20年以上前の学生時代、和食系の居酒屋でバイトしていた時に客の子供が大ヤケドした。
一人、小学校低学年ぐらいの元気がよすぎるガキというか男の子がいて、座敷の中をドタバタ
走り回っていた。
その家族連れが締めに注文したのが「キノコ雑炊」。
鉄鍋を直接コンロにかけて煮て、アツアツのグラグラのを皿に載せ、小分けの器を添えてお出しする。
テーブルに置くときには必ず「鍋が熱いので気をつけてくださいね」と注意することになっていた。
んで俺はその時も雑炊をテーブルに置き、ちゃんと注意して、座敷を出ようとした。
母親が「ほら○○くん雑炊来たよ!はよ座って食べなさい!」と声をかけた。
それまではしゃぎまくってハイになっていたらしい○○くん、「ナントカァー!!」ってなんかの
必殺技の名前を叫びながらテーブルに走ってきて…鍋から直接雑炊をすすろうと、おもむろに
雑炊の鍋を両手で持ち上げて口をつけちゃった。家族が止める間もなかった。
「がーっ!!!!!!!!」
なんか人生で初めて聞くような悲鳴が上がった。
唇の皮がぎゅーっと引っ張られてからペロッと剥がれたのをはっきり覚えている。
母親が悲鳴を上げながら鍋をはたき落として、それでやっと鍋が指から剥がれた。
ただそのせいで、煮立った鍋一杯の雑炊が○○くんの胸から腹、膝にドバッとぶちまけられた。
「あづいあづいあづいあづいーっ!」○○くん転げまわって泣き叫ぶ。
どうしていいかわからなかったが、焼酎水割り作る用のピッチャーの水をぶっかけて雑炊を流して、
他のホールバイトに「氷と水持って来い!」つって、氷水に浸したおしぼりで火傷を冷やした。
子供は泣き喚くわ母親は半狂乱だわ父親はパニックで怒鳴ってくるわで店内は騒然。
店長が救急車を呼び、担架持った救急の人が来て○○くんを運んでいった。
料理を運んだのが自分だったんですごく責任を感じたけど、店長からは「ちゃんと注意したんなら
お前の責任じゃない」って言ってもらえた。
あとで聞いたらその家族の父親と店の経営者が遠縁だか友人だったとかで、裁判とかにもならずに
済んだみたい。ただ○○くんは胸から腹にかけてかなり大変な手術をしたらしい。
その事故の後、雑炊は調理した後、別の土鍋に移してお出しする形に変わった。
酔っ払い客にぶつかって運んでたホールの人が軽いやけどってのはあったな
サイコロステーキも同じように熱々だったから注意してたな
それにしても、○○くんて馬鹿にも程があるだろ
躾がなってないと、危ない目にあいやすいよなあ
走り周って他の客に迷惑な餓鬼に天罰下ってスッキリした!
そもそも餓鬼を居酒屋に連れて来るなよ。
親もてめえの教育が悪かったと反省しろよ。
クレーム沙汰にならなかったのはむしろ珍しい事かもしれんね…