1:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:06:38.61  ID:VDHLhdgMO.net
してい?

http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news4viptasu/1405170398/
3:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:07:50.76 ID:t6GrZQ3C0.net
よん
5:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:10:25.69 ID:t6GrZQ3C0.net
まだ?
6:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:11:58.39  ID:VDHLhdgMO.net
ありがとう。 
学がないので文才はないのであしからず。 

色々あったので、整理するつもりで書いていく。

9:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:13:46.23  ID:VDHLhdgMO.net
俺はどうしようもないクズだった。 
中学卒業して進学もせず働きもせず、地元のやつらとつるんでは悪いことばっかりしてた。 

16の夏強盗と傷害で少刑に入った。 
出所後、生き方を変えようと決意したけど、人間関係がうまくいかず職場を転々として挫折。

11:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:14:57.64  ID:VDHLhdgMO.net
結局それからも悪いことばっかしてたんだよ。 
何してたかとかは端折る。御想像におまかせするわ。 
22歳になって、街でナンパした女が妊娠して所帯持ちになってしまった。 
相手は24歳のキャバ嬢。 

嫁と子供ができても、俺は全然変われなかった。いや変わらなかった。

13:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:18:06.80  ID:VDHLhdgMO.net
クラブに行っては女をナンパして、ホテルで目が覚める。 
そのままツレん家行って時間潰し。 
夜になったらまたクラブって感じだった。 
嫁と子供が住んでるアパートには、週に一回帰るかどうかって感じだ。 

どうでもよかった。何もかも。俺の人生ド底辺だしもうやりたい放題だった。

14:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:19:37.14  ID:VDHLhdgMO.net
籍入れて最初は、しょっちゅう嫁からメールや電話があったけど、当然シカト。呆れ果ててたんだろう。嫁からの連絡はなくなった。 

たまに家に帰れば喧嘩。 
「ちゃんと仕事してよ。生活費だけでもいいから入れて。」 
「うるせー。キャバクラで働いてた時の貯金があんだろーが。指図すんな。」 
正直めんどくさかった。

15:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:23:44.29  ID:VDHLhdgMO.net
一応結婚してすぐはちゃんと働いてたんだ。 
契約だけどさ。 
工場部品の営業なんだけど、全然契約がとれなくっていつも上司にどやされてた。
16:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:24:57.62  ID:VDHLhdgMO.net
無能だとか、中卒だから駄目だとか、クズに無駄な給料払ってやる余裕はないって言われて、まあ正論なんだけどな。 
ある日、会社の係長の財布がなくなったんだ。 
疑われたのが俺だ。 
いや、完全に犯人扱い。 
まあフラグがたってるよな。
18:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:27:01.30  ID:VDHLhdgMO.net
上司「おい俺!お前え仕事は出来ねーのに、泥棒はするんだな」 
いつも俺を目の敵にしていた上司が、因縁つけてきた。 
俺「いや、やってねーっすよ」 
上司「おまえ以外に誰がやるんだよ。バカか?」 
書類で頭を叩かれた。 
すると女子社員が来て、 
「係長の財布見つかったそうです。 
お昼に定食屋さんに忘れてきたみたいで」
19:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:28:08.98 ID:IitSPCxI0.net
あれっ?
20:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:28:43.28  ID:VDHLhdgMO.net
上司「そうなのw 
まあでもおまえが疑われやすい見た目だから悪いんだよw」 
俺は上司を睨みつけた。 
上司「何だその目は?反抗的だな? 
だから中卒は駄目なんだよ。脳味噌入ってないんだろ?」 

ついに我慢出来ずに上司をぶん殴ってしまった。 
会社からは事件にはしないがクビだと言われた。 
あたりまえだが。

21:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:30:01.19 ID:nLn5RayDi.net
殴るんじゃなくてパワハラで訴えればよかったのに
22:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:30:30.07  ID:VDHLhdgMO.net
俺は嫁にクビになったことを言出せず、毎日公園とかパチンコ屋の休憩所で時間を潰してた。 

俺が悪いんじゃない。世の中が悪いんだって自分に言い聞かせて。 
な?クズだろ俺。 
結局給料が入らないから嫁にバレた。

23:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:34:03.64  ID:VDHLhdgMO.net
>>21 
そうだよな。 
まあ随分昔だし、社会経験の少ない俺はそんなことすら考えつかなかったよw 

