仕事も終わり一人発泡酒してたら
今回の震災で亡くなった親友との思い出を書いていこうと思う
オチも何もないけど、書いてこうと思う
酒飲めないからすでに若干頭いてぇ…
ていうか親友と言ってるけど
親友久保が俺の事を親友と思ってたかはわからんが、
少なくとも俺にとっては親友なのでそう書かせてもらったw
親友って思ってなかったらごめんw
俺んちは酒屋で、家族はじいちゃん、
ばぁちゃん、親父、お袋、そして俺の5人
親父もお袋もめちゃくちゃ元気で陽気だから
俺の家は近所でも知られた陽気な家族だった
そんな家庭に育ったから俺は
当然のようにお調子者の馬鹿なガキに育った
そんな俺と久保と出会ったのは中学に進学してから
残念ながら死神さんは出てこないんだ
違う小学校だった久保と中学入学で
同じクラスになり、俺らは席が前後だった
久保は野球やってたんだけど
サッカー漫画のシュートが好きで、
学校に本を持ってきて俺に貸してくれた
ちなみに仮名を久保にしたのはなんとなくそこからとった
そこから俺と久保は仲良くなっていつもつるむようになった
久保は佐藤健に似てる感じのイケメンで、
すごい優しいやつなんだが、それでいてノリもよくて
俺らと悪いことも色々やって先生によく叱られてた
ちなみに中学から大人の動画を好んでた俺に対し、
久保はくすぐりとか運動会とかそういうのが好きな異端児だった
久保とは最初から仲良かったわけではなく、
仲を深めるちょっとしたきっかけがあった
ある日俺がいつものように屋上で寝そべってると、
久保が話しかけてきたんだ
「横いいかな?」喋ったこともない奴が
急に話しかけてきたから正直俺はビックリした
話を聞いてみると久保は坂の上の大きな屋敷の子息で、
生まれつき体が弱くて外に遊びに出れず、
友達もあまりいないらしかった
「今度うちの別荘で僕の誕生日会をするんだ。
よかったら来てよ」そう行って久保は
俺に一枚の紙を渡して去っていった
紙にはこう書いてあった
「久保淳太誕生日会恒例 双子島謎解き館へのご招待
優勝賞金はなんと10億円相当の金塊」
成績は悪いけど、
頭にはちょっと自信があった俺は参加することにしたんだ。
なぜか賞金に目が眩んだ幼なじみの美雪もついてきたけど。
自己満以外の何物でもないので
久保には申し訳なく思ってる
そんな久保と2人で帰ってた中2の夏
俺「あー、今日も疲れた」
久保「・・・うん」
俺「ん?なんか元気なくね?」
久保「・・・」
俺「え、どうした?なんかあった?」
久保「・・・ちょっと1に聞いてもらいたいことがあるんだけど・・・」
俺「おぅ、全然いいぜ!どうした?まさか好きな子でもできた?w」
久保「・・・うん」
俺「うぇ・・・まじで?」
今までそんな様子を微塵も見せてなかったから驚いた
話を聞くと久保が好きなのは一つ上のテニス部の
稲森さんって人で、俺はよく部活をサボって
女子テニス部を覗いてたんだが、稲森さんは
かなり可愛い人で俺の頭のフォルダに入ってたから全然しってた
26♂
高卒酒屋
フツメンであってほしい
稲森さんは俺らの学年でもそこそこ人気があったし、
サッカー部の先輩もつい何週間か前に
撃沈してたのでかなり手強い相手だった
だけど久保の初恋をなんとか実らせてやりたい(面白半分)
ってことでそこから俺と久保の稲森大作戦が始まった・・・
のだが、この作戦は最悪の結末を迎える
まぁ作戦といっても大したことはしてないが・・・
知ってる先輩の力やテニス部のやつらの力なんかを
借りながら徐々に稲森さんに近づいて、
なんとか話せるくらいの関係にはなったんだ
この時点で俺は稲森さんがかなりの糞オンナで
ちょいDQN風味だということは把握していたが、
盲目になっている久保にはそれがわかってなかった
内心稲森さんはやめといたほうが…と思っていたが
友の心情を思えば言い出せず、とうとう久保は俺に
内緒でラブレターを稲森さんの下駄箱に入れるという暴挙にでる
出来れば順を追って書いてきたいのでスマヌ…
ある朝、
俺が登校すると昇降口あたりで稲森さんと
稲森さんと仲がいいDQNグループが目に入った
稲森さんはこのくらいの時間に登校してるんだなぁとか
DQNどもがいるから挨拶できねぇとか考えて
稲森さんのほうみてたら事件はおこった
稲森「ん、これなんだろ??」
DQN女「なになに?えっ!?コレってラブレターじゃない!?www」
稲森「えっ、そうなのかなぁ」
DQN男「なに?ラブレター?俺が読んでやるよwww」
そういうとDQN男はラブレターらしきものを
稲森さんから取り上げて声に出して読み出した
俺はスルーしてその場を後にしようと歩き出した
DQN男「…です。それでは返事待ってます。
久保wwwwだってwww」
久保!?
