暴飲暴食。この言葉がしっくりくる。
このせいで肝臓を悪くして透析するようになったのだから
自業自得といえば自業自得だ。
お酒も飲めなくなったし、ご飯もあまり食べなくなった
俺がお酒飲めるようになったら一緒にたくさん飲もうと思ってただけに残念。
食べれらるように体を起こす。
起こすと血圧が急激に下がる。親父は我慢強い人で弱音を吐くなんてことめったにないけど
起こしたときは「あ゛ああああ!」って声をあげる
目の前が真っ白になるらしい。
俺も貧血のときに目の前が真っ白になるが
なるっていっても十秒程度。だけど親父は一分から五分、悪いときはずっと真っ白らしい。
寝たきりだったから肩こりでサロンパスをはっていた。
見るからにボロボロの状態だった
唾液が出にくいから食べやすいお粥。ゆっくりだけど少しずつ食べていった
途中また目の前が真っ白になり、頭が痛くなって「あああああ!」って声上げながら
普通はこういう光景を見ると可哀想という気持ちになると思ってた。
だけどそのときの俺は(がんばれ!もうちょっとだ)って応援する励ますことしか頭になかった
どんどん食べて元気になってほしい
だから少し無理してでもご飯を食べてもらいたかったんだ
自分も2留したわ
>>32
下手な文だけど、読んでくれてありがと。
この食事もがんばって8割は食ったと思う。
俺は(全然大丈夫じゃないか、こんなにがんばってる。きっと良くなる)って信じてた。
それでも、ときおり見せる親父のきつそうな表情が俺を不安にさせた。
たぶん、俺の想像以上、いや、もう考えられないくらいきつかったんだと思う。
でも親父はつらい表情をあまりみせなかった。
つらさなんて本人にしかわからない。つらかったらつらいって言ってもいいんだよ親父。
しゃべると口が渇くから、何回も何回も口を水ですすいでやりながら話した。
でもこのときからだったかな。親父が少し変なこと言い出したんだ。
親父「あのな、あれはなんだろうなぁ・・・エジプト・・・シンガポール・・・
いやちがう、アラブだ」
俺「なにそれ?」
親父「いやな、いろいろな世界の景色の絵が見えるんだよ。目をつぶると自分がその景色に
飛んでいけるんだ。そして目をあけると現実にもどる。
そしてまた目をつぶると別の世界の景色の絵に変わってるんだ」
俺は親父が嘘をついているようには感じなかった。おかしくなったとも感じなかった。
ちょっとは変なこというなぁとは思ったけど。親父の話を真剣に聞いた。
親父「はは、そうかも」
旗から見たら、ほんとおかしな会話だと思う。実際書いてる今の俺もそう思う。
でもこのときの俺は楽しかった。やたら変な会話がとっても楽しかったな。
しばらくすると検査の時間がやってきた。
俺「いってらっしゃい」
親父「うん」
1時間もしないうちに親父は帰ってきた。母もこのとき病院に来た。
俺「どやった?」
親父「うーん・・・」
見てくれてありがと。
この日は俺が人暮らししてるところに帰る日だったんだ。
親父が心配でも大学に行かなくちゃいけないし。
そろそろ卒業しないとほんとにやばいからね。今も十分やばいけど。。。
母「ちゃんとがんばって卒業するんで!」
俺「うん。がんばる。」
なんか一年前も同じ会話したような気がする・・・
母「パパ、ムー(めんどいから俺の仮名)帰るってよ!」
父「おぅ。世話になったな・・・」
俺は首を縦に振るだけで何も言わずに病院を出た。出てから気持ちは変わっていた。
今まで自分は何をしてたんだと、なぜ意味もない時間を過ごしてきたんだと。
後悔しながら、それとこれからのこと考えながら電車で帰った。
はやく気合いれなおせって話だよな・・・w
でも確かに親父が入院したことで気持ちは前向きになったんだ。
遅かろうが、なんだろうが、親父が入院することがきっかけになった。
ほんと・・・追い詰められないとなにも気づかないというか、最悪だよな。。。
親孝行もしたいし。お金もちゃんと稼げるようになって自立しなきゃ。
今までにないくらい色々なことを考えた。
そして気合を入れなおして電車を降りたそのとき、携帯が鳴ったんだ。
俺「もしもし?」
母「いますぐ帰ってきよ!パパが急変した!」
母「パパが透析してるときに急変したんよ!いますぐ帰ってきよ!
それと休学の手続きもしといで!」
こういうときよく状況がわからなくなるって聞くけど、俺は意外と冷静だった。
(そっか。親父死んじゃうのか・・・) もうちょっと焦ってもいいよね俺。
俺「わかった。手続きしてすぐ帰るから」
まず、一人の自分がいる。この自分は社会で生きていくために作られた自分みたいな感じの自分
そしてもう一人がその自分を客観的に見る自分。
どっちが本当の自分かなんてよくわからない。たぶん両方とも自分なんだと思う。
このとき客観的に見てるほうの自分が
(こういうときは走るべきじゃないか?)ってなことを思った。
(そうだよね。走るべきだ。走ろう!)そして俺は走りだすんだ。
衝動的に体が動くなんてことは俺にはない。そういうのを聞くと憧れる。
一度頭で考えてそれから世間的にその行動がOKなのか否か、考えてしまうんだ。
みんなどうなんだろ?
はよ書いてくれ
焦らしているわけではないんだw
なるべく早く書くようにはしているつもりなんだが・・・
やはりもう一人の自分が自分を客観的に見ているなんてのは結構普通のことなんだね。
なんだか安心したよ。みんなありがと。
※(ここは走るべきじゃない?)
(そうだな、走ろう。)
こんなこと思ってる時点でなんか自分が情けない。何も考えずに突っ走れよ!って言いたい。
走ってるとき、少し重たいショルダーバッグが邪魔だった。
(投げ捨てようか?いやまてよ・・・中には財布も携帯も入ってるし・・・)
こんなどーでもいいこと考えながら走ってたなぁ。泣きながらだけどね。
今自分が泣いてることにも
※(今泣いてる。周りからどんなふうに思われてるんだろ。泣きながら走るとかちょっとかっこいい?)
とか言ってるもう一人。なんか書きながら悲しくなってるな・・・
邪魔だったショルダーバックを少し軽くして、自転車で大学までいった。
休学の手続きをしてから、また家まで戻って、着替えとか、必要なものをショルダーバッグに詰め込む。
また少し重たくなって邪魔。でも今度は自転車で駅まで向かうからそこまで気にしない。
電車が来る時間帯は1時間ごとと決まっていて、いつ駅に電車が来るかわかっていた。
いまから自転車で駅まで行くと確実に30分は待つことになる。
自転車を置く場所もないけど、なんとかなるさって自転車で駅までかっ飛ばした。
そしてこのとき不意に親父の言葉を思い出したんだ。
親父「世話になったな」
この言葉を思い出したときに、なんていうか今までとはちがう涙が出た気がした。
どういえばいいんだろ・・・んー・・・心から、心の奥底から涙が出たっていうか
世話になったな が俺への最後の言葉かよ!ってやりきれない気持ちだったなぁ
涙が止まらないってこういうことを言うのかなって思った。