前に40って書いてたけど正確には43くらいか?
渡米後3年後(>>143)に震災
25歳(>>1が2月、3月生まれなら24歳)
震災から約17年後が現在だから
41~42かな。
四捨五入で40だな!
渡米後3年目で震災だから今は42,43か。
細かいことだが。
43年生まれです
同級生は助かったのか?
同級生一家はお父さんだけが助かりました。
仲が一番良かったそうで、泊まりでよく行っていたそうです。
>同級生一家はお父さんだけが助かりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・もうね
人との出会いというのは意味があるんだとは思ってる
>>1 が恵子さんと出会ったのだって意味があるんだと思う。
もしかすると出会ってなかったら、もっと不幸になってたかもしれないしな。
再開します。
半年してようやく普通の生活ができるかもという、なんとも微妙な回復まで漕ぎ着けた。
一旦、渡米し諸手続きや引越しを済ませ日本に帰国した。
そのスポーツではもう飯を食うことはできない。食わせることもできない。
未来が見えなくなった俺。
ママの言葉「生きろ」が毎日のように頭に響いていました。
ですがここから数年何もできなかった。今でいうニートです。何もできなかった。
目標もなにもない。悲観も高揚もない。本当に何もなかった。
細かく書こうにもこの時期の記憶が曖昧です。
俺の20代は震災後なにもなかったのです。
仕事は期間工を数ヶ月やっては数ヶ月休むというのを繰り返していた。
スポーツ関連の人達とは音信不通で、一切連絡は絶っていた。
人の活躍等を目にしたりすると嫌な自分が出てきてしまいそうで、情報を断っていた。
あるとき偶然、以前お世話になっていたスポンサーの人Aと街中で会ってしまい、
猛烈に怒られた。
連絡しても出ない
スポンサーとか契約とかの以前に俺とお前は友人じゃないのか
俺がどんな気持ちだったのか考えたことあるのか
大声で怒られた。本気で怒ってくれていた。
身体を押され尻餅ついてしゃがみ込んでた俺をAさんは引き起こし連れて行った。
個室へ連行されソファに座らされた。
Aさん「で何やってんだ」
俺「何もしてないです」
Aさん「仕事は」
俺「していないです」
Aさん「ずっとか」
俺「今はしていないです」
Aさん「身体は」
俺「動きます」
Aさん「できんのか」
俺「辞めました」
Aさん「わかった」
個室から出て行ったAさん
部屋を見回すとコルクボードに張られた写真の中に俺とAさんと恵子が並んで写る写真があった。
初めてスポンサーについてくれた会社の担当者がAさんでした。
彼は独立して子会社の社長になっていた。
このスポーツの黎明期から携わっているAさんは俺と恵子を年の離れた友達といつも呼んでくれていた。
Aさんが部屋に戻ってくると後ろに当時のライバルがスポーツ用具を持って続いて入ってきた。
Aさん「これ持って帰れ。ウチで扱っている商品のサンプルだ」
俺「…」正直見たくもない物だった。目線を外す。
Aさん「見たくないか?楽しむスポーツに切り替えろ。技術云々じゃなく楽しめ」
俺「もうできないと思います」
Aさん「いいからやれ」静かに部屋に声が響いた
用具を机に置くライバルの身体の動きがおかしい
ライバル「俺もやっちゃったけどまだやってるよ」
俺「え?」
ライバル「たぶんお前と一緒の箇所やってるはず」
Aさん「しつこいよなお前は」
ライバル「楽しいんすもん」
俺「できるの?」
ライバル「できないことが大半。でも楽しいよ」退室する後姿がかっこよかった
俺「そっか…」
ライバルは引退後Aさんに拾われて働き始めたそうだ。
Aさん「お前も働くか?」
俺「俺はこの業界はもう…」
Aさん「そうかぁ恵ちゃんは残念だったけど、どう思うかな今のお前を見たら」
俺「」
Aさん「こんど一緒に行くからお前も来い」
俺「いや俺は」
Aさん「来い」すごく…怖いです…
怪我をしてから7年していない。怖かった。
いざやってみると下手糞でかっこわるくてどうしようもなかった
Aさんは煽ってくるが身体が動かない。でも同じく下手糞なAさんが
俺へったくそー!でもたのしー!とはしゃいでいる。
おまえ恵ちゃんより下手なのねw そんな煽りに乗せられたのでしょう。
なにくそ!恵子はこんなんより上手かった!
意外や意外普通にできた。
俺「…」
Aさん「なっ」
俺「うるさいっす。他の人に迷惑ですよ」
Aさん「ちょっとは楽しめ」
俺「うす」
身体的には現役には全く敵わないだろうが
その日、一般レベルからしたらそこそこの腕前までできることが確認できた。
その日の帰り
Aさんは恵子の思い出を語り出し、涙で運転できず俺が代行した。
かわいい人ですAさん。
斡旋してくれようとしたAさんからの働き口を断り、自分で職探しを始めた。
30歳、職歴:期間工数回。詰んでる。
実に一年かかったが機械メーカーに就職できた。
現職場です。何故か管理職にまで昇進できました。
スポーツは趣味として身体に負担がかからない程度にやり始めました。
ただ、昔の仲間とはレベルも世界も違っているので一人でやっていたのでした。
某SNSで楽しむ程度のサークルを見つけた俺は
何か変わればいいなと参加してみることに。
競技する人達ではなかったので俺の事は知る人もいない
※実際そんな名のある人ではないです。
俺にとっては都合の良い環境だったのです。
独身者は出会いを皆求めている感じで、新しい人が来ると誰かしらがくっつく。
そしてフェードアウトが常でした。サークルの年齢層は20歳から30歳
俺はおじさん※童貞:魔法が使える
数年後
入れ替わりがたくさんありましたが、
俺は目的がそこじゃなかったので気付けばサークルの古参になっていました。
一般レベルよりかは上手いので俺の評判は悪くはないものだったと思う。
女の子に誘われてもなびかない。ああ童貞だよ。言わせんな恥ずかしい
男の子には技術的な面でのアドバイスが好評でサークルの兄としての立ち位置だった。
告白されても断ってしまう。そういうのがいつしか悪評に変わる。
男の子達は女の子の意見に左右されることなく慕ってくれていたが
居辛くなった為、退会してしまった。
そんな俺を見ていた数人はサークル抜きで一緒にスポーツをやってくれた。
その子達は俺の過去なんか知らない。話してもいないし当然だ。
あるとき飲み会で、どうして誰とも付き合わないのか聞かれた。
童貞だからとある意味正直に答えた。
笑われた。
ふいに
それだけじゃないでしょ?
