元トメは嫁の物は自分の物がポリシーの人だった。
初七日過ぎても一向に帰ろうとしないから元夫に言うと
「母さんは親切でしてあげてるだけだって」
と言うばかりで動かない。
一応そろそろ帰るように言っておくとは言ってくれてたので少し我慢することにした。
ひと段落して押入れとかチェックすると友禅とかがごっそり無くなってた。
あわてて家探しするといろんな遺品が無くなってた。
夫に言って一緒に探してもらうも全然見つからない。
「お前の両親が亡くなる前に処分したんじゃないの?」
と言われたが釈然としないものが残った。
とりあえず無くなったものとあるものをチェックして一覧にしておいた。
そうこうするうちに どんどん元トメの荷物が増えてきた。
文句を言っても「かあさんだって屋根裏とか掃除してくれてるんだから」と言ってのらりくらり。
チェックして一覧にした後に無くなったということは誰かが持ち出したということ。
でも黒檀の飾棚なんて元トメ一人じゃムリ。
無くなった遺品は元夫が協力して持ち出して売り払ってたことが判明した。
売り払ったお金を新車の頭金にした元夫は
「お前も使う車に使ったんだから文句を言うな。つか頭金にもならない」と言ってきたので離婚になった。
近くのリサイクルショップに売り払ってたので、一応ほぼ全部売値で返してもらえた。
リサイクルショップじゃなくて、それなりのところで売ればかなりの額だったのに
「こんな二束三文で文句を言うな!」と怒鳴られた。
12万の値のつく陶器を30円で売るってあり得ないと思った。
離婚した後にあれらの価値を知った元夫にいろいろ言われたけど、
「そんな値のつく物がある家なんて呪われてる。呪われたいわくつきの嫁は要らない」
という元トメの有難いお言葉で元夫は離婚してくれた。
少しだけど慰謝料も貰った。
久しぶりに会った元夫は
「お前まだあのいわくつきの遺品と住んでんの?厄払いに俺が貰ってやってもいいよ」
と言ってきた。
「貰ってやる代わりについでにお前も貰ってやるけどどう?」
とニヤニヤ言われたので
「何があってもぜったい嫌だ」と言って帰ってきた。
離婚の騒動を同級生に愚痴って大恥かいてたから、まさか同窓会に現れるとは思わなかった。
「絶対嫌」と言ってるのに「照れてる照れてる」とか、バカじゃなかろうか。
悩んでたけど、両親の思い出の品少しだけ残して全部売って実家も売って引っ越しすることにする。
良いきっかけになったと思う。
同級生に根回しして引っ越したらいい。こういう経緯だから連絡先は教えないでねって。
旦那気持ち悪いね。お疲れ様。
キモい元旦那だが,離婚の際にちゃんと婚姻届不受理願は出しているのか?
再会してへんなスイッチ入って勝手に出したりしそう。