俺は心配してるんだぞ。
生きてるなら書き込めよ!
>>180 心配してくれて有難う。報告するよ。
誘導されたスレに書こうかと思ったが
俺がアドバイスを受けたり心配して貰ったりしたのは
このカテゴリーだったから、
報告も
次スレではあるが同題のここのスレが適当と判断した。
今回限りなので勝手を許して欲しい。
そういうスレじゃなかったよな?
もっとゆっくりした処だったよな?
俺のせいだったらすまん。
俺が住んでいるのは新興住宅街なんだが
話し合いの為に出かけようと家を出たら
土曜だ、
近所の連中の仲良し家族ぶりを見せ付けられて、参った。
子犬と遊ぶ親子。車を洗う親子。
微笑みあいながら庭の手入れをする夫婦。
「奥さん、ご病気?
お盆から姿が見えないし、寄せ植えもこんなだし・・・・」
近所の年配の奥さんが俺を見て近寄ってきて、
我が家の玄関先の鉢植えを見ながら心配そうに言った。
嫁が出て行ってまだ一週間なのに、
猛暑だったから、鉢植え群は枯れ果てていたし
改めて我が家を見ると、
近所の家々に比べて際立って荒れ果てて見えた。
「入院とかなさってるの?
奥さんが帰ってくるまで私がお水を上げましょうか?
うちが旅行の時とか、奥さんにお世話になってたし」
嫁がそういう風に近所づきあいをしていたなんて
初耳だった。
「これまで君がどんな不満を持っていたのか話してくれ。
人に聞いた話だが、産後とか、俺や俺の実家のした事は
君にとって辛い対応だったのではないかとか
あらためて色々他の事にも思いを巡らせてみたんだ」
と俺は言ったが
「私はこれまで貴方に伝えてきたつもりだったけど。
今、あらためて貴方が聞き直すという事は
何も伝わってなかったってことなのね。残念だわ。
過ぎてしまった事の不満や愚痴を今更言っても
何か取り返せる気もせず思い出すのも面倒で気分が悪い。
貴方の為に嫌な思いをする義務が、まだ私にあるのかしら」
と返ってきた。
「自分が気付かずに来てしまった改善点、反省点を
どうか今一度、指摘してくれ。反省したいし、改善したい」
と言うと
「まぁ、それは素晴らしい心がけだわ。
勝手に反省すればいいし、どんどん改善しなさいよ。
善い事だし、止めないわ。ご自由にお好きなだけどうぞ。
でも『今』私は貴方に反省も改善も求めていないのよ。
私が『今』貴方に求めている事は判をついてくれる事だけ」
と。
「判を押したくない。離婚したくない。子供を手放したくない。
何より君と別れたくない。愛している」
我乍ら恥ずかしかったが
皆のアドバイス通り人目も憚らず言ってみた。
「いい歳をして駄々っ子みたいね。全部貴方の都合でしょ。
貴方は私がしたいという事をすべて否定するのね」
嫁は顔を赤らめて
同席した子供や間に立ってくれている人を窺うようにした。
「結婚は、両性の同意がなければ出来ないけれど
離婚は片方の申し立てで出来るのよ。
私は貴方に離婚を申し立てているの。」
「私は独身で居る時よりも幸せになろうと思って結婚した。
子供を産んだという事以外、
貴方と結婚して幸せになった点は無いよ。
よく考えたら、
結婚しなくても子供を産もうと思えば産めたのよね。
なんで結婚しちゃったんだろ、と
疑問を持つような結婚生活を続けていく事って、
意味がある事とは思えない」
「17年間暮らしてきて、
貴方は歳をとった事以外変わってない。
きっとこの先も貴方は変わらない。変われないと思う。
私は貴方と暮らしてきて変わったよ。
それがいい風にだか悪い風にだかは解らないけれど。
変わったのよ、私は。」
「貴方と居ても私は幸せじゃない。
幸せじゃない女と一緒に居たら、貴方も幸せじゃないと思う。
幸せじゃない親の傍に居たら、子供は幸せじゃない。
私達が結婚生活を続けていても、
それにかかわってる人間が誰も幸せじゃないのなら
離婚するしかないでしょう」
「親権・養育権両方私にくれて離婚してくれるのなら
慰謝料も養育費も要らない」
「私も△△(子供)を手放したくない。私が産んだ子よ?
私がお乳をあげて、私が育ててきた子なのよ?
