部屋に呼ばれたってことは、オッケーもらえるかも…?
なんて期待はあまりしないようにしながら、M君のアパートへ。
M君いわく「キレイなエリア」のダイニングで、テーブル挟んで向かい合う。
それを見ていて、「あ、これはダメなんだな」と諦めがついた。
まったくもー、男ってこういうときはホント駄目よねー!
なんて自分を奮い立たせて、私から切り出した。
私はただ、自分の気持ちを伝えたかっただけだから。
これからも友達でいられるなら嬉しいし、もうそれも迷惑ってことなら
こっちからありがとうって言いたいくらいだよ!」
暗くしたくなくて、たぶん結構大きな声出てた。
M君はびっくりしたみたいに
「いやいや、困ってない。
困ってないし、迷惑とかそんなことは全然思ってない。
喪子は何も悪くない、喪子の気持ちは本当に嬉しいんだ。
ごめん、ただちょっと、俺のほうに問題があって…」
「問題って…?」
「うん…あのー…
あまり綺麗な話じゃないから、ちょっと話すのに勇気がいる…。
誰にも話したことないから、上手く整理がつかなくてさ…」
あー………。
こないだの話で、もうそっちの問題は片づいたとばっかり思ってたけどなあ。
クロだわクロ、こいつあークロだよコンチクショウ。
女子ども、これが結果だー!うわーん!!!
それで、途中で口を挟んでしまった。
もう、スッキリ逝かせてくれい!と思っちゃったんだよね。
それに、そんなに隠していることを
なにもわざわざカミングアウトさせることもないしさ。
「あのさ!
話したくないんだったら、話さなくても大丈夫だから!
イエスかノーかでいいの、それだけで納得できるから!
はっきり言って、フられるなら、なに言われても一緒!!」
「あっ、ごめん。イエスです」
………………はい?
はいいいいいいいいい!?
聞き間違えたわけじゃない。
あれだけモゴモゴしていたM君が、そこだけはっきりと言い切った。
だけど手放しに「やったー!」なんてなれるわけがない。
「カモフラージュのため」なんて言われたら、私も考えなくちゃならない。
「あ、あんまり脅かさないでよねー…
うん、わかった。ちゃんと話聞くよ」
「俺、人格にかなり問題がある」
……ん?人格?
性的嗜好じゃなくて、人格?
「こないだ、告白されたことないって言ったよね。
だけど、フられたこともないんだ。
全部俺からフってるんだ、俺から告白してるのに。
一年くらいたつと、どうしても別れたくなってしまう」
「別れたくなるって…嫌いになっちゃうってこと?飽きるとか?」
「いや、そういうことじゃなくて………」
M君が言い淀む。
かなり言葉を選んでるみたいだった。
「………あのですね、憎悪が湧いてくるんですよ」
「憎悪…って、何かされてってこと???」
「いや、何もされなくても、なんの理由もなく。
相手は全然悪くないのに、急に別れたくなるんだ。
それで、別れるのは全部お前の責任だ、みたいな雰囲気にもっていく。
それまで気にしてなかった些細な欠点を責めたりして
直すから別れないで、みたいなこと散々言わせてから、おもいっきりフる。
…………あー、駄目だ…サイテーだ、反吐が出る…」
M君は頭を抱えながら、さらに続けた。
「しかも、そうやって別れた後、ものすごくスッキリするんだ。
むしろ、そのスッキリ感がほしくて別れるんだと思う。
だからたぶん、俺が女と付き合うのは、別れるためなんだ」
え~っと………なんだろう、これ…?
もしかして、カモフラージュより最悪なケース???
人付き合いをゲーム感覚でしかとらえられない。
悪いとは思ってるのに、そんなのを何度も繰り返しててさ。
そういう自分が嫌で嫌でしょうがないんだ。
だからこの二年くらいは、誰とも付き合わないでいた。
だけど気づいたら、また喪子にゲーム仕掛けるようなことをやっててさ。
こっちからわざわざ電話したり、食事に誘ったりとか…
ごめん、絶対やっちゃいけないと思ってたけど…
だけど喪子は、俺に恋愛感情もってなかっただろ?
