130:アキ2013/03/24(日) 02:32:00.75 ID:pmN8elV80
それからは、ハルが開き直ったかのように毎日絡んできた。
「一緒に帰ろう」とか、わざわざ一人でうちのクラスに言いに来たりして。
仲間内からカップルが生まれて、こいつも寂しいのかなって思ってた。
自然と二人でいることも増えた。

そして春休み直前、雪がハルに告白した教室で、ハルに告白された。
「廊下で初めて会話した時から、ずっと好きやった」って。
笑ってしまった。
あの日あの瞬間、私以外の三人が一気に恋に落ちたのか。
なんて面白いメンツなんだろうw
運命的とも言えるじゃないかw
しかし私の鈍さは、夏に負けず劣らずだな。
そう言えばハルはやたら私を褒めてきたなー、とか、
やたら夏がハルを押してたなぁ、とか、
そこでやっと気が付いたんだw
申し訳ないことをした。
でも生憎、返事はNOだ。
私はハルのことを男としてなんて見れなかった。
その頃まだ私の一番は夏だったし。
そう簡単に次にはいけなかった。私はね。

http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1364037285/
131:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 02:36:10.96 ID:SZ7vCsTx0
きれいに四角関係だったわけか

132:アキ2013/03/24(日) 02:40:19.20 ID:pmN8elV80
その後一年間しつこく私を好きだと言い続けるハルがいるのだけど、
それはまた別のお話。

出/会/いから4年たったけど、今でも私たちは連絡を取り合ってる。
夏と雪は別れたりくっついたりを繰り返しながらも続いてるよ。
だから、夏が大声で叫んだ「永久不滅なり」は、まだかろうじて守られてるw

133:アキ2013/03/24(日) 02:42:52.42 ID:pmN8elV80
長々と詠んでくれてありがとう!
最後らへん誤字脱字多くてごめん。
>>129でもアキと雪間違えてるし(´・ω・`)w
でもみんなそれぞれ本当にそんな響きの名前なんだよw

スレ立て初めてで、どう終わればいいか解らんが、こんな感じでしたw
コメ?くれた人達どうもですー(`・ω・´)

134:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 02:44:14.55 ID:vJ6peDZe0

よければその後の話で印象的なエピソードを後日

135:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 02:45:12.75 ID:qef5VNgf0
私からも後日談お願いします
気が向いたらで良いんで

137:アキ2013/03/24(日) 02:49:11.38 ID:pmN8elV80
解った!
今日はぶっ続けで書いちゃって疲れたから、
また明日書くね(`・ω・´)

141:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 10:39:08.71 ID:Czk9YAPx0
追いついた(`・д・´)
ビバ青春!!

147:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 21:18:19.42 ID:HcKfBMm90
今日書くのかな?

138:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 02:49:43.32 ID:M6KFXcub0
今は好きな人とか付き合ってる人はいないの?

145:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 17:18:04.32 ID:Lu0TnYV00
文章うますぎww
いつも書いてる人?

148:アキ2013/03/24(日) 22:54:35.15 ID:pmN8elV80
今思い出を総動員して書いてるんだけど、
うまくまとまらないというか、
長くなっちゃいそうなのね(`・ω・´)汗
小出しにするよりまとめて投下してく方がいい、、、んだよね?
できたらまた来るね!

>>138おいおいね!
>>145わぁありがとう(`・ω・´)
普段書かないけど、文章読むのも書くのも好きな方なんだ

149:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 23:03:27.03 ID:UpItWECJ0
>>148
待ってるよ。ゆっくりでいいぜ

151:名も無き被検体774号+2013/03/24(日) 23:31:59.16 ID:pOjeaCBC0
鳥つけて欲しいなあ。

154:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 03:04:00.21 ID:H5LDFi5H0
保守してるからゆっくりどうぞー

156:アキ2013/03/25(月) 19:21:58.57 ID:K0zg9wHr0
遅くなりまして(`・ω・´)
しかもながくなっちゃいそう::
飽きたらごめんね
また季節(名前)や日本語間違えたごめん(´・ω・`)

ごめんね鳥どうやってつけるの?

157:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 19:22:55.19 ID:CnP+fZt30
名前欄に#好きな文字でおけ

158:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:24:31.16 ID:K0zg9wHr0
ありがとう(`・ω・´)
できた?

159:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 19:25:47.93 ID:CnP+fZt30
大丈夫
基本ROMってるから、あとは頼んだぞ

160:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:30:11.99 ID:K0zg9wHr0
では再開。

夏の言う「かっこいーアキ」を保ち続けねば、と思った高校二年の三学期。
失恋如きで憂鬱ぶる女を、夏は格好いいとは思わないだろう。
私は一秒も早く、夏がイメージする「私」を、取り戻さなければいけなかった。
頑張る必要があった。
そんな私をジッと見ている男がいることには、気付かなかった。
気丈に振る舞う雪を見つめ続けた夏がいたように、私にも、そんな男がいた。

162:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:35:01.66 ID:K0zg9wHr0
夏が私を怒鳴りつけ、雪が罪の意識を告白したあの日、
確かに私の気持ちは晴れた。
私の片思いは終わった、そう思っていた。
でも、夏を友達として見ることは、そう簡単ではなかった。
それほどに、私の片思いは長過ぎたんだ。
けれど、みんなの目に映る私は、
夏の一番の女友達でなくてはならなかった。

163:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:37:13.73 ID:K0zg9wHr0
友達を演じるのは慣れていた。
片思いが長く、告白する勇気もなかった分、
その演技力は着実に磨かれていったように思う。
しかし問題があった。
それは、夏に彼女がいること、そしてそれは私の親友だということ。
今まで片思いしてた時はこんなオプション付いていなかったけど、
今は話が違う。
落ちていく心を隠す演技力も必要になった。

164:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:45:39.66 ID:K0zg9wHr0
相変わらず四人で行動する日々。
目の前には仲睦まじく笑う夏と雪。
私はそんな二人をからかう。
「もう、暑苦しいなあ!」「夏デレデレすんな気持ち悪い!!」
笑顔で、陽気に、嫌みったらしくならないよう。
最善の注意を払う私。
隣にはいつもハルがいた。
私のテンションが途切れそうになると、
やんわりとフォローしてくれていたように思う。
「アキ、ジュース買い行こう」「アキ、ほら、飛行機雲」

165:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:50:24.75 ID:K0zg9wHr0
ここにいる奴らにはスウィーツwと思われるかもしれないけど、
当時の私の趣味は空の写メを撮ることw
隙あらば写メを撮る私に、ハルは協力的になっていた。
「アキ、あの雲撮らなくていいん?」
いやあれは別に、とアッサリ却下する私にもめげず、
アキ、アキ、と
ハルはいつも空を指さしてた。

166:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 19:53:54.20 ID:K0zg9wHr0
「アキ、これ俺が撮った」
そう言ってハルは携帯を差し出した。
そこには、まぁなんと言うか平凡な、
褒めるところもない、ただの空が写っていた。
お、おう、と返す私に、淡々と「また撮ってくる」と答えるハル。
それからハルは、頻繁にメールを送ってくるようになる。
空の写メを口実にして。
暇な奴、くらいにしか思ってなかったけど、悪い気はしなかったんだ。
自分の趣味に人が乗っかってくれるのは、なんだか気持ち良かった。
そんなハルの地道なアタックはしばらく続いたw

167:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:00:46.38 ID:K0zg9wHr0
少し話が逸れた。
そんな感じで、私が友達を演じてた三学期。
春休み直前の放課後、夏が私を呼んだ。
私の隣にいる雪を差し置いて。
きてきて、と手招きする夏。
「あれ何?」と雪に聞くと、真面目な顔で「行って」と促された。
「何?」と訊ねると、「大事な話がある!」と私の手を引いた夏。
そして、一つの空き教室の前で足を止めた。
「夏、まさか…」と、ほんのり期待してしまった私を許してくれ。
私がソワソワし始めた頃、真顔の夏が言った。
「真剣に聞いてやれよ!」
そして私を無理矢理空き教室へ放り込んだ。
薄暗い教室の中、ハルが、ヌボーっと教壇に立っていた。
夏の遠ざかっていく足音だけが響いていた。

168:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:19:47.23 ID:K0zg9wHr0
状況を把握できない私は「何やってるん?」とハルに訊ねた。
「座ってください」と教壇から指示するハル。
「先生ごっこか?」と言いつつも、ハルに従って真ん中らへんの席に着いた。
教壇から降りたハルは、私の隣の席に座った。
「何なん?w先生ごっこは?w」と聞きながらも、
なんとなく、先の展開は読めていた。

169:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:23:11.61 ID:K0zg9wHr0
「俺、アキのことが好きなんよね」
ハルが机に突っ伏して呟いた。顔は見えなかった。
ハルには申し訳ないが、やれやれ、としか思わなかった。
「気付いてた?」などと、両腕に顔を埋めて問うハルに、
私は露骨な呆れ顔で言った。
「なに夏と雪に影響されてるん?」
「えっ」とばかりに体を起こすハル。
「仲間内からカップル成立したんだし、まぁ気持ちは解るけどさ、
 冷静になれよ
 好きとかw
 夏と雪の恋愛モードに流されすぎw」

