俺には3つ上の血の繋がってない姉がいてずっと気になってた
両親は既に他界して姉と二人暮らし
ちょっとややこしいと思うけど昔のことから書いてみる
俺の母親はもともと心臓が体が弱くて俺を産んで少し経って亡くなって父親に育てられた
ただ、母が死んだ直後父はどうしていいかわからなかったので
俺をしばらく母親の親友のところに預けたらしい
父は真面目な堅物だったけど母親の親友とは仲がよく
落ち込んでた父親の支えになっていたみたい
ちなみに母親の親友も早くに旦那さんを事故で亡くしてそのときに両親が色々と
支えになった経緯があってそのことから俺を預かることを引き受けてくれたそうだ
母親の親友には女の子がいたんだけどそれが後の姉
まあ色々と事情があったんだろうけど父親が俺を引きとって
二人で生活するようになったのが3歳になってから
それからしばらく母親の親友とも交流があったみたいだけど父親が仕事を変えて
引っ越してからはだんだん疎遠になっていった
月日は流れて俺が小学校6年のとき、唐突に父親が俺にこう言った
「家族がひとり増えると思う」
俺は最初何を言ってるかわからなかったけど再婚でもするつもりなのかなーって勝手に思ってた
で、数日後女の子を連れて帰ってきた
父親「今日から俺達の家族になる〇〇だ、お前の姉さんになる」
俺「え?どういうこと???」
詳しい経緯は教えてくれなかったけど、身寄りのない姉の母親が病気で亡くなって
親父が後見人として引き取ってきたということだった
まあこれは後から聞いて分かった話だけどね
姉が最初に言った言葉は今でも憶えている
「私がお姉ちゃんでごめんね」
堅物の父親は口には出さなかったけど母親の親友が俺を預かってくれたことを
深く感謝していてずっと仕送り紛いをしたり、毎年母親の命日には母親の親友を訪ねていたそうだ
母親の親友が病気で入院した時も休みの日にはお見舞いに行ったりしてずっと関係は続いていた
母親の親友の病気は胃癌で、余命宣告を受けた
その時に姉を引き取ることを決めたそうだ
姉は最初施設に入ると言っていたがらしいが父親が説得して一緒に暮すことに決めたらしい
ただ高校へ通わせてもらうことをすごく申し訳なさそうにしてて
ある時、学費のことで父親にバイトするっていったら普段物静かな父親が大きな声で怒ってた
つくづく堅物で真面目なおっさんだなーって怒った姿みて思ってた
あの頃の俺と姉の仲は良くもなく悪くもなくという感じで、姉は俺にいつも気を使っていた感じ
当時はそんな姉をあまり好きにはなれなかった
まあ好きになれなかったというよりはいきなり知らない女の子が家に来て姉さんだって言われても
実感沸かないってのが正直な気持ちだったかな
でも時間が経つと不思議なもんでなんとなく家族っぽく生活するようになっていった
不幸は続くもんで俺が中3の秋頃に今度は親父が倒れた
大動脈乖離とかなんとかって血管の病気で、今までみたいに仕事ができなくなってしまった
ちなみに父親はもともとは医療機器販売の代理店かなんかに勤めていて営業と配送をしていたけど
割と仕事の時間が不定期だった為、俺を引き取る時に建築関係の仕事に転職、
肉体労働者として働いていた
だから今まで通りの仕事はできないはずだった
父親は真面目で自分の仕事に誇りを持ってたから無理したんだろうな
2度目倒れて即ICU行き、2週間くらいで亡くなった
なんかよくわからないけど会社の人が来て、葬儀の手続きや手伝いしてくれたけど
俺はもうどうしていいかわからなかった
姉は推薦で大学進学が決まっていたが、父親が亡くなったことで進学を諦め就職することを決めた
父親が残してくれていた貯金とわずかだけど保険金も降りたのでなんとか生活することはできた
姉が葬式が終わって落ち着いてからこう言った
「血は繋がってないし、まだ家族と思ってもらえてないかもしれないけど一緒に頑張ろうね」
ゆっくりだけど投下してきます