でも△△も、もう小さな子供ではないし意思を尊重するわ。
△△が、私ではなく貴方を親に選ぶ、というのなら
私は悲しいけれど、辛いけれど、その選択を責めない」
「そのかわり、貴方が引き取った場合は
△△の進路の事は△△の望むとおりにしてあげて欲しい。
それでなければ私は親権も養育権も譲れない。
貴方は知らないかもしれないがこの子は理系が得意な子で
貴方の母校は昔は理系が強かったけど今は文系が強い学校で
この子のその先の進路、というものを考えた時、
貴方の母校が適しているとは思えない。
私は貴方の、
文系が得意なのに理系に進まされた苦労話を憶えている。
貴方のした苦労を、どうか△△にさせないで欲しい。
慰謝料は要らない。むしろ出来る限り養育費を払います」
嫁が殉教者みたいな顔で言い、目を潤ませた。
「俺の本心は母さんの方につきたい。
だが俺はまだ子供で、これから学費だってかかる。
俺が言うのもアレだが母さんはまだ若いし、
・・・・これから頑張って誰かを好きになって、
もう一度幸せになるチャンスがあっていいと思う。
だけどチャンスの為に残された時間は少しだ。
俺という存在は客観的に見て
母さんのチャンスの為には邪魔者以外の何者でもない。
俺はまだ子供で、母さんを幸せにしてやる力は無いが
せめて足枷になりたくない。
だから、俺は父さんの方につくよ。
母さん、幸せになってくれ。」
「父さん、父さんは男で、
女の母さんよりはチャンス期間が長いし、有利だ。
俺が居るということでチャンスに対して
母さんよりは不利にならないだろうと思う。
俺は暮らしの面で父さんを助ける事ができると思うし
助けになるよう努力するし、
大学とかは、俺にやる気があれば
頑張れば自力でなんとかやれる方法があるって事を
俺は知っているし、
だから申し訳ないが
高校の三年間だけ俺を扶養して貰えないだろうか。」
「父さん、母さん。俺、今何も出来ない子供ですまん。」
込み上げてきた涙を見られたくないからだろう
子供は一息に話すと、そっぽを向いた。
「母さんあんたのこと邪魔だなんて思ったこと無い!」
とか嫁は両手に顔を埋めて泣き出すし
「落ち着いてください、奥さん」
とか立会人も貰い泣きの滂沱の涙で言っているし
「違うんだよ母さん」
とか子供がいいながら
泣きじゃくる嫁の肩を抱いて揺さぶるし
まるで安っぽいドラマでも見ているようだった。
どこかにト書きがあって
俺以外の人間は
他の席にいる客達も全部、
おしぼりを慌てて追加で持ってきたその店の従業員すら
ト書きに従っているエキストラじゃないかと思った。
俺以外の人間が全部、
「お互いの幸せを思いやる」
という臭い演技をしているように見えて
居た堪れなかったよ。
「俺は『離婚したくない』と言っているのに
君達は『離婚するなら』『離婚した後』を話している。
これでは永遠に話が噛み合わないと思うんだが」
と俺が言うと
「この席は『離婚するなら』を前提にした話し合いの席。
話し合いが噛み合わないのは
貴方がその席に相応しい態度でないからだ。
もし、噛み合えないと言うのなら噛み合う席を用意しましょう。
どういうことかというと、席を家裁に移すという事」
と立会人が言い
「私にとっては自然な流れの来るべき結末だけど
貴方にとっては晴天の霹靂なんでしょう。
来週まで時間を差し上げるので、その間考えて下さい。」
と嫁がおしぼりを目に当てながら言った。
子供が気を利かせてくれて
「二人だけで話したい事もあるだろう」と
立会人と一緒に帰っていって
本当に久しぶりに嫁と二人きりで食事をした。
俺は、ここに書いたこと
写真の事とかアルバムの事とか家事の事とか
そういうので感じた俺の気持ちとかを全部話した。
すっかり冷めてしまった炊き物や汁物を
もそもそ食いながら嫁がぽつぽつ話し出した。
結婚時、俺の親に家の格が違うと反対されたのに
結婚を押し通してくれてうれしかった、とか。
仕事が忙しい人だと知りながら結婚したけど
サポートする為に自分が仕事を辞めねばならなかったのは
しかたがないと諦めつつも釈然としなかった、とか。
子供が生まれた時、手伝いの手は有難かったが
慣れない生活で乳が止まり、それだけでも辛かったのに
「まともでない育ちの上、乳もあげられないダメな嫁」と
俺の母や姉妹に言われて切なかった、とか。
子供の、男の子ゆえの成長の遅さ、体の弱さを論われて
「まともでない育ちだから、子育ても満足にできない嫁」と
事あるごとに言われるのは悲しかった、とか。
自分の母親や兄弟に会う事もできず父親の墓参りもできず
毎年の盆正月、それ以外の長期休暇も
俺の実家の台所にしか居場所が無く
俺の身内が酒盛りをして笑い興じているのを見ているのは
自分の母や兄弟や死んだ父にも申し訳なく、
寂しくて悔しかった、とか。
幼稚園、小学校、周りの子供たちに引き比べて僻む子供に
「お父さんは私達の為に一生懸命お仕事して下さっているのよ」と
言ってきたが、中学に上がり、進路指導とかあって
ついにはその言い訳が通らない年齢になったと思い知らされ
怖いと同時に遣る瀬無かった、とか。
「私が『家が欲しい』といった時、
貴方は『じゃあ買おう』と言ってくれた。
嬉しくて嬉しくて人生ってなんて素敵だ、と思った」
だが、嬉しかったと同時に打ちのめされたと。
土地を捜し歩いたのは嫁だったし、建設会社を探してきたのも
諸々の仕様を検討したのも、嫁だった。
「水周りの事を決めるにしたって、こっちの要望を伝えたって
『奥さんがどんなに頑張ってもねぇ。旦那さんはなんて?』
と職人さんに言われちゃうのよ。
水周りを一番使うのは私で、その私の要望なのに、よ。
世の中って、そういう風になってるんだなぁ、って。」
「間取りやカーテンや照明、壁紙、玄関のドア、窓の配置。
普通夫婦で考えない?