続き 
で元に戻るけど、 
嫁と顔を合わせば喧嘩ばかりで、イライラする。自分の居場所なんてなかった。家に帰る意味なんかあんの?そう思ってた。 
そんな時、息子の寝顔を見ると癒されてたんだ。 

それと同時に、自分が惨めになるんだ。 
最悪最低の父親だって。

24:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:36:42.66  ID:VDHLhdgMO.net
でも今更自分を変えられない。自分を受け入れてくれる世界なんてない。 
とうとう俺は家に帰らなくなった。 
俺は本当にクズなんだ。 

親を早くから亡くしたせいか。 
唯一肉親の息子のことだけは気になっていた。

26:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:42:53.08  ID:VDHLhdgMO.net
クラブでナンパした女の家に転がり込んで、嫁からの連絡はシカトし続けた。 

そんなある日、 
知らない番号から電話がかかってきた。

27:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:44:04.81  ID:VDHLhdgMO.net
読んでくれてる人ありがとう。 

俺「はい?どちらさん?」 
「○○保育園の佐々木と申します。 
ハルちゃんの担任の。」 
言ってなかったけど、ハルは俺の息子の名前だ。 
俺「え?保育園?」 
佐々木「はいそうです」 
知らなかった。ハルが保育園に行ってたなんて。

28:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:45:08.05  ID:VDHLhdgMO.net
俺「保育園が何で俺に電話してくんの?」 
佐々木「あのー、ハルちゃんのお父さんで間違いありませんよね?」 
俺「あー…はい。で何で俺に連絡してくんの?」 
佐々木「いつもお母さんがお迎えに来られるんですが、今日はまだ来られないんです。」
29:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:47:08.47  ID:VDHLhdgMO.net
俺「はい。。。 
で?」 
佐々木「延長の場合は事前に連絡をもらうようになってまして。 
本日はお母さんからまだ連絡はありません。 
園も8時には閉めますので、どうかお父さん迎えにきて頂けますか?」 
嫁には何度も連絡したらしい。 
で繋がらないから、緊急連絡先の俺に連絡があったわけだ。
30:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:48:08.77 ID:uJCTo02e0.net
クズに悲しみが訪れる予感
31:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:48:15.19  ID:VDHLhdgMO.net
渋々だが迎えにいくことにした。 

なんて無責任で親の自覚がねーなんて思われても仕方がない。 
読んでて不快な気分になった方は許してくれ。 
そして続けさせてもらう。

33:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 22:49:55.11 ID:F3nhufx00.net
こーゆー人間はどうやったら出来上がるのか
34:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:50:54.35  ID:VDHLhdgMO.net
教えてもらった保育園の場所に着いた。 
門の前には電話をくれた佐々木先生と、息子のハルが手を繋いで立っていた。 
佐々木「ハルちゃんのお父さんですか?」 
俺「あっ…はい、そうです」 
佐々木「初めましてw佐々木と申します。 
ハルちゃん泣かずにお利口に待ってましたよーw」 
ニコッと微笑む佐々木先生をチラ見し、久しぶりに会う息子の顔を覗きこんだ。
35:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:52:53.09  ID:VDHLhdgMO.net
ポカーンと口を開けて俺を見上げていた。 
まあ誰だけ分かってないのかもしれん。 
佐々木「帰ったら沢山誉めてあげて下さいねw 
ほらハルちゃんパパだよw」 
ハル「‥‥」 
佐々木「きっといつもお母さんが迎えに来てるから恥ずかしがってるんですよw」 
と言いハルの手を俺に預けた。
36:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 22:54:21.16  ID:VDHLhdgMO.net
佐々木「お母さんと連絡とれました?」 
俺「あの、いや。」 
佐々木「そうですか? 
お母さんの職場に連絡したら4時で帰ったって言ってたんで、きっとお家にいますよw」 
俺「はー。。。 
あの、迎えにくるの遅くなってすみませんでした。」 
佐々木「いいえw 
良かったねハルちゃん、パパ迎えにきてくれてw 
バイバーイ」 
そう言って先生は園内に戻った。 

