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:1 ◆yT5YRa9V0k2012/04/21(土) 03:26:23.93 ID:88mOtjmX0買ってきた缶ビールをマッタリ飲んでたな
まさに、星見酒って感じだ
最高だったなあ。
一回り世代が違う男が三人。
爺さんは奥さんとの馴れ初めを無邪気に語り
大学生君は顔を真っ赤にしてマスターの娘さんへの想いを語り
俺は大学時代最後に行った夏祭りの事を話したなあ
それが最後の夏になると思ったのに、こうして今また夏を堪能してることを噛み締めてた
「こんなところでなにしてるんですか」
そこにいたのはマスターの娘さんだった
といっても大学生君の好きなお姉ちゃんの方ではなく
妹の高校生の方だった
俺はしめた、と思ってニヤニヤして
「お姉ちゃん呼んでこれる?」って言った
そしたら大学生君がやたらてんぱってたな
って言って部屋に帰ってしまった
お前のために機転をきかせたのに!
マスターの娘さん二人が来た時は、そこには俺と爺さんしかいなかった
なんとも不思議な構図だよw
爺さんと30のオッサンと大学生と高校生w
およそ普段生きてる日常では考えられない状況だったな
可愛らしくて、今時めずらしい落ち着いててて素直な子たちだった
そのまま話してたんだけど、お姉ちゃんの方は酔ってたこともあって饒舌だった
俺が昔の恋バナをしてみせると、彼女も恋の話をし始めた
爺さんは笑って静かにビールを飲んでたな
「大学に好きな先輩がいる、振り向いて欲しい」
うん…大学生君には申し訳ないけど、なんというか青春の甘酸っぱさを感じたよ
その瞬間、すごくいたたまれなくなった
好きな人のことを語る彼女はとても嬉しそうで可愛かったし
でも大学生君の想いも知っていたし
まさかこの歳にしてこんな想いができるとはねw
高校生にでも戻った気分だったよ
また爺さんと二人きりになったんだけど
この話どうします…?w
ってコソコソ話して、爺さんは終始笑ってた
「あとは彼らを見守るだけだよ。若いってのはいいね」
って嬉しそうに言ってた
俺もそう思ってた
若いっていいな、俺もまだまだ色んなことできそうだって思えた
無理せずに
ありがとう。
需要があるか分からんが頑張るよw
とてもほっこりしてる
かなり最初からいてるからな
まつのは慣れてるが続きはみたいってとこだね
同じところに止まらず新しい世界に飛び込む少しの勇気がドラマを産むのかなぁ。なかなか踏み出すことは難しいけれど。
多摩川って、色んな人との出会いがあるよね
このスレ読んでると30年前の上京した時のことを思い出してノスタルジックに…
>>1マッタリと支援
俺もたまには家から出てみるか
ちょっと今帰って来たから
しばらくしたら書き込んでいこうかと思います
爺さんと笑いながら穏やかに話して
「俺君も頑張りなよ。」って楽しそうに言われた
爺さんはいつも俺のことを
「若いのに見所がある」「面白いやつだ」って気に入ってくれてた
「独身には独身の楽しみがあるけどね」
「家族がいるってのも楽しいんだ、私はね」
っていつも言ってた
「爺さん見てるとそう思います」って俺はいつもそう答えてた
「おかえりです」
なんだか俺は顔を合わせられなかった
さっきのお姉ちゃんの言葉がこだましてた
大学生君は俺の方を見ないで話続けた
「俺明日思い切って気持ちを伝えようと思います」
不思議なことに俺はあまり驚かなかった
「いいことだと思うよ、手伝えることがあったら言って」
最後までこの若い青年の恋を見届けようと思った
午前中は各自自由行動で
昼食食べたらそのあとはマッタリして帰る流れだった
朝からとてつもない暑さで、俺はふらふらだった
昼食のあと、大学生君が宿の裏にお姉ちゃんを呼び出した
俺はバドミントンをするふりをして、陰からそれを見ていた
といっても、妹さんの方が気になって覗いていたので
俺も一緒になって見ていたのだがw
と思ってフラフラとタオルを首に巻き、麦わらをかぶって
完璧な夏スタイルで出かけようとしていた
すると玄関先で妹さんに会って、元気な声で
「バドミントンしませんかー!」
って言われたので、こんな機会はないな、と思って快諾した
失敗するたびに「うけるーw」と煽られて、楽しかったけど
