携帯からすいません 
仕事が長引き今、帰宅中です。 
書き溜め自体は終わりあとは 
投下のみです。 
なんとか9時45分くらいから 
投下できると思います。 

保守頼む!!!!

http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1319034932/
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:30:45.22 ID:sJGITqUc0
保守
6:2011/10/20(木) 21:31:48.68 ID:KKhg5spC0
保守ありがとう。 
飯は食いながら投下開始します。 

俺達3人は別々の部屋に連れられバラバラに調書を受けることになった。 

警察というのはグループで捕まえた時は 
必ず別々に調書を取る。 
口裏を合わせて逃げられないようにするためらしいが 
実際はもっと違う所にあると思う・・・ 

警察「なんでこんなことをしたんだ?」 

俺「・・・・・・」 

警察「たしかに黙秘権はある。ただな? 
   黙ってるだけじゃ帰れないぞ!これは事件なんだ!」」 

俺「・・・・・・・・・・・」 

警察「・・・おまえらのやった事は暴行だ。 
   子供とはいえ3人がかりで襲いかかっていくなんて 
   俺は今まで聞いたことがない。」 

俺「・・・・・・・・・・」

8:2011/10/20(木) 21:32:58.98 ID:KKhg5spC0
俺は黙ることしかできなかった。 
真実を話せばもしかしたら坂倉を救ってくれるかもしれない。 
ただ坂倉は引っ越す前に児童相談所から連絡が入り 
警察が来たことがあったらしいが 
「躾だ」の一点張りの父親に対し 
「やりすぎないでください」の一言で済ませて 
何もしてくれなかったと聞いた。 
俺は警察を信用してなかった。 
その上これ以上あいつの事を 
誰かにしゃべりたくなかった。
9:2011/10/20(木) 21:34:02.30 ID:KKhg5spC0
警察「・・・おまえ・・・と、本田って言ったな。 
   おまえらが坂倉をそそのかして 
   家から金を取ろうとしたらしいな?」 

俺「・・はぁ?何言ってんですか?」 

警察「だってそうだろう。親に殴りかかって行くなんて普通じゃない。 
   おまえらがあの家に金を取り行って襲いかかった。違うか?」 

俺「・・・・馬鹿じゃないっすか?んなわけないでしょう。」 

警察「本田はそれを認めたって言ってたぞ。」 

俺「・・・・・・・・・・・・・・」 

警察「認めたらどうだ?」 

俺「・・・・・・・・・・・・」 

警察「・・・・・黙ってないで何かしゃべらんか!!!!」

10:2011/10/20(木) 21:34:45.54 ID:KKhg5spC0
経験がある人はわかると思うが 
警察はこうやって必ず誘導尋問を仕掛けてくる。 
「他の仲間の奴は事実を全部話した。 
だからお前も白状しろ!」と、詰め寄ってくる。 
人間の心理的にいくら頑なに隠していても 
他の仲間がしゃべった・・・と、なったら 
諦めて口を割ってしまう。 
俺の場合は誘導してる方向を完全に 
警察が間違えていたから不安にはならなかったが 
隠していたことをズバリ言い当てられて 
他の奴が白状したと誘導されたら 
きっとみんなしゃべってしまうだろう。 

また黙秘権があるなんて警察は建前上言うが 
ずっと黙っていようものなら胸倉を掴んで 
怒鳴り散らすくらいは平気でやってくる。 
殴られたりということはなかったが 
胸倉つかまれ振り回されるくらいは当たり前。 
意外と警察ってとこは汚いところだと俺は知った。

11:2011/10/20(木) 21:35:34.14 ID:KKhg5spC0
俺「・・・・・あの・・・」 

警察「なんだ?しゃべる気になったのか!?」 

俺「いえ。すいませんけどウソばっかやめてもらえますか?」 

警察「・・・・・・・・・」 

俺「だって強盗目的なんて絶対ないですもん。 
  金なんて取る気もなかった。 
  そんな計画なんか一切なかった。 
  なのになんでウソをつくんですか? 
  本田が言った?バカ言わないでください。 
  そんな計画自体がないのに言うわけないでしょう?」 

警察「・・・・・おまえらを試しただけだ・・・」 

俺「俺らには真実を吐けって騒ぐのに 
  自分達はウソはいいんですか? 
  素直にしゃべってくれない人に 
  こっちがしゃべると思いますか? 
  ふざけん・・「黙れクソガキが!!てめえらは犯罪者なんだよ! 
  大人舐めてんじゃねえ!いいから全部吐けコラァ!」 

また胸倉をつかまれ振り回された・・・

12:2011/10/20(木) 21:36:36.25 ID:KKhg5spC0
調書が始まって何分経っただろうか・・ 
部屋に時計はない。長いのか短いのか・・・ 
何もしゃべらない俺をほおっておき 
何度か部屋を行ったり来たりしはじめた警察。 

何度か行ったり来たりした後に 
警察はずっと黙って俺の前に座っていた。 
俺も黙って座っていた。 
空気が重い・・・・向こうも長期戦の構えなのか・・? 

本当にこのまま帰してもらえなかったらどうしよう? 

