前記事⇨私「心が女の子ってことなの?」男の子「いや、多分違う。ただ、女の子の服が着たいだけなんだと思うw」→知人の男の子が女装した結果…【1/3】
マツコデラックスとゆきをあわせ、マツゆきなんていうあだ名なんかもできましたw
ゆきは、吐き出してすっきりしたのか、自分の中の「女の子」の部分?をあまり隠さなくなりました。
だんだん、私も慣れてきて、一緒にファッション雑誌を読んだりなんかもしました。
浴衣の件以来のことだったので、少しびっくりしましたがゆきの必死のお願いに、私も折れました。
この頃には私は、ゆきの女装を手つだってあげたいという気持ちが大きくなっていました。
前回浴衣を貸したときは、やっぱり違和感があったことを思い出しました。
ゆき「あー、たしかに…」
1「前の浴衣は、何かやっぱり、ゆき!って感じだったよね…。女ってかんじじゃなかった」
ゆき「ひでぇ」
1「やっぱり、ウィッグとか化粧とかもしたほうがいいよ」
ゆき「持ってる?」
1「ううん」
1「…町に買いに行ってみる?」
ゆき「えっ」
1「女装したままで」
ゆき「えwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゆきにワンピースとストッキングを着せて、町へでかけました。
周りの視線を気にしながら、おどおどとしているゆきに、申し訳ありませんが笑ってしまいましたw
1「大丈夫、絶対ばれないwww」
ゆき「無理、無理!やばいよ、風とか吹いたら絶対やばい」
1「wwwwwwwwww」
化粧品は全くの素人だったので、店員さんに聞きましたが、そのときのゆきも面白かったw
店員さんに好みの色を聞かれて、すごくキョドってましたw
結局、ゆきの心配に反して、誰にもばれることなく買い物を終えました。
なんだか、妹ができたみたいで楽しかったw
本当に女の子っぽくて、劣等感を感じました。
感心していると、ゆきは私にも化粧をするよう促してきました。
雑誌を見て練習?していたのか、ゆきはすいすい化粧をしていきます。
女なのに、私は全く上手くできませんでした。
1「黙れマツゆき」
ゆき「ちょっと貸してみw」
ゆきは、道具を取り上げて、私の顔に化粧をしてくれました。
普通なら、きっと断っていたでしょう。けど、何故かこの日だけは、異常なほど親密な雰囲気だったので、なんとなく受け入れました。
ゆきは、丁寧に眉を描いたり、チークを塗ったりしていきました。
顔が近くて、多分お互いの息がかかっていたかもしれません。
わたしはゆきにされるがままでした。
ゆきは、リップを塗ろうとして、少し動きを止めました。
あー、流石にリップはダメだよなーと、ぼんやり思っていると
ゆきは急にリップを置いて、私のほっぺたを両手で包みました。
え?なにこれwww
と思いました。一瞬、何が起こったか分かりませんでした。
多分、ものすごいマヌケ面だったと思います。
しばらくして、ゆきは唇を離しました。
ゆき「…」
1「え、何?」
ゆき「…ごめん」
1「え、ごめんって何」
ゆき「…しちゃった」
1「何が」
ゆき「キスw」
…
はい?