友達としてなら、そういう関係にはならないんだ。
だから、安心して付き合ってられたんだ」
最初のころの、誘われてるのに突き放されるような
わけのわからない曖昧な態度は、それだったんだ。
ゲームを仕掛けたい気持ちと自制心とが、交互に出てきてたんだ。
「友達として付き合ってきて、喪子と話してると楽しいし、一緒にいたい。
だけど、これ以上の関係になると、俺は絶対に喪子にひどいことをする。
治したいとは思ってるけど、治せなかったら、そのとき傷つくのは喪子だ。
それだけは避けたい、なんとかして自分を変えたい。
だけど自分が変われる自信が全然ないんだ…」
M君のやってることは、モラハラだって。
だけど当時は、そういうのは組織の中で起こるものって意識だった。
個人の関係に、そんなものが働くなんて思ってもいなかったんだ。
経験値の低い喪女の浅はかさと、笑ってください。
私にはM君が、ちょっとこじれた恋愛観をもっている人、
というふうにしか見えてなかったんだ。
むしろ、屈折してるのはそこだったんだー!と
M君の正体が見えた気にすらなってた。
本人にもモラハラの自覚はなかったけれど
この時のM君、かなり勇気を出して、率直に話してくれてたと思う。
でもそのM君の勇気をまるっと無にしたのは
惚れた弱みと、同情心フィルターで彼を見てしまった私だった。
「うん、気は小さいね…」
「だけど、あのDQNの時みたいに、大胆なところもあってさ」
「いや、あれは緊急事態だったから…」
「だからさー、そんなふうに、人って一面的なもんじゃないじゃない?
M君は、人付き合いが下手なのかもしれない。
でもそれをちゃんと自覚してて、客観的に分析できてるわけじゃん?」
「だけど治せてないし、俺は口ばっかりだよ」
「M君、M君は、自分を型にはめ過ぎてるよ。
そうやって、自分は駄目だって強く卑下することで、
悪い自分を囲っちゃってるように見えるよ」
「………」
「私は、それでもM君のこと好きだよ。
だからさ、付き合ってみようよ。
自分を変えたいって思ってるM君を、私は信じるよ。
それにこれだけ正直に話してくれたんだから
もしこの先、私が傷ついたとしても、それは私の選択だよ」
体がしぼむくらいに大きな息をついた。
「え、なに?まだなんかあるの?」
「いや……今ので気が抜けた…」
「そんな緊張してたの?」
「うん、絶対引かれて嫌われると思ってたからさ…
人に話すのも初めてだし、どんな反応されるかわからなかったから。
だけど喪子とは、ちゃんと付き合いたかったから
なおさらちゃんと話さなきゃいけないと思ってたんだ。
…どうもありがとう。これからもよろしく」
喪女にとって、これほどの告白の言葉はありませんでした。
こうして私は、M君の言ったことについて深く考えることもなく
彼とのお付き合いを始めたのでした。
後々、泣くことになるとも知らずに…。
M君はかなりの仕事人間で、不規則で忙しい業界ではあるけど
私の知る中でも、彼は一、二を争うハードワーカーだった。
年末繁忙期に休んでたあれは、彼にしてみれば相当なことだったようだ。
けれど付き合い始めてからは
私のために彼の方から仕事を調整してくれるようになった。
私はそれが嬉しいと言うよりも、ほっとしていた。
知れば知るほど、M君の私生活のメチャクチャさに驚かされていたから。
朝食を抜くとか、忙しくてお昼とるヒマもないとか、そういうんじゃない。
普通はお腹が減ったら何か食べるっていうのが当たり前だよね。
でも彼の中では、お腹が減ったら我慢するのが普通のことだったんだ。
少食なわけでも、好き嫌いが多いわけでもない。
私は料理が好きで、よく彼の部屋でちょっとしたものを作ったりしたけど
出されたものは、美味しそうに平らげてくれるんだ。
だけど、自分から進んで何か食べようとすることは、あまりなかった。
食事って概念がない、とでもいう感じかな。
冷蔵庫はいつも空っぽで、部屋の中の食べ物の気配は、いつも生ゴミすらなかった。
テレビが地デジ化してなかったりとか。
彼の部屋で、現代的で文化的で平均的な、
つまり常識的生活をしようとすると、いつも何かが足りない。
仕事に夢中な独身男性の部屋なんて、きっとこんなもんだろうな~。
………て思おうとしたけど、日が経つにつれて、段々と違うことに気づいた。
一言で言えば、彼は自分を大事にできない人だった。
私と一緒だと、私が快適にすごせるように、いろいろと気を使ってくれる。
だけど一人になると、たちまち自分が快適になることを放棄してしまう。
バリバリと仕事をこなし、ゲラゲラ笑いながらおしゃべりしてくれる、
その裏でM君は、嘘のように無気力な生活を送っていた。
暖房のない部屋で、冷たい体のまんま空腹をやり過ごすような、そんな生活。
だって彼は、ものすごいナチュラルに、さも当たり前というふうに
そんな修業中の僧侶みたいな生活をしていたんだ。
私は、なんだか彼がいつの間にか消えてしまうような、漠然とした不安を感じていた。
すごく身近にいるのに、掴み所のない距離の遠さみたいのを感じていた。
一体何が、彼をそんな生活に駆り立てるんだろう?