何か聞かれてる方がよっぽど・・楽だ・・・ 

沈黙というのはより一層心に不安を植え付ける。 
出たり入ったりされると、このままどこかに移動させられるのか? 
刑務所に入れられてしまうんじゃないか? 
身長だけは高くても心も頭脳も小学6年生。 
少年法すらもよくわかっていなかった少年には 
不安だけが胸をよぎり頭の中でこの先訪れるであろう 
最悪の事態を妄想し、震えていた・・・

13:2011/10/20(木) 21:38:06.41 ID:KKhg5spC0
「どうなるんだろう・・」と不安もピークにさしかかろうというとき 
ガチャっと部屋の扉が開いた。 

警察「こちらが1の母親です。」 

え・・・?母ちゃん・・・・? 

顔を上げると、パジャマ姿で髪の毛はボサボサ。 
すっぴん姿の母ちゃんが息を切らして立っていた・・・ 

俺はよく覚えてなかったが病院で 
どうも自分の住所と電話番号を教えていたようだ。 
そこから母ちゃんに連絡が入り 
迎えにきたらしい。 

しかしそんな事情を聞かされていなかった俺には 
母ちゃんが目の前に立ってた事が信じられなかった・・ 

と、同時に母ちゃんを見て、ずっと重力に負けず 
瞳の中に閉じ込めていた涙が 
緩みと共に地面に向かってスルっと落ちていく・・・ 

俺「か・・かあち・・「このバカ息子が〜!!!」

14:2011/10/20(木) 21:39:03.34 ID:KKhg5spC0
俺は母ちゃんの飛び蹴りを顔に受け 
イスから後ろに転げ落ちた・・・・ 

母ちゃん「このバカが!バカが!バカが! 
     何を警察に迷惑かけてんだ!このガキャ〜! 
     今、この場でお前を刹す!そして私もタヒんでやる!」 

もう何がなんだかわからない・・ 
母ちゃんは俺を助けに来てくれたんじゃないのか? 
俺の救世主は倒れている俺の腹に座って馬乗りになり 
顔を右に左に張り飛ばしている・・・・ 

な・・なぜ?救世主は助けてくれる人じゃないのか? 
なぜこの人は俺への追撃を加え 
どなり散らして顔にツバを飛ばすんだ・・・? 

とにかく俺は有無を言わさずビンタされ続けた・・・

15:2011/10/20(木) 21:40:28.82 ID:KKhg5spC0
このとき、オヤジ襲撃事件後に蹴り飛ばされ続けたせいで 
頬が腫れていた・・・ 
そこへの追撃のビンタは痛みを越えて 
火であぶったスプーンをくっつけられるような 
火傷にも似た熱さを感じた・・・ 

警察「お・・お母さん!落ち着いて!落ち着いてください!」 

母ちゃん「本当にすみません!このバカがご迷惑を・・・ 
     オラァ!立てぇ!立って頭を下げろってんだよ!」 

俺「・・・ず・・ずびばせんでふた・・」 

母ちゃん「バカにしてんのか! 
     はっきりしゃべれ!」 

いや、あんたが腫れてた頬をさらに張って 
また口の中が切れたから 
うまくしゃべれなくなったんじゃん・・・・ 

言い訳する隙はなくまた俺は一発頬を張られた・・・

16:2011/10/20(木) 21:41:51.87 ID:KKhg5spC0
その後、母ちゃんの勢いに警察は飲みこまれ 
とりあえずお引き取りください、もう遅いですし 
明日の昼の三時にまた来てください・・と、告げられ 
俺はそのまま母ちゃんに渡され帰ることになった。 
外に出ると警察署に一本の時計が立っており 
時刻は深夜2時をさしていた。 

思ったより早く帰れるもんだなと思ったが 
本田と坂倉はまだ帰れていなかったらしい。 

本田は首謀者として実際に襲い掛かったのもあり 
俺よりさらに根掘り葉掘り聞かれ続け 
坂倉は実の親の襲撃という事実と 
体の傷から虐待の可能性があるということ。 
ただ警察に暴力親父は 
「こんな事件を起こすガキだろ? 
躾が厳しくなって当然! 
こんな悪さするガキに口だけで伝わらねえだろ! 
親として更生しようとしてただけだ!」と言い張り 
実際警察はどう扱うべきか困っていたそうだ。

18:2011/10/20(木) 21:42:55.91 ID:KKhg5spC0
俺らが何もしていなければ虐待で行けるのだが 
いかんせん俺らは3人がかりで襲撃にいってる 
とんでもない悪ガキだ。 
そんな悪ガキ達だからこそ躾が厳しくなった・・というのも 
筋が通るとかなんとかで下手に動けない状態になってたとか。 

本田は3時半まで残って調書を取られ 
坂倉に至っては朝5時まで 
どうするか警察に検討され 
結局坂倉の母ちゃんが引き取りに来たらしい。 

またあとで聞いた話だが 
計画的犯行だが武器を持っていなかったので 
刹人になるような事態は考えにくく 
ただの暴行事件になったこと。 
そして襲撃先に実行犯の息子がいたことにより 
見ず知らずの他人を襲ったわけではなく 
無理矢理引きとめてまで調査するほどの事件ではないと 
判断されたらしい。 
このときバットを持っていってたら 
きっとこうすんなりとは出てこなかっただろう。 