ビックリして振り返ったら稲森さんは
半笑いのバカにした感じで笑ってて、
DQNどもと三年の教室の方へあがってった
登校する人が多い時間帯だったし、
結構な人が久保のラブレターを聞いてた
当然ソッコーで久保ラブレター事件は広まって、
ラブレターにいたっては三年の廊下に張り出してあるって話だった
久保は「…ははは、マジでカッコ悪いな、俺」とか
気丈にも笑ってたけど、ショックなのは痛いほど伝わってきた
そんな久保を見てるとあのDQNどもと
稲森さんに対する怒りがわいてきて、
俺は三年の教室に向かった
途中でもう一人行くといってくれて、
二人で三年の教室前にやってきた
廊下に張ってあったラブレターの前には
ちょっと人だかりができてたけど俺らは
それを無視してそれを剥がして、
DQNどもと稲森さんのクラスに向かった
俺「コレをこんなことにしたのは誰ですか?」
いきなり稲森さんたちの教室に入って、
お怒り口調で言ってしまった
DQN男「はぁ?お前誰?もしかして久保?wwwwww」
俺「違います!ていうかお前がやったのか?」
DQN男「お前?
おい、誰に向かってそんな事言ってんだ?殺すぞ」
俺「お前みたいなカスはお前で十分だろ。絶対許さねーからな」
DQN男「いきがってんじゃねーよ!マジで殺すぞ!」
こんな感じのやりとりしてたから人も結構集まってきて、
先生もきたから俺らは自分たちの教室にかえされた
久保は笑いながら
「ありがと、俺のために。でももうあの人のことはどうでもいいから、
1ももう気にすんな」って言ってたから、
俺は自分の気持ち抑えて、この件を早く忘れようと努めた
後日、俺と友達がDQNどもにボコボコにされたのは言うまでもない…
日記帳持ってないの?
日記帳?小学校の宿題以来つけたことないぜ
それから恋愛恐怖症になったのか久保から
恋愛したいオーラを感じなくなり、
なんとなく俺らの間じゃ恋愛話はタブーみたいな感じになった
でもそれ以外は前となんら変わらず楽しく平凡に過ごしてた
そんなこんなで中学を卒業して高校へ…
俺も久保も頭のよさは中の中か中の下くらいで、
徒歩圏内でいける中の中くらいの高校に入学した
高校でも久保と同じクラスになった
(結局高校も三年間一緒だった)
俺らの高校には可愛い子が結構いた
高校生になったら彼女つくって
イチャイチャする野心を持った俺には
最高のステージになるはずだった
が、はじめに言っておくが俺には
高校三年間で彼女は出来なかった…
野心家の俺はモテるかもしれないという
幻想を抱き軽音楽部に入部、
一方の久保は帰宅部へ入部した
可愛い後輩の部活勧誘に必死になっていた俺と、
相変わらず女っ気なしの久保
その日もいつものように学食で飯を食ってたが、
みんな用事やらでその日は久保と2人だった
久保「そういえば1、可愛い一年生にしつこく
アタックしてるみたいじゃん?w」
ビックリした…久保がこの程度のレベルでも
恋愛関係の話をすることはあの件以来なかった
俺「お、おう!そうなんだ。でもなかなか上手くいかなくてさ」
久保「そうなんだ?上手くいけばいいな」
俺「おう!まぁ、まだまだこれからっしょ」
この後はいつもの他愛もない会話に終始したが、
なんか久保の心境に変化があったのかと思った
まさか新たな恋か!?