……きっとM君は、ちょっと変わった人なんだ。
彼のおかしい部分は、私が陰でフォローしてあげよう。
もしかしたら、それが私の役目なのかもしれない。
せっかくこうして付き合えるようになったんだ。
そういう部分で私が世話を焼いても、もうおかしくはないはずだ。
心配してるくらいなら、そうやって少しずつ生活を改善してあげればいいんだ。
そう考えることで、私はその漠然とした不安を拭おうとしていた。
私はM君の部屋で、ホットケーキを作っていた。
するとM君が、私が買ってきたメープルシロップを片手に呟いた。
「子どものころ、これ一ビン舐めて気持ち悪くなったことがあったなあ…」
「一ビンも!?プーさんかwww」
「いやー。なんだか、甘けりゃなんでもよくってさ」
「挑んだねえwほかに何かおやつがなかったんかいw」
「うん、なかった」
「あー。甘いもの禁止だったんだー」
「いや、おやつの習慣自体がなかったから」
「へえ、変わってるね。でもそれじゃ、お腹空いちゃわなかった?」
世間の常識だと思ってたので、純粋に不思議になってそう聞いたんだった。
だけどそれに対するM君の答えは、とても不自然なものだった。
「ま、その時はたまたま、おやつがなかったんだよ。
要するに、こんなもん一ビン舐めちゃうようなアホガキだったってことですなw」
……でもさっき、自分でおやつの習慣がなかったって言ったんじゃん?
というツッコミは絶対させない雰囲気で、この会話は終わった。
私としては、おやつのことなんか、どーでもよかった。
それより、何故あんなわかりやすい誤魔化しをされたのかが気になった。
それまではなんとなーく流してしまっていたけれど
この会話は、何故か私をやたらザワザワさせた。
よく考えてみると、子ども時代や家族の話をしているときに
ああやって誤魔化されることが多かった。
そう言えば、以前、家族の年齢の話になったとき。
彼は誰の年齢も答えられなかったっけ。
生年月日を聞いたらしどろもどろになり、
干支を聞いたら「忘れた」と言っていた。
例えば、親の年齢が曖昧になるくらいのことは、まあ、あるとして。
でも家族全員の、誕生日や干支すら全然出てこないなんてこと……あるかなあ?
私はそれを、喧嘩でもしてるのかな?程度に思ってたけど。
それならそれで、家族の愚痴くらいは出てもいいんじゃない?
でも、彼にはそれすらなかったんだ。
子どものころに見てたテレビとか、家族旅行でどこ行ったとか。
こんなことして叱られたとか、すごくほしかったオモチャとか。
親の田舎はどこかとか、イトコのダレソレがどーしたとか。
気づくとM君はそういう話を一切したことがなくて
私は彼のバックグラウンドを、全然、なんにも知らないんだった。
その日の話だって、子ども時代によくあるような、他愛のない失敗談だよ。
誤魔化して途中で切り上げなくちゃならないことなんて、別になんにもないじゃないか。
私は確信した。
彼は子ども時代や家族の話をすることを、徹底的に避けている……
いつもは穏やかで笑顔を絶やさない彼が
ふとした瞬間に、ものすごく暗い目をしてること。
物音に敏感で、大きな音にビクッとすること。
たまにじーっと黙りこんで無反応になること。
「変な奴だなー」だけで流してしまおうとしてたけど、
私はもうずっと、彼への違和感をひそかに抱いていたんだ。
彼の、よく言えばストイック、悪く言えば貧しい生活。
ひょっとして、あれは子どものころからの習慣なんじゃないか?
M君の裏側に張り付いている、正体不明の何か。
私はそれを、貧乏なんだと思おうとしたり
ゲイなのではと疑ったりして、なんとか正体を暴こうとしてきた。
けど、その姿がやっと見えてきたような気がした。
「虐待」の二文字が浮かんでいた。
このときばかりは、さすがに慎重になりました。
ここはやっぱり、O君に話を聞くのが一番だと思って
さっそく飲み会の時に交換したメアドにメールしてみた。
「M君のことで、ちょっと聞きたいことがあります。
M君には内緒にしてほしいんだけど、いいかな?」
その日の夜に「どうぞ」と返信があった。
「M君って、ご家族とはどういう関係なんだろう?
疎遠だって聞いてるけど、喧嘩してたりするの?」
しばらくしてから、「違う」と返ってきた。
「喧嘩じゃないのか…。何があったのか、知ってる?」
「知ってる」とだけ送られてきた。
………電報かよ!
ちょっといろいろ、気になっちゃっててさ」
「Mと何かあった?」
少しだけ長いメールが送られてきた。
そこで、M君に漠然とした違和感や不安を感じていること、
それはもしかしたら、家族との関係からきてるんじゃないか?
