色白で黒髪が似合い石原さとみに似てて可愛いけどロクでもないです
菜穂がいなければ僕の人生は全く違った物になってたと思います
頑張る意味も人を好きになる事も色んな事を教えてくれたけどロクでもないんです
何がロクでもないかを伝えるには一つ一つ書かないとイケないので聞いて下さい
【物心ついた頃】
僕の中の一番昔の記憶にすでに菜穂は登場してる。
隣の隣の家に住む女の子。
僕より7ヶ月早く生まれた同級生。
いつも隣にいた、僕の記憶にない所でも、それこそ赤ちゃんの頃の写真だって事あるごとに菜穂が写ってる。ほんとロクでもないな。
人の小さな頃の大切な写真にいつも一緒に写ってくれるなんて
ほんとロクでもないヤツだ
僕と菜穂は同じ幼稚園に通っていた。
菜穂は僕より7ヶ月も前に生まれてるからいつもお姉さんみたいだった
僕はこの頃からいつも泣き虫でした。
朝、幼稚園に着いたらもう母ちゃんに会いたくなり門の前でエーンエンと泣いていた、そんな時いつも決まって菜穂が来て手をつないで教室まで連れていってくれた。優しかった。
よくままごとをしてくれた。
いや、してくれたというより大のままごと好きの菜穂に付き合わされていた。
「はいご飯ですよ」って渡された泥だんごを食べたがまずかった
土はおいしくない、それを教えてくれた
記念すべき人生で初めての女の子の手料理を泥団子にしてくれた
菜穂なんてロクなヤツな訳がない
事件が起こった、それは小さな僕にはあまりにも大きな事件でした。
菜穂が大好きだった。
だから学校に行く時も帰りもいつも手をつないで帰ってた。
ある日の帰り道、上級生にいじめられた。
上級生は3人で「いやぁいやぁい、女と手つないで歩いてらぁ」と僕達をからかった。
ついには菜穂が泣き出した。
もちろん泣き虫の僕が泣かない訳がない。菜穂に続いて泣いた
次に上級生達は菜穂をからかって「こいつ泣いてらぁ」って菜穂をつついた。
…菜穂がやられる。泣いてる場合じゃない。
僕はランドセルを振り回し、渾身の力で戦った
ランドセルはボロボロになりドブに落ちて使い物にならなくなったけど、菜穂は助かった
泣き止まない菜穂を「泣いちゃダメだよ」って泣きながら家に連れて帰ったんだ
いつも手を引っ張られてるからこの時ばかりは一生懸命手を引っ張って連れて帰った
でもこの日から、また菜穂がいじめられちゃイケないと思い菜穂とは一緒に帰らなくなった
ランドセルはなくなった。
学年で一番早くランドセルがなくなった生徒は僕だった
こんな不名誉な記録を樹立させ
大好きな菜穂と一緒に帰らないと僕に決断させた菜穂はロクなヤツじゃない
ろくでもないだけに
菜穂とは一緒に帰らなくなったけど、とても思い出深い事がある
町内会で行ったホタル狩りだ。
もみじ狩りとかホタル狩りとか見に行くだけなのになんで狩りって言うんだろう。
そんな事は気にせずに、楽しかった。
バスの席で菜穂が隣に座ってくれたからだ。
「あぁこうやって菜穂が隣にいてくれるの久しぶりだなぁ」って嬉しくて。
バスの車内、菜穂はよく僕に腕組みをしてくれるから僕は嬉しくてはしゃいだ
帰りのバス、あまりにもはしゃいだ僕は菜穂の服に捕まえたカエルを入れたら菜穂は怒って口を聞いてくれなくなった。
何を言ってもだんまりしてるから仕方なく反対隣に座ってた一年生のエミちゃんとはしゃいでいた
すると菜穂は急に「ねぇ、仲直りしようよ」って言ってくれて仲直りした。
今考えたらスネたりヤキモチやいたりとロクでもない女だ。
あぁ…また事件を起こしてしまった。
それは菜穂や他の友達と近くの川原でかくれんぼをした時の事だった。
僕は誰も見つけられない所に隠れてやろうと、遠くの水門の裏に隠れた
誰も見つけに来ない…1時間しても…2時間しても…誰も
しばらく見てたら、大騒ぎになってた。出るに出れなくなった
