12014/05/15(木)00:15:18 ID:MndnZdrRa
↑10年前の俺

22014/05/15(木)00:17:15 ID:
ただし、成功するとは言ってない

72014/05/15(木)02:14:01 ID:
前スレの流れを三行で

82014/05/15(木)03:54:15 ID:
ネーム書き
書きまくって入賞し
あと一歩で漫画家デビュー

132014/05/15(木)22:55:26 ID:aG6C5TFVs
担当から大きな賞の結果の電話が来る
あれだけ自信のあったマンガ
時代をとれると思ったマンガ
担当も絶賛したマンガ

だが結果は最終候補止まりだった

142014/05/15(木)22:58:13 ID:aG6C5TFVs
聞いた瞬間頭が真っ白になった

だがすぐあとに担当の謝罪が続く
「ごめんなさい……雑誌の方向性.変わる事になって……」

162014/05/15(木)23:00:00 ID:
おおう…

172014/05/15(木)23:01:37 ID:aG6C5TFVs
またか……
そして今回は前回の件よりももっと悪い事態だった
やはり萌え雑誌へのシフトなのだが例え萌えマンガでも作家の好きなものを描く事は出来ない方向性.のシフト
いわゆるコミカライズ雑誌になるという事だった

182014/05/15(木)23:06:27 ID:aG6C5TFVs
その雑誌の担当とはマンガに関しての意見も合い、気もあったがさすがにその雑誌に残るという選択肢はなくなった

俺は結果を待っている間に用意していたネームでまた新たな雑誌を探す事にする

ちなみにこの雑誌の担当だった編集とは未だにたまに連絡をとっている
いつかまたこの人とマンガを作りたいとも思う

192014/05/15(木)23:08:22 ID:
いい巡り会いがあったんだな

人と人との巡り会いってホント大事だもんな

202014/05/15(木)23:13:57 ID:aG6C5TFVs
もう新ジャンルとは呼べない程度には描いた新ジャンルの新たなネームも我ながら素晴らしい出来だった
画力も確かに上がっている

問題は雑誌選びだ
2回連続で同じ目にあった俺はブレる事の少なそうな大きめの雑誌を選ぶ事にした
まあこの時代方向転換の可能性.どこの雑誌にも付きまとうだろうが

222014/05/15(木)23:20:57 ID:aG6C5TFVs
雑誌の規模で言えば俺が今まで行った中では最初の雑誌の次に大きな規模の雑誌になる

原稿を完成させ持ち込みの電話をかける俺
始めてかける編集部だがもはや緊張は1mmもなかった

232014/05/15(木)23:25:03 ID:aG6C5TFVs
だが電話に出た編集に早速明日伺いたいと伝えると
「明日w急ですねえ」
と返された
そんな事を言われたのは始めてだ
その返答自体に悪い印象は持たなかったが俺の頭に一瞬ジャバがよぎる
やはり老舗の雑誌とは言っても1社に絞るのは危険かもしれない……

242014/05/15(木)23:28:09 ID:aG6C5TFVs
電話を切ってからも今後の行動に迷う俺
だがその時点で深く考えても仕方あるまい
普通にいい編集の可能性.ってあるのだ
俺は今後の事は明日の持ち込みのあとに考える事にした

そして持ち込み当日

252014/05/15(木)23:36:35 ID:aG6C5TFVs
電話の編集と向かい合う俺
だがなかなか編集は原稿に手をつけない
これも初めての経験だった
いくつかマンガについての雑談を交わしたあとようやく
「じゃあ読ませてもらいます」

262014/05/15(木)23:38:23 ID:aG6C5TFVs
原稿をめくる俺
だがやはり俺は大した緊張はしなかった

読み終えた編集が口を開く

「……もう1回読ませて下さい」

272014/05/15(木)23:41:00 ID:aG6C5TFVs
再度原稿に戻る編集
周辺の観察にもすっかり飽きた頃

「……ありがとうございます」

「とても面白かったです」

282014/05/15(木)23:44:52 ID:aG6C5TFVs
「正直言いますけど俺この手のマンガ嫌いなんですよ」

「読み始めた時“うわー”と思っちゃった」

「でもさ最後まで読んだらこれでしょ」

「いや本当、素晴らしかっ」

292014/05/15(木)23:49:59 ID:aG6C5TFVs
その後も1時間ほどひたすら誉められ続け、後半は既に連載へ向けての打ち合わせになっていた

来るまではどうするか迷っていた俺だが結局その原稿はその雑誌の賞に出す事になり編集に預けてその日は帰宅した

302014/05/15(木)23:52:04 ID:aG6C5TFVs
今度こそイケるだろう
結果を待つ俺は思っていた

だが同時に不安もあった
こう思うのは何度目だ?