若者の体力には勝てず、元気な妹さんに追いつけなくなった俺は
自販機でジュース飲もうって言って二人で宿から離れようとしたら、大学生君に呼ばれた
俺「決心したなら、勇気出さないと…」
そこで、大学生君が妹さんにお姉ちゃんを呼ばせようとしたので
俺はそれを遮った
「だめだよ。自分で呼んできなよ。頑張ろう」
結構強い口調で言ったと思う
そう言うと大学生君は頷いて、宿の中に走っていった
妹さんに「なになに?どうしたの?」
みたいに聞かれたから、笑って「見てれば分かるよ」って答えた
宿の入り口から少し離れた自販機でジュース飲んでた
額から汗が滝のように流れて来て、やかましいくらいにジワジワ蝉が鳴いてた
「夏だねー」なんて言い合ってた
宿題とかやってんの?って聞くと
全然wやばいなーwとか言われた
二日目ともなるとお互い慣れてきていて、リラックスしていた
マスターの娘さん二人は魅力的な子たちだった
今にしては素直で明るくて、いい子たち
大学生君が好きになる気持ちも分かる
そうしてると、宿の中から大学生君がお姉ちゃんを連れて出てきた
妹さんが「あ、出てきたよ!」と言うので
二人してバドミントンのラケットを持ったままついていった
「シーッ」って言われながら後をついていって
まるで中学生が何かいたずらをするかのような
すごく微笑ましくてワクワクした
俺はもうろうとしながら妹さんと二人で陰から大学生君とお姉ちゃんを見ていた
すごく印象的な光景で
今でもよく覚えてる
大学生君「あのさ…聞いて欲しいことがあるんだよね」
お姉ちゃん「どうしたの…?」
頑張れって心の中で思った
お姉ちゃん「ありがとう。でも…私今好きな人がいるんだ、ごめん」
お姉ちゃんは笑っていた、けどどこか寂しそうだった
大学生くんの恋は終わった
俺と妹さんは、黙ってただ眺めていた
すっげえ蝉が鳴いてた
しばらく大学生君とお姉ちゃんはその場で話していたので、俺達はそこを離れた
俺が「青春だね」って言うと
「そうだね、いいなぁ」ってゆっくりと言った
その後、また二人でバドミントンを始めた
ラリーを続けながら妹さんは俺に叫び始めた
「私も」「えー?」「今度ねー」「うん」
「好きな人に」「うん」「告白することにしたー」「まじかー!」
きっと妹さんにとって俺は「なんでも話せる気のいいおじさん」
だったんだろうな
そんなこと言ってくれるのが素直に嬉しかったよ
こっち見て笑うんだ、可愛いもんだよ
きっとこの子ならたくさんの人に好かれるだろうな、とか思って安心した
帰りのバスで大学生君が明らかに落ち込んでいたので
隣に座ってオロナミンCを差し出した
そんで俺のipod貸してあげて音楽を聴かせてあげた
終始涙目になってて
俺が話しかけることはなかった
一所懸命自分の恋を走った大学生君
快闊な態度で俺に告白する決心を話した妹さん
そして幸せそうな爺さん
今まで、これでいいと思っていた自分の価値観が
とても不安定なものに思えてきて
それでいてとても前向きな気持ちになってきている気がした
もうとうに諦めていた青春が、自分の目の前で駆け巡っているのを感じた
旅行も終わってしばらく経った夏の終わり
久しぶりに碁会所に行くと、とても嬉しそうにしている爺さんに会った
「久しぶりだなあ、聞いてよ」といって笑って俺に話しかけてきた
なんと、旦那さんと娘さんの間に子どもができたんだそうな
娘さんが妊娠したらしい。
とてもおめでたいことだった
娘さんも旦那さんも本当に嬉しそうで
爺さんと奥さんもとても上機嫌だった
幸せな家庭の、幸せな瞬間、俺はただそれを
素敵なものだ、と思って眺めているだけだった
それは本当に素敵だった すごく羨ましかった
その日の帰り、爺さんが家の外までついてきてくれた
俺「素敵ですね。羨ましいです。」
「俺も…爺さんみたいな素敵な家庭が築きたいです」
爺さん「君にだって思い残している人がいるはずじゃないか。」
「勇気を出してごらんよ」
爺さんはあの笑うと線になる優しい目でそう言った
俺の大学時代の夏の思い出を爺さんは知ってる
俺はその日の爺さんの一言で決心した
今日から、変わろう
そう決心した
話が進むにつれて、あなたの紡ぎ出す言葉の一つ一つが輝きだしてきたように感じるよ。
よう同級生
無理せず自然体でいこうぜ