時々見かけるけど、うちもそうだった。今思い出しても腹立つ。
私は姉と一回り近く年が離れていて、姉が結婚した時中学生だった。
姉が結婚してすぐ、父が他界した。突然だった。
家には専業主婦の母と中学生の私が残され、母は泣き暮らしてた。
心配した姉夫婦がしばらく同居してくれることになった。
母も私も大丈夫だと断ったけど、姉夫婦がはっちゃけてる感じだった。
同居はあまり上手くいかなかった。
大きなトラブルはなかったけど、知らない男性が家にいるのは
思春期の私には辛かったし、姉夫婦の新婚生活にもお邪魔だったろう。
姉夫の「可哀想だから一緒に暮らしてやってる俺偉い」って態度も
なんか嫌だった。姉は出張だらけの激務で毎日ヘロヘロになってた。
だから母というスーパー主婦のいる実家は居心地良かったんだろう。
姉夫婦ともきちんと働いていて問題行動はなかったんだけどね。
私が高校を卒業する頃、母が亡くなった。ショックだった。
それ以来姉がなにかと私を気にかける様になった。
母代わりのつもりもあるし、仕事に余裕が出てきたんだとも思う。
でもその頃から姉夫が頻繁に姉夫実家家族をうちに呼ぶ様になった。
週末には必ず誰かいる。姉夫両親、妹、従姉妹、叔母…。
荷物もたくさんウチに置く様になり、自分の家みたいにふるまう。
やがて姉夫達は私に出て行く様に言い始めた。
「いつまでもお邪魔虫しちゃ駄目よ、はやく自立しなさい」
「お姉さんに頼るのも程々にしなさい」
「自分の家だなんて錯覚しちゃ駄目、ここはもう代替りしたの」
「大学の学費も独立費も全部自分で出すのよ」
「ここはもう○○家(姉夫姓)の実家になったのよ」
当時大学生だったけど、いつも言われているうちに段々と
そうなのかな…?私がいたら変なのかな??と思い始めた。
ある時姉夫母に相続について聞かれた。母からいくら貰ったかと。
相続関係は姉と税理士さんに任せていたので姉に聞いた。
そこで全てが発覚した。