まずはゼミの教授が「もしかしたら、新婦に危害が加わるかもしれない」との事で、明日の昼間にかけるはずだった電話をすぐに新婦にかけた。
教授の説明は、たった今起きたことまで全て説明するのに、30分近くかかった。
みんなが無言で、教授が新婦に説明する様子を聞いていた。
というか、教授たちも放心状態だった。
教授たちからは新郎に
「君のことを疑っているわけではないが、本当に面識がないか思い出してくれ」
とお願いがあったが、新郎は無気力に「はい」とだけ返事した。
解散して、2人で駐車場に向かっている途中で本物の新婦から新郎に電話があった。
新郎は車の横で泣き崩れた。
新婦の家に着くと、玄関で、新婦の両親が迎え、玄関先で頭を深々と下げて謝罪した。
初対面だった新婦の両親と俺は、自己紹介をして、ケータイの番号を交換した。
そこで俺が「新郎くんは無罪で無実だと思う。相手の女はかなりヒステリックだった。前にストーカー事件を起こしているらしい」
「怖がらせるつもりはないが、ご息女を逆恨みするかもしれない」
と伝えた。
「娘には、母方の実家で休んでもらう」と言った。
まだ妊娠3ヶ月で、産休を取るには早すぎるが、無給でも構わないので、長期の休みをとることになった。
後から知った話だが、結局新婦はこの事でなし崩し的に退職になった。
車の中で、「もう一度、弁護士にあってみる」「すぐさま、婚姻の無効を申し立てる裁判を起こす」
との事だった。
「金がかかるのは仕方がない。あとで、慰謝料として、裁判にかかった金も請求する」
とか、そういうことを話した。興信所は利用しないと言うことになった。
まず、再び教授と新郎があって、書類上の新婦の両親に会いに行き、書類上の新婦の現住所を特定した。
あとで、車でそのアパートを確認に行ったが、直接寄ることはしなかったらしい。
精神病らしいのだが、バイトは普通に行っているらしく、原付の免許も持っているとの事だった。
それから、精神科に通っているということだったので、診断書がないか確認したが、診断書はないということで発行を要請した。
さらに後の話だが、両親から教授へ連絡があり「診断書は本人が来院しないと発行できない」と言われたので、今度、両親と一緒に来院させて診断書を発行させる。
との事だった。
また後日、両親が診断書を持って教授の元を訪れた。
この段階で相当な時間がかかっている。
で、ようやく家庭裁判所で、離婚調停という形で、両者が対面する日にちがもうけられた。
「婚姻の無効」ではなく「離婚」であるらしい。その点に関しては、新郎は不服だった。
なんだかんだで、未だに浮気の疑いが離れていなかった。
時期はいつごろだかわからないが、新郎、弁護士、書類上の新婦の母親と、通院している病院の医師の4人が対面する機会があったそうだ。本人はいなかった。
その場でショッキングな話を聞かされた。
「彼女は至って正常な精神状態」であるという事だった。
「就職できなかったという事で悩んでいるが、特段、投薬しているわけではない」
「無病」
との事だった。
「精神病を装っている可能性は?」との質問に
「お答えできません」との返答が来たらしい。
俺は裁判の日は普通に仕事をしていて、その場には立ち会っていない。
新郎はその時、初めて彼女にあったが、その場で、彼女とどこで会ったかを思い出したらしい。
新郎と新婦は映画研究会というサークルで映画を取っていたが、その上映会で客として上映をみていた女性に違いない、ということだった。
で、話は平行線。
お互い同意の上の結婚であることを主張する書類上の新婦。
映画の上映会で客としてみたことはあるが、初対面であることを強調する新郎。
まぁ、救いだったのは、書類上の新婦には弁護士もなく、1人きりだったって事だが。
で、即日結審ではなく、二度目の裁判が開かれるらしい。
それにさらに一ヶ月かかるということだった。
弁護士費用がバカにならない状況になってきた時期だった。
とりあえず、離婚は成立。
ただし、婚姻の無効はまた別に裁判しなければならないらしく、そのためには至って正常な状態にある書類上の新婦が意図的に故意に提出したことを証明しなければならない。
会ったことがないと説明する新郎と、愛し合っていたと説明する新婦。
残念ながらこういう問題は多々あるらしい。
とりあえず、離婚は成立し、新郎と本物の新婦は結婚できることになった。
新郎は再婚という形になるが。
これで一段落はついた、と喜んだ束の間の出来事だった。
弁護士も動いてくれたが、ヤクザにも別の弁護士がついているらしい。
ヤクザが請求してきた額、500万円。
続きはまた夜に書くわ。
書きためて、一気に載せるかも。
ネタバレだが知らないうちに婚姻させて、
出来婚して、今回のようにすると、
女側からしたら、不貞をしていたことになって
500万程度の慰謝料が発声するわけね。
始めに有印私文書偽造で被害届出しとけば良かったんじゃないか?