そのうち大人達も出て来て大捜索になっていた。
母ちゃんも来てる、これはめちゃくちゃ怒られる。出る訳には行かない。
夜になるまで隠れてた。ようやく見つけた人がいた。菜穂だった
菜穂は泣いていた。もちろん僕も大泣きですよ。
僕が「怒られるの嫌だからもう一生ここで暮らすから帰って」と言うと
「大丈夫だよ、怒られないからおいで」って手を引いてくれた
菜穂は真っ先にうちの母ちゃんの所に向かい「絶対に怒ららないで」って言ってくれた
こんな時、母ちゃんは決まってめちゃくちゃ怒るのに、
菜穂がそう言ってくれたので怒られなかった。菜穂のおかげで助かった。
ていうか、もっと早くに見つけてくれればよかったのに
ほんとロクでもない女だ
ではどんどん書いていきます
菜穂とは1年から4年まで違うクラスだった。
4年生の林間学校、みんなで田舎に泊まった夜の事。
クラスの男子の一人が「みんなの好きな子言い合おうぜ」と言い出した。
Aくんが「え、俺、菜穂ちゃんが好き」と言った。
なんか…ヒヤッとした。じゃぁBくんも「あっ俺も菜穂ちゃんだ」と続いた
C「あっ俺も菜穂ちゃん」D「菜穂ちゃん」E「俺も」F「菜穂ちゃん」菜穂ちゃん菜穂ちゃん菜穂ちゃん………
なんだよこれは…みんな菜穂かよ…
確かに、菜穂は勉強も運動もできて優等生で顔も可愛かったからモテるのは仕方ない
でも…まさかここまでとは…
誰かが僕にこういった「どうせお前が好きなのも菜穂ちゃんなんだろ?」
この言い方が気にいらなかった「どうせお前も」って
僕はみんなと同じ温度で菜穂を好きなんじゃない大好きだ…
…そうとは言い出せなかった。
幼なじみの僕が菜穂を好きと言うとみんなにライバル視されるかな…恐いな
僕はこう言った「え…違うよ、俺が好きなのは、え、黒岩先生だし」
黒岩先生、それは、もう教頭先生になるんじゃないかと思うほどの熟女先生である
笑い声とともに誰かがこう言った「そうだな、お前には菜穂ちゃんは無理だな」
俺「あー、あはは、そうだね」ってヘラヘラしてた。
まぁ何事も平和が一番だ。
うん、平和主義が一番だ…うん…うん
ほんとはとても悔しかったけどこの時の僕なんてこんなもんだ
こんな決断にさせた、菜穂なんてどうしようもなくロクでもない
小学校5、6年は初めて菜穂と同じクラスになれた
「やっと同じクラスになれたね」って言ってくれた菜穂は僕より背が高かった。
僕なんて背の順、前から3番目のチビ。菜穂には見下ろされていた
5年生の時、[小説を書きましょう]という課題で小説を書く事になった
大して書きたい事も浮かばない僕は菜穂に「俺、菜穂を主人公にして書くよ」って言ったら
菜穂「ほんとに!?うん、うん、書いて書いて」ってなんか喜んでるみたい。
早速小説を書いた。原稿用紙18枚。当時の僕からすれば超大作となった。
内容はひどかった。菜穂はどこかのお城のお姫様。
退屈な城を抜け出しモンスターを倒して行くみたいな
あからさまにゲームの影響を受けた内容でひどかった
菜穂は進む度に原稿をチェックしてくれてワクワクしてくれたが、大したオチも思い浮かばずひたすら飽きそして急に恥ずかしくもなったのでストーリーとは全く関係なく突然「そして菜穂姫はロケットに繋がれて宇宙に飛ばされ星になりました、おしまい」という一行を書いて物語をあまりにも突然に強引に終了とした
「もうちゃんと書いてよー」って菜穂はムッとしてたけど
最初の一行にかいた「菜穂姫は世界一可愛いお姫様」ってフレーズはずいぶん喜んでたみたい
どちらにしろ人の作品にケチをつけるなんてロクなヤツじゃない
夏休みの宿題なんてやった事なかった。
やらなければ先生に怒られる。
みんなはこうやって考えるけど怒られるのが得意な僕は「怒られるくらいでやらなくて済む」くらいに考えてた
ただ5年の夏休みにはいい事を思いた。
