初めてスレを立てます。
よろしくおねがいします。
だんなちゃんの遺言で2チャンにすれをたてました。
不慣れではありますがおつきあいください。
えーっと。
11月22日の結婚記念日にうちのだんなちゃんが
36歳という若さでなくなりました。
病気が発覚したのは今から約五年前で長女が卒園式をむかえるちょっと前でした
だれか、何か言ってくれるとうれしいけど・・・
こんなくらいはなしで、書き込みが遅いのみてないかなぁ
やたら痛みが続くなぁとおもって病院にいっても
ただの神経性のものだ。
と言われてそのまま卒園式をむかえた娘の祝いで伊勢志摩に旅行に行きました。
ホテルにとまっておいしい料理がいっぱいテーブルにならんで
それとは別に追加でカキをたのんだの。
そしたら、だんなちゃんが急におなか抱えて痛いと言い出したから
ぉぃぉぃ。カキにあたったのかーwwww
なんて冗談いってたら
そうじゃない。いつものおなかいたがはじまったって。
カキ食いたいのに食えねぇぇぇぇぇwwwwww
なんていいだすから、気を使った娘が
じゃぁ、とうちゃん。汁あげるよ。汁。
っていって自分が食べたカキの身のなかにのこったカキの汁をわたすわけよ。
だんなちゃんは、おれだってみがくいてぇわ
って痛いのをがまんしてカキをたべてた。
むすめのその一言がだんなちゃんにとってはすごく屈辱的だったらしく、それ以来我が家では娘の誕生日に伊勢志摩でカキを食べに行くというのが年中行事になりました。
ちょっと初できんちょうしすぎてんのかなぁ。
うちのだんなちゃんは、パソコン屋さんに15年以上もつとめてて
ずっとちゃねらーだったんですよw
いつか、ここでスレを立ててみたいんだがいいスレがおもいうかばねぇwwwww
あと、あいつら怒らすとこわいから、こわくてできねぇwww
ともいっていた。
ちなみに、2チャンネル最大の事件て何?
ってきいたら、
2ちゃんがなくなる日
といっていた。
あたしはよくわかんないんだけど、スレがどんどんどんどん消えていって
あれはすごかった。といっていた。
うちの娘が
友達のMちゃんがノートに「ヨメルヨ大好き」「ヨメルヨかっこいい」
て書いてあったから、ヨメルヨってなに?って聞いたら
友達に、ヨメルヨじゃないわ!「EXILE」だわ!!!!!!!!
っておこられたぁぁぁぁぁぁぁ
というはなしをして大爆笑しててこれはイケルとおもったらしい。
ヨメルヨと読んだうちの娘もむすめだけど・・・・w
まぁ、こんなことになるわけで。
小学校5年生なのに身長が130cmあるかないかなの。
ちっこくて、ひとりじゃねれなーい。っていっていつも一緒に寝てる。
幼稚園のときからかおがまったくかわってないw
あれはいい嫁になる。そうおもう
2ちゃんに。むかしから世話になってた2ちゃんにお礼カキ子&遺言をかきのこそうとおもいたったわけで。
半年ROMれっていわれるぞ
といわれたけど、半年ROMり終わる前に死んでしまったのでかんべんしてくださいww
かわりまくる(==)家の有線にかえよう
その方がいいよね?
うち、いまだにADSLwwwwwwwwwwwww
ワイマックスよりおっせーw
光にかえる工事待ちの間にだんなちゃんが死亡wwwwwwww
パソコンの中身もどうなってるかわかんねぇ。
稼働中のタワー二台に、倉庫にある動くかどうか怪しいタワー二台の中身のデータどうすんだよ(笑)
いきかえってなんとかしろよ
見てくれてる人がいたとは(泣
これがまず第一の遺言で。
第二はもう少し話が進んでからおはなしします。
むしろ、おなかの痛みがどんどんひどくなる。
病院にいっても原因が不明(この時点では)
だんなちゃんのかよってる病院で、内科・外科、合同会議なるものがあって、
こんな腹痛の患者がいるんだけど、原因がわからないんだよね。
と、たまたまはなしがのぼった。
その会議の結果が、コレ、もしや小腸ガンなのでは?
