結婚して2年経っても妊娠しなくて、夫婦で検査受けてみたら旦那の方がちょっと薄かった。
それで体外受精を受けることにして、どうにか5回目で妊娠できた。
が、安定期に入った頃に旦那のウワキが発覚。
旦那の言い訳は「まるで産むための道具のように容器に出さされ男としてのプライドがすごく傷ついた」と言うもの。
本人はもうしない、女とも別れるって言ってたけどもう信用なんて出来なくなってた。
ただこの子を無事に産むまでは余計なことは考えるまいと思ってた。
ちゃんと産んでからその後のことは考えようって。
大事に大事にお腹の中で育てて、予定日の2日前に出産。
妊娠に至るまでの苦労はあったものの、ちっちゃな我が子を見たらちゃんと夫婦で頑張りたいと思う一方で、この子が一生懸命お腹の中で育ってた時にあいつは浮気か〜って黒い気持ちが膨らんでくるのもどうしようもなかった。
その名前ってのが私にはどうにも受け付け難い名前。
「妃華(ひめか)」が字も響きもきれいだって義母も旦那も気に入ってそれに決まりそうで私涙目。
ネットに毒され過ぎと言われるかも知れないけど、私はその名前の“あっちの国感”が嫌だった。
それに娘に向かって「ひめ」とか呼ぶの恥ずかしい。
病院通ったりしてやっとできた我が子に自分たちで名前を付けたいって旦那に話しても「うちは代々祖父が付けてるよ?俺の名前もそうだし」って却下されて。
そんな時、浮気相手とまだ続いていることを知ってしまった。
もうダメだ。ごめん、あなたのお父さん、捨てるね。そう娘に謝りながら離婚を決意。
そして離婚を申し出る前に、名付けの件は私が折れたふりをして旦那が出張の日に、出生届を自分が付けたかった名前で提出した。
離婚が成立するまで半年ほどかかったけど、その間義父母と旦那は「ひめちゃん」と呼び、私は彼らがいない時は自分が付けた名前で呼んでいた。
彼らの前で「ひめか」とか絶対呼ばなかった。
生まれてすぐにややこしい思いをさせてしまったこと、娘には申し訳ないと思ってる。
でも中学生になった今、自分の名前が好きだってこの間言ってくれて、こっそり涙ぐむほど嬉しかった。
こんな父親はいなくてよかったと思うよ。普通に妊娠出来ていても同じ事してたと思う。
これからもお幸せに、そして娘さんがこのまま素敵な女性になりますように。