家を建てるって、そういうのが楽しい物じゃない?」
「貴方は、ゆくゆくは実家に帰ろう、この家は仮住まい、
そう思っていたのよね。だから興味が無かったんでしょうね。」
「貴方は、この女は子を産む道具、楽しむのは他の若い女、
そう思ってたんでしょ。だから私にも興味が無かったのね。」
嫁は全部お見通しだったのか?と愕然として
食っていた料理を戻しそうになった。
嫁が「欲しい」と言ったのだから嫁の好きにさせてやるのがいい、
俺はその費用を稼げばいいと思っていた、
というのは言い訳で、
その当時俺は嫁以外の女の事を考えていた。
小学校1年生の子供を抱えて嫁が新築の為に奔走している状況は
余所の女に時間を費やすのにとても都合が良かったからだ。
嫁は二人目がなかなか出来なくて病院に通っていたそうだ。
病院に通いだしてから太りだしたのだと言う。
知らなかった。たしかにあの頃、嫁は急激に嵩が増していた。
俺は幸せ太りってヤツだろうと思っていた。
「ごめんなさいね。私がいけなかったんだものね。」
嫁は、俺の浮気が嫁の見た目の劣化のせいだろうと謝った。
そんな事のせいではなく、単なる男の性だと俺は言ったが
「私ももう一人欲しかったんだよね。△△の為にも。
年齢的にも焦ってたしね。何より貴方の身内に会う度に
『一人っ子はかわいそう』とか言われちゃっててね」
嫁は俯いて小さく笑った。
きっと他にも何か言われていたんだろうな、と思ったが
怖くて聞けなかった。
「今は元通りに痩せてるじゃない。ダイエットしたのか」
と言ったら
「年齢的に不妊治療を止めただけだよ。」
とそっけなく言われた。
俺は何も知らなかった。
「3度目の時よ」と嫁が悪戯っぽく笑いながら顔を上げた。
これはきっと行く行くは離婚になるなぁと思ったのよ、と。
「備えて仕事をしなくちゃなあって。頑張ってきたのよ私」
「何を持って3度目なのか」と俺が慌てて訊くと
「もっと多かったのかしら。
少なくとも私が確信を持った限りでは3度目だったのよ」
嫁は里芋を口にポイと放りこんで咀嚼しながら話した。
「ええと、それはいつ頃の事だろう。根拠は何だろう」
りろりろしながら訊くと
「3度目は△△が5年生の時ね。貴方の彼女って
『私、旦那さんと愛し合ってます。別れてください』
って電話かけてくる人ばかり。私でなくても解るわよ」
「俺は誰とも深入りしてないぞ。
遊びだから割合すぐに別れている」
「そうでしょうね。だからこそ3度も電話がきたんだわ」
「△△は、この事を知っているのか?」
「それ以前のことは知らないと思うけど
3度目の電話をとったのは、あの子なのよ」
「何で、俺に何も言わなかったんだ?」
「居ない人には誰も何も言えないでしょ?」
俺は頭を抱えた。
俺は何も知らなかった。
「私は貴方の為に子供を産んだのではないし
貴方の実家の跡取りの為に産んだのでもない。
勿論私の老後の為に産んだわけでもない。
あの子は私の物でも貴方の物でもない。
あの子自身の人生の為に生まれたのよ。
あの子がより良い巣立ちが出来るように
私は尽力するだけよ。
愛し合ったら授かったのよ。
授かったら嬉しかったのよ。
嬉しくて、産んだら可愛かったのよ。
可愛いくていとおしいから育てたのよ。
育てた後は幸せになって貰いたい。
あの子の為に貴方という存在は害悪だわ。
お願い、私にあの子を任せて。離婚して下さい。」
嫁は深々と頭を下げてから
「この里芋、冷凍かしら。美味しくないわね」
と照れた様に笑った。
今週末、俺はまたあの小料理屋に行かねばならないが
これを書きながら俺の気持ちは固まったよ。
家と土地を慰謝料がわりに嫁と子供に差し出し
俺はローンと養育費を負担する事を提案するつもりだ。
次回の話し合いの席で離婚届に判を押すよ。
家裁で他人に愛情の量り売りをされるなんて辛すぎる。
>>191 ネタであればどんなにいいか。
出来るものなら俺の立場とお前の立場、取り替えて欲しいよ。
連投しすぎで途中なかだるみになってしまって済まなかった。
俺は欝にもなっていないし、嫁と子供ために出来る事をするしかない。
離婚して、
はじめてあいつらに何かしてやるなんて皮肉もいいところだ。
皆、叱咤激励、有難う。ロムに戻る。さよなら。
やるせないな…。報告してくれてありがとう。
三人の今後に幸あれと祈る。
救いは無いのか!
・・・・・・・・しかしまあ、自業自得というやつやね。