そんな事になってるとは知らず 
俺は母ちゃんの車に乗った。

19:2011/10/20(木) 21:44:40.73 ID:KKhg5spC0
いつも俺は助手席に乗っていた。 
しかしこの日ばかりは助手席に乗る気がしなかった。 
というか乗れなかった。 
あそこまで怒り狂われ、馬乗りになられて 
張り倒された恐怖と、こんな夜中に迎えにこさせた事を 
申し訳なく思い、後部座席でずっと外の景色を眺めていた。 

見たこともない風景が徐々に見たことのある風景に 
変わっていく・・・ 
坂倉とよく一緒に菓子を買いに行ったセブンイレブンを曲がり 
車は道路をまたぐように横を向ける。 
ピーピーとバックを知らせる音が鳴り 
音が鳴りやみ家に着いたことを知らせる。 

俺は警察からここまでの間、一切口を開かなかった。 
母ちゃんも俺に一切口を開かなかった。 

玄関を開けて部屋に入り 
部屋に戻りたいが戻ってはいけない気がするし 
とりあえずリビングに行きソファーに腰をかけた。 

母ちゃんはそのまま台所へと消えていった・・・

21:2011/10/20(木) 21:46:09.20 ID:KKhg5spC0
「どうしよう・・謝っても許してくれないだろうな・・」 

もうどうするべきかわからなかった。 
謝って許されるようなものじゃないってわかってた。 

家出するか・・・ 
そんな事をうつむいて考えていたら 
目の前で「カチャン!」と音が鳴った。 

顔を上げるとテーブルに特大のおにぎりが二個。 
きっちりのりも巻いてある。 

母ちゃん・・・・? 

さらに顔を上へと恐る恐る上げていく・・・ 

母ちゃんは俺と目線を合わせた・・・・ 

坂倉と同じく、つり目の母ちゃんの目が 
ぐぐっと横に長く伸びた。 
口角がくっとあがり、俺がよく知ってる 
いつもの母ちゃんの笑顔がそこにあった。

23:2011/10/20(木) 21:47:07.75 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「よし!とりあえず腹減っただろう!食べなさい!」 

俺「え・・・?俺・・腹へってないんだけど・・」 

母ちゃん「男だろ!まずは食べな!」 

俺「いや・・・口の中切ってて痛いし・・」 

母ちゃん「あらあら、1ちゃん。食べさせて欲しいんでちゅか〜?」 

俺「ば・・バカ野郎!一人で食えるよ。」 

俺はいろいろと不安だったが 
母ちゃんの笑顔を見て、ほっとした。 
胸で暴れていた雷雲ののようなうなりがが 
一気に消え去り、胸の中が解放され晴れ渡っていく・・・ 
嬉しくてちょっと泣きながらおにぎりを食べた。 

24:2011/10/20(木) 21:48:46.95 ID:KKhg5spC0
一通り食べ終わると 
母ちゃんは笑顔のまま俺に対峙し話しかけてきた。 

母ちゃん「んで。何があってバカなまねしたんだ? 
     母ちゃんはおまえらが坂倉君の家に行って 
     お父さんに襲い掛かったとしか聞いてない。 
     理由を聞いてもおまえら全員しゃべらなくて 
     わからないと警察に言われた。」 

俺「・・・・・・・・・・・・・」 

母ちゃん「いつも言ってただろ?悪さするなら私の前でやれって。 
     約束守らないからこういうことになるんだ。」 

俺「・・・・母ちゃん・・・・」 

母ちゃん「・・・なんだ?」 

俺「さすがに母ちゃんを「一緒にオヤジを殴りに行こうか?」って 
  誘えねえよ・・・」 

母ちゃん「ぷっ!そりゃそうだ。 
     まあいい。理由を教えてみ?」 

俺「・・・・・・・・・・・」 

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:49:06.73 ID:HaJy33CHO
いい母ちゃん!
26:2011/10/20(木) 21:49:55.42 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「母ちゃんにも黙るつもりか?」 

俺「・・・・・・・・・・・・・」 

俺は母ちゃんに言うべきか悩んでいた・・・ 

母ちゃん「お前には責任がある。私を巻き込んだのはお前だ。 
     私はお前を迎えに行った。 
     すぐに解放させたくて殴りつけたけど 
     私はお前を信じてる。信じてるからこそ 
     巻き込んだ責任として理由を教えてほしい。」 

俺「・・・・・・・・・・・・・」 

母ちゃん「心配すんな。お前がもし間違った理由で 
     今回事件を起こしてたら根性叩き直してやる。 
     私はお前を見捨てない。信用しなさい。 
     どんな理由があったってお前は私の子供だ。 
     最後まで私はお前の味方してやる。 
     だから理由を話してみろ。」