期待
どうでしょうwノーマルなはず
なんか、怒りに似た感情がこみあげてきて、でも、何も言えませんでした。
ゆき「ごめん」
1「いや、ごめんとかじゃないでしょ」
ゆき「つい」
1「ふざっけんな」
の、はずが、ゆきの体はびくともしませんでした。
一人であたふたする私に対し、ゆきはびっくりするほど冷静でした。
ゆき「1ちゃん、ごめんってば」
1「帰れ!帰れオカマ!」
ゆき「騒いだら、人来ちゃうよ」
ゆきは、今度は私の手首を掴んできました。振りほどこうとすると、ギュっと力が入って、引き寄せられました。
びっくりしてもがくと、そのまま抱きしめられました。力が強くて、全く動かない。
ゆきは首の角度を変える?みたいにして、唇を甘噛みしてきました。
全身に鳥肌がたち、力が抜けていきました。
ゆきは何度も何度も、音を立ててキスをしてきました。
耳元に顔を寄せて、一層強くぎゅーっとしてきました。
体が熱くて、呼吸が荒かったので、多分興奮していたんだと思います。
ゆきは、今まで聞いたこともない、甘えた声で私の名前を呼びました。
そこでハッとなって、おもいっきりゆきの後ろ髪を引っ張りました。
ゆきは悲鳴をあげて、床に転がりました。ダッシュで離れ、呼吸を整えました。
ゆき「いてぇー…。1ちゃん、これ抜けてるでしょ絶対」
1「うるさい、黙れ、喋るな、なんでこんなことした」
ゆき「ごめん、我慢できなくなった」
1「なななななななにが」
もう足も口もがたがたで、言葉にできませんでした。ゆきは申し訳なさそうでした。
1「違う、びっくりした」
ゆき「嫌だった?」
1「当たり前だろ、ふざけんなふざけんなふざけんな」
ゆき「でも1ちゃん、ちゅーしたとき、ちょっと、とろんってしてたよ」
私激昂。 しかし、人間って動転しすぎると、言葉すら出なくなるものでした。
思わず身を堅くすると、ゆきは「ごめん、もうしない。本当ごめん」と眉を下げた犬みたいな顔で謝ってきました。
1「な、何でこんなことしたの」
ゆき「え、好きだったから」
1「なんで」
ゆき「何でも何も…。1ちゃんが好きだし」
1「意味分からん」
ゆき「俺も、何でこんなことしたのか分からないや。本当ごめん」
1「そうか、帰れ」
ゆき「うん。ごめん」
呆然として部屋から出ると、おばちゃんが「何その顔wwww」
と笑ってきました。鏡を見ると、汗や涙で顔がわけ分からん状態になっていました。
夜になって携帯を見ると、ゆきからメールがきていました。
「今日はほんとうにごめん、でも、1ちゃんが好きです。
驚かせてごめんなさい。反省しています。責任をとるので、付き合ってください。」
謙虚なのか図々しいのか不明なメールでした。ぼんやりと、奴も動揺してるのかなーと思いました。
「市ね」
一言だけ返信して、布団に入りましたが、その日は全く眠れませんでした。
俺にもゆきとキスさせてくれ
>>1さん
IDかわった??
迷った末に、ゆきに「昨日のなに?」とメールを送ってみましたが、返信が何時間待っても来ない。
ああ、部活だわ。と気付きました。
しかし、気になって気になってしかたなかった。
謎でした。なんでこんな、派手でもなければ色気もない幼馴染にキスなんかしたのでしょうか。
男子特有のあれだったのでしょうか。それにしても妥協しすぎじゃないか…
「会って話したいんだけど、いいですか?」
警戒心は十分にあったので、公民館の近くに呼び出しました。
木の下で、いらいらしながら待っていると、奴が走ってきました。
1「メールしたほうが遅れるとか」
ゆき「申し訳ないです。お詫びです、1様」
ゆきはコンビニの袋を渡してきました。なんと、ハーゲンダッツのバニラが入っていました!