312014/05/15(木)23:55:26 ID:aG6C5TFVs
結果を待つ間に担当となったその編集と打ち合わせを重ねる俺
担当は通って当然といった感じだったが俺はやはりその不安を拭えずにいた
担当が絶賛したって通らないことだっていくらでもあるのだ
そして俺はそれを嫌というほど経験していた

322014/05/15(木)23:57:54 ID:aG6C5TFVs
だがそんな俺の不安も担当の自信も関係なく時は来た

会議当日
担当からの結果の電話を受ける俺

332014/05/15(木)23:58:32 ID:
ドキドキしてきた

342014/05/15(木)23:59:48 ID:aG6C5TFVs
受賞

それも今まで壁になっていた
「デビュー出来る賞」よりも

何段階も上の賞だった

402014/05/16(金)00:06:32 ID:
コングラッチュレーション!

362014/05/16(金)00:02:03 ID:
受賞ktkr

352014/05/16(金)00:00:43 ID:
祝デビューか
しかも規模のでかい雑誌とはな

372014/05/16(金)00:02:04 ID:Q8ih1dg9E
つづく

と思ったけど最後まで書いちゃうかな

392014/05/16(金)00:04:29 ID:Q8ih1dg9E
会議はほぼ満場一致の結果だった
やはり俺がやってきた事は間違っていなかったのかもしれない

自信を持っていた担当もここまでとは思っていなかったらしく驚いていた

412014/05/16(金)00:09:15 ID:Q8ih1dg9E
そして受賞の発表、受賞式を経ていよいよデビュー作の載った雑誌が発売された

友達もみんな喜んでいた
最初は「マンガ?就職しろ」と言っていた母親も喜んでいた
酷い奴にもたくさん会ったが俺の周りにはそれ以上にいい奴がたくさんいた

422014/05/16(金)00:15:54 ID:Q8ih1dg9E
ケロロ軍曹が見るなと言っていたネットの感想も見てしまった
だが新人だからかもしれないが批判的な意見は少なく、あってもジャンル自体への批判で批判しながらも俺自身の技術は認めてくれているものがほとんどだった
誉めているものは素直に嬉しかった
特にそのジャンルのトップの作品をあげて
「俺の大好きな○○より面白い、悔しい」というのにはさすがにニヤけた

432014/05/16(金)00:17:07 ID:
おおおおおおお!
おめでとううううううう!
ってリアルタイムじゃないからおかしな話だがww

442014/05/16(金)00:17:24 ID:
それはニヤニヤしてしまうなwww

452014/05/16(金)00:18:59 ID:Q8ih1dg9E
だがニヤけてばかりもいられない
俺は本当の意味でその作品を超えなければならないのだ

そしてその頃
俺は結果を聞いてから、そしてデビューしてもなお、の自分の不思議な心境に気づいていた

462014/05/16(金)00:19:58 ID:
第二章的な感じか?

472014/05/16(金)00:25:22 ID:Q8ih1dg9E
俺はその結果を聞いても、デビューした雑誌を読んでも、大して嬉しいと思っていなかったのだ

確かにデビュー出来た事へのホッとした気持ちはあった
だがそれだけなのだ

しかしそれは考えれば当たり前の事だった
だって俺はまだ何も成し遂げていないのだから

482014/05/16(金)00:29:31 ID:Q8ih1dg9E
連載した訳でもヒットした訳でもアニメ化した訳でも
思うような形で連載を完結させられた訳でもない

相変わらず自分のマンガ以外の仕事をしなければ生活できない
デビューする前も後も別に何が変わった訳でもないのだから

492014/05/16(金)00:31:09 ID:Q8ih1dg9E
そう考えた俺はまた新たなマンガに取りかかった

いや、取りかかっていると言おう

502014/05/16(金)00:31:10 ID:
受験終わったみたいな感覚かな?

522014/05/16(金)00:32:40 ID:
マジか、現在進行形か?
頑張れ超頑張れ

532014/05/16(金)00:33:06 ID:Q8ih1dg9E
そう、ようやく現代だ

10年前にマンガ家を目指し始めた俺は10年後の今も同じようにマンガ家を目指してマンガを描いている

542014/05/16(金)00:33:29 ID:
デビュー嬉しい。
良かったね。

見守ってきた甲斐があったわ。ひと月だけど。

552014/05/16(金)00:33:53 ID:
まだ連載は持ってない感じなのか

PickUp!