玲奈「嫌なんだww」
俺「ニヤニヤすんなしww」
玲奈「えへへww」
俺「じゃあ、俺が山手線に全裸で乗ってくるわ」
玲奈「あ、頑張ってね」
俺「止めろや!!」
玲奈「別にバンビ君の全.裸.見ても誰も喜ばないでしょww」
俺「いや、俺はモテるからね。ホ.モ.に」
玲奈「ホ.モ.にモテるんだww」
俺「知らんやったと?有名よ」
玲奈「知らないし、どうでもいいしww」
見てるぞー
ありがとう。いや、ほんと辛かったわ。
俺「俺も好きよww」
玲奈「え?私のことが好きって?ww」
俺「耳大丈夫?」
玲奈「大丈夫い!!ww」
俺「めんどくせーなおいww」
玲奈「めんどくさいとか言わないのww」
俺「ま、好きやけどね」
玲奈「え?」
俺「好きだよ、玲奈が」
玲奈「突然だねwwうん・・・。私も」
俺「私も?何さ?ww」
玲奈「うぅ・・・。大好き!!」
そう言って、抱きついてきた。
俺「危なかったねwwじゃあ、あっち着いたらまたメールか電話かするけん」
玲奈「うん、待ってる!!あ、空港まで見送るよ」
俺「よかって。金無いっちゃけん辞めときぃwwどうせすぐ会えるけん」
玲奈「うん・・・。分かった。じゃあ、最後に渡そうと思ってたんだけど、これあげる」
俺「え?何これ?」
玲奈「少し早いけど、誕生日おめでとう!!」
俺「え?マジか!!知っとったと?」
俺の誕生日は3日後だった。
玲奈にお金を使わせたくなくて隠していた。
俺「マジか!!リアル嬉しい!!開けていい?」
玲奈「うん、開けて!!」
プレゼントは、ガガミラノっていうすげぇ高い時計だった。
俺「え!?マジ!?これめっちゃ高いやつやん!!」
玲奈「ふふふ。奮発しちゃったww」
俺「いや、これ奮発したとかで買えるもんじゃないやろ!!」
玲奈「バンビ君、言ったよね?自分で稼いだお金を使いたいことに使うだけだって。
私も、バンビ君につけてほしくて買っただけだから。五百円貯金使ってww」
そんなもので買える金額じゃない。
俺「・・・。そっか。いや、ほんとに嬉しいわ。マジありがとう!!」
玲奈「どういたしましてww」
俺「よっしゃ、じゃあ、このネックレスをあげよう」
俺はそのときつけていたネックレスを渡した。
玲奈「え?ほんとに?」
俺「うん。女の人がつけても変じゃないやろ。使ってよ
玲奈「・・・誕生日プレゼントなのに・・・」
俺「そのネックレス拾ったやつやけん、気にせんでいいばい」
玲奈「その嘘下手すぎでしょww」
玲奈「うん・・・。大事にするね」
俺「俺も、一生大事にするわ」
玲奈は満面の笑みで頷いた。
その笑顔がかわいすぎて、俺は少しの間九州に帰るのさえ嫌になった。
俺「じゃ、いい加減飛行機乗り遅れるけん行くわww」
玲奈「うん、気をつけてね」
俺「おうよ。じゃーね」
玲奈「ばいばい」
そこで、玲奈と別れた。
まだまだ問題は山積みだったけど、前回とは違ってもやもやはなかった。
なるようになる。だいぶ考えが楽観的になってたww
玲奈と一緒に住みたいなとか、どこどこに遊びに行きたいなとか、そんなことばかり考えてた。
でも、これが最後の別れになった。
ごめん、ここからは正直書きたい内容ではないんだ。
すでにテンションダダ下がりなんで少し休みます。
ここまで付き合ってくれてる人ありがとー
10分もせずに再開すると思います!!
「九州帰ってきたぜぃ!!今日までありがとう。相変わらず脱力感が半端ないww」
そんな感じのメールをしたが、返事がなかった。
家に着いても連絡がないので、おかしいと思い電話したがコール音が響くばかり。
少し心配になったけど、寝たかな?くらいしか考えなかった。
明日から忙しくなる。不安もあるけど、玲奈と二人で乗り越えよう。
その日、疲れていたのもあり俺はすぐに寝てしまった。
もう寝れる気がしない
こわいお
玲奈からだった。
眠い目を擦りながら電話に出た。
俺「もしもし?」
「あ、もしもし?バンビさんの携帯でしょうか?」
俺「?はい、そうですけど・・・。どなたですか?」
「私、玲奈の母親です。」
俺「え?ええ!?あ、いや、あ、初めまして・・・。どうかされましたか?」
このときはね、「うちの娘のために東京に来る?ふざけんな!!」てきな電話かと思いました。
玲奈母「夜中に申し訳ありません。おやすみでしたよね?」
俺「いえ、それは大丈夫ですけど・・・」
玲奈母「実は、玲奈が交通事故に遭って意識不明なんです」
俺「はい!?ちょっと待ってください。どういうことですか!?」
玲奈母「私も先程東京に着いたばかりなのですが・・・。
本日、バンビさんにお会いしていたんですよね?