少し気をよくして、アイスをいただいていると、ゆきがじっと見てきました。
1「何すか」モグモグ
ゆき「昨日のこと…」
1「ああ、メダパニ」
ゆき「メダパニって…。一応、本気だったんだけど」
1「きもい」モグモグ
ゆき「酷い…」
あーん、と口を開けてきたので、アイスを掬って、口に入れる
ふりをして、抜いた雑草をぶちこみました。
1「wwwwwwwwwww」
ゆき「はにふんだよ!!!」
ゆきは涙目で、口を濯いでいました。
ゆき「昨日のメール、ちゃんと読んだの」
1「ううん」
ゆき「!な、なんで」
1「うそ。読んだ」
ゆき「え、じゃあ、じゃあ返事は…?」
ゆきは今にも泣きそうな顔でこっちを見てきました。
1「…いやー、釣り合わないよ」
ゆき「1ちゃんに俺が?」
1「逆だよ馬鹿か」
ゆき「なんで。そんなことない」
1「いーや、あるね。ゆきの顔と性格なら、もっと可愛い子彼女にできるって」
我ながらひねくれた返事でした。
1「そういうお世辞がいっちばん嫌い」
ゆき「俺から見たら、可愛い」
1「眼科行け眼科」
ゆき「俺視力AA。1ちゃんと違って」
1「とにかく無理、ってかダメ」
1「だから、ゆきと私じゃレベルが違いすぎるから」
ゆき「…」
ゆき「俺が、女装趣味だから?」
ハーゲンダッツ噴出するかと思った。
1「そういう理由じゃない、絶対違う!」
ゆき「そっか。何か安心したw」
ゆき「それじゃあ、あの理由じゃ納得できないんだけど」
ゆき「レベル云々とかじゃなくて、こう、違うでしょ。上手くいえないけど」
1「…んー」
ゆき「1ちゃんは、俺の事嫌い?」
1「…普通」
ゆき「普通かー…。じゃあ、これから何をすれば好きになってくれる?」
1「必死か」
ゆき「当たり前じゃん。本当に、本当に好きなんだもん」
1「…」
なにこいつ、恥ずかしい。
ゆき「…やっぱ、嫌?」
1「…」
かわいいなー、と思いました。犬みたいで。
ゆきはしょんぼりして、うつむいてしまいました。
ムネが痛くなるくらい、その顔が切なげで、どうしていいか分からなくなりました。
ゆき「ちょww犬ですかww」
1「うん、犬みたいww」
ゆきは笑いながら、おふざけに付き合ってくれました。その顔は、絶対無理して笑っていました。
ゆきは、私の腕の中で硬直していました。ゆきの、汗と制汗剤の匂いがしました。
ゆきはその硬直もつかの間、すぐに私の背中に手を回してきました。
苦しそうに荒く息をしながら、ぎゅーっと抱きしめてきました。
ゆきは何度も、私の名前を呼んできました。
ゆきの声は掠れていて、情けなかった。
やがてゆきは、焦れたように言いました。
ゆき「1…」
1「はい」
ゆき「俺、好きなんだけど…」
1「ど、どうも」
ゆき「…付き合って。ね?」
その言い方が、すごく甘えん坊なかんじがして、正直萌えました。
もういいや、ままよ、と思って、しょうがないな!いいよ!と叫びました。
ゆきは、顔を真っ赤にして「くぅううううう」と耳元で声を絞り出していました。
私は恥ずかしくて、苦笑いしながらそれに付き合いました。
その日は、二人で手を繋いで帰りました。
ゆきは、スキップでもしそうな浮つきようでしたw
これが、夏休み2週間目くらいのことです。だらだら書いてますが、結構展開が早かったような。
余談ですが、その日の夜おばちゃんとご飯を食べてると、何故か赤飯が出てきました。
嫌な予感がしました。
1「」
おば「ゆきのばーちゃんが、近所中に触れ回ってたわwww」
1「」
何故言う、ゆき。そして何故広める、お婆ちゃん。
おば「ってか、まだ付き合ってなかったのねwww」
1「…」
おば「まあ、お幸せにねwwwww」
死にたかった。
かといって、ゆきの女装癖は止みませんでした。
二人でおしゃれをして、お出かけするという奇妙なデートもありましたねw
大体、ゆきの方に視線が集まっていて嫉妬しましたww
トイレから帰ってきたとき、ゆきがナンパされていたこともありました。
ゆきは顔を真っ白にしてキョドってましたw
めちゃくちゃ情けない顔で、助けてーという合図を送ってきました。
お腹を抱えて笑っていると
ゆき「す、すみません!あっちに、あの、彼氏、彼氏待たせてるので、行きます、はいっ」
と大声でまくしたて、こっちへダッシュしてきましたw
彼氏って何だコラ。 ナンパ集団は不思議そうにこっちを見てたなw
が、一つ問題が。
私は、どちらかというと、まだゆきのことを「男」として見ていませんでした。
彼氏というより、「女装好きの友達」といった位置づけに近かった気がします。
今思えば、ゆきに申し訳ないです。
いきなり手を握ってきたり、くっついてきたりといって落ち着きがない。
1「なにw邪魔なんだけどw」
ゆき「うん…」
1「暑いから離れてよ」
ゆき「いや…」
1「何?」
ゆき「…1ちゃん、好きです」
1「何だいきなりww」
付き合い始めてから、ゆきは私の手を握る以上のことは、できていませんでした。
なんとなく、私とゆきの間には、そういうことをしてはいけないような雰囲気が流れ始めました。
ゆきはとてつもなく我慢してたんだと思います。
ある日、私は暇だったので、またゆきの部活の見学に行きました。
おもわず「おー」と感心していると、ゆきが、見たこともないような暗い目でこっちを睨んできました。
部活の帰り、ゆきは私を置いてすたすた帰ろうとしました。
ゆき「…」
1「早い早い、普通に歩いて」
ゆき「…」
1(えっ、キレてる?)
