上司 A部長 50 ♂ 一見真面目そう 小さな会社の島耕作廉価版
部下 私男 33 ♂ 既婚者 小心者リアル安部礼司
部下 B美 28 ♀ 寿退職まで後数日 ほしのあき2級品
取引先のC子 30後半 ♀ ×1 公営放送女子アナウンサー風
A部長娘 D穂 23 メンヘラぎみ ドキンちゃん似
D穂 夫 S郎 25 たぶん常識人
寿退職することとなったB美から長年お世話になったので明日食事でもしませんかと誘われた。
それじゃA部長も誘って3人で行こうかと言ったのだが、私男に相談したいこともあるので
出来れば二人でと言うことになり、そのときはマリッジブルーにでもかかったのかなと思っていた。
料理がメインの和食屋でチョッピリお酒も飲みながら今後の結婚生活などについて話をしていた。
だんだんB美のお酒のピッチが早くなり、ほろ酔いを通り越した感じになってきたので
タクシーを呼んで返そうとしたのだが、「まだ相談したいことがあるから」と言うので
これが最後の店という約束で私の行きつけのバーに行った。
B美「私男さんは浮気した事はないんですか?」と酔いに任せて直球で聞いてきた。
私男「一度もないよ 願望はあったとしても家族のこと考えたら到底できないでしょ 普通」
B美「男の人ってみんながそうなんですか? 私男さんは女性から迫られても断れるんですか?
中には家庭が大事って言ってても浮気してる人いますよねぇ。」
私男「そりゃ世の中にはそういう人もいるだろうけど、多くの人はしないでしょ?
まぁ僕は気が弱いから浮気はできないな 多分w」
B美「・・・私でもダメですか?・・・ なんちゃって 冗談ですよw」
と言ってはいるものの体を摺り寄せてきたり、手を触れてきたりかなり怪しい感じになってきたので
このままじゃ拙い事になると思いB美を帰すべく店を出ることにした。
今度こそタクシーで帰そうとしたのだが、飲み過ぎて気分が悪いのでチョッと歩きたいと言われ
仕方がなく付き合って歩いていたら、B美がさり気なくホテルのあるほうへ行こうとする。
据え膳食わぬはと言うフレーズが頭の中をグルグル駆け巡ったが、家族の顔を思い浮かべ
残り少ない理性に鞭を打ち、無理やりB美をタクシーに乗せ帰した。
翌日のB美はというと「昨日はご馳走様でした。気分がよくて飲みすぎちゃいました テヘッw」
と悪びれた様子もない。気の小さい私男はどんなつもりであんな行動に出たかも聞けずじまい。
まあ、あのときは飲み過ぎであまり覚えてないのかなと思っていたが、そういえば昨夜の話の中で
先週はA部長にご馳走になったと言っていたのでまさかの展開になってなければいいなと思っていた。
事態はここから急変する!
その後B美とは何事もない日々が過ぎ、B美の寿退社まで後数日と迫った週末の夜
A部長が不慮の事故で亡くなった・・・。
あくる日の明け方にA部長の親族から一報を受けた私男は、気が動転しながらも社長に報告し
今後の対応について支持を受け社員連絡網に流した。
土日にもかかわらず社員達は会社に出勤し仕事の進捗状況の確認や、A部長の奥様、娘のD穂、
その夫のS郎との葬儀の打合せ等、悲しみに暮れるまもなく慌ただしく動いていた。
みんな落ち込んでいたが、その中でもB美は異常なぐらい落ち込み泣きじゃくっていて仕事にならない。
それでもみんな悲しいのをこらえるのだからてガンバレと励まし、何とか仕事だけは片をつけさせた。
そんなさなかA部長の娘夫婦からちょっと会いたいので時間を作ってくれとの連絡が携帯にはいった。
出勤しているので会社でと言ったのだが、会社では話しづらいと言うので近所のファミレスで落ち合う
こととした。
挨拶もそこそこに凄い形相をしたD穂が開口一番
「会社に Pちゃん と呼ばれている方いらっしゃいます?」と聞いてきた。
該当する社員はいないと言うと
「それじゃ Mたん と呼ばれている方は?」
Mたん?? そんな呼ばれ方をしている人もいないと言うと、かなりきつい口調で
「嘘をつかないでください!」と言われた。
結構な大声だったので旦那のS郎がD穂をなだめるも興奮状態で、本当に知らないんですか、
隠してないで正直に言ってください、の連発。
事態が良く飲み込めないのでS郎にどういうことか尋ねたら、昨夜D穂がA部長の携帯を見たら
事故後メールの着信が数件あったので、仕事関係だったら困ると思い開こうとした。
しかしロックがかかっていたため購入したショップへ事情を説明し今日解除してもらったとのこと。
でメールボックスを開いてみたら・・・
「昨夜もとても素敵な夜でした ご家族にばれたら大変ですねw」
「もちろん会社の人たちにもねw」
というような内容だったらしい。
フォルダには数人の女性との生々しいやり取りのメール、更には他人には決して見せられない写メが