卒業半年前なら就職の時に書類必要になるからその時に気付かなかったのかな、と気になりました。
って手紙が届いたけどなあ?
地方自治体によって違うの?
>>66
そのせんだと、刑事事件になるらしいんですよ。裁判が全く別物になるそうです。仮にそうなったとしても、書類上の新婦が書類を偽造したことを証明しないと罪にはできないんです。
書類上の新婦は裁判官の前では至って冷静で普通の女らしいので、逆に新郎が本当に浮気をしている可能性を疑われたそうです。
>>67
まぁ、第三者の情報はばらしてますねぇ。当事者の新郎には名前がばれないことを条件に書き込み了承もらってます。というか、新郎から頼まれました。
他の人間からは許可とってないです。
>>73
就職してします。ただ、入社の際にどういう書類が必要だったかどうかは、私は把握してないです。
就職当時気付かなかったということなので、戸籍の提出の必要がなかったのではないですかね。
>>78
新郎の元にはそういう手紙はこなかったそうです。
おまけに向こうも弁護士を用意してきたらしい。
ただ、新郎の弁護士も本気になったらしく、新郎の潔白を本気で信じていたから、新郎が書類上の新婦と会っていないことを証明する気になったらしい。
逆を言うと、今まではそんなに本気ではなかったらしい。
まず、裁判所での書類上の新婦の発言を全てメモしてあったらしい。
それを嘘だと証明することに本気になったらしい。
ケータイキャリアに履歴の確認とったり、当日に二人で会った場所の防犯カメラの記録とかが残っているかどうかを調べたらしい。
すると、書類上の新婦の嘘は結構簡単に証明できそうだということはわかった。
さらに、新郎宅はこういうことに神経質になっていたから、ICレコーダーとかを常備していたらしく、そこにヤクザの発言が全部残っていたらしい。
ヤクザ撃退は結構簡単にできたらしい。
警察も、書類上の新婦はなかなか逮捕できないが、ヤクザの接近禁止の仮命令はすぐに出せたらしい。
それだけヤクザの行動があからさまだったらしい。
これも、後から聞いた話で具体的な流れがどうなったかはわかんない。
その流れでわかったんだが、書類上の新婦は、学生時代に恋人がつくった借金300万がまだ返済できずにいて、それがいつのまにか500万になっていたのだとか。
憶測だが、書類上の新婦は借金返済の為に、慰謝料名目で、500万の金を赤の他人からだまし取ろうとしたのではないかと。
実際、裁判やらなんやらで、時間がかかり金もかかり、ヤクザが出てきた時には、完全にあきらめかけたという。金を払う事で楽になるなら、もう500万払った方がいいんじゃないかと。
それだけ、新郎新婦の疲労は溜まっていたらしい。
大学では、俺と同じように後輩たちのトラブルを解決する為に活動していたOBが何人かいて、そのOBで情報を共有しようということになった。
その時、たまたま同期のKって奴に教えてもらったんだが、多分、書類上の新婦の手口は、昔から起業して借金を重ねた学生が使う常套手段らしい。
起業して借金を重ねる奴ってのは、男が大半らしい。にっとうこません、かんかんりつめいレベルに多いって言っていた。
借金返済の為に、さらに別の消費者金融で借金をするが、利子だけで雪だるま式に借金は増えていく。
すでに借金をしている消費者金融からさらに金を借りる為に、名前を変える必要がある。
それで、借金をしている男は、適当な女の婿養子になって、名字を変える。
そして本籍地も変えると、ほとんど気付かれずに、すでに借金をしている消費者金融からさらに借金ができるらしい。
その婿養子になる際の婚姻届も、今回のように嫁の同意のない結婚だと、離婚を迫るためにまた金を請求できる。
数年前に、この手口で女子高生が被害にあい、さらに殺害されてしまう事件が起きたのだとか。
もっと怖いのは、これができちゃった婚の結婚で、嫁の方が見知らぬ旦那と結婚していた場合、裁判で離婚ができても、300日問題で、お腹の中の子供は書類上の前夫の子供ということになってしまう。
前夫が悪意をもって対応をすると、役所レベルではどんなことがあっても、前夫の子供にされてしまう。今回のように裁判を起こさないといけない。
そこで、前夫は、子供を後夫の子供だとしてほしければ、慰謝料○○○○円を用意しろ、と請求するのがセオリーなのだそうだ。
その慰謝料を借金の返済に充てるのだとか。
Kはその二人とトラブルになって不眠症になったらしい。
