今も昔もイジメは無くならない。子供だけではなく大人の社会でも。
イジメの形は時代と共にかわり、わかりやすい被害
(無視や陰ロ、器物破損/暴力)にSNSでの誹謗中傷/晒し)も加わった。
その中で事あるごとに思い出し身を正す出来事を書く。
中学校の同級生にT君という同級生がいた。
T君とは小学校が同じだったが、第二次ベビーブーム世代でマンモス中学、
一学年(一クラス35〜40人)が9クラスあったため、他クラスだった。
中学に入って体が小さく人付き合いの苦手な私は直ぐにイジメの対象になった。
行動や発言が積極的ではない子がイジメられる対象になった。
私は体が小さい、態度が挙動不審、見た目がモサい、片親(死別)と条件が重なり、
黒板消しを偶然を装って投げつけられる、偶然を装って体当たりされるなどの
イジメにあっていた。
ただ楽になりたいと思い始めた頃
T君が隣のクラスでチョークの粉まみれになってる私の所に「何してんの?」と尋ねて来た。
しん…と一拍あった後、黒板消しが当たった、汚いから近寄るな、と
クラスの男子からT君に声を掛けた。
T君は「これ、イジメだよね?黒板消しは当てなきゃ当たらないよ?」と。
再びしん…と一拍あった後、先の男子達が
「偶然当たった、お前関係ないだろ、正義の味方かよ、いい子振るなよ」と煽った。
T君は「教室の真ん中で偶然当たる?当ててしまったなら謝りなよ。
関係あるよ。友達だもん。僕が正義なら君達は悪だよ?
僕がいい子なら君達は悪い子だよ?」と淡々と答えた。
先の男子達の中には元同じ小学校のクラスメイトも居たので、T君は
「N君、弟ちゃんが黒板消しを投げられて教室の真ん中で泣いてたら嬉しい?。
K君、妹ちゃんが男の子達からイジメられてたら
いい子振りたくないから無視するの?妹ちゃんが嫌いなの?」と問いかけ始めた。
クラスのみんなは誰も喋らず、T君はスカートや背中に着いた粉を払ってくれて、
「これはイジメっていうんだよ」と言って私を職員室に連れてってくれた。
職員室では今更かなり問題になったが、主犯の男子達は素直に謝り、
私の件だけではなく学年全体で徐々にイジメは無くなった。
高校が別になり、私も親の都合で他県に引っ越し繋がりは切れてしまったけど、
T君は私だけではなく件の男子達、クラスメート、同学年の生徒達にとって
気付きの機会を与えてくれたかけがえのない人です。
ありがとう。
いい話ですね