フェイクあります。
地元の友人が飛行機の距離に嫁いで、2回年賀状のやり取りがあった。
その後、こちらで不幸が続き年賀状のやり取りもなくなった。
結婚と引越し報告も兼ねて年賀状をダラダラと作ってたんだけど、結局、出せたのは1月4日だった。
そして、1月7日。
残業から帰ってきた旦那に七草粥を作っていたら、ピンポンが鳴った。
そろそろ日が変わろうって時間だから、そっとインターフォンのカメラを起動して相手を見ると、山姥かというぐらい、髪もバサバサで薄汚れたブラウス1枚らしい女性がいた。
全然、誰かわからず旦那とどうしようと思ってると、彼女がくしゃくしゃになった紙を持ち上げた。
それは私が作った年賀状ってすぐにわかって、もしかしてと思って「○○ちゃん?」って言うと顔を上げた。
頬もこけクマもひどく可愛かった友人の面影はなかったが、少し変わった目の形は変わっていなかったので、慌てて旦那と玄関を開けた。
ブラウスもスカートも薄汚れてて夏服みたいにペラペラ。
サンダルもドロドロで靴下も履いてなくて、所々血がにじんでいた。
すぐに毛布に包んで、部屋の暖房ガンガンにして、旦那にお風呂をセットしてもらいながら、ガタガタ震える友人を抱きしめてた。その体が異常に細くて、涙が出た。
お風呂に入って人心地がついたのか、友人が泣きながら嫁ぎ先のことを話し始めた。
彼女の嫁ぎ先は、家庭板とかでよく見る典型的な膿家気質。
次男に嫁いだ友人は、始めから奴隷扱いだった。
家事は当然、雪かきも雪下ろしも全部彼女の役目。
着ていたブラウスもスカートも嫁いだ時に持ってきたもので、それ1枚きり。
寝るのは土間で、週1で水風呂しか使えない。
暴言暴力は当たり前で、首を絞められて意識を失い失禁した姿を写メられて笑われたそうだ。
実家はもちろん外部との連絡も遮断。周りに人家なし。
諦めてシぬ気力さえも無くなっていた状態だった。
そして、いつものように土間で震えながら過ごした正月が明け年賀状ラッシュも終わり、友人を除いた義実家全員が食事に行っている間に私からの年賀状が遅れて届いた。
全部握りつぶされている間に彼女宛の年賀状はなくなっていたそうなんだけど、たまたま結婚引越しの報告に年賀状を作ったのと、面倒でダラダラ作ってて遅くなったのが作用して彼女の元に届いた。
彼女はもう捕まって殺されてもいいと思いながら、それを握り締めて義実家を飛び出したとのこと。
もちろんお金は持っていないから、歩いてきたって……(一山くらい越える距離)
もう彼女を抱きしめて、大号泣しちゃった。
すぐに彼女の実家に連絡を取ると、すでにいないことに気づいた義実家が発狂してるかのように電凸。
NGワード満載な電話に、娘がひどい目にあっていたと気づいた彼女母がパニックになっていたので、私実家に連絡して母を彼女実家に召喚。そこからの電話をすべて録音するようにお願いした。
すぐに旦那が会社の顧問弁護士に連絡を取って弁護士を紹介してもらって、彼女を助ける布陣を形成。
彼女の義実家は、全員、悪質な傷害事件としてお縄になった。
栄養失調、何重にも重なったあざ、タバコの痕、ストレスでの複数の円形脱毛……などなど。
義実家も弁護士に依頼をしたようだけど、あまりにも酷い状態でどうにもできないからと断られた模様。
舅姑は最後まで躾だと言い続け、ニートの長男はゲヘゲヘ笑っているだけだし、旦那である次男は俺のものなんだから好きにしていいに決まってるだろと言って、弁護士たちを呆れさせていた。
離婚するなら慰謝料払えとも言ってたかな。
もちろん義実家側有責だからしぼれるだけ絞って慰謝料を出させ、次男は塀の中。
舅は、途中で脳をプチっとやり地獄に。
姑は自分の実家に行くが、やらかしたことがやらかしたことなので土蔵の土間部分に蟄居。
長男は行方知れずになった。
友人は徐々に体力を回復し、元々器用で好きだった洋裁で生計を立てられるまでに。
うちの双子娘によく服を作ってくれる(私は超絶不器用)
穏やかで優しい恋人も出来、今度結婚すると聞いたので、我が家はすき焼きパーティーです。