小中高と全くみんなに馴染めず、微妙にイジメられたり微妙に不登校になりながらもなんとか卒業
友達なんて真面目に一人もいなくて、便所飯はプロ級の腕前だった
多分もっといじりどころが満載だったらめちゃくちゃにイジメられてたと思うんだけど、本当に空気っていうかいてもいなくても同じみたいな人間だったから無事に卒業出来たんだと思う
便所飯についてもっとkwsk頼む
そこからはひたすらアパートに引きこもってた
引きこもってたといっても閉店間際に隣のスーパーに食材の買い出しに行くことくらいはあったが、外に出るのはそれくらいで、人がマジで怖くなってた
毎日特に何をするでもなく、別にそれ程のめり込んでる趣味なんかもなかったから部屋の中でダラダラすごすだけの日々だった
そんな意味不明な糞みたいな生活を気づけば三年くらい続けてた
友達もいないし、趣味も特にないし、食料とか以外はあんまり出費もなかったから働いてた時は結構貯金ができてた
ひきこもってからはそれをただ食い潰す毎日…
無駄にダラダラ過ごしてるのになぜに1日ってこんなに早く過ぎるんだろ?
今年に入って気がつけば貯金があと一年ももたないくらいに減ってた
当然危機感はあったし、ヤバいと思ったが、それでも何もする気が起きなかった
ヤバい状態なのに外に出るっていう選択肢はなく、いつもの無駄な毎日を繰り返してた
マジで糞人間
ていうかこのまま金がなくなったら餓タヒでもしてタヒんじゃおうかぐらいに思ってた
生きてる楽しみが何もなかったからタヒんだ方が楽だしいいやって本気で思ってた
そんな時、あの震災がおこった
ゾクッてなった
母親がつくった弁当を便所まで持って行くのも目立つから、登校の時点で便所脇の掃除箱に弁当を置いて、また放課後に回収してた
というか目立たない便所で食ってたんたが、そこは和式だった…
毎日被災地域や原発の凄まじいニュースを見て、俺みたいな生きてる価値のないクズが生き残って、沢山の素晴らしい人たちが亡くなってしまったことにものすごく理不尽さを感じた
いつもの俺ならそれをただ感じるだけで、別に何をすることもなく、またいつもの糞みたいな日常に戻っていったはずなのに、俺はこんなとこで何をしてるんだろう・・・ってそれからやたらと思うようになった
それでますます自分自身のことをどうしようもない人間だと思ったし、自分自身がめちゃくちゃ嫌になった
こんな自分になったのは学校や会社や周りの人間のせいなのか?いや、こんな糞みたいな自分を作ったのは自分だ…
今まで他人のせいにしたりして色んなことから逃げてきた
もうそんな自分が心の底から嫌だった
こんな自分のままじゃ嫌だと本気で思った
こんな自分にしたのが自分なら、きっといい方にだって自分で変えていけるんじゃないか
そして、この震災でしかしたらこんな糞クズでも役にたてるかもしれない
苦しんで大変な思いをしてる人が同じ国にいるのに俺はこんな部屋でぬくぬくダラダラ生きてていいのか
ひきこもりクズニートの癖にそんなことを思った
今ならもしかしたら外に出ていけるかも…怖いけども…
ていうかこれを逃したら俺は本当にひきこもりクズニートのままタヒぬんじゃないかと思った
いざそういうふうに思い立ったけど、恐怖心やらなんやらで結局何日か足踏み
しかし大好きなアマガミの絢辻さんルートを何度もプレイして勇気を出した俺は3月下旬、ようやく腹を決めた
被災地でボランティアをしよう、と
ちょうど陸路が復旧した辺りで決心した
>>1と同じ位と思うナカーマ
ナカーマ
ボランティアにいこうと思ったのは純粋にこんな糞でも歯車くらいにはなれるかもしれないと思ったからってのもあるけど、
被災地でボランティア活動をすることで自分自身も変わっていけるんじゃないかと思ってた
思い立ったら逃げたくなる前に行動だ
俺は外に出るのがほんとに嫌というか怖かったから、異常に物を買い溜めしておく癖があった
当時の品薄状態の世の中が嘘みたいに俺の部屋には色んなものが揃っていた
ネットやらで被災地が必要としてるものを調べて、需要があるものは全て車につめた
車は働いてたときに親の知り合いから格安で譲ってもらい、ひきこもりになってからも一応手放さず車検はチキンととって、たまに夜にバッテリーが上がらないようにエンジンはかけてた
夜中に長髪ヒゲ糞野郎が30分くらいエンジンのかかった車の中で何もせずにビクビクしてる姿はきっと近所の人たちにしたら不気味以外の何ものでもなかったと思う…
これは別名ひきこもりクズニート手助けツールともいう
あんまり色々考えると躊躇してしまいそうだから、ソッコーでケーブルを抜いて車につめこんだ
なんかこれがあるとひきこもりに戻りやすくなりそうな気がしたし、被災地の欲しい物リストにもあったから一石二鳥だ
ストーブも目に入った
東北はまだ寒いらしいしストーブも持っていくことにした
東北に比べれば関東なんて年中灼熱地獄だし、冬だって毛布にくるまってればなんとかなるはず
その他もろもろ情報から必要かなと思うものを詰めこんだら俺のモビリオスパイクはいっぱいに、俺の部屋にはほぼ何もなくなった
でも何かそんな部屋をみて不思議と落ち着いた気持ちになってた
こういっちゃ何だが
自暴自棄になってたところない?