でも結構久保といつも一緒にいたけど、
何かそれっぽい事もなかった
でもあんな事を言うなんて何かあるはず…
多分放課後に俺が部活に行ってから何かあるはず…
結構サボってた部活をその日もサボって
俺はストーカーみたいに久保を追うことにした
少しすると教室を出て歩き出した
教室のベランダに潜伏してた俺はすぐさま後を追った
久保は図書室に入っていった
図書室…中学からの付き合いだが、
久保が図書室にいったのを見たことなんてない
これは図書室に何かある…
俺は図書室のもう一つのドアからこっそり侵入した
(隣の教室と繋がってて奥にあって久保側からじゃ見つからない)
どこにいるかなと捜してると机に座ってる久保を発見!
・・・んっ!?
隣に女の子が座ってる・・・!?
なんだ、あいつ、なにしてるんだ・・・
ストーカーの俺はもうちょっと接近して女の子が誰か確認した
あれはウチのクラスの新垣ちゃんだ
なんで新垣ちゃんと久保が二人で図書室に!?
新垣ちゃんは仮名の通りガッキーに似ていて、
頭も運動神経もめちゃくちゃ良くて、
誰にでも気さくで優しくて、
さらに家が金持ちらしくお嬢様なまさに天使だった
そんな新垣ちゃんは当然モテモテだった
でも彼氏はいないっぽくて、
話せば「あんまり恋愛とか興味ないんだよねw」という始末
俺が知ってるだけでも当時10人くらい撃沈してた
俺も久保も新垣ちゃんとは
普通のクラスメイト以外の何者でもなかった
ていうか高嶺の花すぎて俺は恋愛対象にもなってなかった
そんな新垣ちゃんと二人っきりで久保は何をしてるんだ!?
会話は微妙に聞こえるが何言ってるかほぼわからない
けどなんかほんわかな会話をしてるっぽかった
会話を聞きたいがこれ以上近寄ったらバレるので、
とりあえず手前にあった
女の子の成長に関する本を立ち読みしてた
ちょっと時間が経って、気づけば図書室は新垣ちゃん、
久保、そして俺だけになってた
熟読してた本を置いてこれからどうしようかと
考えてた時に図書室に怒号が響いた
新垣「ねぇ!なんでこんなのもできないの!?馬鹿!」
えっ!?
新垣「もー!
手伝いの癖に仕事増やさないでよ!本当使えない!」
新垣「馬鹿なりに考えてやってよ!馬鹿」
久保「ごめん」
なんだコレは!?
天使のような新垣ちゃんはこんな汚い言葉や
キツい事を言うキャラじゃないし、
普通のクラスメイトなはずの久保が
なんであんなに言われてるんだ…
謎すぎて暫く混乱してたが、
図書室に誰もいなくなったのと
声のボリュームが上がったから
会話はさっきより聞こえてきた
久保「はい」
新垣「今度ミスったら許さないから」
久保「・・・」
新垣「返事!」
久保「はい!」
どうしてこうなったかはわからないが、
とにかくこの二人の間にはとてつもない何かがある…
でも新垣ちゃんのあまりの変貌ぶりに
ビビった俺はとりあえず図書室を脱出した
あの二人の関係について気になって
夜もなかなか寝付けなかったので次の日、
それとなく久保に聞いてみることに
久保「まぁ、時間はめちゃくちゃあるし、焦らずやればいいじゃん」
俺「まぁ、そうだな。ていうかそういう
久保はまだ好きな子とかいないの?」
久保「俺…いないよ」
俺「そっかぁ、でもせっかくの高校生活だし久保も彼女つくろうぜw」
久保「んー、まぁそうだな。気が向いたら考えるよ」
俺「彼女が新垣ちゃんみたいな子だったら最高なのになぁ」
久保「…あ、うん、そ、そうだね」
やっぱりなんか怪しい…この後、
新垣ちゃんの話題を振ってもなんとかごまかして
次の話題にいこうとするので、思い切って言った
俺「久保、悪いんだけど、俺、昨日図書室にいたんだ」
久保「えっ!?図書室!?いつから!?」
俺「お前が図書室に入っていってから」
久保「ちょ、図書室でなにしてたんだよ!?」
俺「昨日久保がいきなり恋愛話するから驚いて、
何かあったんじゃないかと思って放課後つけてた」
久保「え、ちょ、え…」
俺「そしたら新垣ちゃんとお前を発見した。
そして誰もいなくなったあとの新垣ちゃんの豹変ぶりを見た。
怖くなってソッコー帰った。何かあった?」
久保「・・・・・とりあえず昼休みに屋上で話す」
俺「リョーカイ」