「あの二人の噂は、いろいろあがっていて、何がフィクションで何がノンフィクションであるかわからない。
全てがフィクションである可能性もあるし、全てがノンフィクションである可能性もある。
ただ、暴力団が出てきたことは事実。暴力団は、一般人と金銭感覚が違うから、単位も違う。殺人を事故死、もしくは行方不明に偽装するのは200万円。それぐらいの金、奴らは簡単に用意できる。
暴力団には関わらない方がいいし、元委員長にも、書類上の新婦にも関わらない方がいい」
Kはこの件とは関係ないんだが、今年になってヤクザに「指を詰めろ」とせまられて失踪した。
Kの言っていた手口、本来だったら、新婦の方に、知らない旦那ができていると、お腹の中の子供も奪えたんだが、
今回の件では、書類上の女は女性だったので、子供までは奪えなかったみたい。
「証拠は揃いました。民事じゃなくて、刑事でいきましょう」
と連絡があったそうだ。
そうすると、協議の上の離婚とかではなく、最初の結婚自体がなかったと言う事にできる。
結局、警察が書類上の新婦に聴取するまでに4か月近くの時間がかかった。
新婦のおなかの子供は七ヶ月になっていた。
警察で相談室に入ると、書類上の新婦はすぐに婚姻届を新郎の了解なしで提出したことや、新郎と面識がないことを認めた。
取り調べから、最初の婚姻の無効が認められるまで、また2ヶ月かかった。
起訴されたかどうかとか、そういう話は俺は聞いていないのでわかんない。
時間はかかったが、ようやく、最初の結婚はなかったことにできた。
新郎と新婦はなんとか、子供の出産前に婚姻届を提出できた。
記念日とかそういうのはもうどうでもよかったので、提出できることがわかったその日に、二人で役所に行って婚姻届を提出した。
前に名刺をもらった係長が対応してくれたそうだ。
晴れて2人は結婚できた。
経済サークルの研修ということで、その元委員長と東京に遠征に行ったらしいのだが、宿泊先を「経費削減」という理由でホテルにさせられ、その場で無理矢理されていたことがわかった。
新婦はそれを黒歴史ということで、新郎にはずっと隠していた。今回の事でばらされてしまった。
当時、元委員長と付き合っていた書類上の新婦は、元委員長が新婦のことをベタ褒めしていたことに嫉妬したらしい。
「私が正妻なのに、私はもっと勉強しているのに、なんで年下の一年があの人に選ばれるんだ」
とのことで、その時の復讐で、新婦から新郎を奪うというか、新郎に嫁がいたことにして、新婦を傷つけようとしたということだった。
それだけの理由で、半年以上嘘を突き続けてきた。
たかだかそれだけのことで、新郎と新婦に、嫌がらせを続けてきた。
書類上の新婦は、借金がなくなって、就職ができれば、元委員長がまた金を借りる為に自分の元に戻ってくると信じていた。
婚姻届を提出した時の書類上の新婦の精神状態が、正常であったか異常だったのかは今となってはわからない。
こちらも後で聞いただけの話と、直接居合わせた時との文章の濃度が全く違ってしまっています。
ご容赦ください。
新婦は前述の通り、田舎に避難していた関係で職をなくしました。
新郎は今でも以前の職場で働いています。
書類上の新婦がそのあと、どうなったかはわかりません。
新郎は結局、今回の件で、300万円をつかったらしいです。
>>90
慰謝料の請求も考えたそうですが、ない袖はふれないという状況だったそうです。
仮に裁判で被告に300万以上の支払いを命じても、それの回収に何年かかるかわからない経済状況だったらしいです。
みなさま、良いお年をお迎えください。
自分精神科の女子閉鎖病棟(急性期)で働いてるけど、こういうタイプは居ないね
乙でした。
大学生で悪事を働く奴って腹立つな。
騙される方が悪いとか思ってるんだろうな。
乙。怖いな。
自分は3年前に結婚したんだけど、
役所に婚姻届を出す時に職員さんに
「5年で3回ぐらい、知らないうちに
結婚してた人がいましたよ」って
言われたよ。
結構ある話みたいだね。
奴らが、裏付けもせずに保証人になったおかげで、迷惑こうむったわけだし。
ありがとうございます。実際、悪事を働く1%って、他の99%から搾取することに罪悪感を感じてないんですよね。
それが腹たちます。未だに元委員長は罪悪感なく、学生をスカウトして風呂屋嬢やビデオ女優をやらせてるみたいですね。
>>101
ハンコさえあれば婚姻は出来ますからねぇ。
>>102
そうですよね。
今回の件、結局新郎が払い損みたいな感じらしいです。
怖いなぁ
なんかもう狂ってるよね…