落ち込んでどうしようもない状態だった俺はそんな姉の気丈な姿と言葉で救われた
おかげで俺は冷静になることができた
そしてその後少し考えて俺は精一杯の強がりのつもりでこう言ったんだ
「家族だとは思ってるよ。でもおねー(姉をこう呼んでる)は俺に縛られなくてもいいんだよ?」
「おねーも色々大変だと思うし、バイトしながらなんとか俺一人でやっていけると思うから」
「〇〇くん(おねーは俺をくん付けで呼ぶ)高校生が一人で生活するの大変だよ?」
「迷惑なら別々でもいいけど・・・私を引きとってくれたお父さんみたいに私は◯◯くんが高校卒業するまでは見守りたいんだけどだめかな?」
「まあ二人のほうが何かと助かるし、おねーがそう言ってくれるならいいよ」
姉のことを意識しだしたのはこの時からだったと思う
それまではちょっと親密なただの女の子の同居人程度にしか思っていなかった
というか思わないようにしてたって感じかもしれない
歳がたった3つしか違わないのにすごい大人だよなーって今でも思うw
日雇いのバイトを始めた
姉にはバイトなんてしなくても大丈夫だよって言われたけどね
日頃色々と面倒みてもらってばかりだからどうしてもお礼がしたかったのね
その時の自分の気持ちは姉のことが好きとかそういうつもりはなかった
ただ姉の喜ぶ姿をみたかった
それすでに好きになってんじゃん
血の繋がりが有るのにも関わらず、自分勝手で兄妹の絆のきの字も無いオレ達。
情けなくなってきた。
一応姉のスペックらしきものを書いとく
美人というよりはかわいいタイプで、弟からのひいき目かもしれないが
モテるタイプだと思う
彼氏ができてもおかしく無い容姿だと思うけど、化粧は薄くて服装も地味で見た目は大人しい感じ
身長は160センチくらい、まあスラっとしてるとは言えないけど太ってはいない
おっぱいは・・・大きくない
サイズは姉の服みればわかるし、問題は俺のセンスだけだけどwww
1着はツーピースのスーツ
仕事に来ていくスーツがもう1着欲しいなぁって言ってたから
こっそり持って行って仕立ててもらった
もう1着は私服だったんだけどこれ買うの恥ずかしかった
まあ俺はセンスがないので一応同級生の女の子二人に頼んで一緒にお店に行ってもらったんだけど
自分たちの服探しに夢中になって俺涙目・・・
どうにかこうにか姉に似合うようなかわいらしい服を買うことができた
店員さんには彼女さんへのプレゼントですかー?って聞かれて
「ちっちっちがいますよ!!!!姉のです姉の」って焦って返事したら吹き出してた
姉が彼女だったら・・・って妄想は少ししてたけどね
そして誕生日前日、姉が風呂から出てきたところで声を掛けた
「おねーさぁー 髪乾かしたらちょっと俺の部屋来てくれない?」
すると姉は「何?なんかたくらんでる顔してるよwww」だって
おねーするどい・・・
誕生日はもしかしたら彼氏(いるかどうかきいてない)とか友達とかと過ごすかもしれないので
ここはあえて前日にと気を使って姉を部屋に呼び出したんだけどなかなか来ない
一時間くらい待ったんだけど来ないんで見に行こうと思ってたら
やっと姉が部屋をノックしてきた
どうやら長風呂でのぼせてぼーっとしてたら時間が経ってたみたいで
「◯◯くんごめんねー少しぼーっとしちゃったから体冷やしてた」って謝ってきた
「おねー、あのさ。一日早いけど誕生日おめでとう」
そう言って紙袋を渡した
姉ははじめ「えっ?」って顔したけどすぐに笑ってありがとうって言ってくれた
「開けていい?」って聞いてきたから「うん、どうぞ」って答えた
袋開けて姉は赤い顔で「ありがとう、すごくうれしいよー」って言ってくれた
スーツは仕事で明日すぐに着てくっていってくれた
「私服のほうは気に入らない?一応女友達と一緒に選んだんだけど・・・」
そういったら姉は少し間を置いてこう言った
「今度の休みに二人で出かけない?」
なんだか気持ち悪いと思うのは私だけかしら
仲睦まじい家族だと思うが・・・?