27:2011/10/20(木) 21:51:29.05 ID:KKhg5spC0
ずっと重い重い荷物を抱えてるようだった。 
坂倉の虐待という荷物を抱え 
本田に相談したという荷物を抱え 
子供だけで大人を襲撃しに行くという犯罪行為を抱え 
逆襲にあい、深く体と心に大人の恐ろしさを抱え 
まだまだ子供だった俺には両手いっぱいしか持てない 
荷物を肩に背負わされ、足にくくりつけられ 
俺は身動きできなくなっていた。 

どれもこれも俺にとっては大事な大事な荷物。 
気安く誰かに預けられない。 

重い重い荷物を背負ってきたけど 
一番身近な人が一緒に背負ってくれると言ってくれた。 
俺はこの身近な母に荷物を預けてみることにした。 

29:2011/10/20(木) 21:52:44.27 ID:KKhg5spC0
俺は嬉しくて嬉しくて涙が出た。 
嬉しいとこんなに涙が出てくるんだって 
初めて知った。涙を流した重さの分だけ 
体と心が軽くなっていくのがわかった。 

俺は母ちゃんにすべてを話した。 
坂倉がオヤジに虐待されてたこと。 
実の母親に見刹し状態にされてること。 
それをどうにかしたくて本田を誘い 
坂倉の親父を襲撃したこと。 
ビビって本田を見刹しにしたこと。 
正座させられ蹴られ続けられたこと。 
重い荷物を全部母ちゃんに預けた。 

母ちゃんは何も言わずに全部聞いてくれた。 

俺「・・・・ってわけで昨日捕まったんだ・・」 

母ちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・」 

俺「・・・・・・母ちゃん?」 

母ちゃん「・・・・お前は間違ってない!」

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:53:02.98 ID:GzRRWEK00
母さんて本当にすごい 
いつでも味方になってくれる
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:53:26.70 ID:YlE6nCie0
電車なのに泣けてきた。なんちゅうええ母ちゃん
32:2011/10/20(木) 21:54:33.68 ID:KKhg5spC0
俺「へ?」 

母ちゃん「いや〜!母ちゃん安心しちゃったよ! 
     いくらお前がバカ息子って知ってたとはいえ 
     人様の家を襲撃したなんて聞いた日には 
     いよいよダムに車ごと沈んで心中しなきゃならないかなと 
     本気で思ったじゃない!いや〜!命拾いしたわ〜!」 

どうも母ちゃんは信用してるといいつつも 
俺がふざけた理由でやってたら 
ダムに一緒に沈む気だったらしい・・・・ 

母ちゃん「しっかしまあ、ガキがいっちょ前に 
     かっこいいことしてんじゃない! 
     いい男に育った!母ちゃんの育て方、間違って無かったね! 
     まったく、母ちゃんに感謝しなさいよ〜! 
     お前は間違ってないから大丈夫! 
     やったことは法律的にはダメかもしれないけど 
     人間として正解!大正解!賞金出しちゃう! 
     母ちゃんは認めるぞ〜!!!」 

なんだ・・・そのはしゃぎっぷり・・・

33:2011/10/20(木) 21:55:32.17 ID:KKhg5spC0
まるで漫談でもしてるようなハイテンションで 
キャアキャア騒いで・・・・ 
こっちは理由はどうあれ、今も必タヒなのに・・・ 

母ちゃん「よ〜し!んじゃ少し寝たら一緒に行くよ!」 

俺「え?どこに?」 

母ちゃん「サ・カ・ク・ラ・君の家よ♪」 

俺「は・・・はぁ〜〜!!!??」

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:57:05.13 ID:o88FQ2NG0
まさかのサカクラwwwwww 
昨日からイタクラだと思って読んでたwwwwwww
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:58:05.28 ID:Xt/YZkXO0
>>34 
お前もか・・・WWWWWWW
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:58:37.31 ID:YlE6nCie0
>>34 
おれもだわ
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 21:59:10.76 ID:+etHI+4H0
大丈夫俺もだwwwwwww
35:2011/10/20(木) 21:57:54.23 ID:KKhg5spC0
少し時が進む・午前9時 本田家 

本田「うっせえな〜!もういいだろ! 
   俺、ボコボコにされたんだぜ〜!」 

母「ロクなことしないガキだよあんたは! 
  ワケを説明しなさい!」 

本田「うるせえうるせえ!男にはいえない理由があんだよ!」 

母「なんだとこのガキャ!何が男だ!」 

プルプルプルプル・・・・プルプルプルプル・・・・ 

本田「おい!母ちゃん!電話だぞ!」 

母「わかってるわよ!そこにいなさい!逃げるんじゃないわよ! 
  ガチャ・・・もしもし・・・はい。あらあら〜! 
  大変だったでしょ〜? 
  ・・そう・・そう・・そうなのよ〜! 
  え・・・?うん・・・・うん・・・あら・・そうなの・・・ 
  うん・・・うん!いいわよ!付き合うわ! 
  いくいく!」 