と言う話になった。
小腸ガンと言うのは、外科医が一生で会えるかどうかわからないとまで言われてるほどレアなガンで、
うちの病院、創立してから50年いじょうたってんだけど、まだ2・3例しかないといわれた。
名前すらあがってこない。
もうどうすんだよ。なにすればいいんだよ。
そのまえに、そんなレアなガンになっちゃって、
かあちゃん(あたしはそう呼ばれてる)になんていえばいいんだ。
泣き崩れたらどうしよう。絶望的な顔されたらどうしよう。
そんなかんじで、うちのだんなちゃんは丸一日悩んだらしい。
医者には、先天性で腫瘍ができることがあるから、ひょっとすると先天性のものかもしれないって
それも頭に置いた上で、小腸ガンかもしれないと。
そう説明しようと思ってたらしい。
だんなちゃん(以下ダ)「オレ、ガンかもしれない。」
1(以下嫁)「はぁ?帰ってきていきなりなにいいだすの?」
ダ「いや、病院でガンかもしれないって、
でも、先天性のもので腫瘍ができることもあるから、そっちかもしれない、
でも、ガンかもしれない。わからない。」
嫁「いやいや、あんたのいいたいことが、わからないだわ。」
ダ「だから、ガンかもしれないし、先天性のものかもしれない。調べてみないとわからない」
嫁「だから、ガンかなんなのかいいたいことがわからんぞ」
ダ「おれもよくわからんけど、がんじゃないほうがいい」
嫁「なんかさぁ、先天性がどうとかって言われても、ピンとこないから
ガンてことにしたらー?がんだったらなんとなく想像つくし、そうしなよ。」
ダ「じゃ、もし、がんだったら?」
嫁「そのときは・・・・ガーーーーーーーンだわ。」
いくら見た目がガンとわかっていても、細胞をとりだして、はっきりガンだとわかるまでは
ガンと診断しないらしい。
それくらいガン申告というのは慎重なものらしい。
と言いたかったんだと思う。
それが、緊張となんだかよくわからないテンションで発言してしまったと思われる
まぁ、この嫁もたいがいだとおもうけどw
後日だんなちゃんは、
いろいろ心配して損した。
さすがオレの嫁wwwwwwwwwww
後にも先にも、がん患者にガーンといったやつはおまえだけだwwww
そのセリフ聞いて、俺はこの嫁とならやっていけるとおもったらしい。
だんなちゃんに、
ガーンという言葉には意表つかれたわぁ
オレが一日泣いて悩んだ分を返せ。悩んで損したわ。
とまでいわれた。
どんな言葉でかえしてもらいたかったのだろうかw?
でも、すぐに娘が入学式をむかえる。
だけど、いま、だんなちゃんの体には
治療のための細いチューブがからだの中にささってる。
だけど、一生に一度の娘の晴れ舞台。出席しないわけには行かない。
悩んだだんなちゃんは、体にチューブと点滴の針が刺さったまま入学式に出ることにしたのだ。
あばれたりしないでくださいね。
終わったら、すぐかえってきてくださいね。
そのままだんなちゃんは入院。
思えば、ここからすでに波乱万丈ははじまっていたのねぇ
ひとねむりして、おきたらつづきかきますー
入学式に出席しておいて良かったね
はい。ほんと。入学式に出席できてよかったです。
亡くなる一週間前に娘の学芸会があって、それも見に行くことができました。
余命二ヶ月と告げられて、一ヶ月ほどたったときのことでした。
だんなちゃんのがんはお知りの穴からも触って確認できるほど出てきてて。
すごく痛がってました。
こんな痛い思いするくらいなら楽に殺してくれって。
それくらいしんどい。
病院の治療で傷みを和らげる緩和ケアというものがはじまっていました。
すでにボロボロで、効く抗がん剤ならやってみる価値はあるんだけど、
効かなくなった抗がん剤は毒にしかならないと。
とりあえずは、痛みをとって体力を作っていく。という治療法に切り替えられました。
夜もまともにねられなくなっていただんなちゃんは脊髄から麻酔をうって
下半身の痛みの感覚をとって寝る ということをやっていました。
食事は常にたってしていました。
でも、たっていると足の付け根にできガン細胞のせいで
リンパの流れが悪くなって、毛穴からリンパが流れ始めるのです。
それが、むくんで広がって、妊娠線のように皮膚が一部薄くなったところから
亀裂が入ってリンパ液のようなものが流れ出すという。
悪循環になっていました。
娘の学芸会には出たいと。そんなわがままを病院側はすんなり受け入れてくれ
主人は学芸会に行くことになりました。
っていったのに、すごくおおがかりなものになった。
まず、痛みがあって座れない主人の痛みをとるために夜、寝るときにやっている下半身麻酔をしながら
いくということになりました。
そして、常時飲んでいるくすり。モルヒネとこの三つをやりながらいくということになりました。
でも、飲み薬のモルヒネは自分たちでできるが
腰から入れている麻酔は、医者か看護婦さんしかできない。
そのため、お医者さん二人と看護婦さんが付き添うということになりました。
そりゃもう、病棟あげての一大イベントとなっていました。
痛いから学芸会どうしようか?
