最初は「自分には霊感がある」って言い出したAちゃんがきっかけだった気がする。
クラスが4年2組だったから「シ・ニ」の呪われたクラスだとか、隣がトイレだったから「(トイレの)花子さんに魅入られたクラスだ」とか、皆ロ々に言ってた。
今思うとメチャクチャこじつけで笑えるけど、幽霊も何も見えない私は「皆本気で言ってるのかな…でも、皆が言ってるんだから信じてないとダメなのかな…」みたいな感じで、一応皆に合わせていた。
最初に霊感発言したAちゃんが、クラスのドン的な感じでオカルトな事件が起こると「これは地縛霊の仕業だね」「皆で念を送って追い払うよ!」と皆を纏めていた。
オカルトな事件の一例
・先生の車に謎の顔が浮かび上がる
皆で念を送って除霊(?)
結局先生はどこかで御払いをして貰っていた
その位、ハッキリした顔だった。今思い出しても怖い
・Bちゃん(優等生)が、休み時間中に記憶喪失になる。
パニック状態になりながら、「何も思い出せない!」と校庭から戻ってくる。
何故か、Aちゃんと私の事だけ覚えていたみたいで「他の人は怖い!来ないで!」と、トイレに立てこもり。
狭いトイレの中で、AちゃんBちゃん私で休み時間中を過ごす。
Aちゃんは「大丈夫、思い出せるから」「◯◯(忘れた)の仕業だから、きっと戻れる」と、なだめていたが私は「休み時間終わって先生に怒られたらどうしよう」「でも本当に記憶喪失だったら…」とドキドキしていた。
結局、次の時間にはBちゃんは普通に授業を受けていた
運動会で使う小道具が、うちのクラスは赤で、それも「血に飢えた花子さんの呪い」のせいにされていた。
怖い現象?の度に皆キャーキャー言う。
Aちゃんだけじゃなく、他の女子も結構そんな感じ。
男子も「俺も昨日変な声聞いたぜー!」って乗ってくる感じだったと思う。
私も一応キャーキャー言っていた。
そんな中、クラスでタロットカードがブームに。
小学生が買うには当時高価だった気がするのだけど、男子も女子も買ってもらってる子が割といた。
占いも今思うと適当で、トランプみたいにいっぱい広げて、「好きなの選んで〜それがあなたの運命です」みたいな。
そこで、私は「死神のカード」を引いてしまった。
今までこのクラスでのオカルトブームに半信半疑だったけど、死神のカードのあまりの恐ろしさに私、号泣。
未だに思い出せるんだけど、足がもげたフランス人形に消えかけてるロウソクの火が描いてある。
フランス人形の口から血が出て釘も刺さってた気がする。メチャクチャ怖い。
連鎖して皆もパニック(笑)
早速Aちゃんの除霊?が始まり、私は何とかなった。(多分)
翌年クラス替えがあって、霊感主要メンバーとは離れてしまった。
クラス替えしたら霊感霊感言う人な皆無で、主要メンバーだったAちゃんも普通な感じになっていた。
ちなみにAちゃんは中学でギャル化した。
当時のクラスメイトに、「あれは本気でやってたのか?」それとも「ノリで霊感ごっこをしていたのか?」とすごく聞きたいんだけど、三十年近く経った今、誰とも繋がってなくて聞けない…
死神のカードは偶然だと思うんだけど、不思議な事もあって。
「廊下と教室を仕切る壁に手を当ててみて」と、Cちゃん(活発な女子)に言われて手を当てたら、ビリビリとしびれた。
びっくりしてCちゃんに言うと、「霊の波動だよ」と言われた。
あれは何だったのか未だに分からない。
機械とかもない、普通の壁だった。
思い出話におつきあい下さりありがとう。