婚約こそしていなかったものの、結婚も視野に入れていて、彼が家族に私を紹介したいと言うので、彼の実家に行った
和やかに挨拶を済ませ、席に着こうとしたとき、彼が突然大きな声で「父さん、母さん、先に言っとかなくちゃいけないことがあるんだ!」と言った
何?と思ってると「彼女は…、彼女は母子家庭育ちなんだ!」
…え?というような、微妙な空気になった
彼のお母さんが困ったように、「あ、お父様、お亡くなりになられてるのね…」と言うので、「まあ、私が社会人になった後ですけどね…」と答えた
彼のお父さんは彼に向かって
「…それは母子家庭とは言わないんじゃないか?」
「いや、仮に母子家庭だとしても我々は何も気にしませんが…」
と慌ててフォローをしてくれた
そして、何とかおかしくなった空気を和やかなものにして、楽しく過ごすことができた