本田は母の楽しそうな声を聞いて 
余計にイライラしていた。

38:2011/10/20(木) 21:58:58.37 ID:KKhg5spC0
裏切られたとは思っていないが 
自分だけ襲い掛かり首謀犯にされ 
こっぴどく怒られたことに不満を感じていた。 
ただ、父と母が必要以上に怒らず 
いつものノリで少し明るく怒ってきたおかげで 
なんとか精神的にキレずにいられた。 
そこに母なりの気遣いを感じたが 
自分が悩んでる事をつゆ知らず 
どこかに遊びに行くと楽しそうにしゃべってる母が 
本田の脳内を余計に沸騰させていた。 

「今日はどっかで家を抜け出そう。 
そして1の家に行こう。 
謝ってもらわないと気が済まねえ」 

ささいな母の電話が彼の機嫌を余計に捻じ曲げる・・ 
彼はそんな事を企みながら時間を過ごしていた。 

41:2011/10/20(木) 22:00:09.84 ID:KKhg5spC0
時がまた戻る 午前5時半 1の家 

俺「は・・・はぁ〜?」 

母ちゃん「だって聞いちゃった以上しょうがないでしょ〜。 
     あんた坂倉君を助けてあげたいんでしょ?」 

俺「当たり前だろ!」 

母ちゃん「・・・・お前はよくやったよ。ホント。」 

母の顔はさらに優しくなった。 
さっきまでも優しかった。にこやかで見ている人を 
幸せにさせるような明るい笑顔だった母。 
しかしその微笑みは明るさをやや薄くし 
代わりに目と頬にさらなる柔らかさと温かさを与え 
子供を愛しむ母親の表情になった。

42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:00:49.26 ID:/QWMATy30
なんで>>1が本田家での会話を再現出来んだよ
47:2011/10/20(木) 22:03:42.09 ID:KKhg5spC0
俺「ほ・・本田〜!?お前、大丈夫だったか?」 

本田「大丈夫じゃねえよ!お前、ビビりやがったから 
   俺が主犯だ!とか言われてものすげえ警察に 
   怒られたんだぞ!」 

俺「・・・・ホント悪かった・・・・ 
  お前は作戦通りに行ったのに・・・・ 
  俺、ビビっちまって・・・・ごめん・・・・」 

本田「・・・んだよ。んなマジに謝られるとさ。 
   許すしかねえじゃん。それに俺もビビったし 
   ・・怖かったな・・・あのオヤジ・・・」 

俺「ああ・・・・怖かった・・・」 

目をつぶればすぐに思い出せる・・ 
大人の腕力。どうあがいても離せない握力。 
圧倒的な威圧感。 
あがくことさえできずひたすら蹴られてたあの時間・・ 
思い出すだけで震えが出てきた。 

本田母「ったく悪ガキ気取ってるくせに 
    弱っちいんだからバカタレ共は。 
    男なんだからしっかりしろまったく」

45:2011/10/20(木) 22:02:33.42 ID:KKhg5spC0
母ちゃんは自信満々だった。 
俺は不安だった。正直、今の俺でも 
母ちゃんを組み伏せるくらいわけないと思っていた。 
実際腕相撲しても握力を測っても 
足の速さもすべて俺の方が上になっていた。 
本当に勝てるんだろうか・・・ 
不安になりつつも心身ともに疲れ果てていて 
すぐに眠りへと落ちて行った・・・・ 

目を開けると既に朝10時半をさしていた。 
まだまだ寝足りない感じ。 
しかし腹が減り俺は部屋を出て階段を降り 
リビングへと降りて行った。 

リビングに入ると異様な光景が目に飛び込んできた・・・。 

そこには本田がソファーでくつろぎ 
コーラを飲んで漫画を読んでいた。

43:2011/10/20(木) 22:01:24.98 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「母ちゃんは嬉しい。自慢の息子だ。 
     だから後は母ちゃんに任せておきな。 
     こっからは大人の役目。 
     あんたらは守ってやるから安心しなさい。 
     お前は坂倉君が好きなんだろ?」 

俺「ああ・・・」 

母ちゃん「じゃあ母ちゃんも坂倉君が大好きだ。 
     だから力を貸してやる。任せてくれるな?」 

俺「・・・・・うん・・・・ 
  でも・・向こうの親父・・・危ないぜ?大丈夫なの?」 

その言葉を聞いて母ちゃんがニヤっと笑った。 

母ちゃん「馬鹿だねあんた。女は男に勝てないと思ってんだろ〜?」 

俺「そりゃ男の方が力が強いし背も高いし強いだろ!」 

母ちゃん「かぁ〜!バカだねあんたは。女の方がね。絶対強いんだよ! 
     なんで母ちゃん見てて女の方が強いって気づかないかな〜? 
     ま、見てなさい・・・ふふふ・・・」 

52:2011/10/20(木) 22:05:29.82 ID:KKhg5spC0
俺「あれ・・・?あばさん・・?一緒にきたの?」 

母ちゃん「そうなのよ♪電話で誘っちゃった。 
     やっぱ一人でいくより二人がいいでしょ? 
     本田母が一緒の方が心強いし♪」 

本田母「まったくめんどくさい事持ってきて。 
    ま、その坂倉君って子、かわいそうだ。 
    助けてあげなきゃいけないでしょ。」 

前に書いたと思うが俺と本田は幼馴染。 
と、いうのも本田の母ちゃんと俺の母ちゃんは 
高校時代同級生のクソヤンキー仲間で 
年がら年中うちにきたり本田の家にいって 
酒を飲んでる間柄。 
だからしょっちゅう泊まりにいったりきたりしてたのだ。 