と思っていることを送信したら。
「ちゃんと話したいから、今度うち来て」
「そんなご迷惑をおかけするわけには…電話じゃ駄目かな?」
「長電話の方が迷惑。
それと、Mについてはカミさんが詳しい」
「え?奥さん、M君と親しいの??」
「違う」
「じゃあなに?」
「来ればわかる」
メール打つの面倒でごさるの構えか……
こうして私は、O君宅へお邪魔することとなった。
新婚当時のO君夫妻は、ちょっとしたトラブルを抱えてしまっていた。
その解決にM君の職業知識が役に立ったため、一肌脱いでくれたらしい。
解決までの半年間、ときどきO君夫妻は自宅にM君を招いて
手料理を振舞ったりしていたそうだ。
SさんとM君は、そうやって何回か会ったことがある程度の関係。
それなのにSさんがM君に詳しいって、どういうこと?
最初のうち、私にはさっぱりわからなかった。
Sさんの突然の質問から、その日の私の修羅場は始まった。
「………?はい。
夫から暴力振るわれても、別れられない妻、みたいなやつですよね?」
「そうです。なんかすごいピンポイントな例えですねー。
実は、私がそうなんです」
「え?…えっ!?」
思わずO君に目をやると、
「違~う」
と心の底から憤慨したような顔をされた。
それまで優しい人だったのに、同棲した瞬間に豹変って、お決まりのパターンで」
「は、はあ…」
なんて答えていいのかもわからないし、
なんでこんな話聞かされてるのかもわからないよ…。
でもSさんは、戸惑ってる私に構わず続けた。
「まあ、知り合って一ヶ月で同棲ってのが浅はかだったんでしょう。
でも当時は、家族に暴力振るう父から逃げたくて
早く家を出ようって、それしか考えてなかったんです。
笑っちゃいますよねー。
暴力から逃げようとして、別の暴力に自ら飛び込んだわけですから」
…………重い!
聞き流すわけにもいかないけど、下手な反応もできないほど、重い!
「わ、笑い事ではないです…」
「あはは、そうですね。
変な話してごめんなさいねー、聞きたくなかったら言ってくださいw」
「いえ、そういうわけじゃないですけど…」
喪子さんがMさんに感じた違和感がですね、よくわかるんですよ。
もっとも、身に覚えのある私には、違和感じゃなくて
“この人、仲間だ”っていうレーダーが働くと言いますか。
まー俗に言う、同じニオイがするってやつですかね」
「それは、つまり…M君も家庭で暴力を受けていた、と……?」
「暴力かどうかはわかりません。
でも家庭内で蔑ろにされてきた人って、なんとなくピンとくるんです。
初カレも問題のある家庭育ちだったんですけど、たぶん偶然ではなくて
ピンときたのを恋と勘違いしちゃったんですよね、お互いに」
「こいつ、会って二度めでMの家に問題があること言い当てたんだよ」
O君が口を挟んだ。
「あ、そうか…
O君はM君ちがどんなだったか、知ってるんだ?」
「うん、ある程度までは」
かなり裕福で、社会的な地位が高いご両親。
職業柄か人望も厚く、もし悪い噂をする人がいても
その人のやっかみだろう、と言われてしまうくらい。
一見、誰もが羨むような恵まれた環境。
けれどO君がM君から聞いた生い立ちは、羨ましいとはかけ離れていた。
子どものころ、入退院を繰り返す体の弱いお姉さんに、両親は付きっ切りだった。
それでM君は、物心ついたころには、知人の家に預けられていた。
その知人夫婦には子どもがなかったため、とても可愛がられた。
と、なればよかったんだろうけど。
夫婦は、いずれM君を跡取りとして養子に迎えるつもりでいた。
となれば、預かっているこの時期に、厳しく躾けなければ。
親元を離されたM君は、”子ども”ではなく”跡取り”として扱われた。
M君を養子に出すことに同意していた。
けれど、社会的地位が高く、人望が厚い両親は
世間体というものをメチャクチャ重視する人たちだった。
「娘の病気のために息子を捨てた両親」
なんて、世間から後ろ指さされたら困る。
だから養子に出すのは、M君が大学生になってから。
大人になったら”自分の選択”ということで、
その実、有無を言わさず養子にいかせる。
二、三年でお姉さんの体調も安定したため
M君は家に戻され、ようやく家族と暮らせるようになった。
けれど既に両親にとっての我が子とは、お姉さんだけになっていた。
M君は一時的に預かっているだけの存在でしかなかった。
お行儀や作法を躾けられるのはもちろん、学業や素行だけでなく
趣味や交友関係までもが厳しく制限される毎日。
M君いわく、それは教育というより、管理だったそうだ。
それでも、M君にだって自我は芽生える。
彼は高校受験にわざと失敗した。
彼にとって、初めての反抗だった。
知人夫婦が望む高校に落ち、滑り止めの高校に通うこととなる。
が、その高校生活で、彼は人間的に大きく成長する。
自由でのんびりした校風だったその高校で
彼は自分がいかに理不尽で窮屈な立場を強いられてきたかを自覚する。