夫を捨てて実家の離れに帰ってきて1週間。
件名:
そろそろ
本文:
寂しくなってるんじゃないか?
俺は寂しいよ。
君という甘い蜜の味が忘れられないんだ。
プロゼリーなんかより、僕というカブトムシを引き寄せる君。
美しくて完璧なキム。
僕は君というバッテリーがなくてブラックアウト。
でも君の素敵さにノックアウト。(院を踏んでみました 笑)
早く僕を倒しに来い。
いやいや、倒しに恋。(またやってみた 笑)
待ってるぞ。
うるさいわ。勝手に電池切れで倒れてろ。
「君」を打ち間違って「キム」になってるのも気づかずに韻を踏んでる場合か。
しかも「院」になってるし。
頭大丈夫かな。
大丈夫なわけないよね。
生まれたばかりの赤子だけじゃなく、上に2人もいるのに、一言も言及してないし。
帰ってきて良かった。
母と姉が子どもたちを見てくれてる間にごはん食べてきます。
長いけど吐き出させて。
元夫を捨てたきっかけは、生まれたばかりの娘の名付け。
娘の上に、2人の息子がいる。
元夫の人懐こさと、元夫と私のいいとこ取りみたいな外見で、けっこう可愛い。
元夫と元義両親(近距離別居)が「子役に」「モデルに」と何度も言っていた。
ただ、私は芸能界に飛び込んだためにクラスでいじめに遭った身内がおり(詳細は伏せる)、反対していた。
しかしまあ、それでたまに揉めたものの、それ以外は良い夫、良い義両親だった。
元夫はオムツ替えやミルクから始まり、お風呂に保育園送迎(間に合う時は)、休日は家族サービスを欠かさず、本物のイクメンだったし。
そんな中、お腹に第3子が。しかも元夫の家系には珍しい、女の子。
みんな喜んでいたが、だんだん元夫と元義両親がおかしくなり「今度こそ芸能界入りさせよう!」と大騒ぎ。
なぜそこまで身内から芸能人を出したがるのか、とちょっと気持ち悪くなり始めた。
しかし上記の理由で今回も反対。せめて「リスクを説明しても本人が望んだ場合」でないと無理だと。
臨月だもんね、と思って了承したら「芸名みたいな名前がいい!」と主張しだした。
「名前だけでも芸能人っぽくしたいってこと?」と問う私の前に、出された名前のリスト。
夜姫(どう読ませるのやら)、蝶子、揚羽、聖羅、夜宵(夜と宵って!)、月夜……
私から見て「芸名」ではなく「源氏名」でした。
「どうして『夜』を連想させる名前ばかりなの? 陽の当たらない『夜』は少し避けたいと思うのだけど」
元夫のネーミングセンスが女児嬉しさに壊れた? と思って聞くと、妙に慌てた様子で「ほら、夜って詩的じゃん?」と。
だったらせめて読みやすい「小夜」とか「美月」とか「瑠奈」とか考えつかないのか? これでも私的にはNGだけど。
すると「そんな普通な名前!」と元夫が激昂。
初めてそんな姿を見て驚いたが、こちらも頭にきていて、「キャバ嬢みたいな名前よりは普通の名前つけたいわ! 普通の親から生まれてくる子に普通の名前がついて何がおかしい!」
この言葉に、元夫は驚いたことに「キャバ嬢いいだろ! 人気の仕事だぞ! 一流のキャバ嬢になればいくら稼げると思ってるんだ!」と返した。
そしてついに決定的な一言を。
「子役で稼がせるのがダメなら、せめてナンバーワンになって稼いでもらいたいじゃん!」
ありえねえ! と本気で思って、「子どもに稼がせるな、私はあなたが薄給でも責めたことはない!私も大した稼ぎじゃないけど、合わせてそれなりの暮らしが出来ていただろうが!」と怒鳴りつけたらむくれて部屋から出て行った。
仕事で立会いに間に合わなかった元夫が、翌日産院にやって来てこう言った。
「やっぱ可愛いなあ!」
我が子を見て改心したと期待しかけたが、「この子は子役とかやらせないともったいないよ! キャバ嬢だと子どものうちはダメだしな」
更に畳み掛けるように、「ん? また反対するの? だったら俺、離婚する。嫁ちゃんより美人を捕まえて美形の子を産んで稼がせる。どうする?」と、ニヤニヤしながら記入済みの緑の紙を差し出した。
こいつと暮らしていたら、我が娘の写真が撮られて売られたりしそうだ。
危機感がようやく湧いて、通常より少し長引いた入院中に、姉に連絡して退院(元夫は仕事)。
元夫と元義両親には退院日を1日遅く伝えていたから、妨害はなかった。
自宅に荷物を取りに行ってから、実家に帰った。
その1週間後の今日、さっきのロミオメールが来て呆れてるところ。
ダメダコリャ感…
うん、これから頑張ってね…
絶対自分が贅沢したいだけだよね
そんなに金が欲しいんなら自分が頑張りゃあいい話
もしかして
本文
卒論が有効だと信じてるのか?
そんなわけないよな。
俺なしで生きていける君じゃないだろう。
君が美しい月でいられるのは俺という太陽のおかげだ。
俺がいなければ君はただの暗い石でしかないんだ。
それがそろそろ分かってきたはずだ。
その事実の前では卒論など無意味だよ。
それがそろそろ分かってきたはずだ。
離婚届が無意味?
ここまでの馬鹿だとは。
両親の言う通り「ま、見る目がなかったね」ということか。
ここの皆さんのおっしゃるように、実家は世間体を気にしないし、経済的にはごく普通ですが、両親ともにまだ50代ですね。
3か月間は無料、その後は月10万を入れる、自分のスペースは自分で掃除する条件で受け入れてくれました。
保育園が決まれば出て行きますが、しばらく甘えます。
ロミオは一度実家に来ましたが、塩を撒いたら「ひえぁ!」みたいな声を上げて退散しました。
あいつナメクジだったのか。
卒論にワロタwゲスの極みロミオだなww
塩で逃げるヘタレの癖に気取りやがって
いっそ溶けちまえばいいんだ
そのまま大海原に叩き込まれて溶けてしまえw