本田「びっくりしたぜ。俺、どっかで抜け出して 
   ここにきてお前に謝ってもらうつもりでいたら 
   いきなり「1の家に行くぞ」って言って 
   連れてこられたんだから。」 

俺「いや、俺も驚いたって・・・・」

53:2011/10/20(木) 22:07:37.16 ID:KKhg5spC0
本田母「さて、3時にはあんたら警察行かなきゃいけないんでしょ?」 

俺「うん。」 

母ちゃん「じゃあ行こうか。今なら坂倉君のお父さんもお母さんもいるでしょ。 
     話しつけるにはちょうどいいわ! 
     じゃあ1。」 

俺「なに?」 

母ちゃん「フライパン持っておいで」 

俺「は・・はぁ?なんで?」 

母ちゃん「主婦がたまたまフライパン持って行くのは普通でしょ?」 

本田「いや、おばさん・・・普通じゃないと思う・・・」 

本田母「男のくせにこまごまとうるさいねあんたらは。 
    いいから持ってくりゃいいのよ!」 

俺「もしかして・・・武器?」 

母ちゃん「いいじゃない。こっちは女なのよ。 
     私も本田母もくたびれて、女の武器は使えないもの。 
     だったらフライパンぐらいいいじゃない♪」 

54:2011/10/20(木) 22:08:31.89 ID:KKhg5spC0
本田母「私達は持たないわよ。えっと・・1!あんたが持ちなさい。 
    で、いい?もし襲われた時はフライパンで・・・」 

俺「殴れ・・・と?」 

本田母「そう。だけど気をつけてね。フライパンの面で殴ったら 
    面積が大きすぎてあんまり効かないのよ。 
    だから・・・こう。 
   (フライパンを90度横に向けて縦にし脇の部分から垂直に落として見せる)」 

俺「・・・・・マジで?」 

本田母「旦那がへそくり握ってパチンコで負けてきた時に 
    かましたら、頭を押さえたままヘッドバンキングしてたわ♪ 
    効くわよ〜。襲われたらためらわずいきなさい。」 

本田「1・・・それマジだ・・・父ちゃん1時間ぐらい動けなかった・・」 

できるなら・・・使わないで済んで欲しい・・・・ 

56:2011/10/20(木) 22:10:16.39 ID:KKhg5spC0
俺の家から坂倉の家までは歩いて10分くらい。 
なので4人で歩いて行く。 

母ちゃんとホンダ母は 
ケラケラと笑いながら歩いている。 
「あっついわね〜。お肌によくないね。」 
「もう年だし、お手入れ欠かすと、即響くもんね」 
なんて、どっかに買い物に行くような顔して 
ズンズンと突き進んでいく。 

俺と本田は、一度虐待オヤジの恐怖を味わっている。 
二人とも口には出さないが怖かった。 
怖かったんだが・・・ 
あまりにも普通な母親の背中を見てたら 
なんか行ける気がしてくるから不思議だ。 

俺「・・・なんか母ちゃんとおばさん・・・すげえな・・ 
  怖くねえのかな?」 

本田「なぁ・・・なんであんな平気な顔してるんだろ? 
   大人になったらああなれんのかな?」 

俺らは不思議な感覚と奇妙な安堵感を抱えながら 
母親の背中を追いかけていった。

57:2011/10/20(木) 22:11:35.07 ID:KKhg5spC0
アパートにつく。 
俺と本田はぐっと緊張感が高まる。 

しかし母ちゃん二人は世間話をしたまま 
二階へと上って行く・・・・ 

俺「・・・あ・・あの二人・・・ 
  作戦会議とか・・しねえのかな・・? 
  普通に上って行ってるけど・・・」 

本田「わ・・・わかんねえ・・・ 
   けど・・行こう。なんとか・・なるんじゃねえかな?」 

あまりに大きくうつる母親の背中。 
女は強い!もとい母親は強い!と印象付けられる背中を今も覚えている・・・ 

扉の前に立つと俺の母ちゃんは即座にノックする。

58:2011/10/20(木) 22:12:54.41 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「坂倉さ〜ん?1の母ですけどいらっしゃいますか〜?」 

一瞬で緊張が走る・・・・ 
中には・・中には・・あのオヤジはいるのか・・・? 

