過去のことで報告とかはないので、トリップは付けません
ていうか付け方分からないのですまない
先輩に憧れて金髪にしたり、やたらと喧嘩してみたり。
マトモな女子は怖がって俺の半径2メートル以内には近寄らなかった
ビッチな女は寄ってきたけど、俺はビッチが大嫌いだったので威嚇して追い払った
何故なら俺の母親がビッチで、家に男がとっかえひっかえやってきてたから。
時には俺と母の男が喧嘩になり
「テメエ出ていけ!!」とぶん殴って家からたたき出したこともあった
そしたらビッチの母親に「出ていくのはお前だ!」と喚かれて化粧ビン投げつけられて
キレた俺は家の中の物を全部ひっくり返して壁に穴開けてガラスを叩き割って家出した
捜索願いは出されなかったので、1か月後すごすご家に帰った
小さい頃から何かと俺を気にかけてくれていて、俺が金に困ってると知ると
アルバイトに雇ってくれた。朝晩、犬の散歩をさせるだけの簡単なお仕事だった
俺はおじさんと犬だけが支えだった
ヤンキー仲間はしょうがないからつるんでたけど、本音は好きじゃなかった
カツアゲやイジメが嫌で段々距離を置くようになり、仲間からも冷たくされるようになった
朝夕の犬の散歩だけが、本当に楽しい時間だった。
ある日の夕方、俺はいつものように犬を散歩に連れて行き、公園で一服
すると、そこにでっかいネズミを抱っこした小学校低学年の女子がやってきた。
その巨大ネズミがモルモットということは後で知ったのだが
可愛い女の子が巨大ネズミを大事そうに抱っこしている姿はすごくシュールで
夕日の中、俺は暫く少女(とネズミ)に見とれてしまった
「ねえ、すごく大きい犬だね。お兄ちゃんが飼ってるの?」
「いんや、近所のオッサンの犬。俺はバイトで散歩させてんの」
「いいなあ。私んち団地だから犬飼えないの。でもゴン(多分ネズミの名前)がいるからいいんだ」
こんな風に自然に他人と話したのはすごく久々だった
それも小学生とはいえ、女と話すというのは超久しぶりで
「ふーん、やっぱり女ってそんなに悪い生き物じゃないのかもな」とか変なことを考えていた
言っとくが別にロリコンではない
そして、俺はゴンに興味をひかれた。モルモットとしても相当でかかったと思う。
「すげーな、そのネズミ、猫くらいでけえな。ちょっと抱っこしてもいい?」
ダメ、と言われたら引き下がるつもりだったが、少女はにっこり笑って
「いいよ!でもそーっと抱っこしてね。あとネズミじゃなくてモルモットだから!」
と言い、俺にゴンを手渡してくれた。宝物みたいに大事そうに持ってたのに、金髪の俺に
大事なゴンを渡してくれたんだ。
俺は何だか無性に嬉しくて、涙が出そうになった
だが、修羅場はこれから起きた。俺は連れてた犬の存在をすっかり忘れていたのだ
あったかくて毛並みがよくツヤツヤしていた。
「可愛いな」と誉めると、少女は「でしょー」と言ってすごく嬉しそうに笑った
次の瞬間、杭に繋いでいた犬が狂ったように吠え始め、暴れだした。
「ギャワワワワワン!ウオオオ!!!」っていう聞いたこともないような恐ろしい声で
完全に猛獣と化していた。普段、利口でおとなしい犬だったので、俺は度肝を抜かれた。
そして犬が暴れた勢いで、柵に繋いでいたリードが外れてしまい、犬は何故か
モルモットを抱いている俺に猛然と襲い掛かってきた
俺は情けない悲鳴を上げたと思う。そいつはよく躾された犬で人を襲うとかありえなかったし
散歩係の俺にもよく従ってくれたので、まさか牙をむいて襲い掛かられるとは思わなかった
凄い勢いで突進してきた犬は俺に襲い掛かる際に立ち上がり、
犬の大きさにも改めて衝撃を受けた。ヤバイ死ぬ、噛み殺されると思った。
だが犬が狙ったのは俺の抱いていたモルモットだった。
犬は俺の手からモルモットを食いついて奪った。
腰を抜かしてる俺をしり目に、犬はモルモットを襲い始めた。抵抗するモルモットを噛み、
宙に放り上げ、地面に叩きつけられたモルモットに牙を突き立てた
俺は茫然と見ているだけで何もできなかった
デカイ図体した金髪ヤンキーが恐怖で腰を抜かしてるのに
女の子は犬に襲い掛かり、犬の首にしがみついて泣き叫びながら犬をボカボカ殴っていた
「ゴンを返せ!!!返せ返せ!!死んじゃうよ、いやだああああ」
泣き叫ぶ女の子の声に周囲からゾロゾロ人が集まってきた。
住宅街だし、元々公園にいた人もいたから多分30人以上見物人がいたと思う
その前でモルモットを噛み殺す犬
泣き叫びながらモルモットを取り返そうと犬を殴り、犬に噛みつく少女
腰抜かしてへたりこんでる金髪のヤンキー
見てる人も訳わかんなかったと思うんだけど、俺も頭真っ白だった。でも
「これは俺が悪いんだ、俺の責任だ」ということだけは分かってた