ハルを見ると、まだポカーンと口を開けたままだ。

37:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:00:09.70  ID:VDHLhdgMO.net
俺「はー。だりーな」 
溜め息をつき、頭をボリボリかいた。 
俺「なーハル?帰るか?」 
ハルは何も言わなかった。 
いきなり知らない人が来たんだ。無理もない話。何しろ半年ぶりの再会なんだからな。分かるはずもない。 

俺はハルの手を引っ張り、嫁のアパートまで行った。 
久しぶりの帰宅。 
綺麗に片付いた部屋にはサリナ(嫁)の姿はなかった。

38:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:01:22.62  ID:VDHLhdgMO.net
帰るなりハルは冷蔵庫に一直線。 
冷蔵庫を開けて俺を見た。 
俺「何?」 
ハルは俺の元に戻って手を引っ張った。 
冷蔵庫まで連れてくると、パックのジュースに俺の手を誘導する。 

俺「喉乾いた?」 
ハル「ちめたいー。ちめたいーの」 
と言って俺の手を引っ張る。

39:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:01:35.19 ID:uJCTo02e0.net
クズは自称中卒だが文章が読みやすい
40:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:02:19.68  ID:VDHLhdgMO.net
どうやら喉が乾いたようだ。 
俺はパックのジュースをコップに注いで、ハルに渡した。 

ハルは一気にジュースを飲み干すと、また俺の手を冷蔵庫の中に誘導した。 
俺「何?今ジュース飲んだろ?」 
ハル「ビャアアアンー。うえーんっ」 
急に大声で泣き出す。

41:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:05:06.26  ID:VDHLhdgMO.net
俺「はあ?何だよ?いきなり泣くな。」 
泣き続けるハル。 
うるさいので抱きかかえてヨシヨシしてみる。 
とりあえず泣き止まさないと近所迷惑だ。 
俺「ほらほら。どうした?泣くなよー」 
ハル「ウギャーー」 
いっそう声のボリュームが上がる。 
駄目だわこれわ。
42:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:05:28.22 ID:8TZnW3lS0.net
いいね
44:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:07:39.28  ID:VDHLhdgMO.net
俺「うるせー。 
びーびー泣くな。」 
怒鳴る俺にビックリしたのか、急に泣き止んだ。 
少し震えている。 
なんだか悪い事した気分だ。
45:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:09:12.19 ID:6OIfy+9o0.net
嫁どこいったんや
46:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:09:19.56  ID:VDHLhdgMO.net
俺「落ちつけ。何が言いたいんだよ。泣いてもわかんねーだろ」 
ハル「ヒクッ、、ヒクッ、、マンマー、、ヒクッ」 
どうやらお腹が減っているようだ。 

俺「落ちつけ。何が言いたいんだよ。泣いてもわかんねーだろ」 

少し震えながら、冷蔵庫を指差した。 
ハル「ヒクッ、、ヒクッ、、マンマー、、ヒクッ」 
どうやらお腹が減っているようだ。

48:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:15:00.91 ID:crKaTnvT0.net
子供が何才かで大分かわるよな。 

すこし喋れるから1才半とかか、、、。

49:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:15:24.47  ID:VDHLhdgMO.net
冷蔵庫の中を覗いたが、すぐに食べれるような物はない。 
もちろん料理なんてしたことないし、作れるはずもない。 
あれこれ荒らしまくって、ようやく食器棚の中にカップラーメンを見つけた。 

カップラーメンに湯を注いでハルの前に出した。

50:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:18:06.29  ID:VDHLhdgMO.net
ハル「キャッ、キャッ」 
少しはしゃいで飛び跳ねるハル。やっぱり腹が減ってたようだ。 
俺「さー食え。」 
そう言うとハルはまた俺の手を掴んで、箸をを掴ませた。 
どうやら食わせろってことなんだろう。
51:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:20:21.01  ID:VDHLhdgMO.net
俺「はいはい。 
じゃあ食わしてやりますよ」 
そう言ってラーメンをハルの口もとに持っていった。 
ハル「ぎゃあああー」 
泣き出すハル。 
熱かったみたいだ。 
仕方なくふーふーして食わしてあげた。 
ハル「んまー。んまー。」 

人の苦労も知らず、無邪気に喜ぶハル。 

俺「母ちゃん帰ってくるまでの辛抱か。。。」 
独り言を言いながら、携帯でサリナに電話をした。 
ずっと電源を切っているようだ。

52:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:21:38.19  ID:VDHLhdgMO.net
俺「くそが。 
どうせ男の家でも行ってんだろーが。 
子供ほっぽらかしてんじゃねー」 
まあ俺が良く言えたもんだって話しだけど。 