私はそれだけじゃないと思うんだけど?
女の子が言った。彼女も出会い系に惑わされない人で純粋にスポーツをする人だった。
笑いが場から消え
女の子「ずっと見てるもんわかるよ」
俺はぽかーんとしながら気付いたら涙が流れていた。
みんな女の子のほうを向いていたので気付かれなかったが、
女の子は見ていた。
女の子「でも童貞だもんねぇ」
笑いが起こり、なんとかごまかせた。
恵子のことが好きな気持ちを数年ぶりに再確認したのだった。
やっぱりまだ好きなんだなぁ。
ちゃんと好きって恵子にいっていない。
恵子の感情を無視し続けた後悔。
別の話題になっていて上辺だけ笑いながらそんなことを考えていた。
女の子「俺さーん」
女の子が走って追い掛けてきた。
女の子「ごめんね」
俺「ん?なにが?」
女の子「ううんごめんね」
俺「あーあれコンタクトコンタクト」
女の子「メガネですよ」
俺「」
女の子「なんかあったんですか?」
俺「いやなんにもな…」
俺「時間ある?」
俺はこの子なら聞いてくれるかも知れない。でもこのグループにいられなくなるんじゃないか。でも話してみたい衝動に駆られた。
女の子「あります」「いきましょう」
俺「」あれ?なにこれ?
最後まで書き切ったので後で投下しに戻ります。
特定は避けたいけど、みんなに見てもらいたいので上げます
待ってるよ
女の子はカラオケ屋に入っていく。同意とか全く取らずがんがん進んでいく。
女の子「飲み物お茶でいいですね」
俺「はい」
部屋に入って丸イスをもってきて対面に座る
女の子「話してください」
俺「へ?」
女の子「涙」
俺「」
俺はこのスレに書いたことと同じ話を女の子にした。
女の子「よくわかりました」
女の子「話してくれてありがとう」
女の子「できればこれで鼻水拭いてください」
俺号泣しながら鼻水だらだらで話してた。
女の子「ありきたりですけど、恵子さんは俺さんに幸せになってもらいたいでしょうね」
俺「うん」
女の子「私俺さんのこと誤解してた。女の子の気持ちを弄ぶ男とサークルでは悪評だったんですよ」
俺「うん知ってる」
女の子「違うってわかってよかった」
俺「うん。うん?」
女の子「あ私俺さんのこと好きですから」サラッと言われた。
俺「」ポカーン
俺「」ポカーン
女の子「何年も俺さん見てますけど、誰にでもやさしいし、子供とか犬とかは俺さんに一番懐きますよね」
俺「」ポカーン
女の子「そういうとことが好きなんです」
俺「」ポカーン
女の子「喋れ」
俺「あ、ありがとう。」
女の子「よし黙れ」
女の子「じゃ始発で帰りますか」
俺「ありがとう」
女の子「あんまり溜め込んじゃだめですよ」
女の子「私の告白は気にしないで、これからも指導お願いします」
俺「はい。ありがとうございました」ちゃんと今日のお礼言ったら
女の子「そういうところも好きです」
俺「」ポカーン
女の子「じゃ」
後姿かっこよかったです。
かといって俺からどうすることもできなかった。
そんな折、女の子がある国家試験を受けると言うので、合格したら豪華ディナーという
特典を用意した。女の子は無事突破し、俺はディナーの約束を取り付けた。
女の子「ほんと大変でしたよ」
俺「すごいね。おめでとう」
女の子「いやいや何の誘いもなく、あれから一年くらい経ってますよ」
俺「あ、そっちの話か」
女の子「まーそういうのも好きなところですけどね」
俺「え?まだ好きでいてくれてたの?」
女の子「私は滅多に人を好きになりません」
俺「すみません…」
女の子「何か変わりました?」
俺「正直に言うとあの子のことは何も変わらない」
女の子「当たり前じゃないですか、恵子ちゃんがいて今の俺さんがあるんだから」
女の子「忘れたなんて言ったら怒りますよ」
俺「」
女の子「私が聞いているのはこの一年で心境の変化はありましたかってこと」
俺「…君が気になっている。」
俺「恵子がいて今の俺があるって当たり前だけど嬉しい言葉です」
女の子「おーようやくこっち向いたか。あと何年かかるのかなって思ってた」
女の子「恵子ちゃんは俺さんが笑顔になれる方向へ行ってくれないと生きていた意味ないんだよ」
女の子がシクシク泣き始めた。
とたんぴゃーって泣き始めた。恵子と一緒の泣き方だ。