犬が小動物相手にあんなに凶暴化するなんて全然知らなかったし、
散歩係の俺が小動物を抱いて可愛がったのも悪かったのかもしれない
ようやくモルモットを犬が離し、女の子はモルモットの死骸を抱えて大声をあげて泣いた。
「ゴンがあああ、ゴンが死んじゃったあああ、うわああああ」
死骸を抱えて号泣しながら女の子は帰っていった
ごめん。ごめん。俺どうしよう。
情けないけど俺も涙が出てきた。なんて酷いことを俺はしてしまったのか。
俺はなんてバカなんだろう
見物人が「大丈夫?」と心配してくれたので
「大丈夫です、すみません」と謝ってフラフラしながら犬を連れてオジサンの家に帰った
犬はいつもどおり、賢くて従順な犬に戻っていたが、俺は犬が酷く不気味で怖かった。
ゴンを執拗に嬲り殺していた、さっきまでの姿は何だったのか
犬を小屋に繋いで、俺は逃げるように帰った。
犬が怖くなったのと、不祥事を起こしておじさんに申し訳ない気持ちと
何よりもあの少女に悪いことをしてしまった苦しさで胸がかきむしられるようだった
とにかくあの子を探し出して謝らなきゃ、そして償いをしなきゃいけない
なんだこの長文は。申し訳ない、2~3レスで終わると思ってたんだけど
長すぎるので途中はしょるけど、女の子とは割とすぐ再会した。
当然だが、彼女はまるで親の仇を見るような憎悪の目で俺を睨みつけた。
「ゴンを返して。あんたのせいで死んだんだ。絶対に許さない」
燃えるような憎しみの目に心が痛んだ。あの後ゴンを抱いて、家でもずっと泣き続けたのだろうか
もう死んで詫びたいくらいだった
「ごめんね。俺が悪かった。本当に悪かった」
モルモット弁償…で済むわけない、新しいモルモットはゴンじゃないんだから。
ゴンは俺のせいで死んだのだから。
せめてもの償いに、俺は有り金を全部彼女に渡そうと思って持ち歩いてた
5万円くらいだったと思う。金で済む問題じゃないけど、他に謝りようがない
「これで、何か…その、新しいペットとか買って。ゴメン。おつりはいらない」と言って
5万円を少女に渡した。少女は「ハァ?5万円?バカじゃないの!!」と鬼の形相になったが
俺が半泣きになってるのを見たら、急にため息をついて
「こんなにいらないよ。モルモットは1500円で買える。もう買わないけど」
と言って、金を返してきた。
「もういいよ。あそこであんたにゴンを渡したあたしも悪かったんだ。
なんにも考えてなかった。時間を戻せたら絶対に失敗しないのにな」
はー、と大きなため息をついて
「もういいよ、もうペットは二度と飼わない。死んだらあんなに悲しいって知らなかったし」
「お金もいらない。だからお兄ちゃん泣かないでよ」
「金髪の不良でも謝ったり泣いたりするんだね、ビックリした。殺される覚悟で来たからさ」
等と言いながら、バイバイと手を振って少女は帰っていった。
去って行く彼女の小さな背中に向かって俺は「ごめんなー!ごめんなー!」と謝り続けた。
それ以降、なんか俺は気が抜けてしまい髪を黒く戻して、真面目に勉強するようになった。
何かに反抗するエネルギーが無くなり、社会に従う方がラクだと思うようになった。
その後、奨学金で地域の国立大学を出て公務員になり今は普通に結婚している。
子供は中学生と高校生だけど、二人とも優等生で俺に全く似ていない。
昔の金髪写真を見せると「スゲエ!!今日から俺はの三橋だ!!」と大喜びしていた。
もしあの時、あの子に会ってなかったら、俺は金髪ヤンキーのまま全然違う人生送って
妻や息子たちとも会えなかったんだなあと思う
あの子は俺の恩人で、ヒーローみたいな存在だ。今でも時々夢に見る。
変な話を長々とホントすいませんでした、読んでくれた人ありがとう、オチなくて申し訳ない
散歩しかしてなくて、普段の生活や習性を見てないんだから、仕方ない事故だと言えばそうなんだけどね
人生五巡目くらいだろって感じw
昔飼っていた我が家の犬も時々雀を狩っていたよ
長文読んでくれてサンクス
昨日うたた寝してるときにその時の夢見て、苦しくて吐き出したくて書いた
女の子はホント大人だったわ、人生何周かしてたのかもな
あれがあるまで俺は自分のこと「社会の被害者」て思ってたんだよね
親が悪い、社会が悪い、仲間が悪い、俺は悪くない!俺は被害者!
て思ってたんよ。でもあの惨事で突然 自分は被害者じゃないんだって気づいた
そして女の子は泣いてる俺を憐れんで許してくれた
俺だったらここぞとばかり被害者ヅラして許さなかっただろうね
色んなショックで軽く鬱っぽくなった
社会に反抗するエネルギーが無くなって、自分は何かに文句言える立場じゃないと理解したら
色んな事がうまくいくようになった。上手く言えんけど
嫌な気持ちにさせた人がいたら済まない。