驚くことなかれ、私は当時、本心からこう言っているのだ。
それくらい、ハルの気持ちに微塵も気付いてなかった。

170:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 20:27:23.90 ID:ktNyfY+D0
え!ハル…切ないー

171:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:30:03.11 ID:K0zg9wHr0
ハルは、あまり人の目を見ない。
一度目が合うと反らしたりはしないんだけど。
そんなハルが、不愉快そうに私をジッと見つめた。
「気付いてなかったのは、アキぐらいやし」
え?と反射的に声が出た。
「夏も雪も、俺の気持ち知っとるよ」

目玉が落ちるかと思った。
雪と夏が知っていたことにも驚いたけど、
その言葉で真実味が一気に増したからだ。

間抜け面だったと思う。
でも衝撃的すぎて、言葉も出なかった。
何も言えない私に、ハルは続けた。
「初めて廊下で会話したやん、あの時から、ずっと好きやった」

172:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:36:26.81 ID:K0zg9wHr0
初めて廊下で会話した、あの時。
夏が雪を見初めて、雪がハルを見初めた、あの時。
私もハルに見初められたと言うのか。
あの一瞬の空間で、三つの恋が同時に生まれたのか。
劇的な展開に、私は思わず笑った。
凄い、とすら思った。
前にも書いたように、運命的だ、と。
すげーすげーって、大口開けて笑った。
目の前で愛の告白をしてくれたハルを放って。
ハルも釣られてヘラッて笑ったから、
「ごめん、無理」と答えやすかった。
ヘラッと笑っていたハルはそのまま固まって、「やっぱり」と呟いた。

173:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:41:27.63 ID:K0zg9wHr0
「まだ夏が好きなんやろ?」
本日何度目かの衝撃。
ハルは私の気持ちを知っていたと言うのか。
「そりゃ解るよ。好きな人のことやもん」
そうだな、
私も、雪を見つめる夏に気付いてた。

174:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:45:23.38 ID:K0zg9wHr0
「最近、あまりにもアキが頑張り過ぎやから、告ろうと思った」
それどういう理屈?
「夏以外にも目を向けて欲しいし、
 放っとけんかったっていうか、
 俺が支えたいなって思ってさ」
このヌボーっとしたハルに、放っておけないと思わせるほど、
私は目に見えて「頑張っていた」のか。
自分の演技力の限界を感じた。

「俺、よく見てるからね」とハルは笑った。

175:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:49:15.60 ID:K0zg9wHr0
「ハルの気持ち知らんかったから、
 無神経なことしてたかも。ごめんね」と言う私に、
ハルは「確かに」と、いつも通り淡々と答えた。
「これから避けたりすんなよ」と、別れ際に言われて、
当たり前だ、と答えた。

教室に戻ると、夏と雪が神妙な面もちで迎えてくれた。
「断ったよ」と告げた私に、夏が詰め寄った。
「なんで!?ハルのどこが駄目なん!?」
雪がそんな夏を、まぁまぁ、と静めた。
夏は「お前には勿体ないわ、ばーーーか!!」と捨て台詞を吐いて、
ぷりぷりしながら去っていった。
きっとハルのフォローに行ったんだろう。
それにしても、なんて無神経な男なんだ。そこも好きだったけど。

176:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:51:14.54 ID:K0zg9wHr0
雪が「ごめんね」と呟いて、「帰ろう」と続けた。
雪は何も聞いてこなかった。

下校途中、
「雪はいつから気付いてた?ハルの気持ち」私がそう訊ねると、
「私がハル君に告る前からやね」と雪は答えた。
「じゃぁなんで告ったん?」の問いかけには、
「解らんねぇw」としか返ってこなかった。

177:アキ ◆kB.Rp6wEqA 2013/03/25(月) 20:52:47.30 ID:K0zg9wHr0
少し離れるだ(`・ω・´)
長くなってごめん(`・ω・´)

178:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 21:52:23.13 ID:CnP+fZt30
ええんだよ~待ってるからね~

179:名も無き被検体774号+2013/03/25(月) 21:56:15.27 ID:M6KsqVOA0
1がこうして細部まで文書にできるってことは、この思い出は大事で、まだ輝いてるんだなぁ

待ってるよ

PickUp!