思ってもみない返事で俺はあせったけど「うん」って答えた
どこか行きたい場所でもあるの?って聞いたら遊園地に行きたいだって
俺の中の姉は大人びていて遊園地とかそういうイメージは全くなかったから意外だった
続けて姉はこう言った
「私が家族になってから家族で出掛けたことなかったでしょ?」
「お父さんにはお世話になってるから言い出しにくかったし、ほんとは遊園地とかいきたかったんだ・・・」
「せっかく服プレゼントしてくれたんだし、この服着て出かけるなら〇〇くんとのほうがいいからさ」
俺は「わかったよ、じゃあ今度の日曜に行こう」と返事をした
冷静を装ってたつもりだけど心臓バクバクいってた
おねーはいったいどういうつもりなんだろう・・・
エ口展開はあまり期待しないでくれw
グダグダで書くの遅くてすまん
明日も仕事なので一旦ここでやめます
スレが残ってれば明日は少し書き溜めてから投下します
仕事いってくる前にほんの少しだけ投下
そして日曜日
「〇〇くん早く早く!」
「おねーはしゃぎすぎだぞー」
「だって遊園地久しぶりだもん」
「わかったから落ち着いて」
「くぁwせdrふじこl;@:」
こんなやりとりしながら遊園地に向かった
姉「ジェットコースター乗ろうか?」
俺「おっ いいねぇ」
姉「怖いけど楽しそうw」
俺「怖くないよ全然w」
姉「おうおう頼もしいねぇ」
正直、姉がこんなに楽しそうにはしゃぐ姿を見るのははじめてだった
そりゃそうだよね
両親が亡くなって知らない家に連れてこられて一緒に生活して、
楽しかったはずがないよね
色んな意味で。
きっとお姉ちゃんだからしっかりしなきゃって自分に言い聞かせてたんだ
そう考えてたら少し涙が出てきた
姉に見られないようにしたけど泣いてるのに気づいたらしく
「なーんだ◯◯くん ジェットコースター苦手だったの?」だって
違うってーのw
ほんとに楽しそうだった
「疲れたねー少し休憩しようか」と言ってパラソルのついたテーブルに腰掛けた
二人でジュース飲みながら休んでいると姉が「カップル多いねー」とまわりを見渡してる
「そうだね。おねーもこういう所は彼氏作って来いよw」って言ったら姉は
「多分わたしらカップルだと思われてるよね」と言ったので
「姉弟だしw」って答えたら
「だってわたしら似てないじゃんw」
そりゃあ元々は他人だし似てないのは当たり前だ
「何?じゃあ、おねーは周りに俺とカップルだと思われたいわけ?」と聞いたらこう返ってきた
「今日だけは誕生日プレゼントに服もらったしお返しに一日恋人になってあげよう」
俺は姉のことが姉ではなく女の子として少し意識していたから
ただその気持を抑えることができたのは姉弟だからっていう単なる倫理的なものだけで
それが外れたら姉を女の子として好きという衝動を抑えれるか自信がなかった
「冗談w」
俺ははぐらかすのに必死だったけど俺の気持ちを見透かしているかのように姉はニヤニヤして
「〇〇くんまだ彼女いないでしょ?私も今まで彼氏いたことないから気分だけでも味わいたいなぁなんてw」
なんてケロッと言う
「はいはい、感謝してくれてるのはわかったから別に恋人じゃなくて普通でお願い」
こう言って気持ちを抑えるのに精一杯だった
姉は「残念w」と冗談交じりに笑って「楽しかったねー、そろそろ帰ろうか」と俺に言った
そして不思議と嫉妬がおきない
もともと俺は口数の多いほうじゃないのになんというか、「恋人になってあげよう」って言われたことで
ずっと動揺しててさらに口数が減ってたから姉が眠くなるのも仕方ない
姉が眠っている間、俺の頭の中では『姉のことやっぱり好きになってるのかな?でも姉弟だし・・・』
って無限ループしてた
『おねーの寝顔こんな近くでみるのははじめてかも』なんて考えてたら
隣の人にもたれかかりそうになったから慌てて自分の肩に姉の頭を乗せた
周りからみればカップルに見えるのかな?やっぱり・・・
姉の髪からいい匂いがする
思わず深呼吸しそうになったのを咳払いで抑えた
俺は姉が寝てる間だけでも・・・なんて勝手に恋人気分を味わっていた
自宅の最寄駅まであっという間だった
姉の寝顔をみながらにやけそうになる自分と必死に戦ってた
欠伸しながら姉は「ごめん、爆睡してたね」と言ったので
「子供みたいな寝顔だったよ」ってニヤニヤしながら返事してあげたら
「もう!恥ずかしいよ!」ってむくれてた
そう思ったらなんだかとても寂しい気持ちになった
そんな気持ちを知ってたかわからないけど姉はこう言った
「また二人で遊びに行こうね」
姉を女の子として意識てて、ひとつ屋根の下に一緒に暮らしてるんだ
そりゃ悶々とするよね
いったいどんな因果なんだろうな
血のつながりよりも濃い関係になれるといいな