゲンカして僕が苦しがってるのも、どうしていいかわからなくなってる事も
メールして来ないのも彼女がヤキモチヤキだからってのも。大変だって事も
だから「忘れないようにメール消しておくんだよ」と付けてまで僕を励ましたかった。
菜穂はどこまで可愛いんだ
どこまで僕の事をわかってくれるんだ。
すぐに「会いたい」って送りたかったけど
こんな腐ってしまった僕に返事を送る資格はないと思った
返信の言葉すらも思い浮かばずただ台所で一人体育座りで「どうしてこんな風に…ごめんなさいごめんなさい菜穂ごめんなさい」って泣いていた
また泣き虫だって笑われるね
こんな可愛い女はたった一通のメールでもロクでもないくらい可愛いかった
あれこれと、こんがらがってしまった人間関係がうまく行くはずもなかった
あの人に別れを告げられた、そして違う人にも別れようとフラれた
俺が悪いんだしそれでよかった。
ただ別れを受け入れて行くしかなく
また、一人減り二人減りまた寂しく彼女一人だけになった
そして「浮気なんてこりごりだ、寂しいだけだった。これからは真面目になるから、これから一緒にいよう」と言ったら
彼女「ううん、私も別れるよ、このままだともう二人にとってよくないよ」とフラれた
僕「はぁ、わかった」と彼女に次に暮らすだけのお金だけはもらってもらった
結構な額だった
俺は人に金払ってんのに自分の為にだけ金使ってるはずの菜穂はロクでもない
ついに一人になってしまいました。
まがいながらにあれこれと賑やかだったのに急に一人になったので寂しくて寂しくて仕方なかった
会社に入り人付き合い禁止令を受けてた
僕が今から友達作るのはなかなか大変な物です
寂しい部屋で気がおかしくなりそうだけど誰もいない。
ご飯も上手に作れないからあまり食べなかった、寂しくてあまり寝れなかった
寂しくて苦しくて何もなくて毎日が歪んで見えたせめて寝るそれも許されない
負けて帰って来ましたなんて実家に帰れず一人でした
何もかも嫌になる寂しい生活で一つ気付いた「このままじゃダメなる。」
負けでいいんだ、俺は負けたんだ、だから認めよう。認めないと進まない
自分の失敗や不甲斐なさを認めて頭を下げてやり直せばいい
だから母ちゃんに電話した「今のままじゃダメになるから1ヶ月だけ帰りたい
1ヶ月したらまた笑って暮らすから今は助けて欲しい」って。
母ちゃんは厳しい母ちゃんだけど1ヶ月してまたちゃんと頑張れるならって
家に帰っておいでって言ってくれた。
菜穂お嬢様はずっと実家暮らしだロクなもんじゃない