オヤジ「なに〜!?1の母だ〜!そこで待ってろ!」 

部屋の中から、もはやバカなんじゃないか?と 
思うくらいでかい声でオヤジが叫んだ。 
あの空気を震わせ地面を揺らすような低音のどなり声・・・ 

聞いただけで足が・・・ 

本田母「大丈夫だよおまえら。あたしらがいるから」 

子供は父親より母親の方が接する時間が圧倒的に長い。 
潜在的にどこかで母親を信用しきってるところがあるのだろうか? 
本田母は他人の母親だけどその一言で震えそうな足が 
ピタっと止まった。 

ガチャ・・・・

66:2011/10/20(木) 22:18:37.13 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「どうも先日はうちのバカ息子が 
     ご迷惑をかけて申し訳ございません。」 

オヤジ「てめえが母親か〜!てめえはガキにどんな躾をしてんだコラァ!」 

母ちゃん「返す言葉がございません。きちんとお詫びはさせて頂きたいと思います。 
     1!本田!おいで!」 

え・・・謝るの・・・?俺達聞いてない・・・ 

俺たちを・・坂倉を助けてくれるんじゃなかったの? 
なんで・・謝るんだ・・?母ちゃん・・・? 

母ちゃん「ほら!おまえらは悪い事をしたんだ! 
     きちんと謝りなさい!」 

俺・本田「す・・すいませんでした・・」 

オヤジ「すいませんじゃねえだろガキャ〜! 
    謝ってすむ問題か!てめえらはな!犯罪者なんだぞ!」

68:2011/10/20(木) 22:20:12.25 ID:KKhg5spC0
く・・・このクソオヤジ・・・・ 
なんで・・こんなに偉そうにされなきゃいけねえんだ・・・ 
俺がやってきたことは・・正解だって言ってたじゃねえか・・・ 
なのに・・・なんで・・・なんで・・・ 

母ちゃん「よし。おまえらはきっちり謝罪した。 
     ではオヤジさん。うちの子と本田に謝ってもらえますか?」 

オヤジ「は・・?バカか!?なんで俺が謝るんだよ!」 

母ちゃん「あんた子供を本気で蹴り飛ばしたらしいですね? 
     男として最低だす。子供に暴力振るうなんて。 
     人間として最低だから謝れって言ってるんです!」

69:2011/10/20(木) 22:20:52.18 ID:KKhg5spC0
オヤジ「あああああああんんん?てめえこらババア! 
    誰に向かって口利いてんだコラァアアアア!」 

母ちゃん「大声を出さないでもらえますか?」 

オヤジ「てめえらああああ!舐めてるとぶっころ「お願いですから静かに!迷惑です!」 

オヤジ「なんでてめえらに指示されなきゃいけねえんだ〜! 
    引きずりまわすぞコラアアアアアア!」 

母ちゃん「わかりました・・・では・・・」 

母ちゃんの頭は徐々に下へと降りて行く・・・ 

え・・・?母ちゃん・・・どうした・・・・ 
やっぱ・・男には勝てないの?ビビって謝っちゃうの? 
俺は・・さっきまで強気でかっこよかった母ちゃんしか・・ 
見たくない!

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:21:01.23 ID:AqmTEVhM0
最低だすwwwwwwwwww 
クソワロタwwwwwwwwwwwwwwwwww
71:2011/10/20(木) 22:22:18.56 ID:KKhg5spC0
1の母親は頭を男のお腹あたりまでぐぐっと下げる。 
そこから手がさらに下へと伸びていく・・・ 
地面に何か落とした物を拾うのかと思うほど下に急降下した腕が 
再び上昇気流に乗り上昇していく。 

手の形はパー。指と指の間から抜ける空気・・・ 
空気を切り裂きながらさらに加速を開始し 
男の男たるシンボルの下へと迫っていく・・・ 

男は母の頭しか見ていない。 
予測は一切できていない。 

急接近した手のひらの存在に気付かない男は 
腕組みをし仁王立ちしている。 

その刹那、空気を切り裂きながら上昇してきた手のひらが 
男の股間を強烈にすくいあげる。

73:2011/10/20(木) 22:23:33.61 ID:KKhg5spC0
母親の手のひらに手ごたえがあったかどうかはわからない。 
男の袋はそれほど軽く、しかし確実にダメージを受ける部位。 
感触が伝わらぬほどの速度ですくいあげた腕は 
さらなる上昇を続け、男のアゴの手前でようやく停止した。 

その美しいまでのフォロースルーの長さが 
いかに腕と手首に力を込め一切の妥協のない 
乾坤一擲に値する一撃だったかを物語る。 

母親は髪をなびかせ、静かに微笑んだ・・・・ 

もしこのシーンをグラップラーバキの作者 
板垣氏が見ていたらどう描いただろうか? 
私はきっとこの母親の背なには 
鬼の筋肉を浮かび上がらせて描いたと予測する。 

それほどの説得力と力強さが加わった一撃だった。 

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:24:19.48 ID:AqmTEVhM0
母ちゃんかっけえ
75:2011/10/20(木) 22:25:32.52 ID:KKhg5spC0
「ケコオォォォ!!!」 

カエルに似た叫び声を男が上げる。 
その母親が放った乾坤一擲は 
腰から背中を通り脳天まで響き渡り 
あまりに重い一撃に呼吸器官が麻痺し 
声ができらず息が抜けてしまい 
カエルのような叫び声になったと予測できる。 