ってはなしをしてた。でも、病棟内は
絶対だんなちゃんを無事に学芸会に連れて行くぞ。
ムードで大盛り上がり。
痛みもある中、主治医の先生が手術があるということでいけないかも。
という話が出てきてた。
だんなちゃんはちょっと不安そうになってきて、イライラしはじめた。
ダ「おれはおなかも痛いし頭も痛いんだよ。だけど学芸会にも行きたいんだよ」
嫁「学芸会行きたいならいけばいいじゃない。」
ダ「こんな状況でいけるわけないじゃないか」
嫁「じゃぁ、やめる?朝から楽しみにしてたんじゃないの?楽しみにしてたならいくべきだと思う」
ダ「だから、おれだって行きたいって言ってるだろ?なんでわかんねぇんだよ。」
嫁「だからあたしは、行けばいいと最初から行ってるだろうが。意味をかんねぇ」
ダ「またそういう蔑んだ目で俺を見る。かあちゃん(あたしはだんなちゃんにそう呼ばれてた)にそういう目でみられるのが
俺は一番嫌いなんだよ。」
嫁「そんな顔してないわ、好きとか嫌いの問題じゃないでしょぉ、行くか行かないかでしょ?
あたしだって仕事して疲れてんだし、あんたのそんなのに付き合ってられんわ」
ダ「じゃあオレもういかない。行く気がない」
嫁「じゃほんとにそれでいいんだね?」
ダ「やっぱり行く」
嫁「どっちなのよ?」
そのやり取りをずっと見てた看護婦さんは、
とりあえず、決まったらまたよんでくださいね。
といって病室を出て行った。
あたしは、こいつが行かないわけがないのに、絶対行くに決まってるのに
と思いつつもしばらくだまっていた。
師長さん「だんなちゃんだいじょうぶですか?
わたし、だんなちゃんがあんなに感情的になるところはじめてみました。
いつも、痛いときでも冷静に痛みの状況を伝えて、落ち着いてて、すごいなぁって
もし、体調がすぐれないようなら中止してもいいですよ。
こちらも、だんなちゃんの気持ちを無視してもりあがっちゃってたところがあるかも。
ごめんなさいね。
そういわれた。
あたしは、
そんなことないですよ。あたしの前ではいつもあんなんですよー。
いつもってわけでもないれど、たまーに。
あのひと、あたし以外の人の前で感情とか出さない人だから。
出すと嫌われると思っているのでだせないだけなんですよ。
だから、まったく気にしなくていいですよ。
あたしの前では、弱音もはきますし。だから、今日の学芸会連れて言ってあげてください。
よろしくおねがいします。
ちょっと安心しました。」
嫁「あんしんて?」
師長「いつも冷静だから、もっと看護婦に対していろいろ言ってくれればいいの何も言わないし
だんなちゃんどうなってんだろって。
でも、さっきのことで、ちゃんと人間ぽいところがある人なんだなぁって安心しました。
よかったよかった。
やっぱり病気になってもそれは変わらないのかw
だんなちゃんがよくいってた。
かあちゃんに出会って初めて感情を表に出すことができた。
甘えたいときはあまえるし、いやなものはいや。
かあちゃんの前だからいえるよ。
かあちゃんだいすき。
そういってた。
主治医の先生の手術が予定より早く終わり
一緒に同行してくれることになったのだ。
だんなちゃんは、主治医をものすごく信頼している。
その先生が一緒に来てくれるそれだけでもすごく頼もしいことだと思う。
それで行く決心も固まったんだと思う。
わたしたちはタクシーを手配したり、行く準備をはじめた。
ちゃんと専用の席もあります。とのことだった。
病院から学校に医者と看護婦が同行するということも伝えて出発。
わたしと、主治医がタクシーにのって
看護婦さんと、もう一人の先生は別の車でがっこうに向かうことになった。
道中では当然こんな話になりますよね?
