ここのまとめ偶然読んで、その中のひとつにハッとしてあれははっちゃけ病だったんだとようやくあの時の義弟の行動に合点がいった。
嫁の家は父親の酷いDVで、夜逃げ同然で家族4人で逃げ出してその後離婚。
嫁の母親(俺にとっては最優良トメ)が女手ひとつで3人を育てたそうだ。
その後10年以上その父親から音沙汰はなかったのに、突然振って沸いて出た。
俺は結婚が決まった時、義兄さんに呼ばれて子供時代の話を聞かされていて、妹をよろしく頼むって涙ぐみながら頭下げられてたので、嫁父のひどさは多少理解していた。
実はおれ自身も、親父が借金残して女作って逃げた身の上だったので、どうにも救いようがない馬鹿親が居るって事は身に染みて理解してたってのもあったし。
もちろん嫁父が現れたと知った時も、嫁家族俺全員で追い返す気満々だったんだが、義弟が何を思ったかはっちゃけた。
「みんなひどいよ!おとーさんは困ってんだよ!助けてやらないと」
冗談じゃない。困ってるのは自業自得だとみんなで何日も何日も説得しても「みんな冷たい!俺だけでも助ける」といって、嫁父を助け始めた。
義兄はそれに切れて、勝手にしろ、嫁も呆れて関わらない事にした。
「あれだけあたし達がされてきた事、こうなった時の為に前からちゃんと話してたのに・・・」と嫁は家で泣いていたが。
義母さんは、昔の夫が現れて、しかも息子が助けると言い出した事で体調を崩ししばらく入院してしまった。
俺はもう一度だけ説得しようと援助に励む義弟と話をしたんだが、
「父親が行方不明の義兄さんにはわかりませんよ。親孝行出来る喜びは。」と言われさすがに切れて一切関わりを止めた。
それから数ヶ月経った頃、義兄の元へ義弟がやってきた。
義弟がずっと欲しがって自分で貯めて買い、父親に譲った車が売られ現金に変わっていた。服やその他を買う為の金は全部遊興費に消えていた。
どっかの女をアパートに呼び込んで、その女の分まで金を貢いがされた。貯金も使い込まれた。あげくの果てには義弟名義で多額の借金までしようとしてる事に気づいて問い詰めたら逆ギレされ殴られた。とここでやっと義弟は目が覚めたらしい。
義兄は呆れて、「だから言っただろ。あれだけ言ったのにそれを聞かず、お前が選んだ事だ。今更泣きついてくる資格はない!」
と追い出したんだそうだ。
その後俺らに連絡があり、一端追い返したが状況が状況なだけに話し合いに来てくれないかと言われ義弟を入れて家族会議が行われた。
義弟は泣きながら、すまなかった。あんな奴だとは思わなかったと。
「思わなかっただと!?今まで散々話してきただろ!母さんの左手が不自由なのはなんでだ!妹が一生消えない傷を持ってるのは何でだ!
俺の片目と、腰が不自由なのはなんでだ!言ってみろ!」
「みんなそれぞれ小さかったお前をかばって守ってたんだぞ!
女である妹と母さんがあんな傷持ってる事がどれだけつらい事か分かって言ってるのか!
母さんはお前があの男の面倒見てる間、ショックで入院したんだぞ」
義弟「そんな大事な事何で教えてくれなかったんだよ!!」
義兄「お前にあの状況で教えてたらどうなってたと思う?お前は確実にあのクソ親父にヘラヘラ喋ってただろうな。
母さんの心労増やすような真似出来るわけないだろうが!大馬鹿野朗が!!」
「俺らが本当に親孝行しなきゃならんのは誰だ?散々俺らを傷つけてきたあの馬鹿男か?
それとも必死に俺らを育ててくれた母さんか?それも分からないような奴なら俺には弟なんて居ない。もういちどよく考えろ」
義弟はただごめん、ごめんと泣いてた。
それから義弟は父親にもう援助は出来ない。二度と現れないでくれと、義兄と一緒に言い行った。
父親は、あっけなく「あっそ」といった雰囲気で出て行ったんだそうだ。
「俺はただの金ヅルだったんだな・・・」と義弟が言っていたと後日義兄に聞いた。
それから正直3年以上嫁家族は俺を含め義弟とギクシャクしてたんだが、
義弟に婚約者が出来て、結婚→妊娠→出産となった時、義弟が俺らの前でまた泣きながら謝ったのを機に少しずつ関係も元に戻ってきた。
今では俺が嫁と出会った時のような仲の良い兄弟に戻ってる。
当時義弟は独身でここではスレチだし、正直父親の記憶があまり無い分、義弟の中で多少父親が美化されてたのかもしれんと思う。
だからもしかしたらはっちゃけではないのかもしれんが、ここで吐き出させてもらった。長文失礼した。
乙。
長文だけど読みやすかったよ。
父親がいなくなった時、義弟はまだ幼くて父というものに対する憧れが残った
ままだったんだろうね。だからサイマー父のひどさを身をもって知ってようやく
現実に目覚めたと。
こればかりは周囲がどう言おうと、義弟が自分で乗り越えるべきことだったから
かえって良かったのかもね。
ともかくも、これからも仲良く暮らしていって下さい。
イヤなものを見せないようにすると純真無垢で真っ直ぐな人間になる、ってんじゃなくって、
人の痛みや苦しみを想像できないお綺麗な人間になるんだな。
>>785 乙。
とても読みやすかったし、問題点がなんなのか見えてくるような文章だった。ありがとう。
母親の左手が不自由で、
兄の片目と腰が不自由で、
姉にも消えない傷があって、
それが親父の暴力のせいだ、っていう事実は伝えているわけで、
結局事実を伝えていようがいまいが、
この義弟みたいに頭がお気の毒な人は、
目に見えて障害の残った家族無視してはっちゃけるんじゃねーかな。
だけなんだよなー。
友達やドラマなんかで培われていった父親像みたいなものを。
そんな所にさらっと現れた実父(脳内お父さんとはかけ離れた存在)に
夢をどーんとぶつけてしまったのよねぇ。
勉強になったとはいえ手痛い体験だったねw
親の愛情を貰いたくてやってしまう事だからね。
本人の資質の問題もあるけど、根っこは子供の時に戻る分判断力も何もかも
どっかに飛んでしまうんだろうね。愛情を欲するのは本能だろうしさ。
だから、なんちゅーかこの手の話は哀れさを感じるよ。
母親から、姉から、兄から。充分だろ。
上記の三人が一生消えない体の傷を負ってるのに、義弟だけ無傷だったって事だけで
どれだけ愛されて、全力で守られてたか他人の目から見たってわかるのに。
結局ね、バカは自分が痛い目見るまでわからないって事だと思うよ。