ハル「マンマー。マンマー。」 
食べ終えたのにまただ。 
俺「はあ?今食ったろ? 
ふざけんな」

53:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:22:42.72  ID:VDHLhdgMO.net
ハル「マンマー。マンマー。。。うえーんっ」 
また泣き出した。 
仕方がないとりあえずなだめるか。 
俺は抱きかかえて身体を揺らした。 

どれくらい時間がたったろう。 
ようやくハルは目を閉じて、深い眠りについた。

54:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:23:16.48 ID:IitSPCxI0.net
ママのことかな?
55:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:23:49.90  ID:VDHLhdgMO.net
疲れた。 
非常に疲れた。 
くそー。何で俺がこんな目に。 
そう思いながら、冷蔵庫からビールを取り出し、一気に飲み干した。 
俺「ぷはーっ、うんめー」 
一息ついて家を見渡した。 
出ていって半年になる。 
あの時のまま何も変わらない部屋。
56:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:26:33.63  ID:VDHLhdgMO.net
ハルとサリナが笑顔で写る写真が、テレビの横に飾ってあった。 
布団でスヤスヤ眠るハルの寝顔を見つめた。 
少し成長した。 
顔も前より大人になった。サリナに良く似てる。 
そう言えばハルの声初めて聞いたな。 
会話は出来ないけどな。 

半年前は、って言っても殆ど家に帰ってないけど、泣いてる声しか聞いたことなかったな。

57:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:30:40.10 ID:kmNfYhMJ0.net
見てるよー
58:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:31:17.81  ID:VDHLhdgMO.net
それが、ハルと俺の最初の1日だった。 

とりあえず父親何て俺には無理だと思った。 
すぐにサリナは帰ってくるだろうし、帰ってきたらまた出ていけばいい。 
いっそのこと離婚しとくかなんて考えてた。

59:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:34:07.95  ID:VDHLhdgMO.net
身体にどしっと強い衝撃と共に目が覚めた。 
どうやらいつの間にか寝ていたみたいだ。 
ハルが俺のお腹に跨がり笑顔で冷蔵庫を指差した。 
ハル「ちめたい。ちめたい」 
俺「ん?」 
ハル「ジューチュ。ジューチュ」
60:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:35:42.37  ID:VDHLhdgMO.net
俺「ジュース?はいはい」 
冷蔵庫からカルピスを出してハルに飲ませた。 
時計を見ると11時。 
うわっ昼じゃん。 
携帯を見ると着歴が3件に留守歴が一件。どれも昨日かかってきた保育園からだ。 
サリナに電話したが、やはり電源を切っている。
62:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/12(土) 23:37:21.50 ID:d4Ho8sPC0.net
中卒のくせにいい文してんじゃねーか。
63:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:37:23.66  ID:VDHLhdgMO.net
プルルルルッ。 
不意の電話に驚いた。保育園からだ。 
俺「はい?」 
佐々木「○○保育園の佐々木です。 
あのーお母さんは?」 
俺「あの、、、」 
少し考えた。 
帰ってきてないなんて言えるはずもなく。 
俺「あの。突然なんですが、実家に帰省しました。母親が入院したらしくて」 
とりあえず嘘をつく俺。
64:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:38:33.83  ID:VDHLhdgMO.net
佐々木「そうですか? 
お父さんは連絡ついてるんですね?良かったw 
じゃあお父さんもハルちゃんも一緒に実家に?」 

俺「いや、あの、妻だけ帰りました。」 
佐々木「そうなんですねw 
ハルちゃんは今日はお休みですか?」 
俺「いや、あの。。。」

65:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:39:51.94  ID:VDHLhdgMO.net
急いで着替えさせ、抱きかかえて家を出て走った。 

俺「すいません」 
佐々木「いいえw 
出来れば休むにしろ、遅刻にしろ前もって連絡下さいねw」 
俺「はい。」 
結局保育園に連れてきたのだ。 
佐々木「お迎えは5時なので、ちゃんと迎えに来て下さいw」

66:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:41:35.77  ID:VDHLhdgMO.net
俺「はい」 
そう言って保育園を後にした。 