ゆきに、ここまで露骨に無視されるのは初めてだったので、怖くなりました。
無言のまま、ゆきの少し後ろを歩いていると
ゆきが、前を向いたまま言いました。
1「は、はい」
ゆき「…俺の事、本当に好きなの?」
1「はww」
いきなりの質問に、あたふたしていると、ゆきはイライラしたように頭をかきました。
やっとの思いで、「好きだけど」と呟くと
1「うん」
ゆき「じゃあ、態度で示してほしいんだけど」
1「態度って」
ゆき「だってさ、1の俺に対する対応って、友達のころと変わらないじゃん」
1「そ、そんなことないわ」
ゆき「あるし」
ゆき「…なんか、そういう雰囲気にもならないし…」
ゆきのことは素直に好きでした。ただ、なんとなく、踏み入った事をするのが怖い気持ちがありました。
モヤモヤして、ゆきにメールをしてみました。
1「ゆき、今日はなんか怒らせちゃってごめん」
ゆき「怒ってない」
1「いや、怒ってたじゃん」
ゆき「怒ってたっていうか、悲しくなった」
ゆき「理由分かってないのに謝るの?」
1「いや」
ゆき「やっぱり1ちゃん、俺より△△先輩みたいなタイプが好みなんじゃない?」
1「は?何いきなり」
ゆき「だってそうじゃん。今日なんかずっと見てたし」
1「見てないよ」
ゆき「見てた」
ゆき「ほら、やっぱり分かってない。何も分かってない」
1「もうなんなの」
いつもはふざけてるメールの文面が、めちゃくちゃ殺伐としていました。
だんだん私も、いらいらしてきて口調が攻撃的になりました。
ゆき「信じられない」
1「なんで!?」
ゆき「だって、付き合ってるなら、もっとベタベタしあうじゃん」
1「どういうこと」
ゆき「分かってるくせに聞くなよ、そういうとこ嫌い」
1「確かに、△△先輩のほうがさっぱりして男らしいよね」
この一言に、ゆきは傷ついたようでした。
メールがぴたっととまりました。
私はむしゃくしゃして、携帯を放って泣きました。
罪悪感でいっぱいでした。でも、ゆきにどう対応していいか分かりませんでした。
可愛そうなことをしたと思っています。今でも申し訳ないです
1は母親の心配とかはしてないのかな?
こんな小説があるんですかw読んでみたいです。
母親は、毎日電話をしあい、お見舞いにも頻繁に行っていました。
結構元気になるのが早かったような。
ちなみに、自論なんだが付き合っても別にベタベタする必要無いでしょ
まあ、別の男の事を見てて嫉妬するのには理解
美形の性格良い幼なじみに熱愛されるとか二次元でしか有り得ないことを
実現してるのが凄いわ…前世で、よっぽど徳を積んだんだな
殆どの人にはこんなラッキーイベント起きること無く
青春なんてものも無く無味乾燥な、むしろ苦痛よりの一生を送るというのに…
1はゆきを逃したら後が大変だろ結婚エンドを望むわ