出てきて、そのやり取りからどうも何人かは仕事関係者と判明した模様。
中身を見たD穂は半狂乱になり、よき父をだまして淫らなことをしていた奴を突き止めねばと
会社に押しかけようとしたらしい、がS郎がなんとかなだめ、部下である私男に事情を聞いてみよう
ということでここに至ったとの事。ちなみに部長奥さんにはこの事を知らせるつもりもないという。
しかし、Pちゃん Mたん という呼び名だけでは判断がつかないと言ったら、メールの写真を
見せるから確認して欲しいと言われたが、見たい気持ち半分、巻き込まれるのがイヤなのが半分、
結局プライバシーに関わる事なので出来れば遠慮したいとやんわりと断りを入れた。
S郎はなんとか理解を示してくれ、納まりのつかないD穂をなだめその場は帰ってくれた。
メールでのB美とのやり取りが 会社のメルアド使うか普通
「昨夜はホントに楽しかったです 家族思いのQさま(A部長のこと?)があんなことするなんて
甘えん坊のいけない子ですねw でもPちゃん感激」
ホントかよと思いながら日付を見たら私男と飲みに行った前の週 やっぱり黒か?・・・
また取引先との会社のメールにまぎれてC子とのやりとりも
「あなたの思いがけない一面を見ることが出来てMたんは幸せです・・・」 なんだかなぁ・・・
パスのかかったフォルダがあったがPと入れたら解除できた。
携帯で撮影した画像が数枚 A部長とB美がベッドで仲良く並んでる・・・
もう見たくも知りたくもない。仕事に必要なデータを移行しパソコンをリセットした。
B美のパソコンを見たらA部長から
「いけない子でちゅねぇ Pちゃんは おしおきをしなければw・・・」 ついて行けない
早く家へ帰って忘れてしまいたい、自分の記憶から無かった事にしよう
無理だった・・・。
告別式の日、社員全員が参列しA部長を見送ったが、D穂が社員達を鋭い目つきで睨みつけながら
一人の女性に目線をあわせてた 泣きじゃくっているB美に・・・ やっぱり・・・
またD穂は一般の参列者にも眼を光らせた。 取引先のC子さん・・・ 真面目そうな人なのに・・
さらに私男の知らない女性にも・・・ えぇーー 本当にもう知らない・・・
私にとっては悲しむ暇もなく、ただただ緊張しっぱなしの時間だけが経過していった。
そして喪主挨拶で奥様が「故人は家庭を大切にする人で・・」と言った時
「あんな奴らにぃーーー」と大声で泣き出しうずくまってしまったD穂、それを抱きかかえるS郎。
そして「ウォーー」と叫びながらB美に向かって走り出そうとしたD穂を後ろから抱えおさえ込むS郎。
参列者の中には?と思った人もいたようだが、大半は悲しみのあまりの事で気が動転してるのだろうと
同情していた。程なくD穂は控室へ退場となった。
親戚達はD穂が精神的に脆いと聞いていたのか特に変とは思わなかった様子。
この後は何事もなく式は終わり、社員達は会社へと戻り通常業務へ・・・
その後A部長の机を整理し、家族に渡すべく私物と思われるものを分けていたら手紙が出てきた。
私の全然知らない人達からで、「先日の旅行は大変楽しかった、こんなにときめいたのは何年ぶり」
という恥ずかしい文章が書かれたものや「あなたの優しさに感謝します・・」といった微妙なものまで。
手紙は奥様やD穂に内緒で全部S郎に預け、その他の私物は一応調べてから奥様へ渡した。
C子からは私男に会社にあるものでA部長の思い出になる様なものをくれないかとの申出があったが、
会社の物は出せない、私物はすべて家族は帰したのでそちらへ連絡してくれと事務的に断りを入れた。
数ヶ月してからB美から結婚式の招待状が私男宛に届いたが、会社名で祝電は送ったけれど
仕事で行けないとやはり断りを入れた。
D穂は幾分落ち着いたものの時々調子が悪くなるらしい。そりゃそうだろ私もまだ気分が悪い。
勘弁してもらいたいのは、D穂が未だに私男宛に何度もB美やC子らの連絡先を尋ねてくる。
そのたびごとに知らぬ存ぜぬを通しているのだが・・・
B美達は未だに誰も何も気づかれていないと思っているらしいし、私も誰にも話していない。
ここ以外では・・・
結局、食事をしにいったあの晩、B美は一体何の目的で何をしたかったのか今でも理解に苦しむ。
おわり
A部長の死亡原因も気になる所です。
乙です。
ドロドロな世界ですな…。
原因は詳しく書けない 事故としか言いようがない 察してください
>>167
あの部長がまさかって感じだった
それよりも結婚を控えたB美の行動がよくわからん
乙です。
ここで書いたことで少しはすっきりするといいね。
B美の行動が分かる人は同類なんだろうから、分からなくて正解
よくある、他人のものを見ると欲しくなる。
これは、もう病気としかいえない。
で、たいてい相手が本気になると捨てる。