ふざけんな。 
冗談じゃない俺が迎えに行くわけねーだろ。 
何が何でもサリナを見つけ出してやる。 
そう考えながら、まずはサリナの職場に連絡した。 
地元のスーパーでレジのパートをしていると保育園で聞いた。

68:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:47:59.73  ID:VDHLhdgMO.net
どうやら職場にはいないみたいだ。 
店長「いや今日はお休みで朝電話がありましたよ。」 
俺「次いつ来ます?」 
店長「さー。当分休むって連絡あったからねー。」 
そう言われ知り合い何人かにも連絡を入れてみた。
69:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:49:15.70  ID:VDHLhdgMO.net
サリナのキャバクラ時代のツレや、地元のツレ。 
結局誰もサリナの近況すら知らなかった。 
後はサリナの実家しかない。 
でも、ここだけは連絡したくなかった。 
だけど背に腹は変えられない。 
仕方なく電話した。
70:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:52:01.53  ID:VDHLhdgMO.net
サリナ母「ハルト君? 
サリナ知らないわよ。 
どうして?」 
俺「連絡つかなくって困ってて」 
サリナ母「えー? 
あんた甲斐性なしだからよ。出てって当然。 
ハルちゃんは? 
ハルちゃんはどうしてるの?ハルちゃんはサリナと一緒なの?」 
サリナの母親は当然のごとく俺を良く思っていない。 
どうやら知らないようだ。 
何か話しているようだが、途中で電話を切った。
71:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:54:06.25  ID:VDHLhdgMO.net
ようやく理解した。 
あいつはもう戻ってこないのだと。 
しかし何て薄情なやつだ。息子を捨てて消えるなんて。 
俺がそんなこと言えたもんじゃないことは重々承知だが。 

結局ハルは俺が迎えに行った。 
またアパートに帰り。スーパーで買ったオムライスを食わせ寝かせた。

72:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:55:58.98  ID:VDHLhdgMO.net
今日はあまり泣かなかったが、疲れた。 
子育てって大変だなって、たかが1日2日で思ったんだ。 
世の中の主婦をすごく尊敬するよ。 

全然会話も出来ない息子。 
これからどうすればいいのだろう。 
いきなり取り残され、いきなり父親になる。 
本当に大丈夫なんだろうか? 
ハルの寝顔を見た。 
寝る前に少し泣いていたから、涙の後が頬に残っている。

76:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/12(土) 23:59:05.88  ID:VDHLhdgMO.net
無理もない。 
いつも一緒だった母親がいないんだ。 
寂しいだろーな。 

サリナがどんな気持ちで出ていったのか、その時の俺は知る由もなかった。 

そっとハルの体に布団を掛ける。 
ハルが生まれてすぐ、ハルは集中治療室に入った。 
ミルクを飲まず、血便が出たからだ。 
その弱々しい小さな体を見つめ。 
石ころのような、小さな手を握り 
俺「俺が守ってやるからな」 

寝ているハルの手を優しく握り、そう誓ったのを思い出した。

79:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/13(日) 00:05:19.47  ID:7FyMgNZmO.net
どうしようもないクズでバカげてるけど、こんな情けない男でも父親なんだ。 

ハルの寝顔があまりにも可愛いく思えた。 
こいつには今俺しかいないんだ。 
俺が守ってあげないと。 

出来ないかもしれない。いや出来ないじゃない。やるしかないんだ。父親を。 
俺にも父親がいた。自慢できるような父親じゃなかったけど。でも俺を育ててくれたんだよな。 
今でもそんな父親の背中を覚えている。 

その日から、俺とハルの二人三脚の生活が始まった。

82:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/2014/07/13(日) 00:08:15.45  ID:7FyMgNZmO.net
色々レスありがとう。 
出来る限りは返事するけど、スルーは許してくれ。 
ちなみにリアル中卒だ。 

書きため分はまた後で投下します。

83:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/13(日) 00:08:35.41 ID:Fj+GDWpB0.net
面白いね
84:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/13(日) 00:14:41.68 ID:MtwkDpU10.net
おつかれ 
続き待ってるよ
87:名も無き被検体774号+@\(^o^)/2014/07/13(日) 01:16:33.14 ID:w2VXPPwk0.net
ゆっくりで良いから 
読んでるから

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