主治医「むすめさん、劇でどんな役やるんですか?」
うちのだんなちゃんは満面の笑みで
ダ「濁流役ですー(´v`)」
主治医「・・・・・・・・・・汗
濁流役ですか?
ダ「そう、濁流役なんですよ。でもねぇ、すごくかっこいいんですよ。
ヨメルヨみたいな踊りして登場して、ダンスして、めちゃめちゃかっこいいの」
たのしみーw」
主治医「それはたのしみですね」
娘が濁流役っていわれたら反応困るだろふつーは。
生徒が運動場で遊んでいるにもかかわらず、運動場の真ん中つっきって
運動場脇に車を止めた。
あたしたちは、車の中で
こどもこええぇぇぇぇえwwwwwwwwwwwwwwww
轢きそうwwwwwwwwwwwwww
運動場に車でのりつけるとかwwwwwwwwwwwwwwwwww
DQNドラマだぁwwwwwwwwwwwwww
とか、もりあがっておりました。
主治医の先生が操作あやまって車椅子が校庭の土にうもれていった。
先生、なにやってんすかw?
いや、うもれてしまった。
ほと、このおっさんなにやってんだよ。
あたしは、娘が濁流役ということしか知らず、
娘が出ちゃったあとだったらどうしようか?
すごくこまっていた。
物語りも終わりに近づいていてきたのにまだでない。
もしかして・・・・
もう、出演してしまったのでは!?
ぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁ
ぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅ
ここまできて、まさかみれないとか。
そんな最悪なことがおこっていいものだろうか。
だんなちゃんに、
濁流にのまれるシーンて小説だとたしか、おわりのほうだよね?
とかきいてみても、
おれ、このはなししらねーw
とかいわれるし、もう、ドキドキしてた。
すると、わーっと濁流役の子が舞台の袖から出てきて踊りはじめた。
よ、よかったーーーーーーっ。まにあってたーーーーーーっ。
だんなちゃんも、娘でてきたー。
濁流wwwwwwwwwwかっけぇぇぇぇぇぇwwwwwwwwwwwww。
主役くってる。踊りうますぎるwwwwwwwwwwww
大絶賛。
すごくたのしんでた。
俺のじっちゃんもガンになったみたいだからさ、
うん。なんか。どうしたらいいのかね。
うちの娘は小学五年生なのにすごく寂しがりやなのだ。
あたしがきているかどうかわからないと、すごく不安で。
いつも半べそかいているのだ。
だから、あたしがきたよーっていつもわかるようにしてる。
すこし娘と話してから、席に戻るとだんなちゃんたちが帰る準備をしていた。
ダ「もう終わったから帰るんだけど。かあちゃん待ちなのになにしてんのよ」
嫁「このあと、娘の部活の出し物あるんだけどそれみないの?」
ダ「え?そんなのあるの?」
嫁「前からいってんじゃん。笛吹くぞ」
ダ「見たいけど、主治医がこれから学会行かないといけないからいいわ。かえる」
主治医「まだまだ時間あるからせっかくだから見ていきましょう」
その一言で、だんなちゃんは最後まで学芸会を見ることができた。
ほんとうに、病院の先生たちにはかんしゃしてる。
ガンは早ければどうということはない。ただ、遅いとどうもならん。
だんなちゃんはいってた。
ガンといって態度が変わらなかったのはかあちゃんだけだ。
みんなにガンというと腫れ物をさわるような扱いになる。
もっとふつうにしてもらってていいのに。と。
だんなちゃんの場合も、お尻が痛くなるまでは普通に仕事言ってたし、
普通にご飯も食べてたよ。
答えられる範囲で答えていく。
テレビのがん患者闘病生活は編集されすぎてるからな。
うそもおおい。
きがねなくきいてくれ。
でも、いまからちょっと役場に行かなくては行かなくなったのでまた夜にでもきます。
それではまたあとで。
こんばんは
わたしはその日、結婚記念日ということで仕事をお休みしていました。
いつもどおり一番下の子(二歳三ヶ月)の子を保育園に送っていき
その足でびょういんにむかいました。
もちろん、いい夫婦。っていう語呂合わせの意味もあるんですが。
話は2000年にさかのぼります。
2000年のとある冬の日。
一緒に暮らしていただんなちゃんに向かって。
「三月くらいに結婚しない?」
っていったんですよ。
でも、返ってきた答えは。
「オレ、結婚するきない。」
でした。
あたしは、かなりショックを受けました。
めちゃめちゃ仲がよかったし、まさか断られるなんて思いもよらなかったから。
こいつの考えてることがいまいちよく分からんのだが(´Д`;)ヾ
などと思ってみたもので。
翌日、あたしの部屋から朝ごはん食べてふつーに出勤していくわけよ。
ますます意味が分からないと。考え込てしまった。
そして、その日の晩。
昨日の結婚のはなしなんだけどさぁ。11月はどうよ?