ちょぴっとそれもあるかもしれないけど、物凄く久しぶりに期待と不安とやるぞって意識が巡ってて、張り切ってた感じがあったかも
いざ出発!と思ったが、鏡にはジャングルの中で終戦も知らずに奮闘する兵隊のような男がうつっていた
これは多分マズい…
被災地に行ったら確実に被災者に見られてしまう…
急いで風呂に入ってヒゲを剃って、髪を切った
ヒゲは普通に剃れたが、髪型は完璧に失敗した散切り頭になってしまった…
なので常に頭にはタオルを巻くことに決定
そして部屋に別れを告げて出発…ガクブル…
今はもう散切りではないし、うpよくわからないです…ごめん
ちなみにまだ全然外の世界にビビってたから行動は夜に行ってた
ボランティアなんだけど、イメージ的に福島、宮城に比べたら岩手に行ってるボランティアって少ないんじゃかいかと思った
あくまでも自分の勝手なイメージだけど
ネットなんかで調べた自治体の情報でもボランティアの数が足りないってことだった(どこもそうだったと思うけど)
し、行き先を岩手のある町にしぼった
その町で今必要としてる物資の中に車に積んだものもほぼ全て含まれていたのでその点も問題なかった
現地自治体のボランティア受け入れのことなども調べあげてたし、これでよし出発だと車に乗り込もうとしたとき、隣の民家のおばちゃんに見つかり話しかけられた
イベント多くてなんかポケモンみたいな旅立ちだなwwwwww
支援
俺「あ、いや、えーと、その、あの、ひ、被災地に…」
おば「日比谷に?あら、私も昔住んでたことがあるのよ」
俺「あ、あの、いゃ、日比谷じゃなくて、ひ、被災地に、ボ、ボランティアに行こうかと…グフッ…」
おば「被災地?あら、ゴメンね、あなたの声小さいから聞き間違えちゃったわよw
ボランティアねぇ…あっ!そうだわ!」
そういうとおばちゃんは家からまだ使ってない肌着とかカップ麺の箱とか色々持ってきた…肌着…ゴクリ…
電話とか店員とか意外でこういう風に人と話すのもかなり久しぶりだったし、俺はそうとうキョドってたと思う
ていうか引っ越しじゃなくてコソコソしてたし夜逃げに見えたんじゃないかと思う
おばちゃんの物資も詰め込んで今度こそ出発だ!って時におばちゃんが「頑張ってきてね!」って言ってくれた
だいぶ忘れてたあったかい気持ちがなんか少し蘇った気がした
俺「は、はい、が、頑張ります…」
なんだか嬉しくなってそう言い返したのだが、声が小さいのか存在感がないのかおばちゃんは気づかず家に入ってしまった
まぁ、そんなこんなあったけどよくやく糞クズ野郎は被災地に向かって出発した
何回も言ってるけど俺はひきこも糞りクズ…こんなに物積んで意気込んでたのに被災地に行くまで何度もやっぱ行くのやめようかなと思った
でもなんとかギリギリ逃げ出したい衝動に勝つことができ、翌朝岩手の被災地に到着
絢辻さんありがとう…
でもそこまできてるのにビビってしまい、人気がない脇道に車を停めて暫く動けなかった
どうしよう…やっぱ怖い…車の中で一時間くらいガクブルしてた
そしたら不意打ちみたいにいきなり運転席の窓ガラスをノックされた
俺「はうぁっ!?」
ビビって心臓が止まりそうになる俺
行動力凄いな…俺には出来ん
青年が窓あけてってジェスチャーをしたからキョドりながら窓をあける
青年「あ、おはようございます。ここで何してるんですか?」
俺「あ、あ、うん、えーと、うん、あの、私、うん…」
青年「??あの、ちょっとよくわからないけど、ここにこれから自衛隊の車とめるみたいだからどいてもらいたいんだよね、いいかな?」
俺「は、はい、うん、あ、はぅ」
青年「よろしく!」
おばちゃんよりも同世代の人のほうが何倍も怖くて、急いで車を発信させる俺
その時さっきの青年が小走りでよってきた
多分これがなきゃまた俺は逃げてたと思う
青年「あの、さっき車の中に物資らしいのが入ってるの見えたんですけど、もしかして物資運んできてくれた方ですか?」
俺「あ、あ、あぁ、あ、ハイ!そ、そ、そうだす!!」
青年「やっぱそうなんですね。ありがとうございます。あの、もしかしてどこに運べばいいかわからなかったからここにいたとか?」
俺「ひゃ、ひゃ、ひゃい、そ、そうだす!」
青年「そうだったんですね。俺地元の消防団のものなんですけど、よかったら案内するんで、案内がてら俺も乗せてってくれませんか?ちょうどそこに用があるので」
俺「うぇ、あっ、あのすいません…だ、だ、駄目だす」
何故かとっさに駄目といってしまった俺…orz
