その愛人が私の母で、私は愛人の子だった
海外出張で忙しいから父が普段いないんだと思ってた
びっくりした
父は年に数回帰ってきて、そのたびにプレゼントをくれた
おもちゃだったりゲームだったり
だからだと思うけど、私は父も好きだった
たまにしか会わないけど顔は忘れなかったし
おもちゃもくれるし一緒に遊んでもくれたし
それでも遺産あたるんだ
いらないけど
正妻は最初から知ってたみたい
おそらく父から援助を受けてたと思う
母のパートだけじゃ生活キツいはずだし
父との思い出で一番覚えてるのは小学校の運動会
どうしても父に見にきて欲しくて
母にもしつこくお願いして、運動会前に父が来たときも
口を酸っぱくして運動会に来てくれと頼んだ
父は、良い子にしてれば見に行けるかなぁ
とか言ってた気がする
私は運動神経が良かったから徒競走で一番だった
なのに父は来てなくて、帰ってから母に散々文句を言った
そこでポロッと、お父さんなんかいらない
って言ったら、母は急に泣き出してしまって
私はどうしていいかわからなくて2人してそこで泣き続けてた
話してしまった方がいい、誰にも言えないでいると
自分に対して否定的になってしまうような気がするソースは自分
次に父が来た時、何かのゲームソフトを持って来てくれて
いつものようにニコニコしながら家に入ってきたのだけど
私は運動会に来てくれなかったことを恨んでいたので
父に向かっても、もうお父さんいらないって言っちゃった
そしたら父はとても驚いた顔をして母親と二人で話すからと
私を置いて二人で別室に入っていった
「来年の運動会は絶対見に行くから」と言って帰っていった
結果からいうと、私がその後、転校するまでの2回の運動会には
父は一回も来なかった
参観日も学芸会も1回も来なかった
正妻の子が同じ学校の同じ学年にいるのに
私の父として来れるわけがないわけでwww
ご近所とも仲良くしていたし、綺麗だし優しいし
私からしてみればこれ以上無い母親なのだけど
ちょっとしたことでスイッチが入ってうつ状態になってしまう
その運動会以降、父の来る回数は減っていったきがする
母は相変わらず優しかったけど少し痩せていってる感じがした
その時は全くきにしなかったけど
席が隣だった女の子とすぐに仲良くなり放課後によく遊ぶようになった
で、当然、休みの日も遊ぼうという話になった
彼女をミキちゃんとしておく
ミキは、次の土曜日学校終わったらそのまま家においでよって誘ってくれて
誘われるがままにミキの家に遊びに行った
ミキの家につくと、ミキのお母さんが出迎えてくれた
「あら、お友達連れてきたの、いらっしゃい」
なんて言っていたけど、私の顔を見た瞬間、表情が強張った
ミキのお母さんは私を知っていたよう
ミキと私はそんなこと知るわけもなく、とても気の合う友達だと思ってた
考えも似てるし、他人から見れば外見も結構似ていたよう
二人並んだら姉妹みたいだってよく言われていた
そりゃ父が一緒なんだから似ててもおかしくない
ミキのお母さんは、引きつった笑顔を浮かべながらお昼ごはんを食べさせてくれた
ご飯を食べ終わると、ミキのお母さんがミキを連れて部屋を出た
1分しないうちに戻ってくると、ミキが
「今日これからお買い物行くんだって、だから今日遊べないって」
と寂しそうに言った
私は何も疑問に思わず、ご飯のお礼を言って、また遊ぼうねと自宅に帰った
帰りも途中までは一緒に帰ってた
それからしばらくして、ミキが俯きながら話しかけてきた
「お母さんが、>>1ちゃんとあんまり仲良くするなって言うの」
と打ち明けてきた
私は、ミキの家に遊びに行った時にきっと失礼なことをしたんだと思って
ミキを通じて、ミキのお母さんに謝ってもらった
それでもやっぱりダメみたいで
次の日からミキとは少し距離を感じるようになった
解決方法は出てこなくて、なんだかすっきりしないうちに
母の仕事の都合で引越しをすることになった
夏休みになったらすぐに引っ越すということだたtので
私はミキに手紙書くからねと言って転校した
手紙は書いたけど返事は来なかった
引越してから、父の来る頻度はさらに減り
もちろん運動会にも来なかった
母の仕事も父がちょっと口を聞いてくれたとか
今回のこともあり正妻は激おこぷんぷん丸で
母をボロクソに避難し、父にも離婚だのなんだので一悶着あったらしい
そんなわけで、引越しを機に正妻やミキとの接触は全くなくなってしまった
私としては寂しくて仕方がなかったけど
仕事の都合ならしょうがないってことで我慢してた
転校してからも生活に不自由はしなかった
学校にもすんなりなじめて、友達も出来た
母は元気なくて、よく謝ってきたけどその時は何を言ってるかわからなかったと思う
一般的?な母子家庭に比べたら
母の仕事もそこまで忙しくもないのか
夜遅くても8時や9時くらいに母は帰宅して
朝も私と一緒に出発するような感じの生活になった
自然と晩御飯は私が作るようになってたし
母も肝っ玉母さんというようなタイプでなかったから
私も母に優しくしてあげなきゃって思ってたのかもしれない
中学もその学区のとこに通って吹奏楽部に入ったり
友達と遊びに行ったりとか普通の中学生活を楽しんだ
高校受験の年になって
母とちょっと揉めたことがあった、多分はじめてだと思う
母は、大学までいってちゃんと就職してほしいって言うんだけど
私は、高校出たら働こうと思ってた
お金に困ってるわけではないけど
お金があるにこしたことはないし、と思ってそうしたかった
ついに母が、泣きだしてしまって
なんだか母が泣いているのを見ていたくなくて仕方なしに大学進学を視野に入れて
高校を進学校にすることにした
学力的には学年で一桁を維持してたからそこまで大変じゃなかった
受験はすんなり合格で無事高校生になったわけだけど
なぜかやたらと絡んでくる上級生がいた
見た目も地味で、ぼっちっぽくて、上級生の中で割りと浮いてる感じなのに
なぜか私をピンポイントでちくちくと嫌味やらなんやらと絡んでくる
特に相手にしないで適当に流してた
あるとき、そいつに階段から突き落とされたんだけど
一番上からじゃなかったし、とっさにジャンプして
割りとうまいことクルンって着地して、アクションスターみたいやん
とかちょっと思ってたら、ちょうど先生に見られてて
私とその上級生が職員室に呼ばれてしまった
見てわかるくらいにガクガク震えてた
先生3人くらいが前に並んで、なんで呼ばれたかわかってるなって言われると
その上級生が上ずった声で
こいつの母はアバズレ、遺産狙いのこそ泥
とかそんなことをべらべらと喋ってた
先生に適当なことを言うなと叱られて、ビクンってなったと思ったら
自分の叔母さんの夫は騙されてこいつの母親にお金渡してたんだ
って言い出した
この上級生は、父の正妻の姉の子供だったらしい
親の顔が見たい