と、再度結婚の話をもちかけた。
「11月なら結婚してもいいよーっ(´∀`)」
と言い返してきた。
嫁「はぁ?3月だと結婚できないけど、11月は結婚できるのかい?( ̄□ ̄;)
ごめん、その線引きがよくわからんのだが・・・」
ダ「オレもよくわからんがなんとなく?まだ付き合って三ヶ月くらいじゃん。
でも、11月なら半年以上たってるからいいかなぁーって」
嫁「そんなもんですか・・・・」
ダ「そんなもんですよ」
そして、あたしは記念日とか忘れっぽいから忘れないようにと
11月22日に結婚することにした。
あたしは結婚して二年目くらいからもう、忘れてたw
だんなちゃんは一度も忘れたことないのに。
医者に、「余命二ヶ月。ここから先は週単位で何が起こってもおかしくない。」
といわれていたから。
会社の休みもきちんととったし、子供を保育園に送っていっていつも通りその足で病院に向かった。
「ただいまーっ」ていうと「おかえり」と、
病室で立ってごはんを食べているだんなちゃんに会うのだ。
その様子を見てだんなちゃんは今日も元気にご飯食べてるなーって安心する。
このころには、ガンが体の栄養をいっぱい食べちゃってて痩せちゃってた。
結構な栄養取り入れててもガンがどんどん食べていく。
だから、あたしはいつも。
「あんたは食欲ないかもしれないけど、ガン細胞は食欲が旺盛だから
がん細胞に栄養あげるつもりでたべなよ」
といつもいっていた。
だからいつも、アレ食べたい。コレ食べたいと言って来る。
だからあたしもそれに合わせていろいろ作る。
やっぱりかぁちゃんの作ったごはんはおいしいなぁ
いつも言ってくれてた。
この日持ってきたのは 豚の角煮 だった。
やたらと時間がかかる。少なくとも一日以上はかかる。
だから、食べたいといった日から二日間は我慢してもらうことになる。
そして、出来上がったのがたまたま結婚記念日だったのだ。
だんなちゃんに角煮渡すと
「おっw角煮キターーーーーーーーーwあざーっす。」
とめちゃくちゃ喜んでくれた。
「でも、角煮上手に食べられるかなぁ。むせちゃったらどうしよう。」
と心配し始めた。
余命先刻受ける数ヶ月前から、唾液の分泌量が減ってきていて上手に物が噛めなくなってきていたのだ
案の定、だんなは角煮を一口食べたらむせていた。
「うあぁぁぁ。すげーうまいのにむせたーーーーーっ。でもたべたーい
たべたーい。たべたいのだぁ。一緒にはいってるにんじんとか、ジャガイモは平気なのに
なぜ肉だけだめなんだぁぁぁぁぁぁ。脂身だけくってやるぅ」
なんか、ほえながら一生懸命たべていた。
かわいいやつめ。
嫁「今日、何の日かしってるー?結婚記念日だよ。
あたし、今年はちゃんと覚えてたよ。会社も休みにしちゃった。」
ダ「そんなのかあちゃんに言われなくてもしってますーーっ。」
ってかえってきた。
そうだよね。毎年わすれたことなかったよねーっ
下の子供を来年度から別の保育園に入れる手続きをとるため、保育園にいかなきゃならなかった。
キャンセル待ちしていた保育園に空きができたのだ。
結婚記念日の挨拶もそこそこに。
「またあとで病院に来るねー」ってあたしは病室をでていった。
四時ぐらいに病院についた。
いつもよりかなり遅め。
あたしがあわてて病院に行くとだんなちゃんは横になっていた。
ねちゃってるのかなぁ。と思ってかおを覗き込むと。にこって笑って
「おかえりーっ」って言ってくれた。
あたしも「ただいま」って。だんなちゃんのベットの横に座った。
ベットのゆれ加減で痛みがぶりかえしたりするから。
いつもゆっくり慎重に座るのだ。
でも、その日はそんなに痛くないみたいで割りとひょいっとすわれた。