勉強ができ真面目で宿題なんか簡単に済ませてる菜穂に見せてもらえばいいんだ
あとは見せてもらうだけシメシメと菜穂の家に行った
僕「菜穂、宿題という物をやりたくなったので答見せて!!」
菜穂「いやだよ、あのね、宿題は写しても意味ないんだよ?」
僕「わかった、じゃぁいいや、やらない事にするよ」
菜穂「それもダメだよ、教えてあげるから部屋においで!」ってやらされるハメに…
大きな家の菜穂の広い部屋でお勉強。宿題だけでいいのに
菜穂は俺は国語だけ他の教科よりできるとか言い出して
宿題とは別に国語だけみっちりやらされた
菜穂の家で二人っきりの時間。
僕は宿題や国語はどうでもよかった、ただ少し大人になった菜穂がブラジャーを付けていたのに気づいて鼻血が出そうになった
この時生まれて初めて誰かに女性というものを意識した
毎日毎日勉強した夏休みの明けの国語のテストは人生で初めて100点取れた
やりたくない勉強させるとかロクでもないやつだ
背が小さかったのが悔しかった
中学校に入学した時は142cmのチビって覚えてるから6年生もチビだった。
そんな僕でも跳び箱は大の得意だった、身長のわりにはずいぶん高い段を跳べる
でも、背の高い人よりは高く跳べない。だから悔しかった
「俺だって背が高ければ負けないのに」
だからバック転でもできるようになって見返してやりたかった
毎日昼休みこっそり抜け出して体育館で練習してた
でも段を使うとできるのに平たいマットの上じゃなかなかできずにいた
そんなある日、毎日こっそり抜け出す僕を不審に思った菜穂がこっそり体育館まで着いてきてた
菜穂「ねぇねぇ、いつも抜け出して何してんの?」俺「え?え?何もしてないよ」
出されてたマット見て。菜穂「何か練習してるの?」俺「あ、バック転だよ」
菜穂「え、やってよ!」俺「やだよ」菜穂「やってよ」俺「やだよ」菜穂「もぅ…」
俺「わかったわかった明日やるよ、明日」そう言った。
明日だ明日。明日菜穂に見せないとイケない、タヒぬほど練習しました。
何回もあたまぶつけながら
次の日、菜穂の前でやったら見事一回で成功しました。
菜穂「すごーい!!絶対運動神経いいと思ってたんだ。パチパチ」って拍手してくれた
無理な事だって菜穂の為ならできる気がしたんだ。
でも練習中ぶつけた頭は痛かった…菜穂なんてロクなもんじゃない
修学旅行の夜
Aくん「好きな子言い合おうぜ、俺は菜穂ちゃん」
Bくん「俺も菜穂ちゃん」Cくん「俺も」Dくん「菜穂ちゃん」E「菜穂ちゃん」F「菜穂ちゃん」菜穂ちゃん菜穂ちゃん…
「お前は?」
俺「く…黒岩先生」
林間学校の夜から一年たった黒岩先生は
ますます熟女っぷりに磨きがかかっててますます教頭先生候補だった
ロクなもんじゃない
楽しかった小学校も終わり卒業式を迎えた
菜穂は昔からピアノをやってたからピアノを弾く係だった。
泣いてた。
みんな、同じ中学に行くのに何を泣く事があるんだろう。
俺は「なぁなんでみんな同じ中学なのに泣く事があんの?」ってからかってた
菜穂「なんか、わからないけど想い出が詰まっててジーンとくるんだよ」うーん、よくわからない
菜穂「ねぇ、一緒に写真撮ろうよ。」
写真の顔は笑ってた
また人の想い出の写真に入ってくるなんてロクでもないやつだ
菜穂とは別々のクラスになった、隣のクラスでした
中学になると菜穂の人気も沈下するかなと淡い期待を寄せてたけど
その期待とは逆に菜穂の人気は以前にも増してますますあがっていた
「へぇ人気者の菜穂か…」菜穂が少し遠い人になった気がしてた
菜穂が好きだって人が増えるとその菜穂の幼なじみの僕はよく使いっパシリにされました
菜穂へ手紙を渡して欲しいとかで僕はよく男子に郵便配達員にされていた
手紙を持って行くと菜穂には微妙な顔された、時にはため息さえつかれた
そうだよな、人伝いにラブレター渡されてもこんな感じだろう