膝が崩れ地面に両膝をつき 
組んでいた腕は両方股間へとシフトする。 

それを目撃していた1と本田も 
そのあまりの説得力ある打撃を目撃し 
わが身に受けたと錯覚し 
同時に股間に手をやってしまったのも必然と言える。 

(ふざけた表現ですまん。 
この玉打ちだけは表現遊びたかったんだ・・・)

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:26:14.60 ID:J0ELu7q+0
イメージ米倉涼子
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:26:45.39 ID:AqmTEVhM0
俺の中では母ちゃんは完全に北斗晶なんだが…
81:2011/10/20(木) 22:30:25.53 ID:KKhg5spC0
>>77 
当時はうちの母ちゃんは 
石野真子?に似てるって言われてた。 
俺も少し似てたと思う。
78:2011/10/20(木) 22:27:34.32 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「だから言ったでしょ?大声を出さないでって。」 

オヤジ「フホーー!フホーー!ケコオオーー!」 

母ちゃん「そう、やればできるじゃない♪ 
     おとなしく話し合いましょう。ね?」 

オヤジ「フホーー!フホーー!フホーー!」 

まるで会話になっていない・・・ 
おそらくオヤジの意識はどこか遠くへ飛んでいることだろう・・・ 
俺はオヤジに蹴られた恨みを持っていたが 
この一撃だけで気分は晴れ、同時に同情を覚えた・・・

80:2011/10/20(木) 22:29:00.54 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「んじゃ上がらせてもらいま〜す。 
     はい、あんたらも上がっちゃって〜♪」 

母ちゃんはカエルのようなうめき声をあげ 
カエルのように潰れているオヤジの髪を引きずりながら 
部屋の中へと入って行った・・・ 

母ちゃんに続いて俺も部屋へと入って行く・・・ 

俺は部屋へあがって驚愕した・・・ 
部屋は3人で住んでるだけあり 
6畳が二間ある12畳のアパートだった。 
玄関から入った部屋は恐らくダイニングキッチンなんだろうが 
部屋中に雑誌と新聞とゴミが散らばり 
ゴミの上にゴミが乗ってるような状況。 
台所だけは料理をするためか 
キレイに片づけてあったが 
他の場所は散々だった・・・

83:2011/10/20(木) 22:31:48.44 ID:KKhg5spC0
本田母「あらまあ・・きったないわね〜」 

それ意外に表現しようがないほどの汚い部屋・・ 

その奥に扉があり、俺はその扉を開ける・・・・ 

そこには・・・坂倉が・・坂倉がいた! 

しかし坂倉は壁の方に顔を向け 
さらに目隠しをされ気をつけをさせられていた。 
それを母親は何も気にせずいたのだろう。 
寝そべったままの恰好で入ってきた俺たちに目を向け 
キョトンとした顔をしていた。 
テレビはついていた。子供をこんな状況にして 
平気な顔をしてテレビを見ていたのか・・・・

85:2011/10/20(木) 22:33:23.60 ID:KKhg5spC0
俺があっけに取られていると 
本田母が続いて入ってくる・・・ 

坂倉母「な・・なによあんたたち!」 

坂倉母は俺たちを問いただすが 
本田母は表情一つ変えず坂倉母に近づき 
寝そべって下にあった顔をつま先でけり上げる・・・ 

「ぷるあぁ!」と聞いたこともない叫び声が響くと 
即座に馬乗りになり本田母は静かにしゃべった。 

本田母「大声あげたら鼻を折る。それでも叫んだら首を絞める。わかったな?」 

いきなりの事でパニック気味だった坂倉母だったが 
その圧倒的な迫力で声もあげられない様子だった。 
首を激しく上下に振り、理解したというジェスチャーを繰り返す。 

俺達が昨日、何もできなかったオヤジを一撃で沈め 
あっという間にこの家を占領してしまった。 

俺と本田は顔を見合わせた・・・ 

俺・本田「すげえ・・・」

87:2011/10/20(木) 22:35:22.32 ID:KKhg5spC0
しかしいつまでも感動してはいられない。 
すぐに俺と本田は坂倉の目隠しを取り 
「もう大丈夫だ!」と声をかける。 
坂倉がこちらに振り返ると 
目をパチクリさせていた。 

音は聞こえていたはずだと思うが 
目の前にある現実をなかなか受け止められなかったんだろう。 

俺「大丈夫だ。もう大丈夫だ。」 

何か声をかけなきゃ!と出てきた言葉は「大丈夫だ」 
これしかなかったが俺が伝えたかった事は無事に伝わり 
端正な顔を崩して泣き崩れた坂倉・・・ 

相当・・・きつかったんだろうな・・・

88:2011/10/20(木) 22:36:30.27 ID:KKhg5spC0
母ちゃん「さて、オヤジさん。話できるかな?」 

オヤジ「フホーーー!フホーーー!」 

母ちゃん「無理だったら返事してください〜?」 

オヤジ「フホーー!フホーー!」 

おい・・病院連れて行った方がいいんじゃねえか? 
渡っちゃいけない河を渡り切りそうだけど・・・?

89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2011/10/20(木) 22:36:35.16 ID:gWbId9C/0
坂倉本人はあんなに母親のことを思ってたのに…ひでーな…

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