そして、今日一日あったことを話す。
「前日に保育園から入園できます。っていうあんないもらって、今日行ってきて。
ほんとはここで一日だんなちゃんとのんびりするはずだったのにーっヽ(`Д´)ノ
もう、いやだわぁ。」
そして、ベットにボフってして。
「今日はたいちょうどうよ?」ってきくの
そういうから。
嫁「じゃぁ、結婚記念日だし売店にでも行かない?売店しかないけどなんか買おうよ」
ダ「そだね。一緒に行こうか」
そういって、手をつないで病室でたの。すると看護婦さんとすれちがって。
看護婦さん「あれ?だんなちゃん歩いてるの久しぶりに見たよ。どこかいくの?」
嫁「売店にいってきマース。体調いいみたいだから連れ出した。」
ダ「オレ、二日ぶりに病室から出た気がする」
看護婦さん「そうだよね、ずっと歩いてなかったよね。きを付けていってらっしゃーい」
ダ・嫁「いってきまーす」
売店に言っては見たものの、しょせん病院の売店。
たいしたものは売ってないし。特にほしいものもない。
嫁「なんかほしいものあるー?」
ダ「特にほしいものもないんだけど。。。」
嫁「じゃぁ、だんなちゃんの好きなベビスターでも買ってったら?」
ダ「そだね、ちょうどなくなってたし買ってくわ」
だんなちゃんは、ベビスターがすきだ。むちゃくちゃ好きか?って聞かれるとそうでもないらしい。
家の中に1つ2つあるとなんか安心するらしい。
家の中にあればいいわけで、それをすぐ食べるのか?っていわれるとそうでもない。
一週間でも、二週間でもそのまま放置してある。
あたしはそれを知らなくて、ずーっと置いてあって食べる気配もないから勝手に食べちゃう
すると、また買っておいてある→ずっとそのまま放置→食べないと思ってあたしがたべる
の無限ループ状態。
つい最近、かあちゃんはオレのかってきたベビスターをいつも食べるから、
オレが食べたい時にはいつもない。なんでたべちゃうの?
っていわれた。
ダ「あれは、あるとちょっと安心するから買ってあるわけで、食べても食べなくてもいいの。
ちょっとだけおいてあるのがいいの。結婚して10年以上たつけど
いままできがつかなかったの?」
嫁「そんな気がつくわけないじゃん。言われるまできがつかなかった・・・」
ダ「きがつこうよ。。。」
ダ「あれは、あるとちょっと安心するから買ってあるわけで、食べても食べなくてもいいの。
ちょっとだけおいてあるのがいいの。結婚して10年以上たつけど
いままできがつかなかったの?」
嫁「そんな気がつくわけないじゃん。言われるまできがつかなかった・・・」
ダ「きがつこうよ。。。」
そんな思い出のあるベビスターを買ってノタノタあるくだんなちゃんの手を引いて
病室に向かった。エレベーター近くの時計を見ると。5時半をまわっていた。
嫁「そろそろばんごはんだね」
ダ「えーっもうそんな時間なの?」
嫁「うん。もう5時半だよ」
ダ「早いなぁ。ベビスターばんごはん食べ終わってから食べよう。」
嫁「そのほうがいいかもね」
そんな話をしながらだなちゃんとエレベーターにのった
だんなちゃんは、そのばんごはんにてをつけることなく、
ダ「疲れたからちょっと横になるよ。」
嫁「今日はがんばって売店までいったからねーっ。でも、ばんごはんはちゃんとたべなよ。
ゆっくりでいいからさ。」
ダ「うんわかってる。おきたら食べるよ」
そういって横になった。
嫁「きょうさぁ、11月22日だからどっかのニュース番組のコーナーで
絶対いい夫婦ってやってると思わない?」
ダ「うん。やってると思うよぉ。みてみよか」
だんなちゃんも体を起こしてごはんを食べようとしてた。
2人でテレビを見ながら、なかなかやってないねーって話をしながら見てた。