ていうかさっきからキョドりすぎてだすだす言ってしまってる…
青年「え、駄目っすか!?」
俺「あ、あ、いや、その、うん、やっぱいいです!」
青年「いいの??ありがとうございます」
テンパりすぎて自分でも訳が分からない状態になってた
青年が物資で狭い助手席に乗ってきた
彼は桜井くんというらしくて、俺と同い年だということが車中の会話で判明した
異常なほどテンパってる俺にも桜井くんは動じずに接してくれて、目的地に到着する頃には俺に勉ちゃんというあだ名をつけてくれた
※だすだす言ってたのがキテレツの勉三さんに酷似していた為
おろし終わると桜井くんは消防団の仕事があるから行くねといってしまった
きっと桜井くんは俺のことを物資を運んできた糞クズ野郎として見ていたと思うが、俺の本当の目的はボランティアだ
周りには沢山人がいてタヒにそうだったけど、桜井くんと話したのがあったおかげでなんとかならないこともない気がしてた
ていうかここでウジウジ動けないのは本気で邪魔になるし、俺は意を決してボランティアセンターに向かった
ボランティアセンターではひきこもり人見知りクズ糞ニートをなるべく面に出さないように平常心を装って受付をすまし、班分けを待っていた
心臓は常にバクバクで、汗の量もハンパなかった
班分けで俺はある地域の瓦礫撤去をすることになった
俺の班のリーダーはシゲさんって人で、みた感じ40前後って感じのワイルドなちょいワルオヤジだった
言葉がなかった
なんていうか、本当にこれが現実かと思った
シゲさん「おい、新人!なに泣いてんだ、こら」
気づいたら少し涙が流れてた…なんで涙でてきたかは不明…
シゲさん「なんで泣いてるかしらねぇけど、ボランティアが泣くんじゃねぇ!現地の人だって泣きたいの我慢して頑張ってんだからよ」
俺「う、うぃ、うん!はい!」
シゲさん「!?」
目的地に到着し、撤去作業に入る
なんだか現地の光景をみたあとは、さっきよりテンパりはマシになってた。シゲさんの指示に従い撤去していく
黙々と作業を続けていく
俺はひきこもってる間、毎日ほどほどに筋トレやルームランナーで走ったりしてたのでひきこもりの中では筋力と体力はあったと思う
黙々と作業してるとあっという間に時間がすぎ、疲れたけど無事に1日目のボランティア活動を終えた
シゲさん「新人、お前なかなかパワーあるし、動けるな」
俺「あ、あり、ありがーと!」
シゲさん「!?」
最初は怒られたり怖かったけど、シゲさんにお褒めの言葉をもらい、被災地の役には少したってるのかなと思って何年かぶりに少しの充実感を味わってた
だけど被災地のあの光景を思い浮かべるとそんな気持ちはソッコーで吹き飛んだ
明日も頑張ろう
ボランティアセンターについて解散し、その日はソッコー車の中で寝た
駐車場の車で起床
↓
ボランティアセンターへ
↓
撤去作業やら避難所の手伝いやらをやる
↓
車で就寝
という繰り返しの毎日
シゲさんとは同じ班になることが多くて、1ヶ月経つ頃にはかなり仲良くなってた
ていうか気にかけてくれてめちゃくちゃよくしてくれた
誰にもいえないと思ってたひきこもりだったこともそんなシゲさんには話せた
シゲさんも関東からボランティアにきていて、なんだか会社を経営してるらしい…社長…
日本の一大事だから会社そっちのけでボランティアに駆けつけたみたいだが、会社大丈夫なのか!?
消防団と一緒に作業することも度々あり、三日後くらいには桜井くんと再開を果たし、いつの間にか桜井くんとシゲさんと俺で夜飯を食べる仲になっていった
俺友達とかいなかったからわかんなかったけど、これが友達って雰囲気なのかな?って感じがして凄く嬉しかった
現地の人たちにありがとうと言われると、こんなクズでも僅かに何かの役には立ててるのかなって思って、それも嬉しかった
飯は炊き出しもあったりしたけど、大体は内陸部に出て弁当やらなんやらを買いだめしてそれ食ったり、桜井くんちで料理したり…
ちなみに桜井くんは家が被災して仮設に住んでて、両親とも行方不明で職場も奪われていた
それなのに彼はいつも明るくてみんなの為に動いていて、本当に尊敬できる人間だった
俺とは真逆の素晴らしい人だ
なのになんでこんな不幸が彼に…
本当人生は不公平だ…
桜井くんのご両親が早く見つかることを祈りつつ、俺も桜井くんやシゲさんみたいな人になりたいと思うようになってた
もう帰ろうとかそんなことは頭に一切なくて、それからも無我夢中でボランティア活動をしてた