そのうちわざわざ渡しに行ってそんな顔されるのは面倒くさいし
頼まれた手紙は受けとるだけ受け取って学校の掲示板に貼りに行ったりしてた
何やってんだか
幼なじみの郵便配達員を暴走させた原因になる菜穂なんてロクなもんじゃない
菜穂が人気者のせいで僕は相変わらずの使いっパシリぶりでした
そんなある日同じクラスの友達に「俺、菜穂ちゃんの事好きだから菜穂ちゃんの好きな人を聞いて来てくれよ」と。
僕「あぁ……いいよ」と隣のクラスへ
僕「菜穂ぉぉぉぉ」
菜穂「なぁに?」
僕「ちょっと来て!あらたまった話があるんだ」
離れた渡り廊下まで菜穂を連れだした、なんか菜穂ニコニコしてた
僕「何、ニコニコしてんの?」
菜穂「こうやって誰もいない所で二人っきりとか久しぶりだね」
僕「そうだった?あ、そう聞きたい話だけど菜穂は好きな人いるの?」
菜穂「え!!!!!??うん、うんいるよ」
僕「え!?誰?」
菜穂「教えない」
僕「ヒントヒント!?」
菜穂「ヒントねぇ、あなたがとてもよく知ってる人」
僕「えっ?マジ?じゃ協力するよ」
菜穂「え?協力?協力はいいよ」
俺「じゃぁ言わないから教えてよ」
菜穂「やだ」俺「じゃぁひょっとして俺と同じクラス?」
菜穂「もぅ同じクラスに決まってるよ」
僕「やっぱりか!!やっぱりそうか、みなまで言うなじゃぁな」
すぐにクラスへ戻り友達に「お前の事が好きと思う」と告げ、その友達は菜穂に告白したがフラれてた
僕のクラスメイト振るなんてロクでもないヤツだ
菜穂はあれこれ告白されてたが全部断ってたみたい
菜穂とはずいぶんクラスが離れた、僕が1組で菜穂が5組でした
恒例のマラソン大会があった。このマラソン大会は男子と女子が一緒に走る
菜穂はバレー部で走り速かったなぁ、学年で女子10位以内くらいだった
勉強は5位以内、どこまでも優等生な迷惑な幼なじみ
僕はビリじゃなければ満足です、最初だけ先頭集団に混じって目立ち
そろそろ手を抜こうとダラダラ走ってた時、菜穂が後ろから僕の隣に並んできた
菜穂「どうしちゃたの?ペース落ちてるよ?私に負けちゃうよ?」
僕「えっ?いいよ別に」
菜穂「ダメだよ、負けたら嫌いになっちゃうよ?」
え?なんで?なんでだよ、なんで負けたら嫌いになられないとイケないんだ
ふざけんなああああ、菜穂に負けたくない負けたくない
僕はその一心で思いっきり走った心臓が張り裂けそうになりながら、それでも思いっきり走ってゴールできた。菜穂に勝った。。
酸欠で目の前が真っ暗になり運動場に仰向けで倒れた
しばらくすると「おーい」って僕のほっぺたをポンポンする人が来た。菜穂だった
俺「菜穂か、俺は菜穂には負けないよ」
菜穂「ほんとだね、すごーいよく頑張ったね」
菜穂「絶対運動神経いいと思ってた、私の負けだよ」とニコニコしてた
菜穂なんてロクなもんじゃない
菜穂と同じクラスになった。
文化祭の時。
何かとみんなでワイワイするのが好きだった僕は脚本を書く役を買って出た。
どうせやるなら学校賞1位になりたかった
書いたのはとても変なお話だった。
「鶴の恩返しが現代なら」
しがない一人ぼっちのサラリーマンが都会の川原で鶴を助けた
しばらくすると鶴のように色白で美しい女性「お鶴」が家を訪れ
二人は恋に落ち一緒に暮らし始めた。なんか鶴の恩返しみたいだね…まさかね
そんな事考えながらサラリーマンはお鶴と一緒に暮らす事で生きる喜びを知る
しかしある日、男はお鶴の浮気を疑って見ないでと言われてた携帯を見てしまう
それは、人が人を疑う事を嫌った神様から与えられた
お鶴が人間から鶴へ戻ってしまう条件でお鶴は鶴に戻り空に羽ばたいていきました
お鶴のイメージと口調がうまく書けなかったので菜穂のイメージで菜穂の口調にするとうまく書けた
物語に抱き合ったりする場面がいくつもあり先生は大反対した
ロクでもない先生だ