帰宅中、自転車に乗っているところで乗用車と事故を起こして・・・今、意識不明の状態なんです」
俺「いや、ちょっと待ってください。どうして僕と会ったことを知ってるんですか?ていうか、なんで・・・えっと・・・ちょっと、すみません・・・」
かなり動揺してた。状況がよく飲み込めない。
携帯を開くとバンビさんからメールと着信履歴が入っていました」
俺「・・・。病院はどこですか?」
玲奈母「え?○○市の○○病院(東京じゃないけど関東)ですけど・・・九州にいらっしゃるんですよね?」
俺「わかりました。大丈夫です。すぐ行きます。」
玲奈母「え・・・でも・・・お仕事とかは・・・」
俺「大丈夫です。行きます」
玲奈母「・・・分かりました。気をつけて下さいね」
俺「大丈夫です。ありがとうございます」
前書いたと思うけど、夜勤もあるぐらいなんで夜も誰かいます。
俺「お疲れ様です。バンビです。」
会社には嘘をついた。嘘の内容は省くけど、とにかく仕事の心配はしなくていいから落ち着いたら来いとのことだった。
正直、嘘をついたことに対する罪悪感はなかった。
それどころじゃなかったっていうのが正しいかもしれない。
すぐに荷物をまとめた。ついさっきまで東京に居て荷物をまともに片付けてなかったので、下着の替えを準備するくらいでそう問題はなかった。
え、まじで?
すまん。信じてもらえんだろうと思いながら書いてる。
ネットで飛行機を探したが、どこもいっぱいだった。
一番早いのでその日の最終便のみ。
俺は決心して車に乗り込んだ。
病院の住所を調べてナビに入れると1000キロ以上あったのを覚えてる。
迷いはなかった。鬼のローンで購入した愛車に乗り込み、高速を走った。
車を運転しだして少し経つと、冷静になってくる。
こっちに着いて電話したときに連絡がつかなかったのはそういうことだった。
ていうか、俺が東京に行ったから自転車に乗って事故に遭ったんじゃないか?
あのとき、カッコつけずに見送りに来てもらっていれば・・・
あのとき、あのとき・・・
今更悔やんでもどうしようもないことが頭から離れなかった。
あまり寝てなかったが、眠気はなかった。
それよりも、国産車の最高速度に腹が立った。
普段はあまり飛ばさないんだけどね。
九州から関東まで、10時間以上かかった。それでも、かなり早い方だったと思う。
トイレに2,3回パーキングに寄っただけだった。
病院につき、すぐに玲奈の携帯に電話した。
玲奈のお母さんが電話に出る。
玲奈母「ICUです。ロビーに行くので待っていてください」
ロビーで待つ間、不安と緊張で泣きそうになった。
着いたのは夕方近かったので、けっこう人がいたんだが、玲奈母はすぐにどれか分かった。
玲奈に似ていた。でも、目が腫れていることはすぐに分かった。
実の娘がICUに入っているんだ。無理もない。
玲奈母「初めまして。遠いところをありがとうございます」
俺「いえ、大丈夫です。ところで、玲奈さんの容体は?」
玲奈母「・・・。とりあえず、病室に行きましょう」
俺「はい・・・」
ICUまでは無言だった。
そこには、顔に白い布を掛けられた玲奈らしき人物が横たわっていた。
俺「玲・・・奈・・・?」
玲奈母「つい先ほどでした。ご連絡差し上げようと思ったのですが、もうだいぶ時間も経っていたのでこちらまでいらしてると思いまして・・・」
俺「玲・・・奈・・・」
玲奈母は泣いてた。
俺は、このとき泣かなかった。
俺「玲奈・・・おい、玲奈・・・。
嘘やろ?ドッキリかなんか?俺の気持ちを確かめようってか?
もう、騙されたばい。降参。俺の負け」
玲奈は返事をしない。動かない。白い布が動かず、息をしていないのが分かる。
ICUで白い布かけへんで
なぁ…?
東京に来たら高円寺に住みたいとか、車は一旦売るけど、また金貯めて買おうとか、色々考えよったとよ・・・」
冷静なつもりだった。玲奈のお母さんに迷惑かけないでおこうとか、考えてた。
俺「タヒんじゃいかんやろ。俺、これからどうしたらいいと?
東京来たら、一緒に行きたいとこいっぱいあるよ。
ディズニーランド行こうって約束したやん。一緒に福岡行こうって約束したやん。
ハンドしようって言ったやん。綺麗な海見たいっちゃろ?約束守って、これからまた約束が増えるっちゃないと?
ねぇ、玲奈・・・返事してよ・・・玲奈・・・」
いくら話しかけても、玲奈は返事をしない。
最初は、涙なんて出なかったのに、言葉を口にすればするほど、込み上げてくる。
お母さんが黙って白い布を取ってくれた。
玲奈は頭に包帯を巻いたまま目を瞑って、眠っていた。
その瞬間、込み上げてきた感情が、全部出た。
すぐそこにお母さんがいることも忘れて、抱き寄せた。
まだ玲奈の体温は温かかった。でも、顔をつけたとき冷たくて、演技なんかじゃないってそのとき実感した。
服から出ている体の部分部分に包帯や傷が残っていた。
きっと、最後まで生きようとしたんだろう。
>>152あたりから涙で潤んで読めない(・・;)
言葉がでなかった。ひたすら、玲奈を抱きしめて泣いた。
これから、色々な幸せが待っているはずだった。
思い出が増えていくと思っていた。
なんであのとき、すぐに仕事を辞めて東京に行かなかったんだろう。
なんでわざわざ確かめようってまた東京に行ったんだろう。好きだって分かっていたのに。
そんなことをしなければ、もっと早く行動していれば、こんなことにはならなかった。
今この瞬間も、玲奈と笑っているはずだった。
そのことに気づいて、また泣いた。
玲奈母「バンビさん・・・。私、玲奈からバンビさんの話を聞いていました。
すごく大好きな人ができたと・・・」
俺は流れてくる涙を必タヒで拭う。
玲奈母「これ、この子の携帯で作成中だったメールです。
警察の方がこれを打ちながら自転車に乗っていて事故に遭ったんだろうと・・・」
そう言って携帯を見せてきた。
自転車でも携帯使いながらやと罰金刑やで
条例違反